熱中症を予防しましょう

情報発信元 健康推進課

最終更新日 2024年4月1日

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熱中症は 適切な対策を取ることで防ぐことができます

熱中症とは

熱中症

高温・多湿な環境に長時間いることで、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体内の調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。屋外だけでなく、室内にいるときでも発症し、救急搬送されたり、場合によっては死に至ることもあります。
熱中症についての正しい知識を身につけ、体調の変化に気をつけるとともに、周囲にも気を配り、熱中症による健康被害を防ぎましょう。

こんな日、こんな人は要注意!

熱中症になりやすい要因
環境 からだ 行動
  • 気温が高い
  • 湿度が高い
  • 風が弱い
  • 日差しが強い
  • 締め切った室内
  • エアコンがない
  • 急に暑くなった日
  • 熱波の襲来
  • 脱水状態にある人
  • 高齢者、乳幼児
  • からだに障害のある人
  • 肥満の人
  • 過度の衣服を着ている人
  • 普段から運動をしていない人
  • 暑さに慣れていない人
  • 病気の人、体調の悪い人
  • 激しい運動
  • 慣れない運動
  • 長時間の屋外作業
  • 水分補給がしにくい
熱中症
高齢者は、「暑い」と感じにくくなる、体内の水分量が少なくなる、のどの乾きを感じにくくなる等の理由から、熱中症にかかりやすくなります。
また、乳幼児は体温調節機能が未熟であることに加え、地面に近いほど気温が高く、暑くなりやすい環境にいるため、注意が必要です。

新たに「熱中症特別警戒アラート」が創設されました

熱中症の危険性に対する気づきを促すことを目的として、令和3年度から「熱中症警戒アラート」が運用されていますが、令和6年4月1日から施行される改正気候変動適応法に基づき、新たに「熱中症特別警戒アラート」が創設されました。

旭川市でも2023年8月に2回、「熱中症警戒アラート」が発表されています。熱中症を予防するために、熱中症警戒アラート等の発表状況について積極的に情報収集を行いましょう。

環境省では熱中症警戒アラートが発表されたときに、登録されたメールアドレス等に配信を行うサービスを実施しています。必要に応じてご活用ください。

※配信サービスを希望される方はこちら

「熱中症特別警戒アラート」と「熱中症警戒アラート」について

「熱中症警戒アラート」と、新たに創設された「熱中症特別警戒アラート」の違いは次のとおりです。

「熱中症特別警戒アラート」と「熱中症警戒アラート」の違い
項目 熱中症特別警戒アラート 熱中症警戒アラート
発表基準 「都道府県内」において、全ての暑さ指数情報提供地点における、翌日の日最高暑さ指数(WBGT)35に達する場合 「府県予報区内」において、いずれかの暑さ指数情報提供地点における翌日・当日の日最高暑さ指数(WBGT)33に達する場合
発表のタイミング 「前日午前10時頃時点における翌日の予測値」で判断し、前日午後2時頃に発表 「前日午後5時頃及び当日午前5時頃時点における予測値」を基に発表
・第1号:前日午後5時頃
・第2号:当日午前5時頃
地域単位 都道府県単位 気象庁の「府県予報区」単位
黒色 紫色
運用期間 4月第4水曜日から10月第4水曜日まで

アラートが発表されたときは

「熱中症警戒アラート」は救急搬送者数が増加する暑さ指数(WBGT)33 を基準として、「熱中症特別警戒アラート」は過去に例のない危険な暑さであり、人の健康に係る重大な被害が生じる可能性がある暑さ指数(WBGT)35を基準として発表されます。
発表されたときは、外出をできるだけ控え、熱中症予防行動を積極的にとりましょう。
ポスター
(↑クリックすると拡大)

暑さ指数(WBGT)とは

熱中症を引き起こす条件として「気温」は重要ですが、日本の夏のように蒸し暑い状況では気温だけでは熱中症のリスク評価はできません。熱中症に関連する、気温、湿度、日射・輻射(ふくしゃ)、風の要素をもとに算出する指標として、暑さ指数(WBGT)が使われています。
熱中症を予防するためには、暑さ指数(WBGT)を意識して行動することが大切です。暑さ指数(WBGT)は、環境省の熱中症予防情報サイトで確認できます。

熱中症の予防方法

熱中症は適切な予防や対処ができれば、死亡や重症化を防ぐことができます。正しい知識を身につけ、熱中症を予防しましょう。

暑さを避けましょう

  • 扇風機やエアコンの利用で部屋の温度や湿度をこまめに調整しましょう
    熱中症

※暑さが本格化する前にエアコンの試運転をしておくとよいでしょう

  • 遮光カーテンやすだれ、打ち水を利用しましょう
  • 外出時には日傘や帽子を着用しましょう
  • 天気のよい日は日陰を利用し、こまめに休憩しましょう
  • 吸湿性・速乾性のある通気性の衣服を着用しましょう
  • 保冷剤、氷、冷たいタオルなどで、からだを冷やしましょう
  • 「熱中症特別警戒アラート」「熱中症警戒アラート」が発表されているときは、外出をできるだけ控え、暑さを避けましょう

こまめに水分を補給しましょう

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  • のどの渇きを感じていなくても、こまめに水分を補給しましょう
  • 水分は1日当たり1.2リットルを目安にしましょう
  • アルコール飲料での水分補給はやめましょう
  • 起床時、入浴の前後に水分補給をしましょう
  • 大量に汗をかいたときは、塩分の摂取も忘れずに行いましょう

※持病がある方は、水分や塩分の摂取量についてかかりつけ医の指示に従ってください

暑さ指数を用いた活動指針を確認しましょう

暑さ指数を用いた指針として、日本生気象学会による「日常生活における熱中症予防指針」、日本スポーツ協会による「熱中症予防運動指針」があり、暑さ指数に応じた注意事項が示されています。生活活動に合わせて、注意事項の参考にしてください。
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日頃から健康管理をしましょう

  • 日頃から体温測定等の健康チェックをしましょう。
  • 体調が悪いと感じた時には、無理をせず自宅で静養しましょう。

熱中症の症状は?

熱中症の重症度(救急搬送の必要性)を判断するポイントは次の3つです。
  1. 意識がしっかりしているか?
  2. 水を自分で飲めるか?
  3. 症状が改善したか?

重症度を判定するときに重要な点は、意識がしっかりしているかどうかです。

少しでも意識がおかしい場合には、2度(中等症)以上と判断し、病院への搬送が必要です。

「意識がない」場合は、すべて3度(重症)と判断し、見逃さず病院へ運びましょう。

また、応急処置をしても症状の改善が見られない場合は2度(中等症)と判断し、すぐに病院に運びましょう。

熱中症の症状と重症度分類
分類 症状
1度
(軽症)
  • めまい・失神

「立ちくらみ」という状態で、脳への血流が瞬間的に不十分になった状態のこと。

  • 筋肉痛・筋肉の硬直

「こむら返り」のことで、その部分の痛みを伴う。汗に伴う塩分(ナトリウム)の欠乏により生じる。

  • 手足のしびれ・不快感
2度
(中等症)
  • 頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感

体がぐったりする、力が入らない等があり、「いつもと様子が違う」程度のごく軽い意識障害を認めることがあります。

3度
(重症)
2度の症状に加え、
  • 意識障害・けいれん・手足の運動障害

呼びかけや刺激への反応がおかしい、体にガクガクとひきつけがある(全身のけいれん)、真っ直ぐ走れない・歩けない等。

  • 高体温

体に触れると熱いという感触がある。

(参考:熱中症環境保健マニュアル2018 環境省)

熱中症を疑ったときの応急処置は?

熱中症を疑ったときは、放置すると死に直結する緊急事態であることを認識する必要があります。
重症の場合は救急車を呼ぶことに加え、現場ですぐに体を冷やし始めることが必要です。

涼しい環境に避難しましょう

風通しの良い日陰や、クーラーが効いている室内等に避難させましょう。

衣服をゆるめて、体を冷やしましょう

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きついベルトやネクタイ、下着をゆるめて風通しを良くし、体からの熱の放散を助けましょう。
皮膚に濡らしたタオルやハンカチをあて、そこに風を当てることで体を冷やします。服の上から少しずつ冷たい水をかける方法もあります。
また、自動販売機等で冷たいペットボトルを入手することができれば、それを太い血管があるところ(首、脇の下、太ももの付け根等)に当てて皮下を流れている血液を冷やすことも有効です。

水分と塩分の補給をしましょう

意識がはっきりしている場合は、冷たい飲み物を飲ませましょう。大量の発汗があった場合は、塩分も補える経口補水液やスポーツドリンク等が最適です。
「呼びかけや刺激に対する反応がおかしい」「意識がはっきりしない」場合は、誤って水分が気道に流れ込む恐れがありますので、水分を飲ませることはやめましょう。

医療機関に運びましょう

自力で水分摂取ができない場合や意識がはっきりしない場合は、直ちに救急車を呼び、医療機関に搬送しましょう。

見守り・声かけのご協力をお願いします

熱中症による死亡者の8割以上が65歳以上の高齢者となっていること、屋内での死亡者のうち約9割はエアコンを使用していなかった、またはエアコンを所有していなかったことが明らかになっています。高齢者はエアコンを適切に利用すること等、自ら熱中症予防行動をとることが難しい場合もあることから、家族や周囲の人々による見守りや声かけ等が重要になります。みなさまのご協力をお願いします。
また、日頃から高齢者と接する機会が多い方につきましては、「高齢者のための熱中症対策」リーフレットを活用し、積極的な見守り・声かけをお願いします。なお、このリーフレットのデータは、環境省熱中症予防情報サイトに掲載されていますので、必要に応じてダウンロードしてご活用ください。
熱中症熱中症
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熱中症対策についてさらに詳しく知りたい方はこちら

厚生労働省及び環境省等から、熱中症予防に関する様々な情報が提供されています。

熱中症について学べる動画のほか、普及啓発用のリーフレット等もありますので、必要に応じてご活用ください。

リーフレットリーフレット

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お問い合わせ先

旭川市保健所健康推進課地域健康づくり担当

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