中原悌二郎賞について

情報発信元 文化振興課

最終更新日 2021年12月24日

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第42回中原悌二郎賞の選考結果について

第42回中原悌二郎賞の選考委員会は、新型コロナウイルス感染症の影響により、通常よりも選考の時期が遅れておりましたが、令和3年11月26日(金曜日)にオンライン開催され、選考委員の審議の結果に基づき、西野康造(にしのこうぞう)氏の「Walking in the Sky」に決定いたしました。
なお、第42回中原悌二郎賞は、平成31年4月1日から令和3年3月31日までの2年間において、国内で発表された日本人作家の彫刻作品が対象となり、334名の作家による発表作品の中から、「Walking in the Sky」が受賞作品に選考されました。
贈呈式は、令和4年2月19日(土曜日)に旭川市大雪クリスタルホールにおいて開催いたします。

受賞作品

作品画像1

作品画像2作品画像3

撮影:表恒匡

第42回中原悌二郎賞受賞作品
西野康造<Walking in the Sky

受賞の言葉

作家画像

私は、京都府亀岡市の中でも少し不便な山沿いの地域に住んでいる。町で育った私だが、ここに住んでそろそろ40年。仕事場も近くにありこのあたりを行ったり来たり。知らない間に田舎の暮らしが身についた。住めば都とは本当によく言ったものだ。

暖かい天気の良い日には、買い物や雑用がない限り、自転車で仕事場に行くようにしている。大きな機械を使うような作品作りの時は、二人のスタッフのいる’工場’と名付けたスタジオへ。ゆっくり静かにものを考えたり、小さな彫刻を作ったりする時は’アトリエ’と呼んでいる場所へ逃避。どちらも自宅から約6km。山と田んぼに囲まれた見晴らしの良い場所にある。自転車には少しきつい道のりだが、双方風情が異なり私のお気に入りである。

ただ残念なことに、私がこの地域に住み始めてずいぶん自然や生き物の生態系が変わった気がする。肌で感じる環境の変化を危惧しつつ自分に出来る事をと、汗を流しながらの自転車通勤である。

私の仕事以外の生活はと云うと、刺激の少ない自然の中で、空を見つめ、飛ぶ鳥を眺め、蛙の声を聴き、野ブドウをつまみ、時にキツネや鹿に会い、コウノトリやカワセミを見つけて一人歓喜する。たまに都会に出るけれど、こんな生活も幸せだなと思う。今では庭にかわいい日本ミツバチが住んでいる。

今年も例年のように、楽しかった季節も終わり私の苦手な冬がやってくる。ケヤキやイチョウはもう落葉した。あと家の大きなびっくりグミが落葉すれば冬本番。ああ厭だなと思っていたら、旭川市から中原悌二郎賞受賞の連絡が。なんと暖かいお報せ。今年の冬はこれで大丈夫。また旭川市と御縁が増えた。

受賞者略歴

受賞者略歴(PDF形式 63キロバイト)

選考経過

選考経過(PDF形式 75キロバイト)

中原悌二郎賞について

中原悌二郎賞は、日本の近代彫刻史に優れた業績を残した旭川市ゆかりの彫刻家「中原悌二郎」を世間に広く知らせるとともに、日本の彫刻界の発展に貢献する目的で、1970年(昭和45年)に旭川市が開村80周年記念事業の1つとして始めた彫刻の全国賞です。

この賞は、日本国内で発表された日本人作家の優れた作品の中から、中原悌二郎賞1点、中原悌二郎賞優秀賞1点(この選出点数に準じない開催年もあります)を選び、中原悌二郎の誕生日である10月4日(又はその前後)に旭川市で贈呈式を行っています。

2009年(平成21年)の第36回からは中原悌二郎賞1点のみの選考となっています。彫刻専門の賞としては、日本で最も長く続けられ、優れたものであると評価されており、受賞作品のコレクションは日本の現代彫刻の流れを一目で見渡すことができるものとなっています。

なお、2003年(平成15年)の第33回からは、2年に1度開催するビエンナーレ形式となっています。

また、中原悌二郎賞の主催は、旭川市・旭川市教育委員会で、事務局は中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館にあります。

彫刻作品婦人誕生の写真

第1回中原悌二郎賞受賞作品
木内 克 <婦人誕生>

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旭川市教育委員会 社会教育部文化振興課中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館

〒070-0875 北海道旭川市春光5条7丁目
電話番号: 0166-46-6277
ファクス番号: 0166-46-6288
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