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※今回のブログでは、うんちの画像を使用していますので、あらかじめご了承ください。
「突然ですが皆さん、うんちの絵を描いてみてください。」
と言うと、おそらくこんなうんちを書く方が多いのではないでしょうか?
ザ・うんち
皆さんは実際にこんな形のうんち見たことありますでしょうか?
少なくとも犬や猫のうんちでもあんな形のものは見たことないし、いや、まさか他の人はあんな形のうんちをしているのか?
と、自分の中で長らくの疑問であり、これがうんちのイラストとして一般化されているのも不思議なものだなと思いながら日常を送っていました。
念願のうずまき
ついに、ついに、ついに発見しました。
これはレッサーパンダのチャーミンがペレット(固形飼料)を食べた後のうんちです。
毎日あるわけではなく、稀にこの形になるようです。
最初に発見したときはとてつもなく感動しました。
ただ、SNSにこんな画像を上げるとBANされかねないので、ブログだなと思い温めておいた写真です。
さて、ここから真面目な話もしますが、レッサーパンダの『主食』は植物でありながら、消化器官は肉食の構造をしているので、植物をあまり上手に消化することが出来ません。
また、人間のようにご飯とおかずを交互に食べるような食べ方もしないので、好きな物から順番にまとめて食べていきます。
結果として、レッサーパンダのうんちは食べた物の種類ごとに未消化のものが混じった状態で排泄されます。
例えば、竹のうんちは竹の繊維が混じっており、ふんわりと竹の匂いがします。
リンゴのうんちはリンゴの実や皮が混じっており、甘い匂いがほのかにします。
左から、竹・リンゴ・ペレット
そんなうんちを実際に見れるのがこちら。
大人気生うんち
毎日その日出た新鮮なうんちを展示しているので、匂いも残っていることと思います。
うんちというのはすごいもので、やんちゃ盛りのちびっ子から、おふざけが楽しい学生達、純粋に興味を持ってくれる大人の方まで、老若男女問わず興味を示してくれる展示物なんだなと深々と思います。
もちろん我々飼育員にとっては貴重な情報源であり、動物のうんちでも健康状態をチェックします。
うんちの中に寄生虫や血が混じっていないか。柔らかさや色。異物を飲み込んだときはきちんと排泄されているか。
また、うんちからホルモン物質を調べたりと研究にも使われることもあリます。
動物園に来た際も、「どうしてカバはうんちをわざわざ撒き散らすんだろう?」とか、「ヘビはうんちをどこから出すんだろう?」みたいに、何か一つのテーマを持って見て歩くと普段気にならない新しい気付きが発見できるかもしれませんね。
小獣舎・両生類・は虫類舎担当:鈴木達也
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