AEDの使い方

情報発信元 警防課

最終更新日 2020年2月27日

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AEDが到着してからの手順

AED(自動体外式除細動器)は自動的に心臓のリズムを解析し、必要に応じて電気的なショック(除細動)を与え、心臓の働きを戻すことを試みるものです。
音声メッセージとランプで実施すべきことを指示してくれますので、従ってください。

1 AEDを傷病者の近くに置く

  • 持ってきたAEDを傷病者の頭から胸の横付近に置き、本体をケースから取り出します。

ポイント

  • 心肺蘇生を行っている途中で、AEDが届いたらすぐにAEDを使う準備をはじめます。
  • AEDにはいくつかの種類がありますが、どの機種も同じ手順で使えるようになっています。
  • 可能であれば、AEDの準備中も心肺蘇生を続けてください。

2 電源を入れる

電源を入れる

  • ふたを開け電源ボタンを押します。 (補足)自動的に電源が入るものもあります。
  • 電源をいれたら、以降は音声メッセージと点滅するランプに従って操作します。

3 電極パッドを貼り付ける

  • 傷病者の胸から衣服を取り除き胸をはだけます。 (補足)衣服を取り除けない場合は、はさみ等で切る必要があります。
  • 電極パッドを袋から取り出し、粘着面のシールを剥がします。
  • 描かれているイラストに従って、2枚のパッドを肌に直接貼ります。
  • 機種によっては電極コネクターを本体に接続する必要があります。

パッドを袋から取り出します。描かれているイラストに従ってパッドを貼り付けます。

ポイント

  • 電極パッドは、胸の右上(鎖骨の下)および胸の左下(脇の5から8センチメートル下)の位置に貼り付けます。
  • 電極パッドを貼り付ける際にも、可能な限り胸骨圧迫を継続します。
  • 電極パッドは、肌にしっかりと密着させます。
  • 小学生以上の傷病者には、成人用パッド及び成人用モード(モード切り替えがある機種)を使用します。
小学校就学前の小児にAEDを使用するときは
  • 小児用の電極パッドが入っていれば使用します。
  • 小児用モードの機能がある機種は、小児用モードに切り替えて使用します。
  • 電極パッドはパッドに描かれているイラスト通りの位置に貼り付けます。
  • 小児用パッドも小児用モードも無い場合は、成人用を使用します。なお、成人用電極パッドを小児に貼り付ける場合は、胸と背中に貼り付けるなどパッドが重ならないように注意してください。

小児用電極パッド

4 心電図の解析

  • 電極パッドが体にしっかり貼られると「体に触れないでください」などの音声メッセージが流れ、自動的に心電図の解析が始まります。
  • 「みなさん、離れて!!」と注意を促し、自分を含め誰も傷病者に触れていないことを確認します。
  • 機械が自動的に心電図の解析を開始します。

心電図の解析

ポイント

  • 「ショックは不要です」などの音声メッセージが流れた場合は、ただちに胸骨圧迫を再開します。
  • 一部の機種には、心電図の解析を始めるために、音声メッセージに従って解析ボタンを押すことが必要なものがあります。

5 電気ショック

  • 電気ショックが必要な場合には「ショックが必要です」などの音声メッセージとともに、自動的に充電が開始されます。
  • 充電が完了すると、「ショックボタンを押してください」などの音声メッセージが流れ、ショックボタンが点灯し、連続音が鳴ります。
  • 「ショックを行います。みなさん、離れて!!」と注意を促し、自分を含め誰も傷病者に触れていないことを確認し、ショックボタンを押します。

電気ショック

ポイント

  • ショックボタンを押す際は、必ず自分が傷病者から離れ、誰も傷病者に触れていないことを確認します。
  • 電気ショックが加わると、傷病者の腕や全身の筋肉が一瞬けいれんしたようにビクっと動きます。

6 心肺蘇生の再開

  • 電気ショック後「ただちに胸骨圧迫を開始してください」などの音声メッセージが流れますので、これに従ってただちに胸骨圧迫を再開します。

心肺蘇生の再開

ポイント

  • AEDを使用する場合でも、AEDによる心電図の解析や電気ショックなど、やむを得ない場合を除いて、胸骨圧迫の中断をできるだけ短くすることが大切です。
以後も心肺蘇生とAEDの手順を繰り返します
  •  AEDは2分おきに自動的に心電図解析をはじめます。音声メッセージとランプに従ってください。
  • 傷病者が普段通りの呼吸をはじめるか目的のある仕草が認められるまで、または到着した救急隊の指示があるまでは、あきらめずに心肺蘇生とAEDの手順を続けてください。
  • 呼吸や反応が確認できて心肺蘇生をいったん終了できても、AEDの電極パッドは胸から剥がさず、電源も入れたままにしておいてください。

質問と答え

質問1 AEDとは何をする機械ですか。

答え1 心臓の機能が停止し小刻みに震えている状態を自動で判断し、電気ショックによりその震えを取り除く機械です。

質問2 AEDを使うのに資格は必要ですか。

答え2 AEDの使用にあたっては、特に資格は必要ありません。しかし、安全・適切に使用するために、定期に救急講習等を受講することが望まれます。

質問3 意識を無くして倒れた人全てに電気ショックが必要なのですか。

答え3 意識が無く倒れた人でも、その原因はさまざまです。電気ショックが必要な状態(心室細動)も、電気ショックでは解決しない状態も混在します。

AEDは、電気ショックが必要な状態か必要でないかを自動で機械自身が判断します。

質問4 間違えてショックボタンを押してしまった場合は、電気が流れますか。

答え4 ショックが必要な状態と機械が判断し充電が完了するまでは、間違えてボタンを押してしまっても通電することはありません。

質問5 自分1人しかいない場合でもAEDを取りに行くのですか。

答え5 直ぐ近くにAEDがあることが分かっていれば、119番通報後にAEDを取りに行ってください。

AEDが近くに無い場合やどこにあるか分からない場合は、119番通報後、直ちに胸骨圧迫から心肺蘇生を開始してください。

質問6 トイレや浴室など狭い場所に倒れている場合はどうしたら良いのですか。

答え6 AEDの使用や心肺蘇生を行うことができるスペースに移動することが望ましいです。

質問7 電極パッドは使い捨てですか。

答え7 1回限りの使い捨てです。

質問8 身体が濡れている場合でも使用できますか。

答え8 胸の水分をタオルなどでしっかり拭きとってから使用してください。

質問9 胸に貼り薬が貼られている場合でも使用できますか。

答え9 ニトログリセリン、ニコチン、湿布薬などが電極パッドの貼り付け位置に貼られている場合は、まずこれらを剥がし、残っている薬剤を拭き取って使用します。

質問10 医療器具が胸に埋め込まれている場合でも使用できますか。

答え10 皮膚の下にペースメーカーや除細動器等の医療器具が埋め込まれている場合は、その部分に硬いこぶのような出っ張りが見えます。

貼り付け部位にこの出っ張りがある場合、電極パッドは出っ張りを避けて貼り付けてください。

質問11 胸に怪我がある場合、どこに電極パッドを貼れば良いのですか。

答え11 怪我の部位を避け、電極パッドで心臓を挟むように胸の脇や背中などに貼り付けます。

質問12 アクセサリーなどの金属類は、外した方が良いですか。

答え12 電極パッドの間にアクセサリーなどの金属類があれば、やけどの原因になりますので外してください。

ただし、外すのに時間がかかるようでしたら、小さいやけどよりも救命が優先されますので、そのまま電気ショックを行ってください。

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