第76回開催内容
第76回は、「旭川市の総合計画」をテーマとして、永山第一・永山南西・永山南・永山第三・永山第二地区にお住まいの方を始めとする市民等の皆さんと懇談しました。
42人の方が参加し、これからのまちづくりや地域の課題などについて意見交換を行いました。
日時など
日時
平成26年5月7日(水曜日) 午後6時30分から午後8時まで
場所
旭川市永山住民センター 2階 大集会室
(旭川市永山7条4丁目)
出席者
- 旭川市長 西川将人
- 市民等(42人)
対話の内容
市長あいさつ
市長から「旭川市の総合計画」及び「旭川市まちづくり基本条例」についての説明
意見交換
- 市政について
- まちづくりと地域の活性化について
- 財務体質の改善について
- まちづくり基本条例と総合計画について
- 除排雪について
- 地域まちづくり推進協議会について
- 町内会の加入について
- 河川敷について
- 東日本大震災の避難者情報について
- うぶごえへの贈りものについて
- 地域開発について
- 近隣町との合併について
- 全国大会などが開催可能な施設について
- 景観の保全について
(出席者の意見と市長のコメントについて、まとめたものを掲載します。)
(補足)この対話集会では、スライドを使用した場面があり、文章が分かりづらい部分もあります。
市長あいさつ
本日は、皆様お忙しい中、またお疲れのところ対話集会に御参加いただき誠にありがとうございます。永山の五つの市民委員会の地域にお住まいの皆様に御案内させていただきまして、地域外の方もお見えかもしれませんが、たくさんの方に御参加いただいたことに感謝を申し上げます。
これまで市長に就任以来、それぞれの地域で対話集会を開催させていただいておりますが、永山地域は今回で3回目になります。平成20年の第1回目、平成22年の第2回目の対話集会で頂いた貴重な御意見は、一つでも多く市政に反映するよう取組を進めてきました。中長期的な課題についても地域の皆様から様々な御意見を頂いておりますので、実現に向けて努力をしていきたいと思っています。
本日は、旭川市の総合計画をテーマとしております。現在の計画は、第7次総合計画として期間を10か年としていまして、平成27年度で終了します。本日は、平成28年度以降の次期総合計画の策定に当たりまして、皆様方から御意見を頂ければと思っています。その他、地域の課題など皆様方の思いもこの機会に御意見として頂ければと思っています。それでは、スライドを使って、総合計画を策定する上での背景などについて説明をさせていただいて、その後、意見交換をさせていただきたいと思いますのでよろしくお願い申し上げます。
市長から「旭川市の総合計画」及び「旭川市まちづくり基本条例」についての説明
市長が説明に使用した資料(PDF形式)はこちらです。
(市長)
(資料1ページ)
現在は第7次の総合計画で、平成18年度から27年度までの10か年となっており、来年度末に終了します。現在は、次期総合計画の策定に取り組んでいるところです。
まちづくりについて、皆様と一緒に考えていきたいと思います。
(資料2ページ)
私は市長に就任以来、様々な「まちづくり」の現場にお伺いし、皆様と対話を重ね、多くのアイデアを市政の中に取り入れてきました。まちづくりの現場で活躍されている多くの方々とお話をさせていただく中で、自分がまちづくりに関わっているということを特に意識をしていない方が多いと感じています。まちづくりはとても範囲が広く、例えば道路とか橋を造ることもまちづくりですし、皆様方が取り組んでいる町内会の活動や市民委員会の活動、様々なボランティア活動も重要なまちづくりです。また、市役所の仕事ももちろんまちづくりの一つになります。
(資料3ページ)
「まちづくり」は決して難しいものではありません。まちづくりに関わる方々が協力して一緒にまちをより良くしていこうということがまちづくりだと考えています。そのような視点で捉えていただくと、少し身近に感じていただけると思っています。
(資料4ページ)
それぞれの地域のことは、地域にお住まいの方が一番良く知っていると思います。それぞれの地域では、地域の課題や魅力などを熟知している皆様が自主的に街路の花壇に花を植えたり、落ち葉の堆肥化を行ったり、子供たちの通学の見守りなどいろいろな活動を実施していただいております。
また、平成22年度からは地域の様々な団体を結び付けてネットワーク化をするために、それぞれの地域にまちづくり推進協議会を立ち上げて、地域の課題などについて話合いを進めてきていただいており、地域の防災マップの作成や地域イベントへの取組などを行っていただいております。このような活動は、住民の皆様の地域への愛着や地域をもっと良くしていきたい、また、みんなの役に立ちたいという思いから行われています。このようなことがまちづくりの原点でありますし、皆様が持つ地域への愛情や誇りがまちづくりへの大きなエネルギーになっていくと考えております。
(資料5ページ)
次にグラフですが、これは国立社会保障・人口問題研究所が出した旭川市の将来の人口推計を示したものです。人口減少、少子高齢化は本市に限らず全国的な問題ですが、これから26年後の2040年頃には、人口が24万9,000人になり、現在の人口から約10万人減少すると予測されております。また、少子高齢化が進行し人口が10万人減少する中にあって、65歳以上の人口に関しては1万5,000人増加するとも予測されております。このような現象は、私たちのライフスタイルが変わってきていることもあり、改めて地域の結び付きが重要だと認識しており、市役所に求められる役割もこれから変わってくると考えております。このように人口減少など大変厳しい予測が出ていますが、まちづくりを一歩でも二歩でも前に進めていくため、まちづくりの基本的なルールであるまちづくり基本条例を制定し、4月1日から施行しました。
(資料6ページ)
「まちづくり基本条例」とはどのような条例かといいますと、名前のとおりまちづくりの基本的なルールを示した条例です。まちづくりを進めていくときに市民の皆様、また市が共有しておかなければならないまちづくりの考え方や市民参加、まちづくりの仕組みなどをルールとして定め、みんなで理解し合いながら力を合わせて旭川のまちをより良くしていくことが条例の目的になっております。
(資料7ページ)
また、この条例は、まちづくりを進める上で重要な四つの基本理念を示しております。キーワードは「ひと」、「地域」、「まち」、そして「広域」という四つのキーワードで表しておりますが、画面の上から下に向かって、「ひと」から「広域」までだんだん範囲が広くなっています。人が生き生きとその地域で活躍し、そして地域で支え合いながらまちの活力向上を目指すとともに、北北海道の拠点都市としての役割を発揮していくことが、これからのまちづくりに欠かせないものと考えております。
(資料8ページ)
こうした四つの理念に基づいてまちづくりを行うことで、「より一層活力と安心に満ちた、支え合って暮らせるまち」を目指していくのが条例の目的です。
また、この条例の理念を具体的に進めていくのが、これから策定する次期総合計画であり大変重要なものです。
(資料9ページ)
それでは、総合計画とは何かということですが、冒頭申し上げましたとおり、まちづくりの総合的な計画であり、市政においては一番上位の計画で、目指すまちの姿を示していく計画です。
(資料10ページ)
今年度から2か年かけて策定をしていくことになりますが、今年度は、市民の皆様に参加をいただき、また市役所の若手職員も加わり市民の皆様と一緒に議論を進めていきたいと考えております。
また、これまで地域力の向上にも力を入れてきておりますが、本日開催しております、まちづくり対話集会や地域まちづくり推進協議会でも御意見を伺い、計画づくりに生かしてまいります。皆様の御意見を頂きながら、平成28年度からの新たな総合計画を作り上げていきたいと思っておりますのでよろしくお願いを申し上げます。
以上、簡単ですけれども総合計画の説明をさせていただきました。
(資料11ページ)
ここからは本日お越しいただいております皆様と一緒に、総合計画をテーマに意見交換をさせていただきたいと考えております。旭川の将来についてでも結構ですし、現在の課題についてでも結構です。是非御意見を頂きたいと思っておりますのでよろしくお願いします。
意見交換
1.市政について
(参加者A)
前回の対話集会の時にも愛する郷土発展の基になればということで、市長の基本姿勢である、市民との協働によって良い行政刷新を進めるうんぬんの大方針に賛同しまして、及ばずながらも副市長経由で市長への便りとか、市民参加推進委員として具体的な多数の改善、改革刷新策を提案したことは先刻御承知のことだろうと思います。時間の関係もありますので、ほんの一例として申しますと、事業法で制定されているパブリックコメントを実施する時には、行政の案の理解ばかりで実施するのではなく、一般市民にも簡明に理解させるため事前にプラン、ドゥ、シー、フィードバックを含めた事前説明会を公民館などで実施して、多数の市民にその主旨に理解を示して提出させる政策を実施するような行動をすべきだとの要望をしたことは、先刻御承知のとおりだと思います。その都度、市長名による回答は、私の提案はもっともなことで、市長召集の最高会議である庁議、庁議というのは皆様分からないかも知れませんが、最高の会議だそうです。この場で指示、指導するから理解してくれうんぬんとの回答ですが、実際のパブコメ運用は、現場管理者の慣例、慣行、自己保身のためか市長方針の市民との協働うんぬんが形骸化されて機能不全状態になっているのが現状だと思います。市長はこの現実を御承知でしょうか。これらについて担当管理者曰く、庁議とはそんなに重いものではないうんぬんととんでもない発言をする始末でした。私が選任された市民参加推進委員会でもこの件について公式発言すると、この場は漠然とした方向性を示す場で、私の言うような具体策をうんぬんする場のことではないうんぬんで公式の会議録から勝手に削除して市長に提出されるのが現状です。市長はこれらの現状を御承知の上で回答書発行について承認されているのでしょうか。市長はいつも口癖のようにPRする、市民との協働により立派な行政をつくりたい、うんぬんに逆行してることに気付かれておるでしょうか。これの一つの要因は現行の市長から各部長管理者に対する専決委任制にあるのではありませんか。このことも市長の大方針に違反した次元の低い現場管理者による慣例、慣行、自己保身のために曖昧もことした回答書作成に表れていると考えられます。繰り返しになりますが、この現状をチェック認識されていますか。低次元の管理者の報告をう飲みにして、決するだけでは大きな判断ミスになります。
次に、市民参加推進委員選考内規の改善等について、市長への便りとか別紙のような回答も前述のパブコメと同様の専決委任という次元の低い現場管理者だけに通用する慣例、慣行、自己保身という低次元の判断ミスだけで、過去に内規で定められているから問題がないうんぬんの自己保身のき弁を弄して、その場限りの無責任な発言をして事足れりとする姿勢には納得不能であります。報道によれば、市長の前職は国際線に乗務する人命を預かる立派な副操縦士ということだと言われております。だが、離着陸以外はオートパイロット機能に任せっきりうんぬんとのことで、市政運営も部長以下の管理者に任せっきりのいわゆるオートパイロット任せの方式で誠に頼りがいがないと報道されております。いかがですか、まちづくり、総合計画、基本条例についてその原案を精査しましたが、愛する郷土をどのようなまちにしたいのかの市長の信念というかマスタープランが明確でなく枝葉の部分ばかり細々と記述されているように思われます。また、まちづくり委員会にしても、市民参加推進委員会にしても前述のごとく漠然とした方向性を出すだけで具体策は必要ないうんぬんとして、その公費も1回2時間程度で7,700円もの大金を支出しています。この上に、またまたまちづくり委員会という屋上屋式の各種委員会を設定して、さも市民の意を聞いた式のことを設定して責任逃れに走っているようにしか見られません。このような無駄で高額な公費を支出するのはどうかと思います。細々とした枝葉的な政策を発表するよりも、まず第一に市長の威令によって市民との協働という大方針を明確に示していただき、部下管理者の言行をチェックしながら部下の自己保身の甘言に惑わされることなくオートパイロット方式の行政運営ではなく、部下を手足のごとく使いこなす決断力が大事だと思います。いかがでしょうか。土木課長などの不祥事等も日常的な部下管理を勤務時間内ばかりではなくきちんと実施していれば未然に防止できたはずです。
次に、まちづくり基本条例の原案作成についても前述のごとく市長方針の市民との協働による良い市政を確立することを部下に任せることなく自分の思想が議会側に伝わるように改善、改革するようにお願いします。これ以外のこと多数ありますが、時間の関係で削除します。私の話したことは後から記述しますので、かなり厳しいことを言いましたけれども。市長がやっていることは私が冒頭述べたとおりです。現実にやはり現場管理者が市長の大御心を分からないで、とんちんかんな回答が多々来るのです。大変だろうけれども、すいませんが改善していただければ、さっき市長が言った総合計画とか何か良いものができるのではないかと御無礼承知で申し上げましたのでよろしくお願いします。
(市長)
今の御意見は、私もこれまでお手紙を拝見して主旨については承知しています。十分お答えしきれていない部分があり、行政との距離間を感じているということは反省しなければならないと思っています。皆様との協働については、とても大切なことだと思っております。個々の部分は、場合によっては御意見に応えられないようなことがあるかもしれませんが、思いとしては共有させていただいてこれから頑張っていきたいと思っています。
2.まちづくりと地域の活性化について
(参加者B)
私は77歳で、75歳10か月まで働いておりました。その後、社会福祉協議会の関係で認知症のアドバイザー、それから元気なものですから除雪をしてくれないかと頼まれ、朝6時から起きて3年間除雪を続けてきました。先日報告を出しましたら、今年もお願いされまして、そろそろ若い人にとお願いをしてきたような状況です。質問の前に市長にお礼を申し上げたいと思います。小学校の30人学級を作っていただいたことはとても良いことだと思います。旭川は教育都市を目指すべきだと思っており、教育を良くすることにより人口減少を止める、あるいは他から人が入ってくることになります。話によりますと市役所に勤めていて他の町村に住んでいる人もいるそうですが、良い教育をすることにより他の市町村からも人が入ってくることもあると思いますので、30人学級を実現していただいたことに感謝申し上げます。
まちづくりについては、私は次のとおり分けました。一つは教育の問題、二つ目はバスを中心とした交通の問題、三つ目は医療の問題、四つ目は商業の問題、売り買いあるいは近場に買い物に行けるかという問題です。それからもう一つは安全の問題。交通の問題もそうでしょうし、交番を中心としてまちが安全であるということが一つの問題です。それからもう一つはコミュニティーの問題です。これは郵便局などを含めて、コミュニティーづくりをしていただくということが一番早いと思います。このようなことが全国的に言われています。旭川はもう一つ除雪の問題があります。暮らしていくためには都市機能の中でこの七つがポイントになると思います。都市機能を考えるときにこの七つの問題を住民に訴えていただけたらと思います。
早速ですが経済の活性化について、空港から高速道路を直結させていただきたい。そのことによって、空港の乗客を2倍、3倍、5倍にもできると思います。これは、千歳空港の補完をするという意味では高速道路と空港を直結するべきと思います。私は20年前から全国に飛行機で出張していまして、1日6回乗ったことがあります。7回目の福岡は雪で半日潰れましたが。やはり、飛行機の便数を増やすことはまちの活性化につながっていくと思います。
(市長)
御意見の空港と高速道路についてですが、現在は鷹栖インターチェンジから上川総合振興局の前を通り旭川空港を抜けて、富良野の横を通って占冠のインターチェンジまでつながる地域高規格道路を整備していきたいということで、国に対して要望活動を行っています。この道路は国の財源の関係もありますので、いつ頃の完成ということは現時点では言えないのですが、今年は地域のいろいろな事業が動き出すという時期を迎えており、この道路が出来上がると北海道縦貫自動車道と旭川空港、また、北海道横断道を結ぶということで、旭川の交通が経済の面からも大きく変わっていくのではないかと思っています。
(参加者I)
今新幹線が函館から札幌まで延伸されるという話がありますが、旭川までという話は聞こえてきません。これについて市長はどのように考えているのですか。
(市長)
新幹線については、具体的に旭川までというような誘致活動にまでは至っていませんが、札幌までは大分見えてきましたので、行政や商工会議所などの経済界の皆様といろいろと意見交換させていただく中でそのような話が出るかもしれません。
3.財務体質の改善について
(参加者B)
財務体質を改善していただきたいと思います。市の広報誌を見ても借金がどのぐらいあるのかが分かりません。先日も新聞の報道で、土地開発公社が倒産し30何億円かの土地を引き取らざるを得ない、あるいは50何億円かの借金を背負わなければならないということが出ていました。
当然、第三セクターですから市が関係していますのでやむを得ないと思いますが、これを解決するのにおそらく利息などを含め120から130億円は掛かるのではないかと思います。その他第三セクターが13くらいありますのでどうなっていくのかと思います。第三セクターの他には市立病院の問題があります。私は5年前に旭川大学で財政部長から純粋に100億円の借金があると聞きました。これは償却資産を償却している間に100億円というのですから、一般企業単位でいきますと300億円ぐらいの借金になっているのではないかと思います。時代の流れの中で市立病院は必要ないわけですから医師会に引き取ってもらい、再投資をして国際観光病院にしてはどうでしょうか。そうしますと将来税金を払ってもらえるというように逆転していくのではないかと思います。オリンピックが終わる頃に第2の夕張にならないように、強く訴えておきます。
(市長)
第三セクター、市立旭川病院については、引き続き健全化に向けてしっかり取り組んでいくべき大きな課題だと思っています。
4.まちづくり基本条例と総合計画について
(参加者C)
まちづくり基本条例についてですが、説明会でも話が出ていましたが、四つの基本理念の中で拠点性ということがよく分かりません。なぜ旭川が拠点地域なのかについて、説明も求めましたがはっきりと分かりませんでした。最終的には先ほど話がありましたが、人口減少の問題だと思います。都市をつくるには人口が基本です。いろいろな施設を造るにしても全て後の時代にかかってきます。また、教育の問題があります。子供たちのためにこれもしっかりと腰を据えて力を入れてもらいたいと思います。2040年には人口が10万人減少し25万人くらいになるのですから、これは全国的に避けられない問題ですので、これを踏まえてコンパクトなまちづくりを目指さなければならないと思います。
まちづくり基本条例や総合計画については、先だっても各地で説明会を開催していますけれども、これまでも今日もそうですが、資料が配布されたものしかありません。もちろんこの場で資料を見てもすぐに意見はできないと思います。これは議会との対話についてもそうですが、やはり事前に資料を用意しなければ発言もできません。以前は支所などに置いていたと思いますが、今回はありませんので、事前に資料を配布することも必要だと思います。
(市長)
コンパクトなまちづくり、効率的な都市づくりは大切なことだと思っていますので、これからまちづくりを進めていく上で心掛けなければいけないと思っております。
資料についても事前にどこまで提供できるかということも含めまして検討させていただきます。
(参加者I)
総合計画が2年後にスタートするというような書き方がされているということは、話がかなり進んでいるということですね。先ほども話がありましたが、このような集会ではどこまで進んでいるというような資料がなければ対話にならないと思います。昔、医大ができた時には学園都市化を目指すというような時代もありましたが、旭川は観光を目指すのでしょうか。観光と言っても旭山動物園ぐらいで、昔から旭川は通過するまちで泊まるのは層雲峡などの温泉へというようなことが言われています。今は旭山動物園に内地の方からもお客さんが来てくれていますが、次の観光の目玉として何かあるのでしょうか。この次期総合計画で観光化を目指すのか、また産業を誘致するのか、そういうことにつなげていけば人口の減少はある程度歯止めが掛かると思います。
(市長)
観光の振興、企業誘致はいずれも大切なことだと思っています。旭山動物園については、おかげさまでたくさんの方に来ていただいています。ここ5、6年は毎年入園者数が減ってきていたのですが、天候の関係もありますけれども今年のゴールデンウィーク中の入場者数は昨年比で1.5倍となりまして、とても良いスタートとなりました。去年の秋にオープンしたかば館は、マスコミにも取り上げていただきましたのでその効果はあると思っています。また、最近は上野ファームも大変人気がありまして、大型バスも止まっています。この間は上川町にガーデンができまして、そこから永山の上野ファームを通じて富良野の方に抜けていくような観光ルートも本州の人に人気が出てきており、女性を中心にだんだん増えてきています。旭山動物園に代わるだけの一大観光スポットは簡単にはできないかもしれませんが、既存の観光施設も大切に育てていきながら新しいものも出せるように知恵を絞っていかなければなりません。企業誘致も大切ですので、ちょうど明日東京に行って30社くらいの企業を訪問して旭川の紹介をしてきます。そして、旭川に事業の進出を検討くださるよう企業の方に説明をさせていただく予定です。このような取組を地道に一歩ずつ進めていくことで一つでも二つでも旭川に工場などを建てていただいたり営業所を設けていただくことにつながっていくと思っております。
5.除排雪について
(参加者D)
先ほど市長からお話がありましたとおり、御存知の方も知らない方もいらっしゃると思いますが、現在、地域ごとにまちづくり推進協議会が4年前に立ち上がりまして、私ども永山地区として今年で5年目になりますけれども、これまでもいろいろと協議をしてきました。平成25年度につきましては、先ほどお話がありましたように、除雪問題を一つテーマにして昨年の暮れから各5地区市民委員会ごとに会議を開きまして、また、土木事業所や業者の方にも来ていただいて、説明会等を開催しております。その結果は大変皆様も喜んでおります。ただ、土木事業所の担当者にはもう少し業者を細かい点まで指導してほしいと思います。と言うのは、意外と土木事業所の担当者は現地を見ていません。そこが一番の問題で、永山の除雪センターですとセンターの所長さんが来て説明していただければ十分理解できるのですが、たまたま忙しくて来れないときに土木事業所に質問すると、担当者が決まり切ったことしか回答しません。これでは駄目だと思います。実際に現地に来て見ていただいて、こういうことだと説明していただければ皆様に理解していただけると思います。
(市長)
除雪については切実な問題ですので、きめ細かな対応がとても大切だと思っています。先シーズンの永山地域は住民の皆様にとって満足のいく状態ではなかったと思います。来シーズンに向けて永山地域のみならず全市的に除雪の方法や予算も含めて見直しをしていますので、先シーズンの反省点も考慮に入れて少しでも良くなるように取り組んでいきたいと思っています。特に永山第三地区市民委員会の皆様には、地域の自主的な除排雪活動に取り組んでいただき本当に素晴らしいと思っております。これは全市的にモデルとなる取組と思っておりますし、このような取組を更に拡大できるように努力していかなければいけないと思っております。
(参加者E)
市民委員会では、冬の生活道路を守るということで市の協働事業やチャレンジ事業で実施しまして4年間終わったところです。始めは住民の方とけんけんごうごうとやってきまして、4年の間に私たちもかなり丸くなりましたし、住民の方々もかなり常識を持って協力していただきました。4年目については、大変有り難いことに住民の方とのつながりもできましたし、言いたいことも言えるようになり良い形で4年間が終わりましたが、除雪は大変難しい問題だと思っています。活動をしていく中でいろいろと分かったのですが、永山1丁目から12丁目、13丁目、14丁目辺りの幹線道路は年に4回から6回くらい排雪のようなことを実施するのですが、生活道路の4キロメートルについては一冬で1回しか排雪していません。これでは苦情が出るのは当然だと思います。一冬に1回の排雪を2回に増やしていただければ、市民の方も本当にほっとすると思っています。これを何とか実現していただければ、大変評価されると私はこの4年間の中で思ってきました。先ほども土木事業所の対応について話がありましたが、行政の職員はマニュアルどおりの説明しかできないのかなと感じています。去年までは除雪連絡協議会の関係もありましたので、3、4回職員に来ていただきました。しかし、平成25年度の冬はモデル道路を今年はどうしますかということで1回来ただけで、除雪のことについては一切来ませんでした。永山第三地区市民委員会で除雪に取り組んでいる立場上、土木事業所の所長さんなどが来ていただければ、いろいろな提案ができたと思います。永山第三地区は除雪への様々な取組をしていますので、除雪センターへの苦情も少ないと言われております。やはり、まちづくりは地域の人たちが安心して暮らせるようにしなければなりませんし、行政に何でも頼むのではなく自分たちでできることはやるということが大切です。町内会や市民委員会ができないことは行政で実施していただく、その方が物事を解決するのに早いと感じています。今回、永山まちづくり推進協議会でも除雪に取り組んでいただき、永山第三地区とタイアップして7回ほど説明会を開催したのですが、やはり地域によって問題点が違いますので、まず自分たちができることを実施して、できないことは行政にお願いするということをしていかないと安心のできるまちにはならないと思います。
(市長)
第三地区市民委員会の会長を始め皆様には、除雪については大変お世話になっております。これまでも貴重な御意見を頂いておりますが、本日の御意見も含めて今後検討させていただきます。
(参加者G)
先ほどの第三地区市民委員会の取組には敬意を表したいと思っています。行政にお願いがあります。雪の堆積場についてですが、業者に聞きますと空き地を調べるのに相当苦労していると言っておりました。今は個人情報の保護ということが言われておりますが、市は固定資産税の情報から所有者が分かるわけですから、その所有者に地域の堆積場に使わせていただけないかという交渉をしてほしいと思います。恵庭では空き地の雑草の関係でそのような取組をしています。例えば、夏場の草刈りを地域の人が協力するから冬は堆積場として貸してくださいというようなことができればいいと思います。
(市長)
土地の関係については、御意見のとおり行政がお手伝いできれば地域活動も活発化していくと思いますが、個人情報等との兼ね合いもありますので事前に本人の承諾を得ていなければならないということも必要かもしれません。今の御意見のような視点もとても大切なことだと思ってお聞きしておりました。
6.地域まちづくり推進協議会について
(参加者D)
まちづくり推進協議会は平成26年度から14か所になりました。各地域で課題が異なっていまして、市の職員も市民に信頼されて専門的に仕事をしていますし、市議会議員もある程度は地域のことを知っているのですが、地域の隅々のことはほとんど理解されていないと思います。まちづくり推進協議会では地域性がそれぞれありますので、永山は永山地域として地域の皆様が思っていることや意見を集約して、それを行政に提案して検討していただくということが必要です。それと同時に予算のこともあると思いますが、人口割りでいいと思いますので地域ごとに大まかな予算の枠を設けて地域の皆様にいろいろ提案をしていただいて、市ではそれを検討して優先順位を付けて地域ごとに実施できるようにしていただきたいと思います。全市的なことは総合計画の中で実施していくのは当然ですけれども、地域のことは地域の皆様からいろいろな意見を聞いて実施していく方法が良いと思っています。私もいろいろな会合で、永山はこれだけ人口も多いのに何でできないのだろうかなど地域の方のいろいろな思いを聞きます。このようなことからも、地域ごとに予算の配分をしていただいて、永山はこのような計画で実施しているというようなことがあれば地域から苦情も出なくなると思います。
(市長)
地域まちづくり推進協議会については、今後も役割を拡大していきたいと思っていますし、必要に応じて予算も検討していかなければいけないと思います。地域の活性化につながっていくことが大切ですので、協議会も今まで以上に多くの役割を担っていただけるように知恵を絞っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
7.町内会の加入について
(参加者F)
市民委員会又は町内会の立場から言わせていただきます。私は若い頃地方でアパート住まいをしていたのですが、その当時は町内会には必ず入るものとして皆町内会に入っていろいろな活動をしていました。
今は加入者が少なく、市民委員会でも事業計画の中で加入促進という文章は載せてはいるのですが、なかなか難しいというのが現状です。町内会では加入促進として、ごみステーションや街灯、子供たちのことなどいろいろなことを訴えながら実施しているのですが、なかなか加入者が増えないのが現状です。旭川市では、今、アパートにごみステーションの設置を義務付けしていますが、町内会の加入についての条例を作っていただけないでしょうか。議会にも理解をいただかなければならないと思いますが、このようなことも必要だと思います。アパートのごみステーションについては良い面もありますが、これまではごみステーションや街灯の関係で加入促進していたのですが、ごみステーションを設置したアパートは関係ないですと言われてしまいます。ごみステーションの管理という面ではいいのですが、加入促進ということでは難しくなってきています。
(市長)
町内会の加入率の減少は、本当に深刻で大変重要な課題だと思っております。町内会の加入者が年々減少していますが、条例などで義務化できるかどうかということは他の法令もありますので、今回の御意見も含めていろいろと検討していかなければいけないと思っています。
8.河川敷について
(参加者F)
安全安心に関わることで、この間も白老で犬にかまれて亡くなるという忌まわしい事故がありました。私はよく旭西橋から永山橋までの河川敷をジョギングするのですが、ゴルフ禁止の立札があるにも関わらず、河川敷でゴルフの練習をしている人や大型犬ではないのですが犬を放している人もいます。また、少年団の野球の練習場がありまして、昨年走っていましたらファールボールが飛んできました。その時は避けることができましたが、乳母車を押して散歩をしている人もいますのでとても危ないと思います。その場にいた保護者や指導者も黙って見ているだけで何も言いませんでした。子供たちに野球の技術を教えるのも必要ですが、他人に迷惑を掛けるようなことがあれば謝ることも教えなければいけないと思います。このようなことがありますので、1週間に1回とは言いませんので月に1回でも2か月に1回でも制服の警察官が巡回してもらえれば少しは減るのではないかと思います。
(市長)
河川敷は現状について把握しておりませんが、危険のないよう何か対策を取っていかなければならない課題だと思います。警察などとの意見交換も必要だと思います。
9.東日本大震災の避難者情報について
(参加者G)
東日本大震災のことである委員になっておりまして、旭川にも相当数の避難者がお見えになっています。市に確認しましたら個人情報ということで教えていただけませんでした。たまたま釜石市の方が旭川に来ておりまして、その方から貴重なお話をしていただきました。是非とも避難者とのつながりを個人情報ではねのけないで協力をしていただければと思います。
10.うぶごえへの贈りものについて
(参加者G)
うぶごえへの贈りものについてですが、今かなり浸透してきておりお母さん方に大変喜ばれています。永山は今年の3月に24人の赤ちゃんが産まれました。この事業はとても良いものだと思っています。
(市長)
うぶごえへの贈りものについては、平成23年度から実施しており民生委員の方には大変お世話になっておりまして、市民に浸透してきたということで本当に有り難く思っています。これからも継続したいと思っておりますので引き続きよろしくお願いします。
11.地域開発について
(参加者H)
野球の審判をしています。永山東小学校の野球チームが去年か一昨年からなくなりました。今年入学した人は10数人と聞いているのですが、永山東小学校付近に住宅がたくさん建たない限り廃校になってしまうのではないかと住民も不安に思っています。永山東小学校周辺の地域開発を市は少しでも考えているのでしょうか。
(市長)
永山東小学校周辺の宅地造成等については、現時点では予定はありません。これから人口が減少するという予測の中では都市をなるべく集約していくことが大切になってきます。これから宅地を増やしていくことは現時点では難しいと思っています。一方で、子供が少なくなると一校で野球やサッカーチームが作れないなど教育上も支障が出てくるかもしれません。永山東小学校は、今のところはそのようなことはありませんが、歴史のある学校ですので存続していきたいという思いは持っています。部活動などについては、場合によって永山小学校と合同チームを組むというようなことを考えなければならないことが今後あるかもしれません。
12.近隣町との合併について
(参加者H)
近隣の鷹栖、比布、東川、東神楽町も今後人口が減っていくと思います。旭川市として合併を呼び掛けるのか、又は周りの町が合併しませんかと言ってくるのを待っているのか聞きたいと思います。
(市長)
合併については、旭川市は積極的にほかの自治体に対して呼び掛けはしていません。平成の大合併で全国的に約3,200くらいあった自治体が今は1,700くらいになりました。あの時は旭川周辺もそうですが、北海道内の市町村は合併が進みませんでした。いろいろな原因があると思いますが、北海道内の自治体は面積が広いということで、合併するメリットがなかなか見いだせなかったということもあると思います。当時は、旭川市も周辺の町と意見交換をして合併の可能性について検討はしていましたが、合併という気運は生まれませんでした。今後もお互いにとって利益を生むことがあれば、積極的に旭川からも働き掛けていく必要もあると思っています。
13.全国大会などが開催可能な施設について
(参加者I)
スポーツ少年団の話が先ほど出ていました。今年の4月、東光にサッカー場が2面できました。2面では中途半端であり、3面から4面はないと全道大会や全国大会は開催できません。大会を開くとなればサブグラウンドがなければなりませんので、会場を分ける必要があります。野球場もスタルヒン球場だけで、東光にも2面ありますが、あれは少年野球用ですので高校などの大きい大会を開催する会場ではないと思います。何か中途半端なような気がしますので、もう少し全国からお客さんを呼べるような施設を造っていただきたいと思います。
(市長)
サッカー場を含めたスポーツ施設は、まだまだ足りない所は当然あると思います。野球場もサッカー場もそうですしスケート場もそうかもしれません。武道館建設についても剣道、柔道団体の皆様からも長年要望を頂いております。市の財政の問題もありますが、スポーツの振興にも力を入れていきたいと思っています。
(参加者J)
旭川市は羽田から1時間20分くらいで着きます。北海道のいろいろな所に行くには一番良い所です。空港から1時間も掛からないで市街地に行けるのは大変便利な面を持っています。ですからいろいろなイベントや全国大会、全道大会などの大会が開ける大きな施設を造ると良いと思います。
14.景観の保全について
(参加者J)
先ほど観光の話が出ていましたが、私は1期ですが観光検討会議の委員をしていました。旭川は旭山動物園だけではなく四季折々の景色が素晴らしい宝だと思っています。それから旭川空港を降りた所に看板は何もありませんが、あれは私が景観審議会の委員をしていた時に委員の方から看板を取るのに大変苦労されたという話を聞きました。景色というのはとても大きな宝ですから高い建物を建てなければいいと思っています。
(市長)
旭川の風景、景色は地域の観光資源だと思っておりますので、これからも大切にしていかなければならないと思っています。
市長お礼のあいさつ
約1時間30分にわたり大変貴重な御意見、御提言をたくさんの方から頂きまして本当にありがとうございます。いずれも大変重要なお話でありました。総合計画に関連する課題、また、すぐに取り組んでいかなければならない課題も御意見として頂きましたので、しっかり受け止めて検討を進めていきたいと思っております。
また、地域づくりにおいては、引き続き皆様方からいろいろと御助言、お力添えを頂く場面があるかと思いますので引き続きよろしくお願いを申し上げます。簡単ではありますがお礼のあいさつに代えさせていただきます。本日は皆様本当にどうもありがとうございました。