平成26年度市民と議会の意見交換会報告書-4

最終更新日 2016年2月24日

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除排雪について~雪対策基本計画の見直しに向けて~(建設公営企業班)

※用語解説
旭川市雪対策基本計画~平成17年4月に策定された「旭川市新総合雪対策基本計画」を見直し、将来的に安定した除排雪体制の確保や更なる市民協働の推進など、新たな雪対策の課題や市民ニーズに対応する必要があることから、新たに策定される計画。
市民
末広東に住んでいます。昨年の排雪状況を見ているとダンプトラックが不足しているようでした。ロータリー除雪車はダンプトラックが戻ってくるまで空回りしており作業がスムーズにいかない状況でした。今年は効率よく機械が回るようにしてもらいたいです。
議員
そのとおりだと思います。かつてはダンプトラックが積込みのために待っている状況がありましたが、ダンプトラックが不足しているため逆にロータリー除雪車が待っているのが現実です。
基本計画の見直しのなかで何とか機械が効率的に回るようにしていかなければならないと考えています。しかし、建設業界では、公共事業の減少に伴い機械が減少しています。
また、平成23年以降は例年の5割増以上の排雪量となっていることも影響しています。 御不便をおかけしていますが、そうした状況にあることも御理解をしていただきたいと思います。
市民
前回も質問をさせていただきましたが、その内容が反映されていないのではないでしょうか。この場には議員だけでなく市職員も必要ではないでしょうか。三者が集まって協議をしないと解決しないと思います。
前回、24時以降の降雪10cm以上の除雪基準の問題と入学式時の除雪の対応について質問しましたが、結局対応されていません。時間の問題について除排雪状況を調べるために各地区を回ってみるとやっている地区もありましたが神居地区ではなされていません。
入学式前の3月初めは車道しか排雪されていないため、歩道は歩けない状態があり危険です。平成26年度の雪対策費は前年度より減っていませんか。
前回の意見交換会の結果が生かされていないのではないですか。
議員
入学式の4月の排雪対応についてですが、前回、3月31日で契約が切れてしまうことの問題があるという話が上がっていました。この問題については、複数年契約の必要性ということでその後の定例会でも個々の議員からも取り上げられています。
そのことも踏まえて、市のほうでも新しい計画にしっかりと反映されていくものと考えています。
市職員の出席を、とのことでしたが、これは議会と市民の皆様との意見交換会として設定しているものです。意見交換の内容を踏まえて、議員は定例会や日常の職員との協議のなかで働きかけを行っていくものですので、御理解をいただきたいと思います。
議員
学校の歩道の除雪については、問題になっていたのが3月末で予算執行が終了するということでしたので、複数年契約を導入することにより対応は可能になるのではないかと考えています。新しい計画にも盛り込まれていますので変わっていくものと思います。
また、生活道路の除雪については朝7時までという制約がありました。これについても新しい計画のなかでは弾力的に運用されるよう検討していくということで聞いています。
最後に予算の関係についてです。例年の補正予算の影響もありますが、平成26年度は当初予算で約23億円を計上しています。前年対比でも着実に増えている状況にありますので御理解をお願いします。
市民
神居の老人クラブから来ています。2点お願いがあります。
除排雪後にパトロールが来ません。除雪センターに電話して不備を確認の上、対応してもらったことがあります。
もう一つは、神居ふれあい通を無くしてほしいという要望です。近所の雪捨て場になっていて住民が雪を高く積んでいます。保育園や小・中学校があり、スクールゾーンになっているのに交差点が見えないので危険です。
もう何年も市に要望を伝えていますが改善されていません。議員の皆様の力で解決してほしいです。
議員
パトロールの件です。除雪センターや業者のほうで見落としがあったのだと思いますが、きちっと仕事をしてもらうということで私どもも言っていかなければならないと思います。
また、神居ふれあい通の問題ですが、夏場は憩いの場になっていると思いますので直ちに無くすということは難しいと思います。
確かに市職員だけで雪出しをしないように周知徹底をお願いすることも難しいのだと思いますが、新しい計画においては警察との協力も視野に入れた対応も検討されています。御意見として賜ります。
議員
神居ふれあい通の近くに住んでおり、話を聞き現場を確認したことがあります。
確かに本当にひどい状況でした。しかし、道路を無くすのは難しいと思います。今あったように雪出し禁止の啓発を強化すべきで地域の方にわかっていただくことが必要だと思います。
今後、各地域のまちづくり推進協議会でも地域特有の除雪課題についての協議を進めていく予定があります。是非、そのような場でも情報を発信してほしいと思います。
市民
昨年の私の発言に関してその後、議会で質疑をしてもらえてうれしかったです。
今日、答えは求めませんので今後の市議会で反映してもらえたらと思います。
昨年、地域の除排雪状況を3回パトロールしました。地域の市民委員会の要望をまとめて市長への手紙や担当部局へ届けましたが改善されていません。
まず雪出しマナーの問題です。全市を回ってみましたが、確かに雪出しをする人がいます。しかし、敷地が狭い市街地等をよく見ると道路に雪を出さざるを得ない状況も散見されました。新築の際に補助金をかけてでも必ず融雪槽を設置するようにするなど何らかの対策が必要ではないでしょうか。
次に雪捨て場の問題ですが、公園も雪の堆積場にすべきです。学校のグランドも活用できると思います。更に町内の一区画ごとに融雪槽を設置することも検討すべきです。
次に、除雪基準についてです。旭川市はなぜ基準が15cmなのでしょうか。鷹栖町は10
cmです。近隣町と比べても旭川市はひど過ぎます。予算がないのであればしっかりと予算をかけることを考えてもらいたいです。
次に圧雪除雪についてです。新しい計画では圧雪路面の形成を従来の50cmから30cmにするという話がありますが、4級除雪路線※1ではタンクローリーがあちこちで埋まっています。圧雪除雪は直ちにやめるべきです。
次に、除雪センターには市職員がいません。市職員が常駐し、地域の状況を把握すべきです。
次に、地域実態に応じたきめ細かな除雪体制を確立してほしいです。旧市街地の狭い住宅地、家並みが続いているところなどはきめ細かくやる必要があります。高齢者が多い住宅地を市では把握していますか。地域でもやっていますが地域だけでは除雪が間に合わない場合もありますので配慮が必要です。
次に、一定期間を経た地域間の除雪業者の変更も必要だと思います。私の地域でも以前と現在の業者間で差があります。同様に、場所ごとの除雪時間帯も毎年同じように決められていますが、これも毎年、早い遅いの不公平があります。公平性の観点で定期的に入れ替えるべきです。
次に、除雪業者保護の観点からも複数年契約は進めるべきです。
次に、市の基本的な除雪に対する姿勢を変えてほしいです。新しい計画でも役割分担の明確化や協働の推進という方針が明記されていますが、協働と言ってもやれる地域とやれない地域があります。自分の家の周りをきれいにする、近隣のお年寄り宅を手伝うのは住民の役割ですが、道路をきれいにするのは市の仕事です。
最後に予算の話です。市の一般会計予算に占める除排雪費は1.5%程度です。市全体の半年間分の除雪ということでは、これで本当に十分なのかどうかもう一度検討してほしいです。極寒の地でこの雪はまさに雪害です。今後、高齢化は一層進みます。一人暮らしの高齢者は5か月間春を待ち続けています。冬も住みよい街にしていただきたいです。
※1 用語解説
4級除雪路線~旭川市では、効率的かつ迅速な除雪を行うために除雪路線を、1級~5級に区分けをしていて、そのうち4級除雪路線とは、生活道路ともいわれ、主に住宅地区等への交通機能の確保を目的をし、宅地に接して設けられる道路のこと。
議員
御意見として承りました。予算比率の話がありましたが総予算の9割を占める義務的経費を除く限られた投資的経費のなかから約23億円を拠出しているという現状があります。しかし、市としては30億円位を目標にしていきたいという話もあります。
協働の話も出ていましたが、まずは自分のところに責任を持つことが必要だと思います。
雪捨て場がなければ融雪槽を設置する。そのために市としても補助金で支援する。それができれば雪出しの問題はなくなるはずですが現実はそうなっていません。地域の中だけで見回ることは難しいかもしれませんので、第三者によるパトロールも重要になってくるのではないかと思います。
議員
新しい計画でかなりの内容がクリアされると思っています。しかし、旭川市の除雪レベルも決して低くはないと認識しています。公園に融雪槽をつくるのも一つかもしれません。子どもたちの遊び場にすることも考えられるのかもしれません。
いただいた御指摘で新しい計画に関係する部分は議会人として市に伝えていきたいと思います。
市民
永山地区の除雪連絡協議会の会長をしています。私たちの地域では除排雪啓発事業を協働のまちづくり事業として2か年続けました。その後、市民委員会チャレンジ事業として2か年続けました。
4年間の成果としては、実行委員が初回の30名から今は54名と着実に増えてきています。冬の間、地域を4時間くらいかけて2回、周っています。
雪捨て場の確保ですがまだまだ足りないのが現状です。法務局に足を運んでいますが空き地が転売された場合、個人情報ということで持ち主を教えてくれません。空き地の利用のために市で空き地の持ち主を調査してほしいです。
また、ダンプトラックや除雪車両のオペレータ派遣の補助事業についてです。毎年利用していますが、タイヤショベルについては1万3千円くらいかけて地域で用意しなければなりません。地域の除雪センターから無償で貸し出しができないものか検討してほしいです。それができれば地域でまだまだ対応が可能になると思っています。
さらに通学路についてですが、始業時の1週間前くらいに除雪センター長を連れて各学校を周っています。通学路ではないところの除雪をやってほしいという意見がありました。砂まき要望などの対応もしてもらいました。通学路であるはずの歩道が雪で埋まっていて子どもたちが車道を歩いている現状があります。住民への説明のためにも、通学路の扱いをマップなどで明確に出してほしいです。
最後に、4級道路について排雪はシーズンに1回のみとなっています。今回、排雪基準の20cmを15cmに変えるのであれば1シーズンに2回排雪をすることにしたほうが効率的で良いと思います。そうすれば住民から除雪センターや行政への苦情はかなり減ると思います。
市民
札幌に行く機会がありますが、旭川の除雪より数倍悪いと感じています。
除雪センターで働く機会がありましたが、除雪は本当に奥深い大きな問題だと感じました。 半年近くも冬を過ごす旭川において、市民同士がいがみ合う、市民と行政がいがみ合う、業者が苦しみ悩んでいる様子を見ると、これが行政の在り方なのかと感じることがありました。
市民も様々で、ヒステリックにわめく人や、議員や市の幹部の名前を出す人もいます。暴力を振るう人もいます。こんなにひどいと思わなかったといって数カ月も持たずに辞めていく人が多いです。私は、真面目な市民のためにという気持ちで頑張ってきました。
9つの除雪センターで設けている各地点の積雪量を量るために、1~2時間もかけて作業をしていますが何も生かされていないのであれば無駄だと思います。
市民と行政の問題では、雪出しを注意したら怒る、パトロール車を叩く、胸ぐらをつかまれるということもありました。市民自身もお金を使って冬を乗り越えなければならない時代ではないかと思いますが、雪出し禁止を強く言っても聞かないことも多いです。
雪出しを禁止する厳格なルールを持つ条例を作るべきだと思います。
ダンプトラックの不足や除雪車両のオペレータの高齢化、人材不足は、賃金が少ないからです。
オペレータのレベルは非常に重要です。市としても真剣に考えていかなければ今後、もっと大変なことになると思います。
予算がないと言われますが街路樹が多すぎです。手入れにお金がかかるし本来の雪捨て場もなくなります。除雪センターにいましたが、予算は本当に少ないと感じていました。どう計算しても40億円は必要だと思います。そうしないと市民同士がいがみ合うことはなくならず、議員への苦情もなくなりません。
また、ダンプトラックがわざわざ遠くへ雪を捨てに行っています。雪捨て場については国や道と連携して河川等を活用すればもっと良くなるはずです。
最後に、何月何日までに何%の排雪をせよという市の計算式が間違っていると思います。例えば、雪が多い年には、道路の中央だけ除雪するだけで十分な排雪の目標量に達しますが、少ない年には、家の軒下まできれいに除雪しなければ、目標とする排雪量にはなりません。すると、雪が少ない年の丁寧な除雪が、市民には当たり前の基準として捉えられてしまい、雪が多い年の除雪が不親切で不完全であると感じてしまいます。そのことが、市民の除排雪に対する大きな不満を招く原因ではないでしょうか。ですから、その排雪の計算式をしっかり見直すよう、市議会から担当部局に働きかけてほしいと思います。
議員
市民のマナーについての御指摘がありましたが、雪出し禁止条例の提案については考えていかなければならない問題だと受け止めました。
オペレータ不足の問題については、先ほど地域間の業者変更についての提案がありましたが、オペレータの技術や経験、ノウハウの蓄積として固定化が望ましいということもあると思います。様々な問題提起をいただきましたので参考にいたします。
議員
以前、札幌に住んでいましたが街なかを除き住宅街の除雪は本当にひどかったと記憶しています。
旭川の除雪のイメージは凄く良くなっていると感じています。少しずつ改善されてきているのは雪に苦労してきた歴史があるからだと思います。
今回、新しい計画で市が良くしていくこと、市民が責務としてすべきことをはっきりさせていかなければならないと感じています。
この新しい計画も段階をかけて見直されていきますが、議員も市職員も納得のいく計画にしたいと思っています。今後も様々な機会をとらえて意見を発信していただきたいです。
議員
除雪の基本計画がしっかりと根付いてきていると実感しています。
最初に計画を策定したのは、昭和63年ですが当時は机上のものでしかありませんでした。
今回の計画案で、市の役割分担として市職員自らのパトロールや雪捨て場の確保にも取り組むことが示されています。
除雪機械の不足については、市が各企業体に機械を貸与することで改善が図られていくことになると思います。
50cmから30cmへの圧雪基準の変更なども示されていますが、確実に皆様との意見交換の内容が生かされていると感じています。今後、更に良い計画にしていく必要があると考えています。
議員
13年前に除雪に携わっていた業者は、130社ありましたが現在では43社となっています。理由は支払われる金額が安いからです。10年後が不安で危機感を感じています。
オペレータも20代の若者はほとんどおらず、50代のベテランがほとんどで10年後はどうなっていくのか不安になります。市としても対応を考えていくべきですし、まだまだ研究すべき課題があると感じています。
市民
民間の機械を持っている方が道路に雪出しをしているケースが散見されますので、こちらもしっかり取り締まってほしいです。一方で、実際は除雪が間に合わずに民間で機械を持っている方がやってくれている現状もあります。
それらを活用する補助金制度などの協力体制を構築することも考えるべきではないかと思います。
市民
旭川は除雪水準が高いと言われましたが、地域実態に合わせた除雪が必要ではないかと思います。地域でのアンケートでも問題なしと答えるのは雪捨て場がある地域です。比布と比べたら旭川は断然悪いです。比較対象を間違えてはならないと思います。
有識者が入るとされている検討委員会を傍聴していますが、がっかりする検討委員が複数いました。本当の有識者にしっかりと論議してほしいです。
新たな計画の中では、地域まちづくり推進協議会との連携とありますが、どこもまだ未着手のはずです。報償金の制度が明記されていますが、お金を払ってやるべきものではないのではないでしょうか。自分達の地域は自分たちでやるという助け合いの精神でやるべきものです。
いつも最後には予算の話になりますが、目的税として除雪税を取っても良いのではないかと思います。高齢者のなかには多少の費用を支払ってでも除雪をしっかりとやってもらいたいと考える人は多いです。是非検討してください。
市民
初めて参加しました。除雪に関する問題は市民にはほとんど知られていないと感じています。機会があるたびに情報を発信してほしいです。
議員
今すぐにできることと、長期的に取り組んでいく課題があると思いますが、今日いただいた様々な問題提起を今後生かしていきたいと思います。
御指摘もありましたが、雪のためにいがみ合う市民社会ではなく、市民が助け合い協力し合って対応していく絆社会の実現を目指して取り組んでいくべきだと思います。
まとめ
私たち建設公営企業班は、現在、市において策定作業が進められている新たな雪対策基本計画をテーマとして設定させていただきました。
1年の半分近くを雪とともに過ごす私たち市民の生活に直結する課題であり、たくさんの皆様に御参加をいただきました。心より感謝申し上げます。
参加者の中には、除雪という課題に地域で積極的に取り組まれている市民団体の方、実際に除雪に携わる除雪企業の方、市長の私的諮問機関として設置されている雪対策基本計画検討委員会の構成員の方などもいらっしゃいまして、幅広い角度から御意見、御提言等をいただきました。
現行の基準に対する課題、各地域における除排雪の現状などのほか、中には雪出し禁止条例の制定や除雪税の導入といった積極的な御提案もありました。
いただいた御意見等については、議会としてもしっかりと受け止め、様々な議論を重ねながら、新たな雪対策基本計画の中で、少しでも政策として反映できるよう努力して参りたいと考えております。

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