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朝開園のアナウンスが鳴るころになると、ワッカがソワソワし始めます。 アナウンスが始まるやいなやワッカの遠吠えが始まり、ワッカに続きノチウも遠吠えを始めます。3頭の中で下位のオオカミのレラは、少し離れた場所でウロウロしているか休んでいることが多いです。
少し離れた場所で休むレラ
ワッカは「アウー、アオー」と最初は不安定に吠え出しますが、中盤になると、腹の底から叫ぶような遠吠えが印象的です。一方ノチウはワッカに寄り添うように低めの声で最初から終わりまで安定した遠吠えをします。
遠吠えするワッカ
遠吠えが終わると、ワッカとノチウは尾を振りながらレラの元へ歩き出し、両側から顔をすり寄せることが多いです。そうなるとレラはどう振る舞えばいいのか分からないのか、少し逃げ腰で歩いて行きます。3頭の関係性が悪い時は、ワッカがレラを監視するような行動をしますが、関係性が良い時は好んでレラの近くで休んでいるようにも見えます。
遠吠えするノチウ
今年はワッカがいち早く換毛が始まり、現在はスッキリした夏毛になっています。 今はレラとノチウの換毛がすすんでおり、表面がボロボロになっています。放飼場には、オオカミたちが金網に擦りつけたり後足でカリカリかいて落ちた毛がたくさん落ちています。それを拾い集めると、手がとても温かかったです。ガイド中も、足を使って冬毛を落とそうとしたり、水の中に入って体を冷やしたりしているのを見ると、今年は6月も30度になる日があったため、この毛をまとっているオオカミたちは暑かったのかなと思いました。
換毛がすすむノチウ
3頭の関係性は、良い時もあれば悪い時もありますが、今年に入ってからはあまり大きなケンカがなかったように思います。リーダーだったケンが死亡して3年、母親のマースが死亡して2年がたちますが、環境が変わっていく中で、3頭姉弟の関係性も時間をかけて少しずつ築かれていっているのかなと感じています。
この先もどんなことがあるかは分かりませんが、ケンとマースがのこした3頭の群れを注意深く見守っていきたいと思います。
近くで一緒に寝ていた3頭の朝
オオカミの森担当 原田 佳
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