第5回旭川市景観賞(平成16年度)

景観賞

あさひかわ街あかりイルミネーション(旭川駅前から旭橋にかけての市内中心部)

平成7年度に緑橋通から始まったイルミネーションによる光の演出は、地域の商店街、町内会、飲食街、事業者と行政が連携し、平成12年度には旭川駅前からロータリーを経て旭橋までつながり、光の軸の連続性が高まった。その活動の継続性、冬の旭川を代表する景観として市民に親しまれていることが特に評価された。今後も冬の旭川の都心部を彩る、魅力ある夜間景観として活動が継続されることが望まれる。

春光台フラワーロード（旭川市春光台全域）

平成2年度から続いている取り組みの継続性、維持管理のよさ、ノーマライゼーションの精神のもと、地域のまちづくりへの貢献を特に評価。平成8年度の第3回都市景観賞で奨励賞受賞後、さらに活動範囲が広がり、内容が充実した。何もなかったところから、旭川を代表する景観にまで育て上げたことが素晴らしい。全長12キロメートルの花壇は地域住民だけではなく、市外からの来訪者にも楽しまれている。

高砂酒造(旭川市宮下通17丁目)

明治40年代に建てられた建物をこれまで社屋として維持してきた歴史の重みと、内部は見学可能で市民や観光客に親しまれていることとが特に評価された。かつては「北海の灘」といわれた酒どころ旭川を今に残す代表的な建築物であり、歴史的景観となっている。平成13年度には、北海道屋外広告物コンクールにおいて、「伝統的な建物と大型のれんの調和が品格と歴史的な存在感を高めている」として旭川市長賞を受賞している。

東光図書館と東光ふれあい公園(旭川市東光6条4丁目)

緑の中の図書館をイメージした東光図書館と、隣接する公園との組み合わせが新鮮である。特に図書館のウッドデッキが公園側に入り込んでいる建物のデザイン、緑化された駐車場、公園内の丘からの眺望、図書館と公園が地域住民とのワークショップを重ねてつくりあげたことなどが総合的に高く評価された。地域の人々が多様な目的で訪れ、図書館の新たな利用形態を生み出したことが素晴らしい。

景観奨励賞

銀座仲見世通り(旭川市1条通から4条通14・15丁目)

平成13年度のリニューアル後に始まった、まんだら横丁、火曜弁天市や、以前から続いていた銀座七夕まつりなどの多彩な活動に、地元商店街の頑張りが現れている。平和通買物公園とはひと味違った歩行者天国は、下町風の仲見世、庶民の台所として市民に親しまれ、にぎわいをもたらしていることが評価された。今後の維持管理や活動の継続と充実が期待される。

永山新川(旭川市永山町10丁目から14丁目)

旭川市の中心部を洪水から守るため、新たに誕生した永山新川は、今や旭川を代表する渡り鳥の飛来地として、すっかり市民に定着し、毎年市民の目を楽しませていることが評価された。川岸は全体に緩やかな傾斜となっているため、水辺まで近づきやすく、川を身近に感じることができるこの場所は貴重である。今後、桜をはじめとする樹木の生長により、自然環境が益々豊かになると思われ、将来が楽しみである。

永山屯田まつり(旭川市永山3条19丁目ほか)

祭りの時期には地域が一つにまとまり、地域のまちづくりに貢献していることが評価された。先人への敬意から始まった祭りで、昭和62年から続いている。道北地方でも代表的な祭りとなっており、永山の独自性が感じられる催しである。住民同士のコミュニケーションを活発化し、地域の活性化につながる地域住民手作りのお祭りは、今後とも継続されることを期待したい。

西倉石造倉庫群(旭川市5条通13丁目)

旭川市内で石造りの倉庫群として現存するのはここだけで、軟石を用いた希少性と歴史的景観が評価された。5条本通側は整備された歩道と調和し、4条通との仲通側は時の流れを感じさせるたたずまいであり、各々異なる趣をもっている。市民とのかかわりを深めつつ、今後もよりよい状態で維持管理がなされ、倉庫群として保存・活用されていくことが望まれる。

地図

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