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~共生から敵対へ~ 明治維新がおき、ちょんまげを捨て、 欧米の価値観で近代化の波が押しよせてきました。 維新の翌年1869年、蝦夷地(えぞち)が北海道に改名され、 本格的な開拓が始まりました。 森は切り開かれ、道路、鉄道、炭鉱、工場、そして牧場が広がりました。 食料、毛皮を求め、エゾオオカミも大量に捕獲しました。 エゾシカを主食としていたエゾオオカミは牧場の家畜をおそうようになりました…。 アイヌ民族とは「共生」関係にあったオオカミは、 本州から渡ってきた人間とは利害の対立する「敵対」関係になっていきました。 ~絶滅へ~ 政府は1876年から懸賞金をつけてオオカミの駆除を奨励しました。 今のお金にすると、1頭につき10万円くらいの賞金です。 1888年まで続いたこの政策で、記録にあるだけで1500頭あまり、 記録にない数も含めると4000頭くらいが殺されたと考えられています。 銃や毒薬(ストリキニーネ)を使い駆除されていきました。 1879年の大雪でエゾシカの大量餓死も重なり、オオカミは生きるすべを失い、 急速に数を減らし、1896年毛皮の取引を最後に記録がなくなり、 1900年ごろ絶滅しました。 ~害獣~ 私たちの生活が「豊か」で「幸せ」になると、 オオカミが害獣とよばれ、エゾシカが害獣とよばれるようになりました。 私たちはどんな未来を描くのでしょう?未来に何を残せるのでしょう? もう遠吠えは聞こえない…。
エゾシカ・オオカミ・ヒト(ゲンちゃん画伯)
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