認定看護師リレーエッセイ No.45(快適な睡眠のとり方について)
認定看護師リレーエッセイ No.45 ~快適な睡眠のとり方について~
精神科認定看護師 高橋 星
快適な睡眠の目安としては、朝目覚めたときにしっかりと心身が休まった感覚があることが大切です。
快適な睡眠をとるために
朝
・朝起きたらなるべく早く太陽の光を浴びる。外に行けないときは照明をつけて窓際で過ごす。(体内時計が整えられる)
・休日も寝坊や寝だめをせず毎日同じ時刻に起床する。(体内時計のリズムが崩れる)
・朝食をしっかり食べる。(こころと体が目覚める)
昼
・午後から夕方までに年齢に合わせた適度な運動を行い習慣化する。(例→65歳以上の方は犬の散歩やウォーキング、ラジオ体操などの運動や庭仕事、家の掃除機がけなどの生活活動を合わせた身体活動を毎日40分行うことが推奨されています)
・昼寝をするなら昼食後から15時までの20分間以内にする。(睡眠慣性:長く眠ってしまうと、目覚めの悪さが生じる)
夜
・就寝の2~3時間前に風呂に入る。(40度程度の高すぎない湯温で)
・コーヒーなどのカフェインが入っているものは寝る5~8時間前までにする。
・喫煙などの刺激物は寝る1時間前までにする。(寝つきが悪くなる)
・寝酒はしない。(睡眠が浅くなり、中途覚醒が増える)
・寝る前にスマートフォンやテレビなどのブルーライトは避ける。(睡眠の質が低下する)
・無理に早く寝ようとせず、眠たくなってからベッドに入る。(就寝時間にこだわりすぎない)
・眠りが浅いと感じたら、積極的に遅寝・早起きをする。(長く寝床にいると熟睡感が減る)・自分の睡眠に適した環境作りを行う。(温度や湿度、光、寝具、寝衣など)
・寝床に入って30分以上眠れないときは一度寝室を離れ、自分なりのリラックス法を行い気分転換を図る。
・携帯の睡眠アプリを活用する(睡眠パターンを把握する)
睡眠時間は人それぞれですが、6時間未満や不眠の人は下記の病気になるリスクが増加します。
2型糖尿病 |
1.37倍 |
うつ病 | 2.27倍 |
認知症 | 1.68倍 |
自分の睡眠時間が足りているか知るためには?
・日中の眠気の程度に注意してみましょう。日中の仕事や活動に支障をきたす程度の眠気でなければ、普段の睡眠時間は足りていると考えられます。
こんな症状がみられたら要注意です!!
・睡眠中の激しいいびき、無呼吸、足のむずむず感やびくつきなどの症状は病気のサインかもしれません。また、「寝てるのに心身が休んだ感じがしない」、「夜眠れない」、「日中眠たくてしょうがない」など辛い思いをしている方は我慢せずに専門家に相談をしてください。(心療内科や睡眠外来など)