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シマフクロウのヒナがふ化しました(しいくにゅーす)

シマフクロウのヒナがふ化しました

 閉園期間中の4月8日にシマフクロウのヒナが1羽ふ化しました。当園では初めての人工ふ化での繁殖になります(人工孵化は国内の施設では釧路市動物園で2例(1998、2006年)があります)。今回のペアは、ロロ(オス:1996年釧路市動物園生まれ)とモコ(メス:野生由来、右目失明)で、2月末に産卵した卵になります。

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ふ化直後のヒナ
 

 誕生したヒナは、孵化後5日目に親鳥の巣箱に戻し、現在は親鳥が順調に世話を行い生育しています。
今回の人工孵化については先行して実施されているライチョウやツシマヤマネコのように、動物園が積極的に国内の希少野生動物の保全に関わっていくために、あらゆる可能性を考慮し飼育下で様々な事象を実施、検証することで、知見や技術を積み重ねシマフクロウの保全に寄与することを目的として実施しました。

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4月13日 巣に戻した日の様子


 現在飼育下では個体群の遺伝的多様性の維持、確保が課題となっています。野生下で個体数の少ないシマフクロウが飼育下に新たに入ってくることは稀なことなので、現在飼育している個体で維持していかなければなりません。ただ、同じ個体(ペア)での繁殖に偏ってしまうとあっという間に多様性は失われてしまい、個体群を維持していくことが困難になってしまいます。

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5月1日のヒナの様子