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昨年の11月にボルネオオランウータンのドーネがいしかわ動物園から来園、同時にモカがいしかわ動物園に出園と、昨年は旭山動物園のオランウータンたちにとって大きな変化の年となりました。ドーネも旭川での暮らしにだいぶ慣れてくれたようで、毛布をかぶったマイペースな姿は多くの来園者の記憶に残っているかと思います。 さて、モリトとドーネは春から繁殖のための同居を始めています。といってもずっと一緒にできるわけではありません。オランウータンにはヒトとほぼ同じような約30日間の生理周期があります。この周期の中に2日間だけ発情(排卵)が見られます。このときだけモリトとドーネを一緒にします。今期はこれまでに4回同居を行いました。 初めての同居は4月29日、朝、ドーネに発情の兆候があったので同居することとしました。安全確保のため複数の飼育員が見守る中、モリトとドーネを初めて同じ空間に入れました。はじめはドーネがモリトを警戒し、距離を取っていました。しかし、時間が経つと明らかにドーネからモリトに近づくようになりました。この日はこれで終了としましたが、とにかく安全に同居が出来たことにホッとしたことを覚えています。 そして6月3日の同居の際に交尾を確認しました。モリトが地面でじーっとしているところにドーネがすーっと近づいていき、モリトのにおいをクンクン嗅ぎ始めました。そのあと、ドーネからモリトの手を握ってモリトの胸の中にスポッと入りこんだのです。モリトは何が何だかわからない様子でどぎまぎしていたのですが、そこから交尾が始まりました。交尾の時間は約20分間くらいだったのですが、見ているこちらは1時間くらい経ったような気持で2頭を見守っていました。 その後、7月と8月にも交尾を確認していますが、すべてドーネからモリトに近づき交尾が始まっています。モリトは初めての異性との同居ですが、ドーネは過去に3頭のオスと同居をしているからか、ドーネの行動には余裕すら感じさせます。今後も定期的に同居をしていきますので、もし見かけたら2頭の関係性についてもじっくりと観察してみて下さい。
見つめあう2頭
交尾する2頭
おらんうーたん館担当、獣医師:佐藤伸高
フッターです。