中原悌二郎賞について

情報発信元 文化振興課

最終更新日 2023年8月11日

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第43回中原悌二郎賞の選考結果について

第43回中原悌二郎賞の選考委員会は、令和5年6月24日(土曜日)に市内ホテルにて開催され、選考委員の審議の結果に基づき、中谷ミチコ(なかたにみちこ)氏の「デコボコの舟」に決定いたしました。
なお、第43回中原悌二郎賞は、令和3年4月1日から令和5年3月31日までの2年間において、国内で発表された日本人作家の彫刻作品が対象となり、448作家による505件の発表作品の中から、「デコボコの舟 」が受賞作品に選考されました。
贈呈式は、令和5年10月14日(土曜日)に旭川市大雪クリスタルホールにおいて開催いたします。

受賞作品

作品の画像1

作品の画像2作品の画像3

                                      (撮影:若林勇人)

                              (提供:アートフロントギャラリー)

第43回中原悌二郎賞受賞作品
中谷ミチコ<デコボコの舟>

受賞の言葉

作家の画像

        (撮影:若林勇人)

(提供:アートフロントギャラリー)

『デコボコの舟』という作品で中原悌二郎賞をいただきました。
この作品は、今まで自分が制作してきた中でも、最も、「彫刻」を作るという事を意識した作品であったと思うので、心から嬉しいです。
長い間、私にとって「彫刻」はコンプレックスでした。今も、そうかもしれません。作りたいけれど作りきれないものです。だから手を変え品を変え、なんとか自分なりの表現を手探りしてきました。何故なら私にとって「彫刻」は、この世界でマテリアルと、現実で闘う事、形づくる事であったからだと思います。実態のないイメージをどうしたらそのまま、この世界に実現できるのか。現実の時間や重力や素材や、私たちが暮らすこの地球の環境と時代の中で、形を与えてしまった瞬間にもとにあった浮遊するイメージの存在感は私の中から消えてしまうと感じていたからです。
その儚い、しかしどうしようもなく確実に存在する何かの在処を相変わらず探り続けているのですが、やっと正面から、(少しまだ無骨ではあるのですが)この手でそれを「彫刻」にすることが出来たのではないかと、『デコボコの舟』が完成したときに思ってしまいました。
大きくて、重い上に、繊細で壊れやすいし、変化しやすい。そのままの姿でこの舟が今、ここで地面に持ち上げられている事を現実に表したかったのです。
まだまだこれから、何かを凹凸の中で探しながら、私なりの方法を見つけていきたいと思います。
改めて、私の生活や、環境や、今まで頂いてきた出会いや、支えや、教えに心から感謝します。本当に有難うございました。

受賞者略歴

受賞者略歴1(PDF形式 194キロバイト)

受賞者略歴2(PDF形式 199キロバイト)

選考経過

選考経過(PDF形式 53キロバイト)

中原悌二郎賞について

中原悌二郎賞は、日本の近代彫刻史に優れた業績を残した旭川市ゆかりの彫刻家「中原悌二郎」を世間に広く知らせるとともに、日本の彫刻界の発展に貢献する目的で、1970年(昭和45年)に旭川市が開村80周年記念事業の1つとして始めた彫刻の全国賞です。

この賞は、日本国内で発表された日本人作家の優れた作品の中から、中原悌二郎賞1点、中原悌二郎賞優秀賞1点(この選出点数に準じない開催年もあります)を選び、中原悌二郎の誕生日である10月4日(又はその前後)に旭川市で贈呈式を行っています。

2009年(平成21年)の第36回からは中原悌二郎賞1点のみの選考となっています。彫刻専門の賞としては、日本で最も長く続けられ、優れたものであると評価されており、受賞作品のコレクションは日本の現代彫刻の流れを一目で見渡すことができるものとなっています。

なお、2003年(平成15年)の第33回からは、2年に1度開催するビエンナーレ形式となっています。

また、中原悌二郎賞の主催は、旭川市・旭川市教育委員会で、事務局は中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館にあります。

彫刻作品婦人誕生の写真

第1回中原悌二郎賞受賞作品
木内 克 <婦人誕生>

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お問い合わせ先

旭川市教育委員会 社会教育部文化振興課中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館

〒070-0875 北海道旭川市春光5条7丁目
電話番号: 0166-46-6277
ファクス番号: 0166-46-6288
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