泌尿器科

最終更新日 2024年4月1日

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地域の基幹病院として泌尿器科疾患ほぼ全般に対応しています。特に泌尿器悪性腫瘍(前立腺癌、腎癌、膀胱癌など)に対して薬物治療、手術治療を積極的に行っています。手術治療ではロボット支援下手術を行うことが標準となっています。膀胱全摘術の際の尿路変向においては、完全体腔内で手術を行うことで負担の少ない低侵襲手術を行っています。

診療科の特徴

治療について

がん

腎臓、副腎、腎盂、尿管、膀胱、前立腺、精巣、陰茎、後腹膜にいたるまで全ての泌尿器がんを取り扱っており、治療ではロボット(ダヴィンチ)、腹腔鏡、内視鏡を含めた手術全般と、放射線、抗がん剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬などによる治療を総合的に行っております。

  • 前立腺癌については、根治治療としてロボット手術、薬物療法としてホルモン治療と化学療法(抗癌剤)、そして放射線科と連携して放射線治療(外照射)も行っております。近年、遺伝子異常との関連が証明され、遺伝子異常の有無を調べることにより特殊な薬剤の使用も可能になっています。
  • 腎癌については、腎機能温存を目的にロボットによる腫瘍のみの切除(腎部分切除術)を積極的に施行しており、良好な術後腎機能を実現しています。大きな腫瘍に対してはロボットによる根治的腎切除術も施行しています。転移を有する進行腎癌に対しては、免疫チェックポイント阻害薬と分子標的薬を併用した複合免疫療法を行っています。
  • 膀胱癌については、まず経尿道的切除をした後、○経過観察、○再発率を下げるために膀胱内に抗癌剤・BCGの注入療法、○膀胱全摘術などの治療法があります。全摘術では、ロボットを用いることで低侵襲手術が可能となっています。また、尿路変向についてもロボットを用いた完全体腔内での手術を行っています。
  • 腎盂・尿管癌については、機能温存を目的に腫瘍のみの焼灼術、根治的な腎尿管全摘術を施行しています。進行した膀胱癌、腎盂尿管癌に対しては、抗癌剤治療、免疫チェックポイント阻害薬、抗体-薬物複合体治療など、様々な治療が可能です。

排尿の異常

  • 前立腺肥大や神経因性膀胱など、尿が出づらい、尿が近いといった症状に対し、内服治療を行っています。内服薬で症状改善が不十分な場合には、内視鏡手術も行っております。
  • 過活動膀胱、尿失禁については運動療法と薬物療法による複合的な治療を行っています。

尿路結石

  • 尿管結石、腎結石、膀胱結石に対しては、硬性・軟性尿管鏡、膀胱鏡を用いたレーザーによる砕石術を行っています。

低侵襲手術

  • 『ダヴィンチ手術(ロボット支援下腹腔鏡手術)』は、泌尿器科手術の中で標準治療になっています。痛みが少なく、出血量も少ない、制癌効果では開腹手術と同等であることが示されており、低侵襲手術の中心を担っています。当院では前立腺、腎、膀胱の手術において、標準的に用いています。腎盂尿管移行部狭窄症と呼ばれる良性疾患に対しても、低侵襲、整容性を目指したロボット支援下手術を行っています。
  • 副腎などの手術の一部では、腹腔鏡手術を行っています。ロボット手術と同じく、低侵襲な手術を行うことが可能です。

外来

  • 月曜から金曜の午前中に行っております。
    (月曜日・木曜日は完全予約制となります)

外来診療体制はこちら

(補足)午後は緊急以外、一般の外来は行っておりません。

手術件数 
手術内容 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度
腎癌根治術 8 7 7 15
腎盂・尿管癌根治手術 14 11 12 15
膀胱癌手術(膀胱全摘) 4 1 7 8
膀胱癌手術(経尿道的腫瘍切除) 52 64 66 92
前立腺癌・全摘術 32 23 23 44
前立腺肥大症手術(経尿道的前立腺切除) 15 11 8 4
前立腺肥大症手術(被膜下摘出 開腹) 1 0 0 0
副腎腫瘍摘出術(腹腔鏡下) 2 3 1 0
透析用シャント手術 17 14 15 28

一般社団法人National Clinical Database(NCD)の手術・治療情報データベース事業への参加についてのお知らせ(PDF形式 113キロバイト)

研修について

当院泌尿器科では、日本泌尿器科学会基幹教育認定施設として、いつでも研修可能です。1年目から2年目では泌尿器科全般における検査と内視鏡等の治療、小手術の執刀と大手術の介助を、3年目以降で大手術の執刀について研修していただけます。

スタッフ紹介
役職 医師名 所属学会等
診療部長 玉木 岳

日本泌尿器科学会 専門医・指導医

日本泌尿器内視鏡学会

 腹腔鏡技術認定医、ロボットプロクター(前立腺、腎、膀胱)

がん治療学会認定医

日本内視鏡外科学会

医長

萬上 弘子

日本泌尿器科学会 専門医
医員 竹内 彗悟 日本泌尿器科学会
医員 永渕 将哉