旭川市文化賞 平成18年度 各賞の受賞者紹介
平成18年度 旭川市文化賞 各賞の受賞者
旭川市文化賞は、学術・芸術・教育の分野で、旭川市の文化の発展に特に貢献したと認められる個人や団体に授与しています。今年度は旭川市文化賞に芸術(彫刻)の板津邦夫さん、旭川市文化奨励賞に旭川市立北門中学校郷土史研究部に決まりました。
11月3日に市内のホテルにて、贈呈式が執り行われました。
旭川市文化賞
板津邦夫(いたづくにお) さん
芸術(彫刻)
道産材を素材としてその質感を生かした独自の造形スタイルを確立し、北海道における木彫の先駆者・抽象彫刻の草分けとして常に第一線で活躍してきた。
道展や自由美術展のほか数多くの個展や企画展に出品し、独創的で自由な作風は常に注目を集めている。今年、道立旭川美術館において、半世紀に亘る作品を一堂に集めた回顧展「板津邦夫-彫刻のある風景」が盛大に開催されたことは記憶に新しい。
製作に取り組む姿勢は自己に妥協することなく極限まで追究しつづけるものであり、その作品は斬新で重厚さに満ちている。抽象作品でありながらどこか見る人の心を和ませる温かさを醸しだしているのは、作者の朴訥として飾らない人柄とたゆまぬ研鑚の証しといわれている。
昭和36年(1961)に道北地方初の本格的な彫刻芸術の指導者として北海道教育大学旭川校に迎えられて以来、美術科主任教授(平成7年に定年退官して現在は同大学名誉教授)として多くの後進の指導に力を注いできた。
芸術家として、さらには教育者として、「彫刻のまち」旭川の発展と文化芸術の向上に尽くした功績は大きい。
旭川市文化奨励賞
旭川市立北門中学校郷土史研究部
教育(郷土史研究)
昭和37年(1962)に「郷土史研究クラブ」として発足して以来、地域の文化や歴史を学び伝える独自の活動を行ってきた。
特に近文地区のアイヌの人々の研究については、チカップニアイヌ民族保存会の協力を仰ぎながら、民族楽器の演奏、弓矢や太鼓、丸木舟の製作、伝統文様の刺繍などその活動はユニークで幅広い。また、昭和63年(1988)に校内に設置されアイヌの人々の生活を伝える貴重な資料約150点が展示されている郷土資料室の管理、さらには同校の校庭に文学碑がある知里幸恵の生誕祭「銀の滴降る日」などのアイヌの人々の行事にも積極的に参加している。
北門中学校における「地域の特性を生かした特色ある教育活動」の中心的役割を果たしており、その活動が認められて、平成17年度(2005)には同校が上川管内教育実践表彰を受賞している。
絶え間なく地道に研究を続け、生徒や地域の人々に文化と歴史への理解を深めるとともに青少年の郷土に対する愛着を育む活動は、本市の教育文化の向上に大きく貢献するものである。
歴代の受賞者
- 平成18年度の受賞者
- 平成19年度の受賞者
- 平成20年度の受賞者
- 平成21年度の受賞者
- 平成22年度の受賞者
- 平成23年度の受賞者
- 平成24年度の受賞者
- 平成25年度の受賞者
- 平成26年度の受賞者
- 平成27年度の受賞者
- 平成28年度の受賞者
- 平成29年度の受賞者
- 平成30年度の受賞者