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「どうぶつえん日記(2026年)」の記事一覧

歩くペンギン、冬のひみつ

  年も明けはやひと月、皆さんどのようにお過ごしで しょうか。今シーズンの冬は、雪は降るけど気温が上がり溶けてを繰り返していますね。概して気温が高く、 原稿を書いているのは1月中旬なのですが、雪あかりの動物園に向けて氷のランタン制作のめどが立たず、長期天気予報とにらめっこの日々が続いています。  
 旭山動物園の冬といえば真っ先にペンギンの散歩を思い浮かべる人も多いと思いますが、散歩の主役キングペンギンの話を少々。散歩を始めた当初は特に公表 せずに行っていました。本来ペンギンは水中で魚を食 べるのですが、動物園では個体管理の必要性から陸上で魚を給餌しています。キングペンギンは冬に入ると 泳がなくなったりと運動量が落ちてきます。一方で2~3月頃から換羽をするので、換羽に備えて換羽前に食欲が増してきます。泳がなくても餌をゲットできるので運動をせずに体重だけが増加することになります。 換羽に備えての体重増加だけではない肥満傾向になりがちです。さらに換羽が終わって晩春ごろには繁殖期に入ります。キングペンギンは巣を作らず、立ったまま足ひれの上に卵を乗せ抱卵します。その期間は2か月近くにおよびます。下半身の筋力、体力も必要になります。  
 ということで、肥満にならずによく運動したくさん食べて体力、筋力をつけ換羽、繁殖活動につながるようにと散歩となったのです。キングペンギンは陸上のコロニーから海まで歩いて魚を取りに行きま す。歩くのは生きるために本来持っている習性なので、その習性や行動を発現させようという考えです。さらに足の裏を痛めないように積雪期限定で行うこととしました。  
 ペンギンのパレードとか行進とか言われることもあるのですが、調教や訓練は行っておらずあくまでも自発的な散歩なのです。
 
休園中の散歩
休園中の散歩(12/31撮影)
令和8年2月5日
旭山動物園 坂東
 

動物とともに、駆け出す一年

 明けましておめでとうございます。動物園で新年といえば干支の話が定番です。でも今年は午(うま)年。旭山動物園では馬は飼育していません。ただ過去にはロバとシマウマの混血種であるドブラを飼育していた時期がありました。ロバとシマウマは、英語ではドンキーとゼブラと言いますが、その言葉が合わさってドブラです。その独特な名前の響きとともに印象に残っている人もいるのではないでしょうか。旭山動物園では、皆さんがお使いいただける年賀状デザインを毎年ホームページに載せていますが、今年はカバにも登場してもらいました。こじつけですが、カバは漢字で書くと「河馬」です。
 さて、1月といえば冬本番。寒冷地の動物たちが生き生きとする季節です。ホッキョクグマやアムールトラ、ユキヒョウのほかにペンギンの散歩でおなじみのキングペンギン、雪の中で転がるレッサーパンダ、白い息を吐きながら遠吠えするシンリンオオカミなど、この時期ならではの姿を見ることができます。寒冷地の動物は、脂肪の蓄えや特徴的な毛皮によって断熱性を高めたり、体の突起部分を小さくしたり、さらには体そのものを大きな体形に変化させることで、外気から身を守り体温を維持しています。これらの動物の生態を知ると、厳しい自然環境に適応しているすごさを改めて感じます。北国に住む者としては寒さに強い動物はうらやましい限りです。脂肪を蓄えて冬を過ごす動物を見習って?食欲の秋にたくさん美味しいものを蓄えましたが、やはり冬は寒いですね。
 動物がもっている特徴や行動、生き方は、私たちに様々なことを教え、感じさせてくれます。動物との繋がりを感じてもらい、楽しみながらも新しい発見が得られ、学びも深まる。そのような動物園を目指して、寒い寒いと嘆いていないで、馬のように駆け出していく1年のスタートにしたいと思います。
 

年賀ゼブラ

河馬(かば)とゼブラ

令和8年1月7日
旭山動物園 田村