ページの本文です。
ページのニュースです。
ページID:082788
すっかり寒くなり、冬もすぐそこですね。いきなりのドカ雪が降り一部停電が起こるなど、北海道の厳しさを感じています。 しいくのぶろぐではオシドリの話が続いていますが、またもやオシドリのお話です! しかし、今回はととりの村ではなく、北海道産動物舎で飼育しているオシドリのメスについてご紹介します。
北海道産動物舎ではオシドリをオス1、メス1のペアで飼育しています。オシドリはオスの繁殖期に生えている羽がとっても色鮮やかなことで知られているカモの一種ですが、色鮮やかな羽が生えるのはオスだけで、メスは1年中地味な色合いをしています。
上がオス、下がメス(繁殖期)
抱卵や育雛をするメスが派手な見た目をしていると敵に狙われやすくなってしまうので、それを避けるためにメスはじみ~な見た目なのです。
非繁殖期のオス(メスとそっくり)
特にオシドリの羽で特徴的なのがこちらのイチョウ羽です。この羽もオスにしか生えません。
オシドリのイチョウ羽
そんなオシドリに今年の夏、異変が起きました。 こちらの画像をご覧ください。オシドリ好きな方なら、この画像に違和感を覚えるのではないでしょうか。
現在のオシドリのメス
こちらはメスのオシドリです。どこに違和感があるかというと、本来オスにしか生えないイチョウ羽が生えていますね。ほかにも頭頂部の模様や胸元の白黒のラインなど、オスにしか見られない特徴がしっかりと現れています。このメスはオスになってしまったのでしょうか…? ほかのスタッフにも聞いてみたところ、加齢によってホルモンに変化が起き、メスがオスっぽくなることはまれにあるようです。当園では過去にキジでその現象が見られたそうですが、カモでは初めてとのこと。これを「雄化」といいます。 実は今年、このペアは繁殖がうまくいかず、メスがオスを拒否するような行動が確認できました。昨年は産卵、抱卵までしていたのにどうして…と思っていた矢先にこの羽の異変が生じたので、もしかするとこのメスはもう繁殖はできない個体なのかもしれません。 外が氷点下になる前には屋内の飼育スペースに移動させるので、オシドリはしばらく見られなくなります。夏期開園中に見られた方は ラッキー!? いきものって面白いなぁ、と改めて感じる出来事でした。
北海道産動物舎(小動物・野鳥)・エゾモモンガ舎・フラミンゴ舎担当:櫻井結夢
フッターです。