平成27年度市民と議会の意見交換会報告書-4

最終更新日 2016年3月1日

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長寿健康社会の実現に向けて~健康寿命を延ばすために~

※テーマと異なる内容の意見交換については掲載しておりません。

  • 市民

自分で自分のことができることが健康寿命だと認識していますが、健康寿命は、国と旭川市ではかなり差があり、10歳ぐらいの開きがあります。旭川市の場合は、どこを基準にして健康であるとしているのですか。

  • 議員

市も国の施策にならって取り組んでおります。
御指摘のように、健康寿命とは、日常的に介護を必要としないで自立した生活ができる生存期間のことをいいます。
市としても介護認定等を受けないで、自分の力で生活ができ、健康でいられる期間を延ばしていこうという取組が求められているところです。

  • 市民

旭川市の場合は、全国から見ると健康な方が多いということでしょうか。医療費も少なくて済むという解釈も成り立つのでしょうか。

  • 議員

市の平成25年度の包括外部監査報告の資料によると、健康寿命は、男性は全国71.19歳、旭川市78.59歳となっており、旭川市民は健康で長生きをしている印象を受けますが、平成25年3月末時点の国の要介護認定率17.6%に対し、旭川市の要介護認定者数は19,220人、要介護認定率は19.9%であり、健康寿命は旭川市が決して長いとは現実的にはなっていないと受け止めております。
若い世代も負担する介護保険制度の運用も考えれば、医療費の削減に行政も市民も一体となって取り組んでいかなければならない一つのテーマだと思っております。

  • 市民

健康で長生きするには、食生活と運動に尽きるのではないでしょうか。
ある農家の老夫妻の食生活を紹介すれば、塩分を減らすこと、適度な運動、脂肪分のあるものは食べないようにすること。酒は飲んでも、たばこは吸わないことなど。
旭川市役所は庁舎内でたばこを吸うことができます。庁舎内を禁煙にしてもらいたいです。

  • 議員

御意見として伺います。

  • 市民

市で結核や胃の検査など健診を行っています。
受診の機会を広げたら健診を受ける人も多くなるのではないでしょうか。

  • 議員

がんになる率が高まっている時代ですが、受診率は特定健診が20%ぐらい、大腸がん検診でも40%程度であり、健診の必要性がまだまだ知られておらず受診が広がらないのが現状です。いろいろな場面で健診の大切さを話していくことが大事です。
受診率は、議会でもことあるごとに市の方に言っています。もっと受診機会を広げられるよう、知恵を絞りながら取り組んでいきたいと思います。

  • 市民

市立病院で年に一度健康診断を受けていますが、それに加えて人間ドックで検査をしてもらおうと予約したところ、健康診断と人間ドックの検査は半分以上内容が同じでした。メニューを増やしても、内容がダブらないような仕組みを工夫してほしいです。
私も65歳以上になり、何かやっておかなければ将来ぽっくりいかずに寝たきりになるのではと思っている。筋肉ちょきんクラブ、いきいき運動教室、脳力活性クラブを初めて知って、これだけでも今日来たかいがあったと思います。折を見て、何が行われているのか広く知らせてほしいです。

  • 議員

市立病院の健康診断と人間ドックのメニュー等の内容についてはよく確認させていただいて、現状の変更が可能であるか確認していきたいです。
民生常任委員会は予算決算の審査で市立病院所管分も見ることができるので、今の内容について考えて関係部局に当たってまいります。

  • 議員

大阪府の大東市に先日視察に行ってきました。大東市では町内会単位で、椅子に座ったままの簡単な体操などを週に2、3回を行うなど、介護予防は進んでいます。町内会で地域リーダーを決めて、家から出なかった人も参加できるような実験的な試みをしています。旭川市としても介護予防を進めるため、少し時間をいただきたいと思います。

  • 市民

様々な情報が広報に出ていたのかもしれないが、良く見ていなかったかもしれない。65歳になったときとか、節目節目に何か紹介される機会があったらいいなと思います。

  • 議員

元女子プロレスラーの北斗晶さんの乳がん発症をきっかけに、乳がん検診を受ける人が増えるなど関心が広がりました。そうしたきっかけが必要だと思っております。市民の皆様にお知らせする情報については、今後も関係部局に広報してもらえるようにしてまいります。

  • 市民

老人クラブを新たに開設したいとなったときに、場所の問題が出てきます。
高齢者が通いたくても身近なところに、老人クラブの拠点がありません。伊の沢から住民センターまでは結構な距離があります。ところが、町内会館の新規の開設は認めないと市は言っています。是非、空き家対策と絡めて町内会館や老人クラブの拠点として、空き家を使わせてほしいです。市の方で認めてもらい、それ相応の補助なり、支援、応援をしていただきたいです。
月1回のふれあいサロンのために、住民センターへ自分で歩いて行くには遠すぎます。町内会ごとにふれあいサロンの会場として空き家を利用させていただけるシステムがあればいいと思います。

  • 議員

町内会館が少なく、新しいものをつくりたいときに、空き家は権利の問題があるので難しいですが、市の土地を無償で貸してもらうという考え方もあります。私も市の認識を確認した経過があります。土木部で管理している児童公園があり、地域で頻繁に使っているかどうか、少子化もあり、ただで貸してもらえるシステムについて、土木部で検討に入ったところです。会館を建てる場合には補助金は出ますけれども、住民側にも一部負担金は必要となります。

  • 議員

永山第二市民委員会では、空き家を会館として使っている町内会もあります。市に申請すると固定資産税が減免されます。しかし、会員数が減ってきていることにより会館の運営ができなくなり、空き家を返さなければいけないという話も出ています。
運営費を賄うところまでは市でできないので、その辺も理解して取り組んでいただきたいと思います。

  • 市民

健康寿命の身体的な面での話が主になっていると思います。私はある機会にジェロントロジー推進協会の講演を聞いたことがあります。その中で、日本の高齢者の中で障害がある方が5%、要支援者が15%、平均的高齢者といわれる方が約60%、恵まれた高齢者が20%。合計80%の方が元気な高齢者だという話を伺いました。身体上の健康寿命も大事ですが、もう一つは精神的な面も大事ではないかと私は考えました。
幸せな長寿社会の構成要素は、長寿であることと生活の質、その中には経済的な面もそうですが、社会的な役割も大事になってくると。社会貢献、社会に対する意識、達成度が重要になってくると言われています。したがって、身体的な要素と精神的な要素の両方が重要だと思います。
民生児童委員のことですが、年齢制限が72歳未満。事情がある場合は75歳まではよく、さらに特別な事情がある場合は77歳までとなっています。
しかし、今日の寿命から考えるとそれが妥当なのかどうか。80歳を過ぎても元気でいろんな場面で活躍している人がたくさんいます。年齢で切るというのでは、生きがいや健康寿命とも関わってくると思います。この辺についても一考いただきたいと思います。民生児童委員の構成年齢について市の方で考えていただいて、国の方にも働きかけてほしいと思います。

  • 議員

貴重な意見ありがとうございます。年齢では計れない元気な高齢者の方もいらっしゃいますが、民生児童委員の担当区域は結構広く、数も多いということで負担なども考慮されて一定程度の年齢基準もあると思います。
今、第8次総合計画が検討され具体的な基本計画が練られている最中であり、パブリックコメントも求めていますが、高齢者の生きがいということも考えられています。
高齢者本人が、書道とか絵とか、自分で学習することだけでなく、学んだことを子供や地域の中で教えていく役割を担っていただくことが計画に盛り込まれています。精神面でも活躍すること、生きがいがあることが身体的な健康にもつながってきます。
総合計画にも是非、パブリックコメントにも意見を上げてほしいと思います。

  • 議員

民生児童委員の年齢制限のことですが、国の制度でもあり、決まりごととして年齢制限があると記憶しています。現場で立ち行かないということで、75歳、更に77歳まで旭川市独自で上げている面があります。おっしゃることはよく分かりますので、方法としては自治体から国の方に要望し、大きな変化を望んでいくということになるかなと思いました。

  • 議員

精神面ということで一点申し上げると、先日、大東市に視察に行った際の話です。筋力向上のための地域の教室、老人クラブを活用した取組の中で、元気な高齢者が自主組織で運営し、介護予防の取組で運営側となることが生きがいとなり元気を取り戻しています。
支援の有無に関わらず、全ての高齢者が生きがいを持てる社会づくりが重要です。大東市は介護予防イコール地域づくりと位置づけて元気な高齢者を増やしています。旭川市も介護予防強化を訴えておりますので、しっかり取り組んでいきたいと思います。

  • 市民

旭川市の介護予防の取組は、全国的に進んでいるのか、まだまだ遅れているのか、旭川市の位置づけはどうなのでしょうか。

  • 議員

先進都市では国のモデル事業にも積極的に取り組んでいるが、旭川市は今のところそういう体制にはなっていません。
介護保険料がひとつの物差しになると思いますが、第5期から第6期は2.75%の上昇率となっており、5,835円で道内ワースト5に入っています。次期の7期は7,253円で24.3%上昇すると予想されています。介護保険料がそれだけ上がるということは、介護予防で後れをとっているとの見方もできます。要介護になってからの充実したサービスも必要ですが、要介護・要支援になる前の支援が必要です。介護予防に力を入れていくことが大きなテーマであると思っております。

  • 市民

共通することは健康で長生きしたいということだと思います。介護予防の事業を更に進めてほしいです。
50年後、旭川市が介護予防先進都市になっていることを願います。

  • 議員

高齢化の進展において社会保障費の伸びが問題視されています。
重要なことは、いつまでも健康で元気でいられることです。社会保障費の削減は、ただ単にサービスが削減されることで実現されるのではなく、介護予防を行うことで、高齢者が元気になって、社会保障費が削減されるのが理想だと思います。貴重な意見として承ります。

  • 市民

介護保険についてですが、福祉用具のレンタルに関して、軽度者の申請の際のことですが、車椅子・ベッドなどは主治医の意見書が必要となります。ケアマネージャーとの会議があって計画を立てることになりますが、意見書を出してくれない医師もいます。医師のさじ加減一つで変わるのは問題ではないでしょうか。毎日見ている人の意見が重要だと思います。軽度者の申請について要件の緩和をお願いしたいです。あまり緩くなりすぎるのは問題ですが、市の方でも主治医に左右されないような受理の仕方をしていただきたいと思います。

  • 議員

申請においてはケアマネージャーとの打合せを経た上で出てきていることでしょうが、私たちも制度の中身をよく認識した上で考えていきたいです。
医師によって、受けるサービスが変わるのは問題だと思いますし、介護する側の負担感が大きくなってきている現実もあるので、今後調査研究していきたいと思います。本日のところは、意見として承りたいと思います。

  • 市民

千葉県柏市では、東大の先生も入って、素晴らしいまちづくりを行っています。
キャッチフレーズは「いつまでも在宅で安心して生活できるまち」、「在宅医療の普及」、「いつまでも元気で活躍できるまち」、「高齢者のいきがい就労の創成」とあります。
千葉市も「共創のまちづくり」ということでまちづくりを行っています。こうした取組を参考にしていきたいです。
旭川でも元気で長生きしたい。
第8次総合計画は市民が提言書を作りました。20年後の旭川を目指してこの10年間で何をやるか具体的にするために作ったものです。
皆さんも20年後の旭川のまちを目指す自分を想像してください。そんなときに健康で生き生きと暮らすためにどうするのか。そこが勝負だと思います。絶え間なく市民の意見を聞く機会を作ってほしいです。
国会内で超党派の次世代の社会保障制度を構想する議員連盟が昨年発足しました。今後、法律を作るために意見書を求めてくるかもしれませんが、市民といろいろと議論をして、軽々に意見書を出さないでほしいと思います。

  • 議員

貴重な意見として伺いました。

  • 市民

要介護の一次予防、二次予防は、地域包括支援センターの取組ですが、一方で町内会の役割が大きくなっていると思います。
町内会がしっかり機能しないとなかなか予防は難しいと思います。町内会活動についてどのように考えているのでしょうか。

  • 議員

町内会加入率は非常に低い状況にあります。市民と協同でまちづくりをしていく市職員も100%の加入はしていない実態があります。その背景には、旭川全体が高齢化している中で、町内会の担い手が大きく減少しているという要因もあると思います。しかしながら、まちづくりや健康長寿社会を実現していくためには、町内会の力を借りながら行政としても努力していくことが大事だと思います。
町内会加入の促進については、市民のほとんどは生計を立てるためにどこかの企業に働いています。市の職員がその企業に出向いていき、働く従業員の方に町内会加入を啓発する必要があることを提案させてもらいました。
健康づくりのためにも町内会の基盤を作っていくことが必要です。
また、周知活動を考えたときに、インターネットを使いこなす人もいれば、回覧板や広報誌でしか市の行政の動きを知り得ない方もいます。町内会の組織を強化することが回覧板や広報誌にも良い影響を与えていくので、加入促進に取り組んでいきたいと思います。
健康長寿社会を実現していくためには、高齢者の予防だけでなく若いうちから食生活に気をつける、運動を心がけることが重要になってきます。
平均寿命が日本一長いのは長野県ですが、幼児教育から健康のための医学的な知識など保健師が出前講座を行う取組を行っています。市はそうした先進市の事例を参考にしながらより良い旭川にしていかなければならないと思います。

  • 議員

加入率は昨年末でほぼ60%。今は60%を切って50%台になっているのではないでしょうか。
極めて重要な視点であると思いますので、私たちも活性化につながる努力をしなければいけないと考えております。

  • 市民

この10年間、町内会加入率は減少傾向になっています。
全国的には、大都会でも加入率が70%から80%になっているところもあります。
なぜ、町内会が弱体化したのか考える必要があります。旭川は歴史的な事情がありますが、このことを克服しなければならない。
この1、2年で、みんなで膝を交えて議論する必要があります。議員も地域に出向いてきてもいいのではないでしょうか。

  • 議員

意見として承りたいと思います。

  • 市民

老人クラブは毎週月曜日お茶会などの活動をしているが、美幌の老人クラブ、和寒などから見学に来ています。健康長寿ということで新聞にも紹介されるような取組を行っています。
家にいるのではなく出て歩くことが大事であり、運動にもなります。
是非、議員の皆様にも来ていただいて見ていただきたいと思います。

  • 議員

先進的な取組を行っているということで、参考にさせていただきたいと思います。

  • 市民

アパートやマンションの人が町内会に加入してくれません。街灯の電気代を払うのは町内会ですが、なかなか入ってくれない。良い方法はないでしょうか。

  • 議員

町内会の悩みは尽きませんが、アパートやマンションの住民を賛助会員扱いにしているところとか、それをしてしまうと町内会から離れてしまうということもあるので地道に勧誘している町内会もありますが、そういった課題も含めて受け止めていきたいと思います。

  • まとめ

民生班は、「長寿健康社会の実現に向けて~健康寿命を延ばすために~」をテーマに意見交換を行いました。
今回、御参加をいただきました22名の市民の皆様からは、主に食生活や運動、健診、地域づくりによる介護予防の重要性など貴重な御意見をいただきました。
私たち議員も、今、市民の健康意識がかつてないほど高まる中、効果的な介護予防の推進や健康寿命の延伸に対する取組の必要性について再確認するとともに、今回いただきました貴重な御意見等につきましては、委員会としてもしっかりと受け止め、今後の旭川市における長寿健康社会の実現に向けて、班員一同しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
最後に、開催に当たり御協力いただきました関係者の皆様、御出席いただきました全ての皆様に心から感謝申し上げます。

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