ページの本文です。
ページのニュースです。
ページID:082724
この手紙が届く頃はもう2月の中旬になるのですね。あざらし館の流氷再現はできているでしょうか? 今この手紙を書いているのが一月中旬です。寒い日が続きません。雪あかりの動物園のためのアイスキャンドル作製もままなりません。窓の外ではツグミの群れが羽を休めています。今年に入ってアオバトが保護されてきたり、街中でもナナカマドの木にキレンジャクが鈴なりになっていたりと、越冬のための南下がのんびりしているのか、はたまた今年の冬は厳しくないと読んでいるのか…。鳥たちの鳴き声を聞いていると春間近と錯覚してしまいそうです。今園内ではベタ雪が降っています。ペンギンの散歩を待つお客さんも傘を広げています。
そういえばトナカイの雄の角が落ちるのが遅かったり、キングペンギンの換羽が早く始まったり毎年じわじわとリズムの変調の幅が増えているようにも感じます。 そういえばイボイノシシの屋外放飼場の拡張工事が終わりました。ダチョウ、イボイノシシ、キリンの屋外放飼場のラインを一直線になるように建設したのですが、なぜ?というとペンギンの散歩コースになる可能性があったからなのです。結果としてペンギンの散歩コースにする計画はなくなったので拡張となったわけです。
イボイノシシのドゥニアは来園当初は非常に寒がりと言うか気温の日内変化に体温調整の機能がうまく機能しないようなデリケートな個体でしたが、体重も約100キロと立派になり、いろんな意味でたくましく成長しました。広くなった雪の積もった放飼場にも飼育スタッフと一緒ならば短時間なら平気で出てくるようになりました。ブヒブヒ(とは鳴きませんが)と大きな鼻ずらで雪を掘り返し、雪の中に隠された食べ物を探し回ります。見つけると美味しそうに食べています。体が冷えてくると室内に入ってくつろぎます。ヒトの子の冬の外遊びと同じリズムですね。単調になりがちな飼育下の環境の中で、冬はとても有効な変化をもたらしてくれると僕は思っています。 皆さんも乱暴になってきた天気の変化に負けずに冬を楽しんでください!
フッターです。