第78回開催内容

情報発信元 広報広聴課

最終更新日 2016年2月24日

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第78回対話集会の様子

第78回は、「旭川市の総合計画」をテーマとして、春光西・春光中央・春光東・末広中央・末広・末広東・春光台・鷹の巣福祉村地区にお住まいの方を始めとする市民等の皆さんと懇談しました。
18人の方が参加し、これからのまちづくりや地域の課題などについて意見交換を行いました。

日時など

日時

平成26年6月13日(金曜日) 午後6時30分から午後8時4分まで

場所

旭川市北部住民センター 2階 大集会室
(旭川市春光5条4丁目)

出席者

  • 旭川市長 西川将人
  • 市民等(18人)

対話の内容

市長あいさつ
市長から「旭川市の総合計画」及び「旭川市まちづくり基本条例」についての説明
意見交換

  1. 総合計画について
  2. まちづくり基本条例について
  3. 対話集会について
  4. 予算の配分について
  5. 町内会の加入について
  6. 市庁舎の建替えについて

市長お礼のあいさつ

(出席者の意見と市長のコメントについて、まとめたものを掲載します。)

(補足)この対話集会では、スライドを使用した場面もあり、文章として分かりづらい部分もあります。

市長あいさつ

本日は、皆様大変お疲れのところ、まちづくり対話集会に御参加いただき誠にありがとうございます。春光地区、春光台地区また末広地区の皆様方に御案内させていただきまして、多くの方にお越しいただきました。また、地域外からお越しいただいている方もいらっしゃるかと思いますが、皆様方からいろいろと御意見等を頂きたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。

市長あいさつの様子

市長に就任以来、これまで対話集会でそれぞれの地域あるいはいろいろな団体の皆様と意見交換を行ってまいりましたが、こちらの地域は今回で3回目になります。前回は平成19年と平成20年に開催しましたが、その際にも地域の皆様にいろいろと貴重な御意見等を頂くことができました。本当にありがとうございました。
本日の対話集会は、旭川市の総合計画をテーマにしております。現在、新しい計画を作る時期にきておりまして、後ほどスライドを活用させていただきながら、皆様に内容等についてお話をさせていただきたいと思います。これからの旭川を決めていく上での大変重要な計画ですので、是非皆様から御意見、御提言を頂きたいと思っております。
本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。

市長から「旭川市の総合計画」及び「旭川市まちづくり基本条例」についての説明

市長が説明に使用した資料(PDF形式)はこちらです。

資料(PDF形式 1,267キロバイト)

(市長)

(資料1ページ)

それでは、本日のテーマである旭川市の総合計画について説明させていただきます。総合計画は、市の計画の中でも最上位で、全ての計画の土台になるものです。現在の第7次の総合計画は、平成18年から平成27年までの10か年の計画期間として、いろいろな事業等を進めてきておりますが、来年度末で終了します。平成28年度からの新たな総合計画について、これから2か年かけて地域の皆様と一緒に作り上げていきたいと思っております。

(資料2ページ)
まちづくりについて、先ほども申し上げましたが、市長に就任以来、いろいろな機会を通じて市民の皆様からの多くの御意見を聞かせていただいています。まちづくりの現場で御活躍されている市民の皆様とお話をすることが本当に大切なことだと思っています。また、実際に多くの皆様に地域づくり、まちづくりに携わっていただいておりますが、皆様にとっては、まちづくりということを決して意識して活動をされているわけではなく、自分たちの住んでいる地域を良くしていきたいという思いで取組を進めていただいています。まちづくりと言いましても、皆様方の活動を含めて、例えば道路や橋を造ったり、町内会活動やボランティア活動など、いろいろなことがまちづくりです。私ども市役所の仕事ももちろんまちづくりです。

(資料3ページ)
まちづくりはそんなに難しいものではなく、それぞれの皆様が協力しながら一緒にまちを良くしていきたい、そのような思いからスタートしていくのではないかと考えております。
皆様方には、これまでもまちづくりに参画していただいておりますが、今後もお力添えを頂きたいと思っております。

(資料4ページ)
地域のことについては、地域に住んでいる方が一番知っています。地域の課題や魅力を知っている方が、自主的に、例えば花壇に花を植えていただいたり、落ち葉のたい肥化事業や通学路での子供たちの見守りなどの活動を展開していただいております。私どもも地域の活動をもっと活性化させ地域づくりの核となるような組織として地域まちづくり推進協議会を平成22年から立ち上げました。今年度は14の地域で協議会を立ち上げて、それぞれの地域の課題等について町内会の方、民生・児童委員、消防団、地域の商工会の皆様等いろいろな方々に地域の課題などを話し合っていただいているところです。このような活動を通じて、地域の魅力を伸ばしていきながら地域を活性化させていきたいと思っております。

(資料5ページ)

次に、グラフを見ていただきたいと思います。こちらは国立社会保障・人口問題研究所が出しました旭川市の今後の人口推計です。

市長プレゼンの様子

新聞等でも報道されておりますが、日本の人口がこれから減少していくという中で、旭川市の人口も2040年には現在よりも10万人程度減るという予測が出ています。一方で、高齢化がこれからも進行し、65才以上の人口は2040年には現在よりも更に1万5,000人ぐらい増えて、高齢化率が約40パーセントくらいになると言われています。人口減少や少子高齢化などが進みますといろいろな影響が出てきますので、行政も市民の皆様と一緒になって人口の減少を止めていくためのいろいろな方策をとっていかなければなりません。次期総合計画でも少子高齢化対策が大変重要になってくると考えています。また、このような社会情勢の中でまちづくりの根幹を担っていくため、まちづくり基本条例を制定し4月1日から施行しております。

(資料6ページ)
「まちづくり基本条例」は、まちづくりを進めていく上で基本になる条例で、多くの市民の皆様に知っていただかなければいけない重要な条例です。条例にはまちづくりを進めていく上での基本的な考え方や市民の皆様にまちづくりに参画をしていただく上でのルール、仕組みについて定めています。

(資料7ページ)
その中では、四つの基本理念を掲げています。キーワードはこちらにありますように「ひと」、「地域」、「まち」、「広域」ということで、画面の上から下に向かって「ひと」から「広域」までだんだん範囲が広くなっています。人が生き生きと活躍し、そして地域で支え合いながら、まちの活力の向上を目指し、そして、北北海道の拠点都市としての役割と機能を発揮していくことが、旭川市のまちづくりに不可欠であると考えております。

(資料8ページ)
この四つの理念に基づいてまちづくりを行うことで、「より一層活力と安心に満ちた、みんなで支え合って暮らせるまち」を目指していくことがこの条例の目的です。
そして、条例を具体的に進めていく上で、これから策定する次期総合計画が大変重要な役割を担っていきます。

(資料9ページ)
この総合計画は、冒頭でも申し上げましたけれども、市政における最上位の計画であり、旭川市が目指すまちの姿を示すものです。

(資料10ページ)
これから2か年かけて総合計画を策定していきますが、できるだけ多くの市民の皆様にも参画をしていただいて、一緒に検討をしていただきたいと思っております。
また、市役所の中でも、現在若手の職員を中心にワーキンググループを作りまして、その中でも検討をスタートしています。
これまで地域力の向上ということを力を入れて進めてきておりますけれども、まちづくり対話集会や地域まちづくり推進協議会などいろいろな機会を通じて御意見を頂きながら計画を作っていきたいと思っております。
以上、簡単ですけれども総合計画の説明とさせていただきます。

(資料11ページ)
ここからは本日お越しいただいている皆様方と、総合計画をテーマに意見交換をさせてただきたいと思います。

意見交換

1.総合計画について

(参加者A)
まず1点目は、平成25年度に意識調査を実施しているようですが、その中でこの地域の代表的な問題として何があるのかを教えていただきたいと思います。
それから2点目は、平成26年度に総合計画市民検討会議というものがありますが、これはどのようなメンバー構成になっているのか教えていただきたいと思います。
この調査では、地域や全体でどのような傾向があるのでしょうか。
(総合計画担当部長)
平成25年度にアンケートで実施したまちづくりの市民意識は、地域に対する愛着や地域の活動、医療や中心市街地などの市の政策の重要度など様々お伺いしたものです。本日、調査結果を持参していませんので、詳しくは御説明できませんが、地域ごとの分析もしております。地域ごとの地元への愛着度合いや地域活動の在り方などをまとめまして、この結果を総合計画を策定する上での材料にしていこうという考えでおります。
それから、平成26年度の市民検討会議のメンバーですが、4大学1高専、東海大学は今年閉校しましたが東海大の先生も含めて学識経験者の方、文化・教育・スポーツ、市民委員会や民生児童委員会などの団体から御推薦をいただいた方、公募の市民の方など総勢で47人です。現在四つの分科会を設置して1回目の検討会議に入ったところです。今年の10月ぐらいまでには提言をまとめていただいて、市に提言書を出していただくことになります。
(参加者A)
具体的に会議の内容が分からなければ意見交換にならないと思います。このような場であれば、会議の中でいろいろな問題があってどのような方向になっているというようなことを、相対的にまとめて総合的にどうするかということで次のセクションに上がっていき、段階的にワンクッションずつ上がっていくのが当然だと思います。この会場に来てただ話を聞いて、どうですかと言われても少し難しいのではないかと感じます。方向付けをしっかりして皆が共有した中で物事を判断していくのが一番いい方法ではないかと思います。
(市長)
総合計画の策定はスタートしたばかりですので、具体的なテーマはこれから検討していきたいと思います。
(参加者B)
先ほど人口減少、少子高齢化の話が出ていましたが、大きな問題が新聞に載っていました。20才から39才までの女性の数が、2040年には旭川の場合53パーセント減少するそうです。30年後40年後といいますと、もう間もなくです。今、手を打たなければ、子供を産んでくださる20才から39才までの女性について、どのような対策をするのかがとても大事です。例えば、産んだ子供を預けられる所、それから働ける場所、子供を2人、3人と産んでも育て上げられる経済力、そのような政策を総合計画の中に盛り込んでいくべきかと思います。財政が厳しいのであれば、住民税で市民全体に負担してもらうことも必要で、将来良いまちになるのですから、お金を出さないという人は少ないと思います。
(市長)
子供の数が増えていくかどうかということは今後の最重要課題だと思っておりますので、次期総合計画の中では、それに向けていろいろな対策をとっていかなければいけないと思っています。
(参加者F)
まちづくり、総合計画の話がありましたが、総合計画というと従来、箱物というかハード面が強調されていて、まちづくりのようなソフト面では何となく抽象的なことが書かれています。実際に一体何をやるのかというと、結果として実現しているのかしていないのかよく分からないようなことになってしまうことがあります。このようなことがないように、次の総合計画では中身の見えるものを是非作ってほしいと思います。私どもはまちづくりを考える場合に、安心・安全でそして長く住み続けられるまちをつくっていきたいと思っています。また、そのようなものを町内会からつくり上げていきたいと考えていますけれども、なかなか上手くいきません。私どもの町内会は80戸くらいなのですが、高齢化が進み若い人がいないということもあり、一人暮らしの高齢者が2割くらいになっています。昔は周りにたくさん子供がいましたが、今はそのような状況にはありません。そのような常に明るい声が聞こえるようなまちを自分たちでつくっていくためには、皆が町内会に入って声を掛け合って、誰がどこでどんな生活をしているかなどを話し合えるようになれば良いと思います。これが安心のまちづくりでつながっていきますし、このようなまちづくりを目指すためにはもっともっと町内会に入ってもらい、活動に参加してもらうことが大切です。戸建ての住宅の方は町内会に入りますが、アパートに住んでいる方はほとんど入りません。葬儀業者は町内会に入らなくても私どもで全部面倒を見ますからと言って勧誘して歩いたりしています。このようなことが町内会に入らなくてもいいという動きになる部分もありますので、まちづくりのソフトの面を具体的に総合計画の中に入れていただきたいと思います。空き家に関する条例も作られるということですが、道路とか街灯などのインフラの整備はある程度進んできていますけれども、もう一歩進んで住みやすいまちをどのようにつくるかを論議することが必要だと思います。
(市長)
行政と市民の距離をどう縮めていくかがまちづくりの重要なところだと思います。私どもも様々な部局で取組を進めていますが、まだまだ努力が必要と感じたところです。皆様のいろいろな御意見がまちづくりの原点だと思っています。町内会を始めいろいろな支援団体、会社でも同じですが、人間関係のつながりが全般的に希薄化してきており個人主義が台頭してきています。1年か2年の短い期間でこの現象を大きく変えるというのは簡単ではないのかもしれませんけれども、家庭や学校教育を含めていろいろなところから変えていかないといけない大きな課題だと思っております。
(参加者I)
市内の大学に通っていて春光台に住んでいる者です。本日のテーマでもあります旭川は将来どのようなまちを目指すべきかということは、私たち若者も考えていかなければならないと思っていまして、市長は若者のまちづくりへの参加についてどのように考えているのかお聞きしたいと思います。
(市長)
私ども市が様々な事業を実施する上で、若い人たちに参加していただくということが一番難しいです。どのようにして若い人たちにまちづくりに参加していただくか、また、参加してもらえるようになるのか、今後も考えていかなければなりません。
(参加者B)
安心・安全と住みよいまちづくりの観点から総合計画で取り組んでいただきたいことを二つ簡潔に言います。
一つ目は雪対策です。今の除排雪は4、5年前に比べるととても悪いと思います。地域に住む者としては、極端ですがほかのことをやめても雪対策をしっかりしていただきたいです。

意見交換の様子

二つ目は街路灯についてです。街路灯の問題は先ほどありましたが、旭川市の助成制度はとても悪いです。6年前の調査ですので変わっているかもしれませんが、帯広、釧路、室蘭、苫小牧市は電気料金の全額を補助しています。75パーセント補助が函館、60パーセント補助が札幌、小樽です。旭川は2分の1の補助です。それから、設置についても札幌、釧路は全額補助です。帯広は確か数年前に街路灯は公共性が高いということで全部市が設置しています。道路や下水道と同じレベルという認識を行政が持っています。町内には30年以上経っている古い街路灯があり、ランプも点きません。交換が必要なのですが、一時的に重なると膨大な費用になります。場合によっては、壊れても直せない状態が今後続くと思います。ちなみに私どもの町内会の電気料金は、昨年が70万円、今年は80万円です。それから、壊れている物を入れ替えるのに10数万円くらい掛かりますのでなかなか対応ができません。
この2点を総合計画の中でしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
(市長)
雪対策、街路灯については、費用の面だけでは解決できない場合もありますので、もう少し知恵を絞っていかなければならないと思います。

2.まちづくり基本条例について

(参加者B)
旭川が将来どのようなまちを目指すべきかというととても難しいのですが、資料の7ページにあります四つの基本理念の中の「ひと」で言えば、市民等が生き生きと活躍できるまちを目指し、市民等が支え合いながら、安心して暮らせるまち、地域資源を生かしうんぬんと書いてあります。8ページには、より一層活力と安心に満ちた、支え合って暮らせるまちとあります。このようにできれば他にもう言うことはないですが、私は正にこれが目指すまちだと思っています。
(市長)
本日はこのようなまちを目指していきたいということで、冒頭で情報提供させていただきましたが、それを目指していくためにはいろいろなことに取り組んでいかなければなりません。安心を実現していくためには、例えば医療機関がなければいけませんし、介護施設や福祉サービスなども維持していかなければなりません。皆で支え合うということでは、例えば、町内会の活動が担い手不足で停滞してきている中で、どのように流れを変えていくのか、また、その他の団体が活動しやすくなるためにはどのようなことが必要なのか、いろいろと考えられると思っています。
(参加者C)
先ほどまちづくり基本条例のことを市長がお話しされていましたが、どうも漠然としていて、平成26年の4月から施行された条例で当然それなりの意気込みを持って作られた条例だと思うのですけれども、意欲的なものが感じられません。何をしたくてこの基本条例を作ったのかという、理念と意気込みなどをもう一度お話ししていただければと思います。
(市長)
まちづくり基本条例ですけれども、これは全国的に多くの自治体で条例を制定しておりまして、旭川市が先駆的にということではありません。旭川市にはいろいろな条例がたくさんありますが、それらの条例のうち市民の皆様に十分御理解いただいているものは少ないと思っております。その中で一つ基本的なものとして、まちを市民の皆様と行政、企業、いろいろな団体組織がどのように力を合わせながら、そしてそれぞれの立場での役割あるいは責務をこの条例の中で定め、皆様にまちづくりに参加していただく上での呼び水にできないだろうかということを一つの大きな目的にして、4月1日からスタートしたところです。まちづくり基本条例は理念条例ですので、理念を具体的に実践していくのが次期総合計画であり総合計画に付随していく様々な事業です。こういうものがセットになって初めてこの条例が生かされていくと思います。市議会でも、この条例をどのようにして実のあるものにしていくかということが議論になりました。この条例をどう生かしていくかは、これからの取組にかかっていると思います。
(参加者D)
まちづくり基本条例の四つの基本理念は、旭川でなくてもどこの自治体でも似たようなものを作っています。だから旭川らしくないし、旭川らしさが出ていません。旭川が目指すところに情熱が含まれていないと姿が見えてきません。全てを網羅し過ぎていて、もう少し何かを目指す方向が見える言葉や特色ある言葉があれば旭川の方向を我々も感じるのですが、全て予算次第かもしれません。
(市長)
旭川らしさをどのように出していくかということはとても大切なことです。総合計画の中にも大きな柱をつくって、旭川の特色を盛り込んでいくこともこれから進めていきたいと思っております。旭川の魅力は、例えば自然災害が大変少ないまちであること、これも首都圏等からの移住にもつながっていきますし、人口当たりの医師数や医療機関数は大都市よりも多いということも現実としてあります。また、TPPなど難しい問題もありますが、北海道の農業、又は食が今まで以上に注目されています。やはり、地域の農業あるいは関連する食品産業を成長させていくことにより、地域の雇用づくりにも関わっていくと思っています。一方、人口が減少する中、中心市街地の活性化も大きな課題としてこれからも進めていかなければいけません。これからは効率的な都市づくりをどのように行っていくかが問われてくると考えております。中心市街地も大切ですけれども、それぞれの地域では、核となる商店街があり地域のコミュニティがあります。これからも、地域の核をつくることに今まで以上に力を入れていきたいと思っています。それらを進めていく上で前提となる税収などの財源をどのように確保していくかが大変重要になってきます。
(参加者E)
美瑛町から市内の大学へ通っています。まちづくり基本条例第2条の市民等について、市内に通学する者とありますので、自分も市民等であり旭川のまちづくりに関わっていく一人ということを改めて認識しました。旭川は将来どのようなまちづくりを目指すべきかということですが、当然暮らしやすいまちということだと思います。そのために私たちにどのようなことができるのか、また、どのような役割を持っているのかということですが、条例第2条第1号に役割と責務という言葉があり、この責務という言葉から私たちが役割を果たさなくてはいけないと読み取れます。学生として何をするのがいいのか分かりませんし、責務という言葉が少し重たく感じます。この責務の範囲について教えてください。
(市長)
初めに、市民等という言葉についてですが、市議会でも議論になりまして、旭川に住んでいない人にまちづくりに参加してもらうのはどのような考えなのかという質疑がありました。市としては、市外から旭川に通勤や通学している方もいろいろな所で旭川に関わっていただいておりますので、皆でまちづくりに参加していただきたい、そのような思いで市民等という言葉を使っています。是非美瑛町を含めて近隣町に住んでいる皆様と一緒に、また、今まで以上に連携して近隣町の足りないところは旭川市がバックアップする、旭川に足りないところを近隣町にということをもっと進めていく必要があります。
(参加者E)
それは旭川市が中心となっていくのですか。
(市長)
旭川市は周辺地域の中では人口が一番多く、都市機能が集積しております。旭川市の魅力を近隣町の皆様を含め道北地域の皆様にもっと感じていただきたいと思います。旭川にないものが美瑛町や東川町などにあるように、旭川市がリーダーシップを発揮するところ、他の近隣町がリーダーシップを発揮するところというように役割を分担するという意味です。
(参加者E)
私は美瑛町に住んでおり町内会に入っていまして、ごみ拾いとかチラシ配りなどもしています。地域ではこのような活動をしていますが、旭川市のまちづくりのためには何をするのが良いのか考えてしまいます。市民等の役割についても詳しく教えてください。
(市長)
役割はそれぞれの皆様が思い付くこと、それが大切なことだと思います。まちを奇麗にすることも大切なことですし、学生の視点でいろいろな発想があると思いますので、それをどんどん実行していく若い方の発想がまちづくりに必要だと思います。
(参加者E)
まちづくり基本条例でたびたび責任という言葉が出てきますが、責任の範囲について教えてください。
(市長)
この条例の責任というのは決して義務ということではなく、まちづくりを進めていく上で果たしていただきたい役割ということで捉えていただければと思います。皆様がいろいろな活動を進めていく上で参考になれば良いと思っています。
(参加者G)
まちづくり基本条例という立派な条例ができたようですが、できただけでは役に立ちません。これを市民一人一人がいかに理解して活用していくかということが大事だと思います。また、町内会や市民委員会などの団体もこの条例をよく理解して活用することによって、市民の生活が良くなると思います。
(参加者I)
まちづくり基本条例第9条第2項と第11条第2項中に、人材育成という言葉があり、人材育成には若者の育成も入ると思うのですが、具体的にはどのようなことを現在しているのか、また、講習会の開催など、これからの予定を教えてください。
(市長)

まちづくりを進めていく上での人材育成は、若い人に限らずあらゆる年齢層に関わってきます。

意見交換の様子

これまでまちづくり等に参加していない方にも今後参加をしていただくというように、まちづくりに関わる人たちを一人でも増やしていくという意味でも人材の育成ということになると思います。具体的にはこれから更に考えていきますが、例えば若い人たちを中心とした集まりをつくり、地域のイベント開催時には大学や行政と連携をして一緒に事業を進めていくようなことが、これから必要になっていくと思っています。

3.対話集会について

(参加者C)
本日参加された皆様もそれぞれ感じていることだと思いますが、参加者の数が少ないです。見たところでは14、5人で、このような人数で対話集会が行われているというのはとても残念です。市民の本当の生の声を吸い上げるための対話集会としてはいかがなものかと感じています。この集会はこれから同じように各地区で順次やっていく形になると思うのですが、今回のように参加者の数が少ないということを反省点として、住民に対するアピール、宣伝もきちんとしていただいて、50人も60人も来て対話集会が盛り上がるような状況にしていただきたいと思います。
(市長)
まちづくり対話集会の参加人数については、私どもも何とか工夫して多くの皆様に関心を持っていただけるように、PRしていかなければならないと思います。もしかしたら今回のテーマが少し硬いイメージがあるかもしれませんが、更に工夫をしなければと感じております。
(参加者F)
参加者が少ないのは、今後のまちづくりなどを話し合う場ということの宣伝が足りないのではないでしょうか。これまでは大体、市長の一方的な話を聞いて帰るという集会になっています。そういうことではなく、行政の側からの訴えと住民の要求が噛み合うような場をこれからつくっていくべきではないでしょうか。

4.予算の配分について

(参加者D)
消費税が3パーセント上がり国の収入は8兆円くらいだと思います。そのうちの幾らかが旭川に何らかの形で流れてくると思いますが、そのお金をどのように使うのでしょうか。青少年の健全育成あるいは子育て世代の支援とか、そういうことにも国の政策ではもっと重要視されて予算化されて旭川市に流れてきていると思います。私は、地域の会館を使ってちびっ子教室を子育て世代の支援ということで実施していますが、補助金は昨年、年間6万円だったのですけれども、それが今年1万5,000円に減りました。これは明らかに子育て世代を重視していない予算で、何か軽く見られたという感じがします。大事にしなければ駄目だと言いながら予算が減るのはどうしてなのか教えてください。
(市長)
子供が増えていかなければ生産年齢世代の確保ができませんので、子供を産み、育てやすい環境づくりなどの子育て支援が大変重要です。一方、高齢者が増えてきますので、その方々が健康で生きがいを持ち、社会参加ができるという環境づくりも大変重要なことだと思います。地域が抱える課題はいろいろとありますが、これらのことを大きな柱としてまちづくりを進めていくことが必要だと思っています。
(参加者G)
市政運営についてですが、人口の減少や高齢化社会になることが予想されていて、市の財政運営も人口の減少により年々苦しくなってくることが予想されますけれども、現在、市の借金がどのくらいあるのでしょうか。
また、市の財源をどのように配分して市民の生活に生かしていくのでしょうか。身近な問題で話をしますと、安全・安心を図るための街灯を各町内会で相当数設置していまして、年々電気料が上がり町内会の負担も増えてきています。電気料の値上げの話も出ているようですが、幸い市から約2分の1の補助がありますので町内会も助かっています。市でも電気料値上げでかなりの財政負担になっていると思いますが、将来にわたって2分の1の補助制度を持続していただきたいと思います。
(市長)
市の平成26年度一般会計の予算が約1,560億円で、一般会計の借金の残額が1,860億円くらいあります。市民一人当たり50数万円くらいになると思います。そのほかに報道などで言われています国あるいは北海道の借金などがありますので、国の借金だけでも国民一人当たり数百万円になります。市の財政も楽な状況ではありませんが、先ほどのお話にありました町内会への補助なども含めて、少しでも市民の皆様の要望にお応えするため、どのような予算配分にするのかということを秋頃から翌年の1月くらいまで数か月間掛けて事務作業をしています。私も市長になって以降少しずつ借金を減らしてきておりまして、ゆとりのある財政にしていきたいと思っています。
厳しい財政状況の中で予算をどのように配分していくかというのはとても大切なことです。毎年、市議会に予算を提案させていただいて、議員の皆様からもいろいろなアドバイス、また、御指摘を頂きながら財政運営をさせていただいています。今後も財政規律を守りながら次の世代にしっかりとした旭川を残していく義務と責任が、私を含めて私どもの世代にあると思っていますので、そのことを念頭に置いて頑張っていきたいと思っております。

5.町内会の加入について

(参加者E)
学校の近くに一人暮らしをしている学生もいるのですが、必ずしも町内会には入っていません。地方から旭川に来て知らない所に一人暮らしをして、そこの町内会の人と仲良くできるのだろうかという不安から町内会への参加を自制している人が多いのです。そのような人から意見を聞くと、町内会に入りませんかとかイベントがあるので参加しませんかということを積極的に言ってくださった方が参加しやすいと言っていました。私の同級生は今も町内会に入っていませんし、町内会からも連絡はないようです。せっかく大学には若い人がたくさんいますので、大学にもいろいろな案内をしてほしいと思います。
(市長)
学生や若い人たちに対して町内会のPR、地域のイベントなどまだまだ十分にお知らせできていないこともあると思います。例えば大学の掲示板等にいろいろなイベントについて紹介させていただくなどの努力はしなければいけないと思っています。町内会のラジオ体操やお祭りなどでも学生はあまり来ていませんので、もっと若い人に来てもらうと盛り上がっていくと思います。
(参加者H)
少子高齢化、そして、核家族化の状態にあって、町内会加入の問題も先ほど出ましたけれども、まず町内会でも独自に加入の促進をして地域内で交流を図り、市と連携するということをしていかなければなりません。今年町内会長になり、三つのやるべきことを町内会の会員に申し上げました。一つは町内会加入の問題です。現在129世帯ありまして、事情により免除している世帯もありますが、残り1軒という状態です。なぜ町内会に入らないのかを考えてみると、やはり魅力がないということです。何かイベントがあっても行ってみたいという気持ちにならないということで、出席する人が固定してしまいます。これではいけないと思い町内会運営に関するアンケートを実施しました。回答者の40パーセントは現状でいいという意見で、そのほか60パーセントは前向きな意見でした。全てできるわけではありませんが、課題として今検討しております。
それから自主防災組織の結成です。市から要請もありますし、もちろん自分の命は自分たちで守るということが常識でありますので、今年の4月1日に自主防災組織の結成をいたしました。その事業として明日、明後日と消防職員から災害時の対策に関する知識や火災の初期活動などについて指導を受けることになっております。私どもいろいろなことを陳情して10年ほど経ちますが、行政にも理解をいただいてきております。最後になりますが、やはり自分のことは自分で自分らで実施して、それがまちづくりに連なっていくと考えております。
(市長)
町内会の加入の件は参考にさせていただきたいと思います。

6.市庁舎の建替えについて

(参加者G)
庁舎の改築の問題が新聞で取り上げられていますが、耐震化率の低さ、耐用年数など大変難しい問題だと思いますけれども、どのように考えているのでしょうか。
(参加者H)
今、市役所の建替えの話が出ましたが、たびたび用事で行きますけれども事務所は狭くて雑然としています。あちらこちらに間借りしている事務所を一つにする方向で建替えを進めてほしいと思います。
(市長)
市庁舎の建替えも必要ですし、国では一定の条件に該当する5,000平方メートル以上の建物は、全て耐震診断を行い報告することを義務化しましたので、庁舎や学校施設などについても耐震診断等を実施していかなければなりません。市の総合庁舎は耐震性が低いという結果が出ておりますので、手当てをしていかなければなりません。総合庁舎も建築後50年以上経過しておりますので、皆様から御意見を頂きながら早い時期に庁舎を建設していきたいと思っております。費用についての詳細はこれからですが、分散している庁舎を1か所に集約するような大規模なものにした場合は150億円くらい掛かると算定しています。

市長お礼のあいさつ

本日は皆様大変お疲れのところ、貴重な御意見を頂きありがとうございました。この対話集会の開催方法などの御意見も頂きましたので、参考にさせていただきたいと思います。総合計画については、皆様にとっても良い計画となるように頑張っていきたいと思っております。
また、皆様方には地域において、今後もいろいろな所でお力添えをいただくことになりますのでよろしくお願いを申し上げまして、お礼のあいさつに代えさせていただきます。本日はありがとうございました。

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