あさひかわ市議会だより第86号-2

最終更新日 2017年12月15日

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一般質問

一般質問は、定例会で議案に関係なく、市政の諸問題や将来の見通しなどについて市の考えを聞くものです。第3回定例会では、9月20日、21日、22日の3日間にわたり13名の議員が質問しました。その中から主な質問と答弁をお知らせします。

今定例会の質問者(発言順)

(1)のとや繁(日本共産党)

  • 通年性保育園について
  • 市営住宅の業務委託について

(2)山城えり子(虹と緑)

  • 学校給食の安全な磁器食器からプラスチック食器への切りかえについて
  • 子どもの遊び環境について

(3)上村ゆうじ(自民党・市民会議)

  • 台湾との交流
  • スケートボードパーク
  • 高齢者の免許証返納
  • 選挙ビラ頒布の解禁

(4)品田ときえ(民主・市民連合)

  • クリーン農業の推進について

(5)えびな信幸(自民党・市民会議)

  • 公共施設の現状と今後のあり方について
  • ネーミングライツについて

(6)中村のりゆき(公明党)

  • 市営住宅について
  • 観光振興について
  • 庁内セキュリティー対策について

(7)室井安雄(公明党)

  • 東光スポーツ公園球技場ナイター設備増設について
  • 無届け有料老人ホームについて
  • 動物愛護センターの運営について
  • 旭川駅舎内トイレについて
  • 危機管理体制について

(8)白鳥秀樹(民主・市民連合)

  • 緑と公園について
  • 最終処分場等について

(9)木下雅之(自民党・市民会議)

  • 優佳良織工芸館等について
  • 三浦綾子記念文学館について
  • 公共施設マネジメントについて
  • 自動車の地方版図柄入りナンバープレートとご当地ナンバープレートについて

(10)金谷美奈子(無所属)

  • 庁舎整備と耐震診断について
  • 学校給食いおけるPEN食器の導入について
  • 地域会館への防犯カメラ設置について
  • JR北海道の路線見直し問題と市の対応策にちて
  • 肝炎ウイルス検診について

(11)安田佳正(自民党・市民会議)

  • 市営住宅について
  • 入札と現場の状況について
  • 再犯の防止等の推進に関する法律と地方公共団体の施策との連携について
  • 盗難事件について

(12)まじま隆英(日本共産党)

  • 介護保険制度について
  • 国民健康保険について
  • 環境行政について

(13)あずま直人(民主・市民連合)

  • 北海道伝統美術工芸村について
  • 作家・三浦綾子の文学について
  • 子どもの貧困実態調査等について

(1)小鳩保育園閉園後の後利用

質問

小鳩保育園閉園後の後利用について、施設を解体して更地にするのではなく、地域主体の活動を支援し、まちづくりを進める拠点として活用できると考えますが、見解を聞かせてください。
 

回答

地域まちづくり推進協議会を通じて、地域の住民や団体の連携を図りながら、それぞれの課題や地域特性に応じたまちづくりに取り組んでおり、地域に根差した活動の場を確保することは重要と認識しています。しかし、人口減少が進行する中、公共建築物の老朽化や財政負担の面から、将来的に施設を現状のまま持ち続けることは困難であります。このため、行政としては、規模や機能の面から、その中心となる拠点づくりを担い、より地域に身近な活動の場については地域で担ってもらうなど、それぞれが役割を分担し、連携していくことも必要と考えていますが、閉園する施設は、建物の現状から将来的な懸念もあり、今後、地域の方々と意見交換を行いたいと考えています。【市民生活部長】
 

(2)プレーリーダー*の養成

質問

プレーパーク*において、北欧で誕生した自己責任を基本として進められる遊びを行うには、プレーリーダーが欠かせません。プレーリーダーの養成は、若者の雇用や人口流出などを止める施策としても有効と考えますが、所見を聞かせてください。
 

回答

プレーパークには、子どものやってみたいという意欲を引き出し、それを実現させるプレーリーダーが必要だと考えています。プレーリーダーには、子どもの成長、発達と心理に関する基礎的な知識をおおむね理解し、限られた条件の中で子どもが楽しく遊べるよう、柔軟に創意工夫できる人材が求めらており、また、その性質から、若年層の雇用につながる可能性もあります。今後、先行している事例を調査し、現在活動している団体と意見交換を行いながら、プレーパークやプレーリーダーの養成などを研究していきたいと考えています。【子育て支援部長】
*プレーパーク:従来の遊具がある公園などとは違い、どのような遊びでも自由にできるように、一切の禁止事項をなくした子どもの遊び場のこと。
*プレーリーダー:プレーパークで、子どもの見守りや遊びの補助などを行う役割の大人のこと。
 

(3)旭川空港における台湾への空港路線

質問

タイガーエア台湾はチャーター便であり、現在のところ、台湾側からのみの誘客という状況です。冬場の寒い旭川から暖かい台湾への航路を利用したいという需要もあると思われることから、旭川側からもタイガーエア台湾を利用できるようにすべきではないかと考えますが、見解を聞かせてください。

回答

現在のタイガーエア台湾の運航は、台湾側の旅行代理店のみの販売であることから、この路線が安定化し、継続されていくためには、インバウンドだけではなくて、旭川空港側からのアウトバウンドも合わせた双方向の利用が必要と考えています。タイガーエア台湾のチャーター便のチケットを一部旭川側で販売できないか、検討、打診もしましたが、台湾側と旭川市内の旅行会社の間で商取引がなく、実現できませんでした。今後も、旭川側の需要喚起策を示し、引き続き、タイガーエア台湾の定期便化と夏の季節運航であるエバー航空の通年化に向けて努力していきたいと考えています。【地域振興部長】
 

(4)ネオニコチノイド系農薬の使用規制

質問

研究者や市民団体から毒性が強いとしてネオニコチノイド系農薬の使用規制の声が上がっています。国レベルでの使用規制が実施されない中、この農薬の使用を減らす取組を行う農業関係者と協力する自治体もあります。本市でも、農業従事者や家庭菜園などで使用している市民への啓発や、農協と農業従事者への問題提起など、市民の健康を守る観点から、減農薬、有機栽培、無農薬農業等のクリーン農業を推進してほしいと思いますが、見解を聞かせてください。
 

回答

農薬は、農業生産現場において品質のよい農産物を安定供給するために欠かせないものとなっています。国からは、ネオニコチノイド系農薬について、他の殺虫剤と比較し、人に対する毒性が弱く、使用する農業者や消費者の健康への影響を考えた場合に、使いやすいものとの見解が示されている一方で、ミツバチに影響を与える可能性が高いとして被害軽減対策の注意喚起などを行っています。また、本市でも、稲作の一斉防除での農薬使用に伴い、各農協から、近隣住民や施設、学校、養蜂農家に対して、農薬の使用に係る情報提供を行っていますが、今後、国や道の対応や見解などを踏まえ、また、他の自治体の対応なども参考にしながら、ネオニコチノイド系農薬の使用について農協などの関係機関と協議をしていきたいと考えています。【農政部長】
 

(5)ネーミングライツ導入

質問

近年、多くの自治体における脆弱な財政の中で新たな財源探しが行われていますが、中でも注目されている手法の一つとしてネーミングライツがあります。ネーミングライツ導入に対する本市の状況について聞かせてください。
 

回答

ネーミングライツとは、本市が設置する施設について、条例、規則等の名称に替えて使用する愛称を付与する権利です。その権利を得た民間事業者等から対価を得ることができるため、財源確保の一つの取組として積極的に推進していく必要があると考えています。ネーミングライツの導入は、行財政改革推進プログラム2016において、平成28年度及び29年度に検討を行った上で実施することとしており、これまで、他都市における先行事例の情報収集を行ったほか、本年1月には、ガイドラインを策定しました。その後、利用者数が多い施設と導入に向けて協議を行った結果、ときわ市民ホール、勤労者福祉総合センター、総合体育館及び大雪アリーナの4つの施設で、来年度からの導入に向けた具体的な手続を進めることとしました。本市におけるネーミングライツの取組は、今回が初めてであることから、どの程度の応募があるかなど、未知数な部分がありますが、この実施状況等を踏まえ、それ以降の導入施設の拡大について検討していきます。【行政改革担当部長】
 

(6)借上型市営住宅制度の導入

質問

空き家利用という点で、市内の建設業者が解体予定だった官舎をリフォームして賃貸住宅に再生する事業を行っていることを聞いたことがあります。市営住宅の機能が確保できる官舎等を借り上げれば、安い家賃で市営住宅を提供できると思います。今後の市営住宅は、直接建設方式ありきで考えるのではなく、借上型市営住宅制度をいち早く導入すべきと思いますが、見解を聞かせてください。
 

回答

既存の民間共同住宅の空き家を借り上げて市営住宅とする場合は、公営住宅法により一定水準以上の品質の確保が求められるため、必要な整備水準を満たす比較的良好な物件や、立地条件等にも合致した物件がタイミング良く見つかるかということが大きな課題となります。その一方で、昭和40年代から50年代にわたって建設された大量の市営住宅が一斉に建替期を迎える中、従来どおりの直接建設方式だけで対応することは困難な情勢にあります。このため、長期にわたり市営住宅を資産として保有することが効率的なのか改めて検証し、借上型市営住宅制度を導入している他都市の事例や課題なども参考としながら、本市における市営住宅の供給手法を検討していきたいと考えています。【建築部長】
 

(7)無届け有料老人ホームへの対応

質問

平成30年4月から、無届けを含む悪質な有料老人ホームに現行より厳しい事業停止命令を出すことが可能になると聞いています。しかし、人員が手薄で十分な指導監査ができない懸念もありますが、今後、無届け有料老人ホームについてどのように対応していくのか、聞かせてください。
 

回答

これまでも、無届け有料老人ホームに対して届出の勧奨を行っていますが、市として、的確に施設の情報や現状を把握するため、今後とも、施設の訪問時、さらには文書で届出を行うよう指導していきます。 また、併設する訪問介護事業所などの実地指導に合わせて、老人福祉法に基づく立入検査を実施し、適切に運営が行われるよう指導も行っていきます。【副市長】
 

(8)街路樹のあり方

質問

平成7年に策定した道路緑化整備指針について、既存樹木の再生、保全や質の高い道路緑化の推進、維持管理費用の抑制などの視点を加え、本年8月に指針を改定されたとのことですが、街路樹は街中の景観の良さや緑視率を決める重要な要素であると考えています。街路樹のあり方について基本的な考え方を聞かせてください。
 

回答

道路沿道に植栽する街路樹は、緑のネットワーク形成や良好な道路景観を創出するなど、緑豊かなまちづくりを目指す本市にとって重要な役割を担っています。一方で、本市の街路樹は、植栽後、40年前後経過しているものが増えており、一部で大木化や老木化が進み、道路交通や市民生活の安全に支障を及ぼすおそれがあります。そのため、今後は、限られた予算の中で街路樹が持つ機能を十分に発揮させるため、適切な時期に剪定するなどの維持管理や地域特性に対応した樹木の再生などが重要であると認識しています。【土木部長】
 

(9)企業版ふるさと納税の活用

質問

三浦綾子記念文学館開館20周年記念事業への支援は、ハード事業は難しいが、ソフト事業はできることを検討していくとのことでした。当然、三浦綾子記念文化財団側としても、本市の厳しい財政状況を考慮しており、その財源捻出方法として、地方創生応援税制である企業版ふるさと納税の活用の検討について要望があったと聞いていますが、その活用は可能なのか、見解を聞かせてください。

回答

三浦綾子記念文化財団では、事業計画として、記念誌の発行、三浦家家屋の書斎部分の移設、復元を中心とした分館の建設のほか、記念式典、講演会などの記念事業を予定しており、その財源の一つとして企業版ふるさと納税を期待しているものと認識しています。企業版ふるさと納税は、地方公共団体による地方創生のプロジェクトに対する企業からの寄附を前提に、地方公共団体が、国に対し、まち・ひと・しごと創生寄附活用事業を盛り込んだ地域再生計画の申請を行い、認定を受ける必要があります。このことから、記念事業に企業が賛同し、企業版ふるさと納税の申出があった場合には、遅滞がないように対応していきたいと考えています。【総合政策部長】

(10)肝炎ウイルス検診の周知

質問

無料の肝炎ウイルス検診については、40歳から70歳までの方全員に案内しましたが、受診した人は15%余りで大半の方が受診していません。この肝炎ウイルスの検診の受診勧奨が終了しましたが、受診しなかった方々に対して、今後、どう対応していきますか。
 

回答

B型、C型に代表されるウイルス性肝炎は、国内最大級の感染症とも言われ、市民の健康の保持増進に関わる重要な疾患と認識しています。現在、特定感染症検査等事業として、無料での肝炎ウイルス検査や陽性者に対するフォローアップ事業等を実施しています。今後も、引き続き、ホームページや市民広報等で事業の周知を図るほか、市民健康相談や出前健康講座等の各種事業の場を活用するなど、ウイルス性肝炎の正しい知識の普及や受診に向けた効果的な啓発方法を工夫していきたいと考えています。【保健所長】
 

(11)市役所セキュリティ対策

質問

福祉保険部介護高齢課で発生した公金の盗難事件では、市役所のセキュリティ上の課題が浮き彫りになりました。勤務時間外の市役所本庁舎への入退庁は、現在、記録簿に記録することになっていますが、そのほかの防犯対策はされないのでしょうか。今後の市役所のセキュリティ強化対策について、聞かせてください。

回答

現庁舎のセキュリティ対策については、予算上の制約もあるため、職員が不在となる土日、祝日、夜間の時間帯を重点に強化します。勤務時間外の入退庁の確認は、入退庁記録簿への所属、氏名、入退庁時間の記載の徹底に加え、防犯カメラの設置を検討しています。また、職員が不在となる時間帯の執務室施錠の徹底を図るとともに、執務室施錠が難しい場合には、フロアごとに施錠を行うことや現状の警備巡回ルートの見直しなど、各庁舎の実情に合わせた対策も検討しています。その実施に当たり、関係部局などと協議し、早急に対応したいと考えています。【総務部長】
 

(12)介護保険料滞納金への対応

質問

滞納金の回収について、嘱託職員が戸別訪問や電話による納付督励を行っているとのことですが、滞納者の家庭状況は様々で、デリケートな問題を抱えています。一人一人に寄り添う対応が必要だと思いますが、嘱託職員の方は専門的知識を持っている方なのか、嘱託職員に対してどのような指導、教育を行っているのか、聞かせてください。
 

回答

嘱託職員について、募集時には、介護保険制度や徴収に係る事務の経験、専門的知識の有無は特段求めておらず、採用後に課内で研修を行うなどにより対応しています。介護保険料の徴収に当たっては、生活状況等を確認しながら、丁寧な対応を心掛けるよう指導しており、より専門的な知識が必要な場合は、介護保険料係の職員も同行するなどして制度の説明を行い、介護保険料の納付を促すとともに、場合によっては生活保護の受給を勧めるなど、一方的な徴収とならないよう対応しています。【保険制度担当部長】
 

(13)子どもの貧困実態調査の活用

質問

本年実施した子どもの貧困実態調査について、市独自に設定した項目もあり、調査結果に研究者などが注目していると聞いています。調査結果は、本市の子どもの貧困に係る施策の基礎資料にするとのことですが、どのように施策につなげていくのか、聞かせてください。
 

回答

具体的な施策の検討は調査結果が出てからと考えていますが、先に実施された北海道の調査結果では、年収の低い世帯の子どもほど自分の進学希望を高校までとする割合が高く、また、ひとり親家庭では保護者が悩み事を相談する相手がいないとする割合が他より高いなどの結果が出ており、本市の調査でも同様の結果が想定されます。こうしたことから、生活困窮世帯に対する進学への経済的負担の軽減や学習支援の取組のほか、孤独になりがちな家庭に対する相談体制の充実などが必要と考えています。今後とも、貧困の連鎖により子どもたちの将来が閉ざされることのないよう、引き続き、効果的な施策の構築に努めていきます。 【子育て支援部長】

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