令和4年度市民と議会の意見交換会報告書-3

最終更新日 2023年3月20日

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雪対策に関わる支援制度~住宅前道路除雪事業及び住宅雪対策補助制度について~(建設公営企業班)

※テーマと異なる内容の意見交換については掲載しておりません。

意見交換の主な内容

意見交換の前に、協力団体である東光真和町内会から、テーマに関する町内会の取組について事例発表がありました。町内の協力者で住宅前道路除雪事業(※1)を実施する中での活動経験や事業に対する改善点、高齢化による担い手不足等の課題などをお話しいただきました。

※1 旭川市住宅前道路除雪事業 ~自力又は家族等による除雪が困難な高齢者及び重度身体障害者等で構成される世帯の住宅において、住宅の敷地入口部分(間口)おおむね1.5mに雪を残さないように配慮する事業のこと。(福祉保険部長寿社会課所管)

市民

事例発表について、聞きたいことがあります。協力費(※2)を頂いたとのことですが、そのお金はどのような振り分けをされましたか。また、令和2年度と令和3年度に電話が来て間口除雪に行った回数を教えてください。

※2 旭川市住宅前道路除雪事業の協力費 ~協力費は、地区ごとの降雪量に応じて1シーズン1世帯当たりの単価を5,500円から8,300円の範囲で設定し、作業回数にかかわらず協力団体に定額を支給しています。

関係団体

私たちの地域は、1戸あたり5,500円です。それを複数で実施したので折半しました。
回数は、令和2年度は月に2、3回だったと思います。ところが令和3年度はほとんどありませんでした。月に多くて1回、ない月もありました。降雪量が非常に少なかったため、そのような状況になりました。

市民

私たちの地域としては、令和元年度のモデル事業が始まった際の説明会のときから、協力費の単価を全市統一してほしいと訴えてきました。降雪量によって差をつけるのではなく、スタートは協力費の単価を一緒にしてもらえないかと強く申し上げました。
初年度はモデル事業に入りませんでした。令和3年度には、何箇所か申し出た町内会があり、単価を統一できないかとずっと言ってきています。始める当初からボタンの掛け方が違ったのではないかと思います。
降雪量よりも出動回数、要は除雪センターから町内会長宛ての連絡回数を出し、回数が増えることによって加算金を出すなど、ある一定の基準を決めておいて、全市統一の単価にされた方がよいと思います。市議会議員の皆さんもその辺をもう一度きちんとお考えいただけたらと思います。

議員

降雪量の差があるためこういう表になっていることも事実です。資料の最後に各地域別の協力費単価表が載っていますが、最大の地域は一戸当たり8,300円、最小の地域が5,500円です。
単価を統一した方がよいという御意見でした。実際の出動回数によって差をつけるというのも一つの考え方だと思って聞いていました。しかし、単価を統一するとなると、恐らく最小の単価に合わせることになるのかもしれません。そういったことの運用面も含めて、どうすべきなのかを頂いた御意見をきっかけに検討の材料にしたいと思います。
ただ、現時点では地域差があり、その差も小さくないのも事実だと思います。どこを基準に平等の扱いを定めるかも含めて、ただ今の御意見を検討させていただければと思います。

市民

関連して、できれば降雪量と併せて出動回数も我々地域団体にも分かるようにしてほしいです。間口除雪に関しての出動回数と降雪量が分かるような資料を今後の市民委員会等の場に出していただければと思います。

市民

永山地区の者です。先ほど、事例発表でおっしゃっていた、担い手不足の部分で、中・高校生・大学生の御協力を頂くという発言がありました。ここは現実問題として解決していない問題かと思います。やりたくても担い手がいないという町内会はそもそもできないということになってきます。
議会としてどのように考えているのかお聞きしたいです。

議員

先ほどの事例発表があったとおり、この事業を継続していくことを考えたときに、全ての町内会で高齢化が進んでいて、なかなか担い手を確保できないというのは事実だと思います。個人的な意見ですが、町内会単位でこういった協力を頂いているのを、例えば二つくらいの町内会で一つの区域の協力をしていただくようなことはできないのでしょうか。
団体の規模を広げながら、担い手を確保していくような方法もあるのではないかと思いました。今後の政策を考える上で、検討する材料として、まずは御意見として受け止めたいと思います。

市民

事例発表を聞いていて、素晴らしい取組をされていると感心しました。私の地域には町内会がありません。市民委員会にも入っていません。旭川市は、町内会の加入率(※3)を公表していますが、残念ながらずっと下がっています。そのような中で、先ほどお話のあった地域の方々も奮闘されているのだと思います。同じようなことを町内会のないところではどのようにやっているのか、事例を紹介します。
間口除雪というのは、存在もさほど気にもしていませんでしたが、私のところでは「北の散歩道」環境保全プロジェクトというグループがあります。10名から12名くらいのグループで申し合わせて、冬になるとそれぞれ持っている除雪機をフル稼働しています。小さい除雪機で、ガソリン約60リットル分の除雪をさせてもらっています。公道、散歩道、高齢者の家の前、散歩道に入るところの道路の除雪をしています。
別の1台は、除雪車で除雪ができない細い歩道、延長にすると約100m以上あるところを除雪しています。間口除雪もそうですが、基本はその地域のコミュニティの課題なのではないかと思っています。市がやっていた事業をやむにやまれず、町内会の皆さんにどうでしょうという投げかけをして数々の問題が出ていますが、先ほどのお話のとおり、将来これが続くかどうかは非常に疑問です。今85歳以上の高齢者は20,000人くらいでしょうか。あと10年、15年後、2035年ぐらいがピークで、そうすると認知症の発症率も高く、歩行困難となる人も出てきます。これはもう間口除雪だとか、町内会の問題を超えた大きな課題になってしまうのではないでしょうか。幸いに、労働者協同組合法というのが法制化されました。ワーカーズコレクティブという団体も旭川にあるのですが、そういった労働者協同組合のようなものも活用した、新たな地域コミュニティの支え合いというのも市の方でも検討する時期に来ているのではないでしょうか。
最後に、旭川市は上川総合振興局と開発局と3者で協定を締結しました。その中にゼロカーボンの問題が書かれています。どうしてそういうことを町内会の間口除雪をされる方々にも、大いに宣伝しないのでしょうか。少し手を抜きすぎです。どうかその辺をおもんぱかって、町内会活動等に力を結集できるような市民の教育も含めて議員の皆さんにも御協力いただければと思います。

※3 町内会加入率の推移 ~旭川市の町内会加入率(10年ごと)の推移については、平成14年は70.1パーセント、平成24年は61.7パーセント、令和4年は56.0パーセント(各年4月1日現在)となっています。

議員

北海道も東北も1年間の半分は冬で降雪があり、生活をする上で除排雪は深刻で重要な問題だと捉えています。御発言のように町内会で御協力いただき、協力費の単価もそれぞれ違う中で、私個人としてはその辺の統一感も問題意識として持っています。そんな中で、町内会に協力してもらうことですが、今後もますます高齢化社会となり、協力を担ってくれる方は少なくなるのではないかと思います。継続性として難しいのではないかということも十分理解します。
町内会で協力していただく方は、現在のところ、ほとんどはマンパワーかと思います。地域によっては機械や重機を利用されて対応しているところもあるとのことでした。将来は、市としてもそれらを購入し、対応せざるを得ないようになるのではないでしょうか。重機の購入も補助対象として考えていかなければならないと思います。
また、その重機に関して事故やケガなどを十分考慮する必要性はありますが、地域の協力に対して、行政としてできることは何かということも改めて今一度、考えていきたいと思います。

議員

市では除雪機等を貸出ししています。(※4)もしかすると、これからはそれが標準になっていくのかもしれません。

※4 旭川市では、ボランティアで高齢者や障害のある方の住宅の除雪又は自主的に道路を除雪される町内会などの団体や個人の方を対象に、運搬及び回収日を除き原則2日以内(1シーズン2回まで)で小型除雪機又は移動式小型融雪機を貸し出しています。(土木部雪対策課所管)

議員

雪対策に係る支援制度で、いろいろと資料の中にあるように融雪槽などを購入する際の住宅雪対策補助金(※5)は、一律10万円という上限があります。
また、除排雪業者が道路を除排雪する中で、市民の方々に屋根の雪を歩道に落とさないように、自宅の雪を道路に出さないようにしていただいています。除排雪作業の量を減らすこと、時間を短縮することを含めて、こういった対応をさせていただいています。
しかし、市民の方々にしてみれば、雪捨場がないという意見もあろうかと思います。本日は、そういったことを含めて、今後の雪対策に係る支援制度にどう向かっていけば良いだろうかという御提案や御意見を頂くことを含めた意見交換会です。

※5 旭川市住宅雪対策補助金 ~冬期における快適で安全な住生活を後押しするため、融雪施設の設置、無落雪屋根への改修等を行う場合に、その費用の一部を補助する制度のこと。工事の種類によらず、補助対象工事費が30万円以上の工事に対して一律10万円を支給しています。(建築部建築総務課所管)

関係団体

私たちの町内会は、マンションや借家、アパートは準会員として扱っていますが、ほぼ100パーセントに近い加入率です。
旭川市全体の高齢化率は35パーセントくらいで、私たちの町内会も同じくらいです。私たちの町内会は、元々は旭川市の職員の人たちが住みだしたのが成り立ちと聞いていますので、皆さんがとても協力的で、余り困難なことを役員に言ったりする人はいません。いろいろなことを提案すると、前向きに捉えていただける町内会です。
この事業も提案したときに、賛成の方が10名くらいいたのですが、先ほど言ったようにこのままでいくと、いずれかは事業ができなくなるのではないかという感じがしています。私たちとしては、独自に対策を講じていきたいと考えています。町内会の報告書の中に、「高齢化が進んでいくとこの事業が私たちの町内会で受けることができなくなる可能性があります」と毎年書いています。これは私たちの町内会に限ったことではないと思いますが、その辺のところを行政がどう考えるかということです。
また、先ほど機械の話をされていましたが、機械ではねるほど雪はありません。スノーダンプでもなく、雪はねで十分です。しかも、間口除雪ですから門があったら1.5mくらいです。そこの1.5mくらいのところを、除雪車が除雪した残り雪をはねてあげるということです。間口から玄関までを全部はねるというものではありません。機械なんか持って行ったらかえって時間が掛かります。雪の少ないときは、1軒に10分も掛かりません。大変ではないと考えていますので、やり方や工夫によっては、女性でも参加できる可能性もあると思っています。それぞれの町内会の工夫された実践を聞きたいと思っています。
それから、この事業への町内会の参加数が年々増えているということは、そういう意識が多分高まっているのだと思います。先ほど言ったような課題もそれぞれの町内会にあるとは思っています。しかし、私たちは前向きに考えながら、できる限り、頑張っていこうと思っています。

議員

高齢化ということでおっしゃっていただいた課題がたくさんあって、住宅前の道路の除雪一つをとっても、結局、福祉の課題につながっていくということもあります。
先ほどお示しいただいたとおり、令和3年度は49町内会が参加されたということで、事例をいろいろと聞きたいという話もありました。これからそれぞれの町内会でどのような取組をされて、同じような課題ばかり出るかもしれませんが、そういったことを情報共有するような場を実際に経験された方々を対象に、集まりを実施することなども働きかけていきたいです。そのような中からより良いやり方などを見つけていきたいです。理想が高くて現実には厳しいということもあると思いますが、一つ一つ実際の現場を押さえて、参考となるところを広げていったらどうかと思います。

議員

地域事情と言いますか、例えば町内会が同じようにあったとしても、雪堆積スペースがあるところとないところもあります。マンションの数などによっても違いますので、その辺の事情も加味しなければいけません。おしなべて高齢化社会ではあるのですが、年齢というよりも、雪に対して動ける人が、あるいは動こうという意思の人がどのくらいいるのかということです。そういう人が協力し合って、体制をどうやって組むのかというのが大事なことだと思います。除雪機の話もありました。移動式の融雪機の貸出しについては、市も大分前からやっていました。十分には市民に知られていないという部分もありますので、この辺はもっとPRしてもよいと思います。
いずれにしても、もっと改善点はどうかというふうに、この市民と議会との意見交換会だけではなく、そういう場づくりがあれば、もう少し前に進めると思います。

市民

私の周りでも、町内会のあるところもたくさんあります。事例発表された町内会のように加入率が高いということに限らず、隣近所の人が、高齢者の玄関先を除雪したりという事例はたくさんあります。空き家の除雪を率先してやっている、私より3歳上のご老人もいらっしゃいます。救急車が入れないような細い道を毎日除雪しています。近くの高齢者の屋根の雪をつついて落としているのも高齢者の方です。長い竿を持って、隣近所の雪を落としているのもそういう人たちです。公の道路から少し奥まった取付道路で、5mくらいのところの除雪をしているのは、そこに一人住まいの高齢者です。
そういう実態がたくさんあります。基本は隣近所の支え合いです。なぜ先ほどの事例発表の地域がうまくいったかというと、しっかりと運営方針を立てたり、メインのビジョンは支え合い、つながり、そしてここに住んでよかったと思える地域を作ろうという合意形成ができている。これが基本だと思います。だから他の町内会でもそういうことを、どこか市役所でも市民委員会でもいいですから、広げる努力をしないといけません。町内会を組織する、しないに関わらず、全市にこうした事例を広めたいです。運営方針は素晴らしいと思います。

議員

皆さんのお話を聞いていて、直感的に受け止めたのは、除雪に関わって間口の雪をはねるといった事業はこれから先も必要とされていくものだと感じました。
一方で課題もあり、例えばこの雪を一つの防災の視点で考えたときに、3.11(東日本大震災)以降、また、熊本地震以降、自助・共助・公助と言う言葉が随分市民に浸透してきたと思います。その中で、例えば3.11のときも熊本地震のときも、公助によって、警察、消防、自衛隊などの機関に救助された人よりも、隣近所に助けてもらった人の方がはるかに多いという事例が実際に報告されています。そういったことを考えると、先ほど、地域コミュニティという話もありました。本当に隣近所が助け合う、こういった仕組み作りが今までなされていなかったと思います。
また、その旗振り役を町内会に全て任せきりになっていたのも事実だと思います。私にしても隣近所と緊密に接しているかというとそうではありません。そういった習慣をいかに市が作っていくかという部分については、もう少し行政としても取り組み方を研究しなければいけないと感じました。
また、先ほど高齢化という話がありましたが、今日の資料にもあるとおり、令和元年からこの事業は、協力団体である町内会や協力者が年々増えている傾向です。この数字を改めて見たときに、この事業がより市民に周知されてきた結果ではないかなとも感じました。
ただ闇雲に予算をかけて事業を拡大するよりも、せっかくあるこの事業をより一層、市がしっかりと市民に周知をしていくということも、協力者や関係する団体を増やしていくことにつながると思います。そういったことを今回学ばせていただきましたので、担当部局にも、議員の立場として提案していきたいと思いました。
最後に、先ほどカーボンニュートラルの話もありました。地球温暖化などの厳しい課題、シビアな課題だと思います。やはり、燃料を燃やして重機で除雪をすることが必要なのは事実ですが、いかにこの除雪事業を省力化していくのかが今を生きる子どもたちの未来につながることだと思います。二酸化炭素の排出をいかに抑えながら、将来の除排雪事業を行っていくかも考えなければいけません。そういったことを踏まえても、隣近所や地域コミュニティの中で、どのように助け合いの除雪ができるかは、大きなテーマだと感じました。御提案についてもしっかりと受け止めさせていただき、議会の中で議論していきたいと思います。

市民

先ほどの会長が言ったのは、互助・共助と言ったのです。忘れないでください。結構、互助が忘れられています。その辺、会長は強調していましたので、是非、協議をお願いします。

議員

関係団体の会長さんから冒頭、運営方針のお話がありました。お互いに考え方を共有しながら、町内会を運営しているということも非常に感銘を受けました。
今回は、この住宅前道路除雪に関する部分ということでお話を頂いているわけですが、頂いている御意見、趣旨は町内会の運営にも関わることだろうと思いました。特に若い世代がどう町内会に関わってくれるのか、あるいは町内会活動に自主的に参画してくれるようになっていくのかということは、町内会の将来という意味でも課題となるだろうと実感しています。重要なのは、こういったいろいろな事例をそれぞれが共有し合いながら、「こんなことができる」、「こんな素敵な町内会運営をしている」と感じ取れるようになることが一番重要だと思いました。
町内会を組織化するよう追い立てるよりも、どういう価値観なり、考え方なり行動で地域の活動をしているのかを見ながら学べるような機会を作っていくことが重要だと改めて思いました。
特に、除雪に関するところは、市民の皆さんが本当に苦労しているところで関心もありますし、ここが解決すると、みんなが幸せになることだと思います。ですから、地域活動の中でも、いろいろと分かりやすい事例として、除雪の問題、まずは住宅前道路除雪の問題をどう地域でやっていけるのかという答えをそれぞれが作ることができれば、その他の町内会活動にも波及していくのではないかと思います。幸いに、協力費というような仕組みもありますので、ただのボランティア、自主的な活動ではないことも含めて、仕組みとしてどう地域のために実現していくのか。そして、その姿を見て、子どもたち、若者が関わってもらえるような、仕組みを作る、そのために協力費も場合によっては充てる、活用するということをしていくチャンスがあるのではないかと思います。
町内会だけの力に頼ることは得策ではないと思いますが、こうした地域を助けるために企業の力をどう使うのかということも同時に考えつつ、地域力を、除雪をきっかけに高めていくという一つのヒントにしたいと思います。

市民

町内会がないところがあるというのが意外でした。除雪のことにも関係しますが、災害時に町内の方を助けるというような仕組みもありますが、家の前の除雪をやるのも、私たちの地域では似たような対象者となっています。私たちの場合は8軒ほどありますが、どうしようかと悩みました。町内会長に話したら、みんなと相談して、今までどおりボランティアでやっていこうということになりました。だから、お金をもらうことはないという考え方です。
どんどんこの制度を広めて利用してほしいというのが本音なら、全市民委員会が全町内会に対して、みんな申請しようということになると、膨大なお金が出ていくことになります。ある程度、ボランティアにも頼っていただく方が利口ではないかとと思いますが、ボランティアに対する協力費で出していただけるのであれば、是非、市内統一というベースを改めて考えていただきたいと思います。

議員

確かに全町内会が申請するとなれば、たくさんのお金が必要になります。今後の在り方も、先ほどからたくさん御意見を頂いているので、そういう視点を持ちながらこの事業の行方を私たち議員の側も考えていきたいと思います。財政的にゆとりがあるというわけではありませんが、頂いた意見は今後の活動に活かさせていただきたいと思います。
一通り私たちも発言させていただいたのですが、今、住宅前道路除雪事業のことに話が集中しています。住宅雪対策補助金のことについても、少し、御意見を頂ければと思います。融雪槽とか屋根の改修等に対しては、今、一律10万円を補助するという制度があります。
ただ、融雪槽を作るということになったときには、その融雪槽を作った方は、自分の家の周りの雪だけを溶かしているわけではなくて、道路だとか近くの高齢者宅の雪も融雪槽に入れています。そういう意味で地域の除排雪にも関わっていただいていると思います。雪対策補助金を活用された方の御意見としてこんなふうに聞いているということもあれば伺います。

市民

融雪槽を使わないという高齢者がいます。灯油代が高いからです。今後の問題を考えると、例えば地域で融雪槽を作るときに、ヒートポンプを利用してエコキュートでやるとか、屋根の上にソーラーパネルを置いて電気を使うという発想が必要だと思います。灯油を使う発想だと、維持費が大変だと思います。

市民

この制度の要件はどうなっているのでしょうか。補助金10万円の対象者について、非課税世帯だとか、そういう要件はありませんか。市民全員と考えて良いのでしょうか。また、手続きは業者さんにお任せでよいのでしょうか。

議員

市民が対象です。業者さんにお任せしているのがほとんどだと思います。収入要件はありませんが、予算に応じた応募枠があり、超えると抽選になります。受付は1期と2期に分かれていて、近年の予算は約5,000万円です。

市民

市の補助を受けて融雪槽を設置しましたけど、有り難いと思いました。

議員

私ごとですが、議員以外の仕事のお客様で、昨年、融雪槽を設置した方がいました。ただ、実際に手続がなかなか合わないと言いますか、金額も少ないというのもあるのですが、結局、最後は補助制度の利用を辞めてしまいました。申請したらもらえたかもしれませんが、使えなかったということがありました。補助金交付決定通知書が出るまで契約してはいけないということがあり、行政としての手続上の様々な課題によって、使い勝手が芳しくないという実感があります。より使い勝手のよい制度へ変更していただきたいと実感しました。

市民

交付決定するまで契約してはいけないとか、その辺も全部合わせて皆さんが考えた方がよいと思います。そういうところで引っかかってきています。

議員

冬の暮らしやすい生活をみんなで考えていこうという中で、この問題はいろいろな部局にまたがって、何が良い方法かを検討し続けています。しかし、これが一番だという方法については、いまだにつかめていないのが現状です。議会でもいろいろな議論があって、なかなかうまくまとまらないこともあります。そういう面でも、実際に関わっている方々や市民の皆さんから寄せられた御意見を議会の場に反映していきたいと思います。

まとめ

建設公営企業班は「雪対策に関わる支援制度~住宅前道路除雪事業及び住宅雪対策補助制度について」をテーマに市民の皆さんと意見交換会を開催しました。
住宅前道路除雪事業は、自力又は家族による除雪が困難な高齢者で構成される世帯等の除雪後の住宅敷地入口部分に残雪を残さないという福祉的な制度です。実際にこの事業に取り組んでいる団体様から報告を受けました。地域での支え合いの方針を掲げ、取り組まれていることに感謝します。
一方で、町内会での運営、協力費用の地域差、担い手などの視点で様々な御意見や御提案を頂きました。この事業には参加していないものの、地域を支えるために除雪に取り組まれている地域の活動についてお話を聞くこともできました。
冬期間に安心して市民生活が送れる必要性を再認識しました。御参加いただいた皆様と関係団体の皆様に感謝を申し上げます。当日頂いた御意見やアンケート内容を今後の質疑等に活かせるよう検討していきます。
会場の様子(建設公営企業班)
(会場の様子)
 

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