(外科・消化器外科・呼吸器外科・乳腺外科)当科で扱う主な疾患(呼吸器疾患)

最終更新日 2022年5月2日

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呼吸器疾患

外科で扱われる主な呼吸器疾患

・自然気胸

・肺良性腫瘍

・肺癌

・膿胸 など

自然気胸

肺に穴が開いて胸腔内に空気が漏れるために、漏れた空気によって肺がつぶれてしまう疾患です。高身長・痩せ型の男性に多いとされていますが、原因は明らかではありません。肺気腫等の肺疾患が原因の場合もあります。治療されないままでは緊張性気胸となり対側の肺や心臓、縦隔などが圧排され危険な状態になることもあります。

呼吸器疾患1
気胸で肺が縮んだ状態


治療はまず胸腔内の空気を抜く治療(胸腔ドレナージ)が基本となり、この治療により治癒する場合もあります。

呼吸器疾患2
緊張性気胸


肺の穴の程度や、ドレナージで治癒しない場合、あるいはドレナージの治癒後再発した場合などは手術を行います。

呼吸器疾患3
気胸に対する胸腔ドレナージ
呼吸器疾患4
気胸に対する胸腔鏡下手術

自然気胸は治療後の再発も避けられない疾患ですが、ドレナージより手術の方が再発率が少ないとされています。

手術は肺の穴の部分(ブラ)を切除する手術となり、原則的には胸腔鏡下手術で行います。

肺腫瘍・肺癌

“肺に影がある”といわれたら、非常に不安になると思います。

肺に腫瘍が認められた場合、血液検査での腫瘍マーカー検査、CT等での検査を行います。

確定診断には気管支鏡による細胞や組織の採取、CTを見ながらの針りでの組織採取やPET検査などを行います。

これらの検査を行っても確定診断が付かない場合も少なくはありません。

そのような場合は確定診断のために腫瘍を含めた肺を部分切除する場合もあります。

原則的に胸腔鏡下で行います。

確定診断は手術中に迅速検査を行い、がんと診断された場合はそのままがんに対する手術を行う方法と、一旦診断を確定した後に、改めてがんに対する手術を行う方法があります。

肺がんの手術は胸腔の手術で、開胸で行う場合には術後に痛みを伴います。このため、可能な患者さんに関しては原則的に胸腔鏡手術を行います。

肺がんの手術はがんを含めた肺とリンパ節の切除が基本となりますが、肺の切除範囲は部分切除、区域切除、肺葉切除、肺全摘に分けられます。

手術術式はがんの広がりや進行度だけでなく、患者さんの年齢や全身状態も総合的に考慮した上で、可能な限り患者さんの希望に沿うように選択します。

呼吸器疾患5
開胸手術 胸腔鏡手術(VATS)
手術の創部(傷)の違い
呼吸器疾患6

肺は右は3葉(上葉・中葉・下葉)

左は2葉(上葉・下葉)に分けられます

呼吸器疾患7
肺全摘 肺葉切除

肺癌の切除には大きく分けて

・肺全摘

・肺葉切除

・区域切除

・楔状切除(部分切除)

癌の位置や進行度、患者さんの年齢や全身状態を総合的に判断して術式を決定します。

呼吸器疾患8
区域切除 楔状切除(部分切除)

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