臨床器材科

最終更新日 2023年12月8日

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概要

医療の高度化が進む中、既存の診療科のみでは対応が難しくなり、医療機器を用いた高度医療に対応するため1994年に当科はスタートしました。業務内容は生命維持管理装置の操作および保守点検を主に担っています。具体的には、手術室業務(人工心肺、daVinciなど)、心臓カテーテル検査室関連業務(虚血、不整脈)、透析室業務、ペースメーカ関連業務、集中治療室業務、各種ME機器管理業務、それらに付随する業務が挙げられます。

人員

人員は1971年、胸部外科開設と同時に1名の人工心肺技士が採用されたのが始まりです。1987年に臨床工学技士法が制定されてから業務の拡大と共に増員し、現在は12名(パート1名含む)で構成されています。

業務内容

1.手術室業務

手術室内で、主に人工心肺装置の操作やそれに付随する補助循環(IABP・ECMO)の操作、自己血回収業務、手術支援ロボット装置の「daVinci」の管理や操作を行っております。今後はタスクシフトを見据え、内視鏡外科関連装置や麻酔器の管理など、業務拡大を検討中です。

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2.心臓カテーテル検査室関連業務

心臓カテーテル検査・治療、アブレーション治療、ペースメーカーなどのデバイス植込みの介助や必要な装置の操作を行っております。緊急の対応が迫られることも多い分野のため、随時オンコール当番を決め、いかなる時間でも患者様のために医師・看護師・放射線技師と連携して治療を行っています。

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3.透析室業務

1994年当初は9台の装置で稼働していましたが、現在は20台以上の装置を用いて、日々治療を行っています。透析日は全曜日2クール(午前・午後)で運用しており、透析以外のアフェレーシス療法(顆粒球除去療法、幹細胞採取、血漿交換、腹水濾過再静注法など)にも幅広く対応しております。

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4.不整脈デバイス関連業務

新規植え込み以外にも、電池交換やペースメーカー外来(毎週水曜日午後)、手術やMRI検査などでの設定変更、臨時チェックなどがあります。当院では全5社のプログラマを常備しており、1年365日対応できるような体制作りを行っております。

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5.集中治療室関連業務

ICU・CCUには多くの医療機器が存在しており、それらの操作・使用中点検などを行い、安全に確実に高度医療が提供できるよう努力しております。具体的には、HD・CHDFなどの血液浄化療法や人工呼吸器・NPPVなどの呼吸療法、IABP・ECMOなどの補助循環などが挙げられます。

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6.ME機器管理関連業務

院内には輸液ポンプやシリンジポンプをはじめ、多くの医療機器が存在します。それらの機器を中央管理し、安全に使用できるように使用前後はもちろんのこと、定期点検を実施しております。また、機器を安全に使用できる状態を維持するだけでなく、院内スタッフ向けの勉強会を積極的に実施し、医療機器の正しい使用法の周知も徹底しております。

7.その他の業務

経皮的ラジオ波焼灼療法の機器操作も担当しております。また、近年のコロナウイルスの感染者の急激な増加により、当院も第二種感染症指定病院として感染者の受け入れを行っており、NHFなどの呼吸療法や感染症病棟における血液透析などの業務を当科が担当しております。

8.学会活動や認定士取得

関係学会に積極的に参加および発表を行うことで、適切な医療の提供ができるよう心掛けております。また、各学会が主催している認定士を取得し、専門的知識の向上に努めています。
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取得済み認定士一覧

  • 体外循環技術認定士5名
  • 呼吸療法認定士5名
  • 透析技術認定士3名
  • 不整脈治療関連専門臨床工学技士2名
  • 植込み型心臓不整脈デバイス認定士1名
  • 臨床ME専門認定士2名
  • アフェレシス専門認定技士1名
  • 診療情報管理士1名
  • 心血管インターベンション技士3名
  • 救急医学会認定ICLSインストラクター2名