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2024年夏期、今年もご来園ありがとうございました。毎年11月3日恒例の「ゲーム大会」も大盛況の中終了し、1週間の閉園期間を経て11月11日から冬期開園となります。 今夏、私の印象に残ったのはシンリンオオカミ・レラの死とアムールヒョウ・みらいの出産です。
若かりしレラ (2011年撮影)
レラは2011年5月に生まれました。震災3.11の直後でした。アイヌ語で「風」の意味を持つレラ。アイヌ語は独特の響きがあります。一般的な「かっこいい名前」「かわいい名前」をあえて避けることで、かつて生息したエゾオオカミの再現として来園者に伝えたかったのです。オオカミと共存していたアイヌ文化へのリスペクトも込めました。 真っ黒な毛並みだったレラもすっかり白髪になり、13年の生涯を終えました。オオカミで13才は長生きです。歴代担当者が適切に飼育できた証といえるでしょう。 とはいえ13才はヒトだったらまだ義務教育中。そう考えるとオオカミの一生はあっという間ですね。 8月にはみらいが出産しました。2017年に私が作った産箱の中で生まれたみらい。7年後、同じ箱の中で、今度はみらいが子育てしています。彼らの成長もとても早いですね。
左とわ 右みらい(2017年撮影)
みらいは母ルナが初産で育てた子。そしてみらいも初産で立派なお母さんをしています。 現担当者が適切な出産準備をしたおかげで、みらいも安心して子育てしているのでしょう。動物園業界では「初産での繁殖成功は難しい」とされていますが、担当者がしっかり事前準備をすれば、このように初産でも成功します。 もうじゅう館は繁殖実績がかなり積みあがってきましたね。国内におけるネコ科哺乳類の繁殖基地になってくれたらうれしいです。 私も気づけばアラフィフ、後輩若手の成長を頼もしく見ています。数多の動物繁殖に携わってきましたが、今後は優秀な飼育係の繁殖にも取り組みたいところです。いやすでに育ってるかな?・・・などと考えるのは私が年取った証拠でしょうか。 11日から冬期開園です。雪の中の動物たちを観察できるのは北海道ならではの事。 動物の中には冬に出産する動物も、いるらしいですね(?)。そちらの結果はどうなるのでしょうか。 冬の旭山動物園にもご期待ください。
ほっきょくぐま館・アフリカ水槽担当:大西敏文
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