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ボルネオ島を訪れ、様々な問題などが見えてきました。 ボルネオ島のアブラヤシのプランテーション(農園)では、アブラヤシから「パーム油」が作りだされており、私たちの日常生活には「パーム油」が欠かせないものとなってきました。知らず知らずのうちに、私たちはボルネオから恩恵を受けています。そこで、「恩恵を受けている私たちが「恩恵を受けているだけでなく恩返しを!」をテーマに、「ボルネオへの恩返しプロジェクト~野生生物レスキューセンター設立プロジェクト~」を立ち上げました。その目的や活動の紹介をします。
(補足)ボルネオ島視察の様子 ボルネオ日記2009 ボルネオ日記2010
(補足)自動販売機からの支援金や寄付金、自動販売機の設置場所については、 ボルネオ保全トラストジャパンホームページ(プロジェクト:野生生物レスキューセンター)へ
2013年9月にレスキューセンターの建物は完成していましたが、日陰が少ないこと、水の量が全くたりないなどの問題があがっておりました。 そして、その問題がすべて解決し、ついにレスキューセンターが9月末に完成し、マレーシア・サバ州野生生物局へ引き渡しをすることができました。 また、今回の引き渡しに先立ち、2014年8月に、旭山動物園、旭川塗装工業協同組合青年部、旭山動物園くらぶ、アスタ、福山市立動物園、ボルネオ保全トラスト・ジャパン、台北動物園基金から総勢16名で、レスキューセンターの柵のペンキを塗りに行きました。
暑い中約3日かけて、柵60基のペンキ塗りを終え、最終日にはレスキューセンター近くの村に住んでいる地元の子どもたち51名を招待し、「なぜ日本の私たちがこのような活動を行っているか」という内容の紙芝居を子どもたちに見せながら説明し、その後一緒に柵のペンキ塗りを行いました。 このイベントを通して、地元の子どもたちと一緒にレスキューセンター完成へ近づけていました。 今回レスキューセンター第一期工事が終了し、いよいよこれからボルネオゾウのレスキュー活動が始まっていきます。 施設が完成し、これで「恩返し」が終わったわけではありません。 今後も「ボルネオへ恩返し」を続け、みなさんの「ありがとうの気持ち」をしっかり形にしていきたいと思いますので、応援よろしくお願いいたします。
4月14日現地ボルネオ島に、園長の坂東と協力してくださっている大成建設の方々とレスキューセンターの工事状況の視察に行きました。 放飼場の工事や職員が常駐する施設の工事は終了しており、完成検査をしてきました。 ボルネオゾウを搬入するための扉や柵と基礎の固定の仕方など細かい部分まで約半日かけてチェックをしました。 少しでも気になるところがあれば全て洗い出し、手直しをしていくことになります。
小さい放飼場側から見たレスキューセンターです。 レスキューセンターの柵の周りには植栽もされていました。ボルネオ島での植物の成長速度は非常に速いので、植栽された木が今後どのようになるか楽しみです。 黒い支柱が建てられていますが、日よけのためのタープが設置されます。 タープが設置されるとまた一段と雰囲気が良くなると思います。
園長の坂東がボルネオゾウが搬入されてくる扉の前で記念撮影。ここまでの長い道のりを思い出し、喜びの記念撮影となりました。 今後は少し手直しや細かな工事をしていきます。また、このレスキューセンターまでのアクセス道路の整備もこれからです。 4月末にはサバ州野生生物局(SWD)に引き渡しの手続きを行う予定です。いよいよレスキューセンターの稼働が近づいてきました。 レスキューセンターのオープニングセレモニーも今後現地で予定されています。
レスキューセンターの近況を報告いたします。 2月中旬からサバ州東部で、「スールー王国軍」と称するグループによる村の占拠、警官などに対する襲撃事件が起きていました。 マレーシア国軍との衝突で、双方で数十名の死者がでる、サバ州東部の町は商店街が閉まる、検問が多く道路が大渋滞するなどさまざまな影響がでていました。 もちろんレスキューセンターの建設に関わってくださっている方々にも影響が出て、しばらくの間工事が中止となっていましたが、現在は工事も再開され、いよいよ完成間近となりました。
この写真は大きい方の放飼場になります。 放飼場内は、砕石できれいにならされ、鉄柵の設置も全て完了しています。 写真ではなかなか大きさがわかりづらいですが、旭山動物園の施設で言えば、「総合動物舎のキリンの放飼場」と同じぐらいの広さはあります。 2012年12月17日にお伝えしましたが、柵と柵の間は間隔をあけています。これは風通しを良くすることと、作業員の安全を確保できるようになっています。 小さい放飼場
これは小さい放飼場です。 メインである大きい放飼場を掃除するときなど、こちらに一度移動をさせるために使用するものです。 こちらも柵と柵の間は、間隔をあけてあります。 大きい放飼場と小さい放飼場の間は通路でつながれていますが、扉が付けられており勝手に行き来はできないようになっています。 こちらの地面も砕石でならされています。
レスキューセンターを管理する作業員が常駐できる小屋(写真左)もできあがっており、シャワー室や寝室も完備されております。 また大きい放飼場と小さい放飼場をつなぐ通路(写真右)には、柵が立てられた狭い通路になっています。 4月中旬には、園長の坂東が現地に行き、実際にレスキューセンターを視察し、最終チェックが行われる予定です。 みなさんからのボルネオへの「ありがとう」の気持ちが形になるまであと一歩となってきました。 園長の坂東が現地から戻り次第またご報告いたします。
2012年11月24日に、現地ボルネオ島で起工式が行われ、建設が進められているレスキューセンターですが、現在の工事の状況をお伝えします。 2013年1月31日から2月4日まで園長の坂東が現地の工事を視察に行きました。 起工式が行われてから約3ヶ月が過ぎていますが、現地はちょうど雨季に入っており、雨の日々が続いている中、工事が進められている状況です。 工事の進み具合は、雨の関係もあり当初の予定から伸びてはいますが、基礎工事がほぼ終了している状況です。
3本支柱が建てられていますが、その支柱から奥の方が大きい放飼場になります。 大きい放飼場の一部の基礎工事が行われており、終わっている部分に2つの外周柵が建てられている状況です。 山側には排水溝も作られ、雨水がレスキューセンターに流れ込まないような仕組みになっています。 基礎工事が終われば一気に外周柵が建てられるという状況になっています。
小さい放飼場側です。 3本支柱が建てられている場所は、日陰を作るための屋根がつく場所です。小さい放飼場にも2つの外周柵が建てられ、なんとなく広さが想像できるまでになりました。 また、奥には、レスキューセンターを管理する職員が常駐できる小屋も建設されいます。 現在はこのように工事が進んでいます。これから、一気に残りの外周柵が建てられていくと全貌が見えてくると思います。 随時レスキューセンターの工事状況はお伝えしますので、楽しみにお待ちください。
オランウータンのふるさとであるボルネオ島では、いよいよレスキューセンターの建設が始まりました。 ここまでの道のりはなかなか厳しく、レスキューセンターの設計を始めてから約1年半かかりました。 現在までの状況を簡単にお伝えします。
園長の坂東が小林機械鉄工株式会社、IA設計事務所、大成建設の方と共にレスキューセンター第一弾の模型を持参し現地を訪れ、サバ州野生生物局のローレンシャス局長と会い、レスキューセンターについて説明を行いました。 その後、建設についての合意書を交わしました。
レスキューセンターの外周柵の製作が旭川で始まりました。製作は小林機械鉄工株式会社です。 柵は8月上旬に完成し、合わせて移動用檻も新たに1個製作しました。 完成した柵と移動用檻は組み立て式で各パーツ梱包し、2012年8月17日に旭川から発送し、9月現地に到着しました。10月末からいよいよ工事が始まる予定になりました。
レスキューセンターの外周柵の製作をしてくださった小林機械鉄工株式会社の方が、現地に行き、柵の組み立てなどの指導を行いました。 また、レスキューセンターの建設地は地盤の整備がされている真っ最中で、建設地までのアクセス道路も補修作業などが行われています。
園長の坂東、小林機械鉄工株式会社大成建設の方などとレスキューセンターの工事の様子を視察、また起工式を行うために現地を訪れました。 左の写真は工事の状況を視察した時の様子です。建設地は地盤の整備が進められており、外周柵を建てるための基礎工事が始まっていました。重機で約1メートル掘られ、仕切り板を用い、コンクリートを流しこんでいました。 また、日本で作られた外周柵も建設地に運ばれ、起工式を行う準備が整ってきた様子でした。
レスキューセンター建設地で起工式を行いました。 大成建設マレーシアのファン氏から、これまでの経緯を説明があり、サバ州野生生物局ローレンシャス局長の挨拶、そして園長の坂東からも挨拶をさせていただきました。 挨拶終了後は、関係者のみなさんと、柵のボルト締めを行いました。もちろん園長の坂東、サバ州野生生物局ローレンシャス局長も自らボルトを締め、汗だくになりながら、外周柵1基目が完成しました。 完成後は、外周柵の前で関係者のみなさんと記念撮影も行いました。 写真にある外周柵を間隔をあけて並べていく方式になります。 柵の支柱の間隔が開いているのは風通しをよくするためと、ゾウが収容された際に作業に当たる人の安全を確保するためです。 収容したゾウが柵に鼻をまいて壊さないように、外側に鬼ピンがついています。 レスキューセンターには、この外周柵が全部で60基並べられます。 今後もこの外周柵が建てられていき、完成へ向けて進んでいきますので、近況をまたお伝えしていきます。楽しみにお待ちください。
ちょっと時間が経ってしまいましたが、8月12日にオランウータンのための「吊り橋プロジェクト」のイベントを行いました。 オランウータン担当者が5月に参加してきた5号橋の参加報告と実際に園内に参加者の方たちと制作し、設置しました。 予想以上に良い出来だったので、ぜひともたくさんの方々に見てもらいたいと思います。 現地さながらの吊り橋はオランウータン舎の横(自動販売機側)から見ることができます。 説明看板もなるべく早いうちに看板も設置しようと思っているので、少しでもたくさんの方々にオランウータンのために現地では、このような活動をしていることを知ってもらえたらと思います。
(補足)吊り橋プロジェクトについて詳しく知りたい方はこちら
7月10日に、「ボルネオへの恩返し」報告会~レスキューセンター建設が実現へ~を開催しました。 木材やパーム油など日常生活でお世話になっているボルネオに恩返しをしようと2008年に始まったこのプロジェクト。 2010年のゾウの移動用檻につづき、いよいよレスキューセンター第一弾の建設に着手します。いつも協力をしていただいている、市民の皆さんに感謝をこめて経過報告をする目的で、報告会を開催しました。 報告会では、マレーシア国サバ州野生生物局長であるローレンシャス氏が、遠いボルネオ島から旭川に来られました。またレスキューセンター建設へ協力をしていただいております、大成建設株式会社の丹下氏も来られ、報告がありました。 ローレンシャス氏からは、レスキューセンターの必要性やボルネオ島の現状の報告。 丹下氏からは、レスキューセンター建設へ向けての概要や熱帯地域での建設の難しさなどの報告がありました。 そして、園長の坂東からは、これまでの成果とこれからの展望が報告されました。 参加者数が約100人とたくさんの方々に参加していただき、しっかりと報告ができたものと思います。 今回のレスキューセンター第一弾の完成が、恩返しプロジェクトの本格的なスタートとなります。これからも一つづつボルネオへ恩返しできるようがんばっていきます。
5月24日から1週間ほどBCTJ(ボルネオ保全トラストジャパン)の吊り橋プロジェクトに、オランウータンの担当者である大内が参加させていただきました。 この吊り橋プロジェクトは開発等により細かく分断されてしまった森と森を吊り橋でつなげることでオランウータンが移動できるようにしようという取り組みです。 これまでの橋ではオランウータンが実際に吊り橋を利用していたということもわかっています。 1号橋から4号橋は日本のチームが中心となって行ってきましたが、今回の5号橋は初めて現地のバトゥ・プティ村の方々が中心となって行い、自分を含めた日本の動物園の飼育員と欧米からのボランティアの方々が一緒に作業を行いました。 残念ながら自分たちの滞在中に完成させることは出来ませんでしたが、現地の方、ボランティアの方々とオランウータンを含めた動物たちが少しでも分断された森から森へと移動出来るようにと思いを一つに一緒に作業できたことはとても良い経験になりました。 オランウータンはかなり慎重な動物です。今まで見たことのない吊り橋を何の躊躇もなくいきなり利用することは考えられません。 このような活動を長く続け、少しでも多くオランウータンの目に留まるようにすることで吊り橋がオランウータンにとって本来の景色ではありませんが良い意味で「普通」になってくれることで初めて利用してくれるようになると思います。 まだまだ課題はたくさんあるとは思いますが、一番大切なことは現地の方達が地元の動物のことを考え、このような活動を少しでも長く続けていけることではないかと改めて感じてきました。
オランウータン舎に設置していましたボルネオ日記ですが、今年の夏期開園と同時に「ボルネオへの恩返し」としてリニューアルしました。 今まで展示していた内容をコンパクトにまとめました。 内容としては、「旭山動物園が恩返しプロジェクトを始めた原点」、「ボルネオ島で起きている現状と動物園として何ができるか」、「旭山動物園が行っている取り組み」となっています。 ぜひパネルをご覧になっていただき、ボルネオ島に棲んでいる動物たちのことを私たちと一緒に考えていきましょう。
レスキューセンター建設が実現へ向けて動き始めました。 現地ボルネオでは、ボルネオゾウの救出活動は続いているものの、ゾウを放す森がなくなってきており、レスキューセンターの建設が急がれている状況です。 そこで、現地からの要請を受け、レスキューセンターの設計などを現在行っております。模型などを用いながら議論を交わし、また現地視察も行く予定になっております。 いよいよ野生生物の保全に向け、一歩を踏み出しました。 レスキューセンターの近況については細かくお伝えしていきます。
オランウータン舎の所にある寄付型自動販売機の横に展示中
冬期開園からオランウータン舎で、2010年9月にボルネオ島へ訪れた時のことを手書き看板にした「ボルネオ日記第二弾」を展示しております。 見てきたこと経験してきたこと、そして現状を見て何を思ったかなどを、写真や文にしています。 第二弾は、パーム油が作られている工場やみなさんの「ありがとうの気持ち」が形になった新しいゾウの檻を使ってのゾウのレスキューなどを紹介しております。 来園された際には、ぜひオランウータン舎に展示している「ボルネオ日記」へ足を運んでいただき、リアンやモリト、ジャックのふるさとを知ってもらえればと思います。 また、近日中にホームページでも「ボルネオ日記2010」を更新しますので、お楽しみに。
9月3日から9月8日まで、ボルネオ島にあるマレーシア国サバ州へ行ってきました。 今回の目的は、ゾウの檻の贈呈と、この檻を実際に使ってゾウのレスキューをすることです。(訪問したときの様子などは、後日ボルネオ日記に更新しますので、楽しみにお待ち下さい。) 7月に旭山動物園でゾウの檻贈呈式をし、みなさんにお披露目をした檻が無事にボルネオ島に届き、9月3日に現地のロカウェイ・ワイルド・ライフ・パークで改めてゾウの檻贈呈式を行いました。 この式典では、マレーシア国サバ州の観光文化環境省の次官と野生生物局長が参加してくださり、盛大な式典になりました。 檻には、ロカウェイ・ワイルド・ライフ・パークで飼育されているボルネオゾウを入れ、テープカットが行われました。 坂東園長は、「日本人一人一人思いがこのような檻として形になりました。この檻をもって恩返しします。そして、これからも引き続きこの活動を続け、また新たな形としてまた恩返しをしていきます。」と挨拶をしました。 「ボルネオへの恩返し」プロジェクトが始まって約1年。第一弾として「ゾウの檻」を贈呈することで、ボルネオへ恩返しができました。 これからも引き続きがんばっていきます。
前回お伝えしていたゾウの檻が完成し、7月21日に、当園でマレーシア国サバ州野生生物局へ贈呈式を行いました。 このゾウの檻は、ボルネオへの恩返しプロジェクトを具体化するための寄付型自動販売機などによって集まった資金をもとに、旭山動物園が中心となって作製しました。たくさんの方々の気持ちを形にできました。この檻のコンセプトは
現地ではゾウの救出にはユニック車を使いますがつり上げる重量に限界があります。総重量を約3000キロまでと想定しました。結果として檻の重量を約1100キロに納めることが出来、2000キロ程度のゾウのレスキューが出来ると考えています。強度の確保にはゾウが力をかけにくい構造を目指しました。鉄棒が斜めになっているのはそのためです。
治療が必要なゾウのレスキューを考慮し、10日前後はこの檻での飼育が可能で、人間が檻の中のゾウに全ての方向からアプローチできるよう広めの隙間を確保しました。
現地での溶接は鉄工所が近くにないこと、技術的な不安が伴うことから、全てパーツでの交換式としました。側面のパネル、正面のパネルを同じ規格とし、汎用性を高めました。 現地で実際に使用することで様々な改善点が見つかると思います。本当にゾウの力に耐えられるのか、不安はありますが、この檻を出発点としてさらに良いものを作りあげていきたいと思います。 レスキューセンター設立までの道のりはまだ遠いのですが、着実に未来を切り開いていくことを誓います。
前回お伝えしたゾウの檻の設計が終わり、現在製作中です。 写真では、ゾウの檻の強度実験を行う際に、園長の坂東も実際に檻を拝見。 とても立派な檻ができてきたことに感動しておりました。 檻はまもなく完成となります。そして、このゾウの檻のお披露目とマレーシア国サバ州野生生物局への贈呈式を旭山動物園で行います。 みなさんのご協力もあり、ついに形になった「ボルネオへの恩返し」第一弾。ぜひ足を運んでいただき、みなさんと一緒になってできあがったゾウの檻を見に来てください。 ゾウの檻贈呈式とお披露目 7月21日(水曜日)午前10時30分から オランウータン舎前
いよいよレスキュー用のゾウの檻の設計を始めました。恩返しプロジェクトの成果第一弾になります。 ボルネオ島サバ州では、プランテーションに出てきたボルネオゾウを、ジャングルに戻す活動をしていますが、使用する檻の強度不足などの不安を抱えています。そこで、寄付型自動販売機の売り上げなどで、ゾウの檻を作り現地に持って行く計画を立てました。 このゾウの檻完成後は、旭山動物園で贈呈式を行い、その後、ボルネオ島へ運び、サバ州ロカウィワイルドライフパークで贈呈式を行います。 そして、ボルネオゾウのレスキューに実際に完成したばかりの檻を使用する予定です。 ゾウの檻の作製状況などは、随時報告いたします。
旭山動物園では、今年度からの新企画「なるほどガイド」を行っています。 その「なるほどガイド」には、「ボルネオへの恩返し」や「オランウータンの現状(いま)」と題し、ボルネオ島に訪問した時の経験などをもとにガイドを行っています。 一発目は、園長の坂東が「ボルネオへの恩返し」のガイドを行い、ボルネオ島に行った時の経験談を話しました。お客様は真剣な眼差しで聞いており、しっかり伝えることができたのではないかと思います。 このように、ボルネオ島の現状を色々な形で、少しずつ伝えていきます。
(補足)「なるほどガイド」は不定期で行っていますので、正門、西門、東門、サポートセンターにある看板で確認してくださいね。
2010年2月11日に、旭川市民文化会館で、「ボルネオへの恩返しin旭川」を開催しました。 ローレンシャスサバ州野生生物局長から「野生生物レスキューセンターの必要性」、当園園長坂東からは「動物園がボルネオにできること」、坪内ボルネオ保全トラストジャパン理事長から「緑の回廊の意義」をそれぞれ講演していただきました。 ボルネオ島が現在どのような状況なのか、遠い国の話だけど、実は私たち日本人の生活には欠かせない物をボルネオからもらっていることなど、映像などを交えてお話を聞くことができました。 またパネルディスカッションには、ボルネオ保全トラストの理事である加藤登紀子さんも加わり、ボルネオでの体験談や、ボルネオの自然の豊かさと素晴らしさ、アブラヤシのプランテーションが途方もなく広がり野生動物の生息が脅かされている現状、私たちは何をするべきかなどが熱く語られました。
2010年2月10日、西川旭川市長立会いの下、旭山動物園内オランウータン舎前で、マレーシア国サバ州野生生物局と旭山動物園が「ボルネオ生
ボルネオ生物多様性保全に関する合意書(PDF形式 13キロバイト)に調印いたしました。 合意書には、野生生物の保全や生物多様性保全の普及啓発にお互いに協力し、野生生物レスキューセンターの設計や資金計画などで旭山動物園が参画し、職員の相互研修とブリーディングローン(繁殖のために動物を貸借すること)を行うと記されています。 ローレンシャス局長は「サバ州の生物多様性保全に、旭山動物園、旭川市の方々が関心を持ち参加してくださることに感謝しています」、当園園長坂東は「飼育動物と日本の架け橋になりたい。まずは、現地で救出活動のとき使うゾウの移動用ケージを人間、ゾウ双方に安全で頑丈なものを作り、贈呈したい」と挨拶しました。 今後の予定として、秋までを目途に、寄付型の飲料水自動販売機としてすでに具体化している募金活動により集まった資金で、プランテーションに進入したボルネオゾウを確保しジャングルに戻すための移動用の檻を制作し、現地に寄贈する予定です。
2009年3月にジャック、リアン、モリトのふるさとであるボルネオ島へ初めて降り立ちました。 彼らのふるさとの現状はどうなっているのか。しっかりと自分たちの目で見てきましたので、その様子をお伝えします。 ボルネオ日記2009 2010はこちら。
ボルネオへの恩返し「野生生物レスキューセンター設立プロジェクト」はボルネオ保全トラストジャパンの理事をしている園長の坂東も関わりながら、マレーシア連邦のサバ州政府、ボルネオ保全トラスト、ボルネオ保全トラストジャパンが立ち上げたものです。ボルネオ保全トラストジャパン(以下、BCTジャパン)とは、サバ州キナバタン川、セガマ川流域にわずかに残された熱帯雨林を、地権者の合意のもとに買い取り、「ボルネオ緑の回廊」を確保し、オランウータンやボルネオゾウの未来を繋ぐ活動を通して、生物多様性保全を目指しています。
このプロジェクトでは、ボルネオゾウを中心とした野生生物レスキューセンターの設計、建設を目指すものです。 ワナにかかり傷ついたゾウの治療、畑に頻繁に出没する問題ゾウの一時避難場所として、レスキューセンターの建設は急務となっています。
私たちが受けている恩恵の代表にアブラヤシから採れるパーム油があります。スナック菓子、チョコレート、インスタント麺類、冷凍加工食品などの原材料として使われ、身体に優しいや二酸化炭素削減を切り口に、化粧品やシャンプー、洗剤などにも使われ、さらにはバイオ燃料にとその需要は拡大し続けています。 パーム油の2大生産国マレーシアのサバ州では、熱帯雨林が消えアブラヤシの畑(プランテーション)が広がり続けています。 熱帯雨林を生活の場とするオランウータンやボルネオゾウが絶滅に向かっています。さらに、生活の場を失った彼らはアブラヤシを食い荒らす「害獣」として扱われるケースが増えています。
このような現状をふまえ、野生生物レスキューセンター設立のために、寄付型自動販売機を設置し、その売り上げの一部を使用するものとなっています。 レスキューセンターの大きな目的は、ヒトと野生動物の壊れかかった関係の再構築です。 単に、野生生物の救護施設にとどまらない施設を目指します。旭山動物園はこのプロジェクトの中心となり施設の設計、教育、普及に努めていきます。 消費者が主体となり「ありがとう」の気持ちを形にして「恩返しをしよう」と考えたものです。 恩恵を受け続ける資質として、このような価値観が根付いてくれたらとの願いを込めました。
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