旭山動物園ヒストリー・その(5)

最終更新日 2016年2月24日

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開園40周年 そして、未来の子供達へ。(平成19年から)

平成19年7月1日、旭山動物園は開園40周年を迎えました。

その記念の日は、旭川市民をご招待し、多くの人々のご協力を得て、一日いっぱい手作りの催しでお祝いの日を楽しんでいただきました。
平成8年、開園30周年記念にオープンすべくこども牧場が建てられました。

これが旭山動物園再整備のスタートでした。

その後、もうじゅう館からチンパンジーの森に至るまで、動物たちが幸せに生きてくれることを思い、動物たちの魅力を多くの人々に感じて貰うことを願い、少しでも野生動物の現状を知って貰えればと歩み続けた足かけ12年の歳月でした。

お陰様で、入園数者は年間300万人を超えるまでになり、市民はもとより、道内外の人々に愛される動物園に成長することができましたことを心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
さあ、明日からは50周年へ向けての第一歩が始まります。理想の動物園へ向けての歩みは止まりません。

ペンギンやホッキョクグマ、アザラシたちと旭川とを結ぶ石狩川水系淡水生態館ができなければ、“世界中の動物たちを救うために、旭川の自然を大切にしましょう”という旭山動物園からのメッセージは完結しません。
また、旭川の子どもたちを、地球が産み出した奇跡の動物であるゾウという動物を実際に目にしないまま大人にしてしまっていいのかを考えなければなりません。

ゾウの前に立つ時、人は誰でもその存在感に圧倒されます。

そんなゾウを通じて、純真な子どもたちの心に、多くの生きものに対する畏敬の念が芽生えることが、人間として生きていく上でとても大切なことだと思います。

ただ、これまでの飼育方法でゾウは飼えません。ゾウにゾウらしく暮らして貰うためには、ゾウを群れで飼育することが絶対に必要です。
その他にも、キリン、シマウマ、ダチョウなどが共生するアフリカ生態園、ワシ、タカ、フクロウの森、さらには昆虫の世界、ネズミの世界、などなど永遠のテーマ「伝えるのは命」に向けた夢は広がり続けます。
そうです、動物園に完成はありません。それは子どもたちの夢と同じように無限に続くのです。その夢を一緒に見てくれる旭川の子どもたちがいる限り・・・。