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ページID:080629
秋といえば何を思い浮かべますか?サンマ、栗、さつまいも...魅力的なものがたくさん有りますが、私はサケです。 当園には動物たちだけでなく、なんとサケもいます。このサケはシロザケで秋鮭、アキアジとも呼ばれます。現在ほっきょくぐま館で1、2、3年目のサケとあざらし館で2、3年目のサケを展示しております。
サケの一生を簡単にご説明します。サケは11月から12月頃に孵化し、4月から5月頃まで川で過ごします。その後海へ向かい、オホーツク海・北太平洋・ベーリング海・アラスカ湾を回遊して4年程かけて成熟します。そして9月から11月頃にかけて生まれた川に産卵しに帰ってくるのです。北海道の河川ではサケが遡上している姿を見ることができます。産卵を終えたサケは力尽きて死んでしまいます。死んだサケは「ホッチャレ」と呼ばれます。ホッチャレは水生昆虫などの川の虫や、クマ・キツネ・鳥など動物たちのエサになります。またクマやキツネが陸へ運んだり、その糞を通じて森の草木の栄養となっています。サケたちは海の栄養分を川や陸上に持ち上げる、重要な役割を果たしているのです。
ちなみにアイヌ民族は神(カムイ)が人間(アイヌ)のために神々の国から送ってくれた魚と考えて大切にし、「カムイチェㇷ゚」(神の魚)や「シペ」(本当の食べ物)と呼んでいたそうです。食料としてはもちろん、皮を靴や服などの生活用品に加工したり、交易品としても利用していました。必要なときに必要な分だけしか獲らないよう、自然のサイクルを守る暮らしをしていたそうです。
遡上中のサケたち
ホッチャレ
さて、今展示している個体は旭川から遠く離れた海を回遊している時期の姿ということになります。大海原に比べると水槽という限りある環境ですので、サイズは小ぶりかもしれません。ですがそのキラキラとした身体はとても美しいと日々感じております。 ほっきょくぐま館、あざらし館に来られた際には力強く生きるサケたちの姿を是非ご覧ください。
アザラシとサケ
ぺんぎん館担当:川勝優衣
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