あさひばし 平成30年9月号「特集 水害発生!そのときどうする?」
災害は人ごとではない!
旭川でも水害が発生
皆さんは、「旭川は災害が少ない」と思っていませんか。しかし、7月の大雨では一部地域が浸水の被害を受けました。また、平成28年にも大雨による被害が発生しています。多くの河川が流れる旭川では、大雨による川の氾濫や土砂災害等が、今後も発生する可能性があります。
倉敷市へ職員を派遣
中核市(旭川市を含む54市)では、中核市災害相互応援に関する協定を結んでおり、被災した市の要請に応えて職員の応援や救援物資の提供等により、復旧を支援します。この協定により、市では、7月の西日本豪雨に見舞われた岡山県倉敷市に、7月23日から8月31日までの期間に1週間交代で職員を派遣。最初に被災地入りした防災課の田坂賢一(たさかけんいち)さんに話を聞きました。
災害が少ない地区で大規模浸水
倉敷市真備地区では、町内を東西に流れる1級河川の本・支流が決壊。家屋4千棟以上の浸水被害が発生し、多数の死者が出る大災害となりました。
倉敷市ではこれまで災害が少なく「『水害なんて、よそのまちの話だと思っていた』と肩を落とす人もいて、予測できない自然災害に対して、いかに備えるべきか改めて考えました」と、田坂さんは話します。
地域のつながりが力に
田坂さんら2人は、発生から2週間が経った真備地区の避難所の運営管理を支援。「小学校に約300人が寝泊まりしていましたが、お年寄りの手助けや困っている人への声掛けなど皆さんが協力して支え合っていて、普段からの地域のつながりを感じました」と話します。「日頃から一人一人が災害に備える『自助』と、地域で助け合う『共助』が、災害時に犠牲者や被害を最小限に抑える力になります」と、互いに連携して命を守る「防災」の大切さを強調します。
事前の備えと普段からの対策を!
家族で連絡ルールを決めておこう
集合場所・避難所の確認
7ページのリストから、避難所の場所と、避難経路や所要時間を家族で確認しておく
どこに避難したかを知らせる
メモ用紙などに避難先を書いておく。家のどこに貼っておくかも確認しておく
共通の連絡先を決めておく
携帯電話が使えなくても困らないよう、遠方の親戚などの連絡先を決めておく
洪水ハザードマップを活用しよう
大雨によって市内を流れる川が氾濫した場合に想定される、浸水する区域とその深さ、避難所などを掲載した地図です。
手元にない方は、洪水ハザードマップのページからダウンロードするか、防災課(電話0166-33-9969)まで。
(補足)新しい洪水ハザードマップは、来年3月頃に配布予定。
非常持ち出し品をチェック!
すぐに取り出せる場所に保管しておくと安心です。災害後3日間は自活できるように準備しましょう。
非常食・水
乾パンや缶詰など、火を通さずに食べられる物。水はペットボトル入りが便利。乳幼児がいる場合は、粉ミルクとお湯も忘れずに
救急医薬品
傷薬、ばんそうこう、解熱剤、風邪薬、胃腸薬、目薬など。常備薬、お薬手帳があれば忘れずに用意
懐中電灯
できれば1人に1つ用意。予備の電池と電球も忘れずに
携帯ラジオ
小型で軽く、AMとFMの両方を聞ける物が良い。予備の電池は多めに用意
貴重品
現金、預・貯金通帳、印鑑、健康保険証など
その他
ヘルメット、マスク、上着・下着、タオル、軍手、紙の食器、ライター、缶切り、ビニール袋、ティッシュ、歯ブラシ、生理用品、紙おむつ、哺乳瓶、携帯トイレなど。子供は、ぬいぐるみやおもちゃなどが手元にあると安心します
避難時に地域の支援が必要な方へ
市では、介護が必要な方や障害のある方などが災害時に身近な地域で避難支援を受けられるよう、支援が必要な方(避難行動要支援者)の名簿を作成しています。避難行動要支援者名簿への登載を希望する方で、要件を満たす場合は申込みができます。申請書は、福祉保険課(第二庁舎3階)、長寿社会課・介護保険課(総合庁舎2階)、障害福祉課(第二庁舎1階)、各支所・公民館などの他、市からも入手できます。
避難行動要支援者名簿に登載可能な方
- 要支援2以上の介護認定を受けている方
- 次のいずれかの交付を受けている方(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、特定医療費(指定難病)受給者証、在宅難病患者等酸素濃縮器使用助成認定証、ウイルス性肝炎進行防止対策・橋本病重症患者対策医療受給者証、ウイルス性肝炎進行防止対策(肝炎治療特別促進事業)医療受給者証、先天性血液凝固因子障害等医療受給者証)
【詳細】名簿への登載は福祉保険課 電話0166-25-6312、名簿の提供は防災課 0166-33-9969
経験を過信せず、最新情報を入手して命を守る行動を!
避難行動の基準
災害による被害が拡大するおそれがあり、住民への危険が迫ったときには、市が次のとおり避難情報を発令します。発令された場合は、速やかに行動しましょう。避難情報は、テレビやラジオ等の報道機関や市のホームページの他、広報車でもお知らせするので、平常時よりも注意して情報を確認してください。また、避難勧告や避難指示が出る前でも、危険を感じたら、自主的に避難してください。これまでの経験や、周りが避難していないからなどの理由で安心せずに、避難しましょう。
緊急度 | 避難情報 | 取るべき行動 |
---|---|---|
低 | 避難準備・高齢者等避難開始 |
避難準備を開始。高齢者など、避難に時間が かかる人は避難開始 |
中 | 避難勧告 | 速やかに避難 |
高 | 避難指示 | 直ちに避難 |
地域の避難所を確認しよう!
避難が必要な場合に開設されます。自宅や職場等からの経路も併せて確認すると安心です。
避難所は避難所・避難場所のページから確認してください。
安全避難のポイント
安全な服装で持ち物は最小限に
ヘルメットで頭を保護。ひもで締められる運動靴を履き、荷物は背負い、両手を使えるように
二次災害を防ぐ
ガスの元栓を閉めてから避難
隣近所で声を掛け合う
避難は2人以上で。隣近所を誘って、集団で避難する。高齢者や障害がある人などの、支援が必要な人に配慮する
歩ける水の深さは50センチメートル
水深50センチメートルを超えてからの歩行は危険。万が一、逃げ遅れたときは建物の2階以上で救助を待つ
避難は徒歩で
車は数十センチメートルの浸水でも浮いて動かなくなるので危険。他の避難者や緊急車両の妨げにもなる
マンホールや側溝に注意
急激な大雨が下水管に流れ込むと、マンホールのふたが開いてしまうこともある。マンホールや側溝への転落に十分注意する
予測できない自然災害から身を守り、被害を減らすため、この機会に改めて、災害への備えや、地域のつながりについて考えましょう。
【詳細】防災課 電話0166-33-9969