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ぺんぎん館の熱帯魚

ぺんぎん館の熱帯魚

 ぺんぎん館に熱帯魚水槽があるのをご存知でしょうか。

 来園者の方々にはよく「急に水族館が現れた!」と驚かれます。熱帯魚水槽を任せられてから今年度で3年目に突入した私も、初めに引き継ぐというお話を聞いたときは「ぺんぎん館に熱帯魚がいたんだ」と同じ反応をしていました。私たちから見れば小さな世界で生きている熱帯魚たちですが、この3年間で毎日のように様々な変化が起こっています。

 熱帯魚水槽は3つあり、真ん中の水槽にはイボハタゴイソギンチャクがいます。そのため、真ん中の水槽にはイソギンチャクと共生できる魚、毒に刺されない魚を入れないといけません。

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イボハタゴイソギンチャク


 ミツボシクロスズメダイの幼魚(幼魚の間はイソギンチャクと共生する)を入れてみる→数匹を入れてだんだんと姿が消える→カクレクマノミ(イソギンチャクと共生するで有名)を入れてみる→数匹入れてだんだん姿が消えるor刺される(ちなみに刺されたカクレクマノミはその後回復し隣の水槽で元気に泳いでいます!)

 あれ?共生できるはずじゃ…消えたってことはもしかしてイソギンチャクが食べちゃった…?調べても何故だかよく分からず…
このイボハタゴイソギンチャクが元気すぎる、また魚とイソギンチャクの相性などもあるのかもしれません。

 そこでイボハタゴイソギンチャクと最も相性が良いとされるトウアカクマノミを1匹入れることにしました!すると…相性良さそう!と言うよりもあのイボハタゴイソギンチャクがちょっと押されてるようにも見えるほどグリグリとイソギンチャクの中に入っていきます。成功です!!

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こんな可愛い姿も見せてくれます


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こっちを見ている…


 しかしトウアカクマノミはとても気が強いので、他のクマノミを追いかけたり攻撃したりもします。やむなく他のクマノミを隣の水槽に移動し、トウアカクマノミを追加で数匹入れることにしました。

 クマノミの仲間は1番大きい個体がメス、次に大きい個体がオスになり、ペアが成立します。同じような大きさのトウアカクマノミを数匹入れてから、1匹だけ特に大きく成長しました。そして、元々水槽に入れていた1番大きいトウアカクマノミとペアになりました。そして、追加でトウアカクマノミを入れてからちょうど3ヶ月後に卵を産み始めました!!

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ピンクのつぶつぶがトウアカクマノミの卵

 クマノミの仔魚を成長させるのはかなり難しく、まだトウアカクマノミの仔魚を成長させるには至ってはいませんが、今後も頑張っていきたいと思っていますので楽しみにお待ち下さい。

 また、隣のハマクマノミも卵を産んでいて、1匹だけ稚魚が成長中ですのでぜひ見に来てください。この稚魚がここまで大きくなったのはある偶然が重なったためでした。トウアカクマノミの話で長くなってしまったので、この話は今後いつかのブログで書きたいと思います。

 ぺんぎん館に来られた際には、熱帯魚水槽も覗きに来てください!

ぺんぎん館担当:松尾美優