あさひかわ市議会だより第115号-2
代表質問
代表質問は、第1回定例会において、新年度に関わる議案等を含めた市長の市政方針、教育長の教育行政方針などについて質問するものです。今定例会では、3月1日と4日の両日、各会派を代表して5人が質問しました。
その中から主な質問と答弁をお知らせします。
●公明党
●無党派G
自民党・市民会議
杉 山 允 孝
インバウンドの受入体制
質問
昨年12月に就航したジェットスター・ジャパンを利用した新たなインバウンドに期待が持てますが、市としての受入体制が気になります。旭川の魅力をどこと捉え、どうアピールし、どういざなっていくのかは、今後の観光振興を支える柱になると考えますが、市長の見解を聞かせてください。
回答
新型コロナウイルスの影響により大幅に落ち込んでいた本市のインバウンド需要は、徐々に回復してきています。このため、新年度においては、個人型旅行をターゲットとして、SNSを活用したデジタルプロモーション活動や、訪日観光客をターゲットとした、海外に拠点を構える民間事業者によるプロモーション活動などを展開しながら、同時に、インバウンドの受入体制の整備を図ることとし、観光スポットにおけるWi-Fiの設置、利用状況などの調査、ウェブサイトや観光案内看板などの多言語対応等について検討を進めるほか、本市の歴史ある醸造文化を活用した新たな観光コンテンツを官民一体となり磨き上げ、多くの観光客に何度も訪れていただけるよう、旭川大雪圏域での持続可能な観光地域づくりを積極的に推進していきます。【市長】
民主・市民連合
高 見 一 典確かな学力の育成
質問
学力の向上が全てではありませんが、学ぶ力、理解する力、応用する力を身につけることは、とても大事だと考えます。確かな学力の育成に向けて、本市はどのように考えているのか聞かせてください。回答
児童生徒に未来を生き抜く力を育むためには、各学校において、基礎・基本を定着し、学びに向かう力等を着実に身につけさせることができるよう、ICTを効果的に活用しながら、授業改善等の取組を進めることが重要です。教育委員会では、きめ細かな学習指導を一層充実できるよう、全国学力・学習状況調査の結果から、教科・領域別や設問ごとの正答や誤答の状況を把握し、課題が見られた設問や改善が必要と考えられる質問項目等について、指導の改善策や旭川市学力向上学習プリント集を作成するほか、令和5年度は新たに授業のポイント集も作成しており、今後、教員研修会や学校訪問等で活用を促すなどしながら、本市児童生徒の実態を踏まえた、全ての児童生徒の可能性を引き出す学びの実現に向けた取組を推進し、児童生徒一人一人の確かな学力の育成を図っていきたいと考えています。【教育長】
公明党
高 花 えいこ人口減少対策
質問
本市は、札幌市をはじめとする大都市への転出超過が大きい状況にありますが、この要因をどのように考えているのか、また、人口減少対策を進めるのに当たり、何が一番大切であると考えているのか聞かせてください。
回答
人口減少対策については、経済施策や子育て支援施策、移住施策など様々な施策を展開し、若年層の流出抑制や出生数の回復を図ることが必要であると認識していますが、何より大切なことは、旭川市のまちとしての魅力を高めることです。そのためには、単に大都市のまねをするのではなく、本市が持つ資源や強みを存分に生かし、市民だけではなく、多くの人の知恵もいただきながら、世界に誇る独自のブランド形成を目指すなど、旭川市の魅力を磨き上げていく取組が重要であると考えています。こうした取組を通じて、魅力的な産業の創出や所得の向上などを実現することで、若年層の将来への不安解消を図り、人口減少下においても、若い人たちが、住んでみた い、市外に出ても戻ってきたい、子どもを産み育てたいと思えるような、魅力にあふれた持続可能なまちづくりを進めていきます。【市長】日本共産党
能 登 谷 繁市民文化会館の建替え
質問
市民の文化創造の上でも、市民文化会館の建替えは重要です。本市の文化芸術を創造する中核となる市民文化会館の建替えの方向性について聞かせてください。
回答
市民文化会館の建替えについては、現在、基本構想案を作成し、意見提出手続を実施しているところですが、基本的な機能として鑑賞、活動、交流、発信の4つを備えることとしています。新しい文化ホールは、単に施設を貸し出し、多くの市民に来てもらうことだけではなく、文化芸術に関する人材や団体を橋渡しし、つなげていくことや、文化芸術活動を外に発信していく取組も重要であると考えています。次年度から、2か年をかけて、基本計画の策定に取り組む予定ですが、基本計画では、具体的な施設機能や規模だけではなく、基本理念に掲げる次世代へつなげる文化交流活動の拠点として、文化交流活動を育み、その発展を図るため、文化芸術を創造する施設として、どのような事業に取り組んでいくのかということも、先進都市の事例なども踏まえ、十分検討していきたいと考えています。【教育長】
無党派G
のむらパターソン 和孝若者の起業家育成
質問
若者が旭川にUターンする理由には、家業の承継や親の介護に加えて故郷での起業も強い動機となりますが、そのためには、郷土への愛着を育むことと同じように、新興企業が育ちやすい経済環境が不可欠です。まずは、国内のマーケットを見据え、日本特有の課題を解決するベンチャー企業が生まれやすくなるような施策が必要と考えますが、見解を聞かせてください。回答
本市に若者がとどまったり、市外で経験を積んだ若者が戻ってくるための施策の一つとして、起業しやすい環境を整え、新ビジネスの創出を後押ししていくことも重要であると認識しています。そのため、市政アドバイザーの岸博幸教授の協力をいただきながら、産学官連携で新たに若者起業家育成プロジェクトを実施していきます。このプロジェクトにおいて、地域の課題を発見し、その解決策をビジネスにつなげ、マーケットの中でどう収益を得ていくのかといった実践的な起業家体験を通じて、身近なところからスタートし、将来的には広い視野で世界を見据えたビジネス展開も考える若者の起業家精神の育成と意識の醸成に取り組んでいきます。【市長】