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2月1日にアムールトラのザリアが出産して、はや2カ月。3頭の子が順調に生育しています。
当初は7頭もの子を出産しました。1頭は死産でしたが6頭が生存しており、異例なほどの子だくさんに、担当者としても喜んでいました。
しかしその後、3頭が衰弱し死亡してしまいました。多産すぎて、それぞれが虚弱だったのかもしれません。
残りは3頭。当初の喜びから一転、「彼らだけでも生き残ってほしい!」という焦りの気持ちに変わりました。
死亡した子の亡骸は一頭だけ回収できましたが、ほかはザリアが食べてしまいました。
残酷に感じる人もいるかもしれませんが、肉食獣が育児中に死んでしまった子を食べるのは、しばしば見られることです。
亡骸が残っていれば腐敗し、生き残った子にまで悪影響があるかもしれませんし、天敵を引き寄せてしまうかもしれません。「子の死を悲しむより、今生きている子の命を最優先する」、厳しい野生を生きるため身に着けた合理的な習性というわけです。
ザリアの懸命な育児もあり、3頭の子たちは順調に生育しています!
子育ての様子は暗視カメラのモニターで来園者向けにも展示しております。
「なんだ白黒じゃん!カラーテレビ買うお金もないの?」なん言われることもしばしばですが(汗)、産室は本当は真っ暗。赤外線カメラで撮影しているため、色が映らないのです。悪しからず。(むしろハイテクなのですよ・・・)
「超ハイテクの」トラ産室モニター展示です!
出産からこれまでの成長の様子を動画にも編集してみましたので、よろしければご覧ください。↓
www.youtube.com/watch(新しいウインドウが開きます)
人間社会は色々騒がしいですね。そんな中でもトラの子たちは元気に育っています。
目の前の出来事に動揺せず、今を生きることに集中するトラの母子。
そんな彼らの生きざまから、私たち人間も学ぶべきものがあるのかもしれません。
5月頃にはちびトラたちも巣から出て、みなさんにお披露目できるでしょう。
そのころには人間の「巣ごもり」も解除され、たくさんの来園者でにぎわっていることを期待しましょう!
(もうじゅう館・フクロウ担当:大西 敏文)
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