初期臨床研修プログラムの特色・内容

最終更新日 2026年6月1日

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プログラムの特色

当院では当初から1年次に内科、外科、救急、2年次に小児科、産婦人科、精神科、地域医療をローテートする7科必須の総合診療方式(スーパーローテート)にて行う研修を基本としています。また2年次の自由選択については、院内のその他の診療科はもちろん、当院にない診療科を他院で研修することも可能です。

研修医が医師として必要な身体疾患に関する基礎知識・基本手技だけでなく、心理社会的側面も含めた患者中心の医療を提供するための技術や態度を身につけることを目標としています。将来どんな診療科に進んでも、必要なのはスペシャリストとしての知識・技術だけではありません。外来や病棟、当直でさまざまな病態に直面するため、初期研修で培った基本的臨床能力は必ず役に立ちます。

2年間の初期研修期間だけで、あらゆる疾患を経験し初期対応を習得するのは不可能ですが、医師として必要なのは、未経験の疾患や病態であっても、それらに対応するために進んで学び、習得しようとする態度や、さまざまな心理社会的問題を抱えた患者・家族に信頼される医療を提供したり、地域社会に貢献しようというプロフェッショナリズムを習得することです。

1.充実したプライマリ・ケア

院内にプライマリ・ケア指導医*3人を抱え、旭川市内基幹病院で唯一の入院診療を行っている総合内科がある当院では、プライマリ・ケアに力を入れています。

*プライマリ・ケア指導医:日本プライマリ・ケア連合学会の認定する指導医

(日本専門医機構の総合診療領域における特任指導医は2人)

総合内科研修

外来初診をはじめ、研修期間内では外来フォローアップ研修も行っています。

午後外来研修

内科系ローテート期間内には、時間外受付した患者さんを領域に関わらず診療する午後外来研修があり、各科指導医も自分の専門領域以外の診療も指導します。

地域医療研修

道立羽幌病院、枝幸町国保病院で毎日のように外来診療を行う機会があります。

豊富な外来診療の機会に、病歴聴取や身体診察をもとに臨床推論を行う力を養うことは、病棟研修とは一味異なる臨床の醍醐味です。

2.高度な専門医療や救急診療

各科ローテートで様々な疾患に対する専門研修を行うことはもちろん、医師として必要な基本手技を身につけます。初期研修のうちに修得すべき基本手技の多くはこの期間内に経験できます。

Procedures on call

未経験の手技をローテート科以外の診療科からオンコールで経験できるシステムで、基本手技を効率的に身につけることができます。

新⼈当直医独り⽴ちプラン

研修医は2次救急当番日の当直を担当し、指導医のもとで救急診療研修を行います。病歴聴取に始まり、段階的に自分で検査を組み立てたり、初期治療を行ったり、専門科にコンサルトしたり、当直PHSを持って救急車受け入れから全てのマネジメントをできるように指導します。

3.症例カンファレンスでの振り返り

症例をたくさん経験すれば良い医師になれるわけではありません。経験した症例を振り返り(reflection on action)、他者と共有し、討論することで理解が深まります。当院ではoff-the–jobtrainingの機会を複数設けています。

救急外来症例検討会

月1回開催。当直で経験した印象に残る症例、典型的症例、ヒヤリハット症例などのcase discussion。プレゼンテーション作成の練習にもなります。

救外レビュー

隔週開催。準備は気になった救急症例リストだけ。At homeな雰囲気で指導医たちとともに振り返りを行います。

Clinical TIPS

2, 3週毎に開催。外来や病棟で遭遇するちょっとした疑問に指導医がお答えする双方向カンファレンスです。

総合内科カンファレンス

総合内科の外来や病棟で経験した診断困難症例や、診療科に関わらず日常的に経験する臓器非特異的な問題に焦点を当てたcase conference。不定期に開催します。

4.研修を支えるメンター制度

初期研修中は、日常業務や将来に対する不安、悩みもつきものです。当院では2012年度より、道内初のメンターシップ制度を導入し、安心・充実した研修生活を送っていただくためのサポートシステムを整えています。

  • マッチングにより希望のメンター(先輩医師)を決定します。
  • 意欲促進・課題達成・キャリアアップのための支援とfeed backを提供します。
  • 悩み事の相談・解決、医学的・技術的相談にも対応します。

研修医の声

  • 将来どのような医師になるかという目標になる先生がメンターで指針になっています。
  • メンターの先生と新たにWebレクチャーの視聴を始めたりよりよい研修を行っています。
  • いろいろな経験があり、知識もより多い上級医といつでも相談できる関係性をつくるきっかけとなっています。

ローテーション例

1年目

内科1

内科2

内科3

麻酔科

救急

(麻酔科)

救急

(CCU)

救急

(ER)

外科

内科

循環器、呼吸器、消化器、糖尿病・代謝、血液、総合内科、神経内科、腎臓内科から選択

救急

救急(CCU)は、CCUで循環器疾患の全身管理を研修します。
救急(ER)は(1)ブロック研修(旭川赤十字病院救急科または旭川医大病院救急科での研修)と(2)並行研修(院内での宿日直20回分を研修とみなす)のいずれかから選択します。

2年目

小児科

産婦

人科

精神科

地域医療

自由選択           

地域医療

枝幸町国保病院、道立羽幌病院

産婦人科

旭川厚生病院

自由選択

市立旭川病院

循環器内科、呼吸器内科、消化器内科、糖尿病・内分泌内科、血液内科、腎・高血圧内科、総合内科、小児科、外科、胸部外科、皮膚科、泌尿器科、眼科、精神神経科、麻酔科、放射線科、放射線治療科、救急科、病理診断科

旭川医療センター

神経内科、呼吸器科、膠原病内科

旭川医科大学病院

整形外科、脳神経外科、腎臓内科

旭川赤十字病院

救急科、脳神経外科、腎臓内科

北海道大学病院

整形外科

札幌医科大学病院

全科

医学生の皆さんへのメッセージ

院長から

当院の初期臨床研修プログラムは、患者さんに寄り添う医師を育てることを第一に考えています。私はこれまで、消化器疾患を中心に幅広い診療に携わる中で、「この患者さんにとって一番大切なことは何か」を問い続けてきました。その経験を通じて、専門性と同時に、患者さんの全体像をとらえる姿勢――すなわち「ジェネラルマインド」の重要性を実感しています。
当院では、将来どのような専門分野に進んでも、総合的な視点と柔軟な対応力を持った医師、「ジェネスペ(ジェネラルマインドを持つスペシャリスト)」を育てることを目指しています。救急や高齢者医療をはじめ、日常診療の現場での豊富な実践機会と、教育熱心な指導医による手厚いサポートの中で、確かな知識と経験を積むことができます。
少人数制だからこそ、研修医一人ひとりに丁寧に向き合う風土があり、悩みや不安にも寄り添える温かな環境が整っています。目の前の患者さんに誠実に向き合い、仲間とともに学びながら成長していく――そんな2年間を、私たちは全力で応援します。
皆さんとここで出会える日を、心より楽しみにしています。

市立旭川病院

 

市立旭川病院

院長 垂石 正樹

プログラム責任者から

2年間の初期臨床研修は、将来みなさんがどのような診療科を専門とするかに関わらず、診療能力の広さを涵養するために重要な時期です。自分自身のキャリアプランを決めるために、志す診療科で研修することは大切ですが、その他の領域の様々な病態に対する基礎知識を定着させ、初期対応能力を養っておくことは、今後どんな診療科の医師にも求められることです。
そのための研修期間はたった2年間しかありません。また医療現場で働くには多職種連携が必要であり、社会性を身に付けるための期間でもあります。外来や救急外来で出会うcommon diseasesや、病棟で遭遇するcommon problemsに対する初期対応や適切なコンサルテーションは、繰り返し経験し、適切な振り返りを行うことによって身につきます。救急現場での「新人当直医独り立ちプラン」や、「救外症例検討会」をはじめとする振り返りのための各種カンファレンス、基本手技スキルアップのための「Procedures on call」、キャリアサポートのための「メンターシップ制度」など、みなさんが安心して充実した研修生活を送れるためのサポートシステムが整っています。
情熱のある若い仲間たちが当院に集うことを期待しています。
 
教育研修センター長(総合内科診療部長) 鈴木 聡

研修医から

私は「バランスの良い研修」が当院の魅力であると思います。
ひとつは「領域別で見たバランス」です。当院は中規模病院ですが診療科が揃っており、救急外来においては急性期脳梗塞など一部の領域を除いて幅広い症例を経験することができます。診療科間の垣根も低く、ローテートしている科ではない領域が学べることも多々ありました。
次に「仕事と生活のバランス」です。研修医は月3-4回当直に入りますが翌朝は8:30で帰ることができ、月に数回ある勉強会なども勤務時間内に行えるよう指導医や教育研修課の方々が尽力してくださっています。夏休みとして平日連続5日間の休暇を取得できるのも魅力です。
最後に「知識と実践のバランス」です。症例検討会・指導医からのレクチャー・エコー勉強会などが月に数回用意されており、ほどよい強制力で学ぶ習慣を身につけることができます。また研修医が一学年3人と少ないので症例の取り合いにはならず、ローテートしていない科でも手技に呼んでいただける体制が整っています。
飛び抜けた特徴はないがゆえ、誰にでもフィットできる柔軟なプログラムであると思います。ぜひ見学に来てください!

令和6・7年度研修医 林 凌馬

研修医から

当院の魅力は、研修医一人ひとりが主体的に診療に関わり、多くの経験を積める環境にあると思います。
当院は研修医の人数が比較的少ないため、手技を経験する機会が十分に確保されています。ローテーション中の診療科に限らず、ローテートしていない診療科の手技についても、「Procedures on call」というシステムを利用することで、希望に応じて経験することができます。また、ローテーションの時期や診療科についても希望が通りやすく、柔軟に対応していただける環境です。
救急外来では、多くの実践的な経験を積むことができます。1年目の秋頃になると、2年目研修医との当直期間を終え、上級医との2人体制で当直を担当します。救急患者の受け入れから診察・治療、患者さんやご家族への病状説明、他科へのコンサルトまで、一連の診療を経験することができます。常に上級医がサポートしてくださるため、安心して診療に取り組めます。また、当院には救急科はありませんが、日中の救急車対応は内科が担当しているため、内科ローテーション中にも救急患者の初期対応を学ぶことができます。
教育体制も充実しています。「救外レビュー」や「救外症例検討会」では、救急外来で経験した症例を振り返り、診療で生じた疑問を他の研修医や指導医に相談できる機会となっています。また、「Clinical Tips」では各診療科の先生方による実践的なレクチャーが行われるほか、不定期でシミュレーターを用いた手技講習会や、院内外の先生方による勉強会も開催されています。
まだまだここには書ききれない魅力がたくさんあります。ぜひ一度見学にお越しいただき、当院の研修の雰囲気を実際に感じていただければと思います。

令和6・7年度研修医 髙橋 拓海

研修医の出身大学

旭川医科大学、札幌医科大学、北海道大学、大阪大学、昭和大学、チェコ国立パラツキー大学(過去10年間、基幹型のみ)

病院概要・施設認定

当院の病院概要・施設認定などについては、こちら(新しいウインドウが開きます)のページをご覧ください。

診療科・部門紹介

当院の各診療科・部門については、こちら(新しいウインドウが開きます)のページをご覧ください。

令和8年度基幹型臨床研修病院年次報告等

様式A-10 臨床研修病院・研修プログラム変更届出書(PDF形式 503キロバイト)

様式A-10 別紙1 研修管理委員会名簿と開催回数(PDF形式 258キロバイト)

様式A-10 別紙2 患者数・研修医数(PDF形式 347キロバイト)

様式A-10 別紙3 プログラム概要(PDF形式 283キロバイト)

様式A-10 別紙4 指導医名簿(PDF形式 272キロバイト)

様式A-10 別紙5 時間外・休日労働時間数(PDF形式 114キロバイト)

様式A-10 別表 病院群の構成等(PDF形式 84キロバイト)

初期臨床研修プログラム(PDF形式 3,307キロバイト)

市立旭川病院研修管理委員会

市立旭川病院研修管理委員会については、こちら(新しいウインドウが開きます)のページをご覧ください。