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明けましておめでとうございます。 前号で順調に冬が訪れていると書きましたが、 そうではなかったですね。 12月17日現在、ペンギンの散歩は いつ始められるのか全く見当がつかない状況です。 長期的に見てどうか分かりませんが、 ここ数年はやはり気候変動は明らかですね (12月28日から実施できました)。 今年は丑年です。 早いもので僕は年男です。 動物園にはウシはいませんが、 一歩一歩惑わされることなく マイペースでやっていきたいなと思っています。 今年は映画「旭山動物園物語ペンギンが空を飛ぶ」が放映されますね。 皆さんは見に行かれるでしょうか? 過去の歴史が凝縮され、 少数の役者さんが数人分づつを演じておられるのですが、 こんなこともあった、あんなこともあったと思い出されることが多く、 感慨深いものがありました。 客観的には旭山動物園は「成功」しているので 映画も成功物語なのですが、 見終わって改めて「これからが勝負なんだ」と強く感じました。 今年度は入園者数が前年度より減少します。 右肩上がりの時代ではなくなります。 成功=来園者数が方程式の中、 来園者数ではない成功を目指していかなければいけません。 来園者数が少なくなることで、 僕たちスタッフが伝えたいことをより多く伝えられるようになり、 来園者の満足度を高め、こどもたちに希望や夢や、 未来につながる新しい価値観が芽生え、 真の意味での動物たちとの共生が見えてくる場になるように 努力を惜しんではいけないのです。 何より動物園が、集客施設というだけの位置づけではなく、 動物園が動物に関わる社会貢献活動に積極的に参画し、 動物を飼育している責任を 明確に果たしていかなければいけないと思っています。 来園者数に左右されない社会的な地位を構築しなければ、 動物園はただの動物コレクションの場で、 旭山動物園もいつかブームで終わってしまいます。 そういえば、キングペンギンのメスが1羽新たに仲間入りしました。 男鹿水族館からのブリーディングローンです。 旭山には11羽の成鳥のキングペンギンがいますが メスは2羽だけでした。 2羽のメスにとってオスは「よりどりみどり」なはずなのに、 両方とも1羽のオスに思いを寄せていたり、 オス同士のペアーができたり、何かと悩みはつきませんでした。 新しく仲間入りしこのメスがはたして誰とペアーになるのか? (まさかメスの三つ巴?) 今から春になるのが楽しみです。 この手紙が届く頃には「散歩」にも参加しているかも知れません (参加しています)。 皆さんにとって、良い年でありますように。 動物たちにとっても明るい未来が見える年でありますように。
キングペンギンの散歩(ゲンチャン画伯)
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