生ごみ堆肥を活用した栽培実験の様子(令和4年度)
令和3年度に実施した生ごみ堆肥化日記(生ごみ堆肥づくりの様子)で出来上がった生ごみ堆肥の肥料としての施用の効果について、栽培実験を行うこととしました。
花や野菜を栽培し、生ごみ堆肥づくりや出来上がった生ごみ堆肥の活用方法について興味をもっていただければと思い、栽培状況を公開していきます。
栽培状況の公開については、節目(植え付け・摘芯・着果・収穫等)を目安に適宜追加していきます。
執務室内南向きの窓際でプランターを使用して育てていきます。
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栽培の準備(用意した資材、プランターづくり、栽培植物)
令和4年5月23日月曜日~令和4年5月31日火曜日(植え付け第1弾初日~スイカの摘芯)
令和4年6月6日月曜日~令和4年6月13日月曜日(植え付け第3弾初日~しおれた脇芽ミニトマトのその後)
令和4年6月14日火曜日~令和4年6月17日金曜日(スイカの成長状況~収穫品のサラダ仕立て)
令和4年6月28日火曜日~令和4年7月4日月曜日(イチゴとベビーリーフの収穫終了~ミニトマトとスイカの成長状況)
令和4年7月7日木曜日~令和4年7月22日金曜日(ミニトマトの収穫~収穫量の経過)
令和4年8月4日木曜日~令和4年8月8日月曜日(スイカの様子~スイカの収穫)
令和4年9月1日木曜日(花、大葉、バジル、ミニトマトの状況~生ごみ堆肥の追肥)
令和4年12月19日月曜日(百日草、大葉、バジルの撤去)
栽培実験のまとめ~開花期間、収穫結果、生ごみ堆肥の効果
次回の計画について~余談
栽培の準備
用意した資材
・プランター(生ごみ堆肥化キットの内袋もプランターとして使用しました。)
・砂利
・適当な土(職員宅の畑・庭の土(プランター残土を含む)を使用しました。)
・出来上がった生ごみ堆肥(当課でつくった1号機、2号機の全量と3号機の一部を使用しました。生ごみ堆肥の製作過程については、生ごみ堆肥づくりの様子をご覧ください。)
プランターづくり
(2)土と生ごみ堆肥を「生ごみ堆肥づくり講習会」のテキストを参考におおむね2対1の割合で入れます。
(3)土と生ごみ堆肥を混ぜ合わせます。
(4)用土が完成しました。混ぜ合わせた後は、1週間~2週間ほど寝かせてから栽培植物を植え付けます。
栽培植物
市販の花と野菜の苗のほか、生ごみ堆肥づくり講習会の講師をしている旭川市生ごみマイスターさんから提供を受けた苗を育てていきます。
花:ベコニア、ペチュニア、マリーゴールド、マーガレット、カリブラコア
野菜:大葉、バジル、ミニトマト、スイカ、イチゴ、リーフレタス
一部、種からも育ててみようと思います。(百日草、矢車草、バジル、ミニトマト、ベビーリーフ)
栽培開始
令和4年5月23日月曜日
植え付け第1弾初日
この日は花類のほか、大葉、バジル、ミニトマトを植え付けました。
・花類プランターは左から順に、ベコニア(赤)、ペチュニア(ピンク・白)、マリーゴールド(黄)、マーガレット(黄)、マリーゴールド(黄)、カリブラコア(紫)です。
・大葉とバジルをセットにしたプランターです。
・ミニトマト(2本)と種から育てたバジル(左に1本、右に2本)のプランターです。
令和4年5月27日金曜日
第1弾5日目
・花のプランター
・大葉とバジルのプランター(葉っぱが太陽の方に向いて育っています。)
・ミニトマトと種からバジルのプランター
植え付け第2弾初日
両端の空いているスペースに種から育てたミニトマトも植えてみます。
・スイカと種からミニトマトのプランター
また、花プランターの両端に、種から育てた百日草(6本)と矢車草(4本)を、ミニトマトプランターに種から育てたベビーリーフを植え付けてみました。
令和4年5月30日月曜日
苗をいただきました。
脇芽は移動中にしおれてしまいました。生ごみマイスターさんにアドバイスをいただき、回復させつつ発根させるために日陰で茎を水に浸しておくことにしました。
第1弾8日目、第2弾4日目
花、大葉とバジル、ミニトマトプランターは植え付けから1週間経過した状況です。
おおむね良好に育っているようです。大葉とバジルの成長が著しいです。
・花のプランター
・大葉とバジルのプランター(太陽に向かって横を向いています。)
・ミニトマトのプランター
・スイカのプランター
令和4年5月31日火曜日
スイカの摘芯
順調に成長してきているので、スイカの親づるを先端で摘芯しました。
令和4年6月6日月曜日
植え付け第3弾初日
この日は提供苗を植え付けました。
イチゴ5株のプランター、リーフレタス2株とマリーゴールド5株のプランター、ミニトマト脇芽4本のプランターを作りました。
・イチゴのプランター
・リーフレタスとマリーゴールドのプランター
・ミニトマト脇芽のプランター
根が出ていることを確認できた4本を植え付け、根が全然出ていなかった1本は今回の植え付けを見送りました。
ところが、ミニトマト脇芽のプランターを窓際に置き、気が付くと4本全部しおれていました。
ひとまず日陰に移動させて様子を見ることにします。
第1弾15日目、第2弾11日目
植え付け第1弾と第2弾の経過です。それぞれ良好に育っているようです。
・花のプランター
・大葉とバジルのプランター
・ミニトマトと種からバジルのプランター
・スイカと種からミニトマトのプランター
種からミニトマト(左)に5本目のミニトマトらしきものが生えてきました。苗づくりで発芽しなかったものがここにきて発芽したと思われます。
大葉とバジルの摘芯
大葉とバジルもかなり成長してきましたので、収穫を兼ねて摘芯しました。
令和4年6月9日木曜日
イチゴの収穫
少し早いですが、赤くなっている実を収穫しました。
令和4年6月13日月曜日
マーガレットの摘花
マーガレットの花がひととおり咲いたので、古くなった花を摘みました。
また、この日に、百日草につぼみができているのを見つけました。
しおれた脇芽ミニトマトのその後
6月6日に植え付け後、すぐにしおれてしまった脇芽ミニトマトですが、その後、花瓶に戻し日陰で養生させていると、発根が進み元気になりましたので、4本を改めて植え付けます。
令和4年6月14日火曜日
スイカの成長状況
スイカを植え付けてから19日目となりました。順調に成長し、子づるが分かりにくくなったので仕分けしました。
令和4年6月16日木曜日
種からバジルの摘芯
ミニトマトプランターに植え付けた種からバジルの成長はゆっくりですが順調で、収穫を兼ねて摘芯しました。植え付けから25日目です。
令和4年6月17日金曜日
百日草の開花
百日草が開花しました。植え付けから26日目です。ほかの花たちも順調に成長しています。特にカリブラコアやペチュニア、百日草の勢いがよいです。太陽(窓側)に伸びていくので、プランターを180度回転させて写真を撮りました。
収穫品のサラダ仕立て
収穫してよさそうな野菜とイチゴを選び、サラダ風に盛り付けてみました。収穫品は、リーフレタス、ベビーリーフ、大葉、バジル、イチゴの5種です。
堆肥の恵みをおいしくいただきました。
令和4年6月28日火曜日
イチゴとベビーリーフの収穫終了
イチゴは新しい花が咲かなくなり、また、ベビーリーフの成長もほぼ止まってしまったので、この日が最後の収穫となりました。
イチゴは全部で10個、ベビーリーフは全部で約50枚収穫できました。
イチゴは途中でアブラムシが発生したり、病気にもかかってしまったようで、あまり収穫できず残念でした。
令和4年6月29日水曜日
バジルの移植
大葉とバジルの成長が著しく、プランターが込み合ってきたので、バジルをミニトマトのプランターに移植しました。
令和4年7月4日月曜日
ミニトマトとスイカの成長状況
ミニトマトも順調に成長し、実がなってきました。また、スイカは1個着果し、少し大きくなってきました。
脇芽ミニトマトもその後しおれることなく成長しています。
脇芽ミニトマト植え付け第2弾
残っていた脇芽ミニトマトをイチゴを植えていた空いたプランターに植え付けました。
これらの脇芽ミニトマトは花瓶に挿して水耕栽培状態で様子をみていたものです。
花とリーフレタスの様子
花プランターの百日草、ベコニア、ペチュニアは元気に咲いています。マリーゴールドはアブラムシが発生したため、撤去しました。
別プランターのマリーゴールドは順調です。リーフレタスはそろそろ終わりそうな気配です。
令和4年7月7日木曜日
ミニトマトの収穫
この日はミニトマトを2個収穫しました。植え付けから45日での初収穫となりました。
ミニトマトを食べてみると、市販品に比べ酸味がありました。中はみずみずしく、皮はパリッとしていました。
令和4年7月11日月曜日
生ごみ堆肥の追肥
それぞれ生育は順調ですが、大葉、バジル、ミニトマト、スイカのプランターに追肥として、残っている生ごみ堆肥を追加しました。
追加した量は、土の表面が隠れる程度です。
令和4年7月22日金曜日
収穫量の途中経過
これまでの収穫量についてお知らせします。
イチゴ10個(栽培終了)、ベビーリーフ約50枚(栽培終了)、リーフレタス14枚(栽培終了)、大葉約140枚、バジル約190枚、ミニトマト47個です。
大葉、バジル、ミニトマトはまだまだ収穫できそうです。
この日に収穫したミニトマトも甘味は弱かったですが、酸味とのバランスが良かったように感じました。
大葉とバジルは香りがとてもよいです。
スイカの異変
明らかにスイカの成長が止まっているようです。ほかに特に異常は見られなく、理由は今のところ分かりませんが、このまま様子を見ていくことにします。
令和4年8月4日木曜日
スイカの様子
スイカの実に変化はないのですが、実がなっていないつるや葉が徐々に枯れてきました。実がなっているつるの葉も枯れてきたため、農業センターの職員に見てもらったところ、つる枯れ病とのことでした。
残念ですが、治らないとのことです。
一般的に畑の土よりも市販されている土の方が病気になりにくいとのアドバイスをいただきました。
令和4年8月8日月曜日
花プランターの状況
今も元気に育っているのが、百日草、ベコニア、ペチュニア(ピンク)です。
ペチュニア(白)は枯れたため、8月5日に撤去しました。
マーガレットについては、花は咲かなくなりましたが、葉は元気そうなので、そのまま様子を見ています。
カリブラコアと矢車草は、そろそろ終わりそうな気配です。
百日草は茎がしっかりしていて花瓶に挿しやすいので、切り花として窓口に飾っています。
スイカの収穫
葉も実のひげもほとんど枯れてきたので、少し早いかもしれませんが収穫することにしました。
6月30日に受粉させているので、受粉から約40日でした。直径は約9センチメートルでした。
スイカをカットして驚きました。赤くなっていましたし、カットと同時にスイカ特有の甘みのある香りを感じることができました。
食べてみると、市販品に比べ劣りますが、甘みとみずみずしさがありました。
それだけに、成長が途中で止まってしまったことが残念です。
令和4年9月1日木曜日
花、大葉、バジル、ミニトマトの状況
花については、矢車草は終わってしまいましたが、百日草、ベコニア、ペチュニア、カリブラコアは、まだまだ咲いてくれそうです。
大葉やバジル、ミニトマトは適宜収穫していますが、勢いが弱くなってきました。
特にミニトマトは着果しにくくなり、葉も極端に小さくなったので、栽培を終了することにしました。
青いものがほとんどですが、着果したものはすべて収穫しました。
大葉とバジルについては、まだまだ収穫できそうなので、続けて栽培していきます。
生ごみ堆肥の追肥
前回追肥してから50日近く経過したので、花、大葉、バジルのプランターに生ごみ堆肥を追肥しました。
追肥した量は前回同様、土の表面が隠れる程度です。
令和4年12月19日月曜日
百日草、大葉、バジルの撤去
前回から3か月が経過し、間もなく冬至で、外はすっかり雪景色となりました。
百日草は花が咲かなくなり、葉も弱々しくなったので撤去することにしました。
また、大葉とバジルは、葉が小さくなり、変色も見られるようになったので撤去することにしました。
残るのは、ベコニア、ペチュニア、カリブラコアとなりました。
令和5年3月29日水曜日
再び3か月ぶりの更新です。今年は雪解けも早くすっかり春めいてきました。
年度末ということもあり、令和4年度の栽培実験をこれで終了します。
ベコニア、ペチュニア、カリブラコアは依然として花を咲かせ続けていますので、これらの花は窓口に飾るなどして活用していきます。
栽培実験のまとめ
実験結果の主なものを下にまとめましたので、ご覧ください。
実験期間中は試行錯誤の連続でした。思わぬ出来事などもありましたので、それらを余談として後述します。
花の開花期間
マリーゴールド:5月23日(植え付け日)から6月30日まで約1か月間
マーガレット:5月23日(植え付け日)から6月16日まで約1か月間
矢車草:6月6日から9月1日まで約3か月間
百日草:6月17日から12月19日まで約6か月間
ベコニア:5月23日(植え付け日)から継続中、10か月以上
ペチュニア:5月23日(植え付け日)から継続中、10か月以上
カリブラコア:5月23日(植え付け日)から継続中、10か月以上
野菜、果物の収穫結果
リーフレタス2株:14枚
ベビーリーフ:60枚
イチゴ5株:19粒
ミニトマト7株(種や脇芽から育てたもの含む):115個
大葉2株:304枚
バジル4株(種から育てたもの含む):675枚
生ごみ堆肥の効果
5月から約10か月ほど、実験をしてきましたが、花やバジル、大葉など、室内栽培に適しているものについては、長く鑑賞できたり、多く収穫できたりと、よい結果が見られたのかなと思います。
また、元の土と、生ごみ堆肥を追加した土を分析したところ、生ごみ堆肥を追加した土はリン、カリ、窒素などの成分が増加していました。
生ごみ堆肥は、投入する生ごみの種類や量によって成分量が変化するので一概に言えませんが、肥料としての効果が期待できます。
次回の計画について
令和5年度も栽培実験を行う予定です。
次回は、今回の反省を踏まえ、室内でも育てやすい小松菜などの葉野菜を選定することや、ベース土は病気にかかる可能性の低い市販品を用いるなど検討しています。
皆様、これまで閲覧していただきありがとうございました。
余談
撤去した栽培残渣の再堆肥化
栽培し終えて撤去したものについて、再度、堆肥化するために、順次コンポストに投入しました。
太い茎など、分解に時間がかかりそうなものは、細かくするなどして投入しました。
珍客
実験中に小さいお客様がいらっしゃいました。セミです。
窓を開けていたので、どうやら、そこから入ってきたようです。実験場所は、本庁舎8階ですが。
写真はありませんが、セミのほかにトノサマバッタも訪れました。