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どうぶつえん日記

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令和8年4月「運命の出会い」

「運命の出会い」

  少し時間が経ちましたが、たくさんの勇気と感動を与えてくれた「ミラノ・コルティナオリンピック2026」が終了しました。日本では深夜から早朝の競技が多かったので寝不足気味の17日間だったのではないでしょうか?終わってみれば日本の総メダル数は冬季最多の24個と歴史的な記録となりました。中でも印象に残ったのはフィギュアスケート勢の活躍です。特に苦難やけがを克服して出場した「りくりゅうペア」の大逆転の金メダル獲得はとても感動的なものでした。2人の出会いは「雷が落ちた」と表現され、まさに運命の出会いだったと語られています。そんなわけでちょっと強引ですが今回は動物園でのペア形成に関するお話です。動物の雄と雌を同居させることを「ペアリング」と言います。種によっては終日同居するパターンと発情期だけ一緒にするパターンなどさまざまですが、旭山動物園では基本的に群れで暮らす動物か単独で暮らす動物かで変わってきます。いずれにしても初めて会わせる時や久しぶりの同居の時には入念な準備と段階を経て行います。特に新規で他園から迎え入れた個体の場合、まずは匂いや気配だけでお互いの存在を認識させ、次に柵越しでのお見合い、時間をかけ落ち着いていたら、状況を見て柵を取り同居となります。柵越しでは落ち着いていたけど、いざ会わせると闘争になりけがをする、時には命を落とす事態になることも考えられます。飼育員にとっては緊張の一瞬です。また、たとえペアリングがうまくいったとしても繁殖まで至らないケースもあり、動物にも相性があるようです。 昨年の秋に来園したオランウータンのメス「ドーネ」は先住の「モリト」と柵越しのお見合いまで済んでいます。春になり屋外に出せる気候になれば次のステップに。また2月に多摩動物公園より来園したユキヒョウのオス「コボ」とメスの「ユーリ」との柵越しのお見合いはこれからです(3月上旬現在)。まずはお互いの存在を感じながら新しい環境に慣れてもらい、その時まで焦らずじっくりと見守りながら「運命の出会い」となることを願っています。
                   コボ
                   寝室でリラックスした表情の「コボ」
令和8年4月8日
旭山動物園 中田