第67回開催内容
第67回は、市民主体のまちづくりの更なる発展を目的として制定する「旭川市まちづくり基本条例(仮称)」をテーマとして、日頃から地域の安心安全を図るため火災予防など地域防災活動をされている「旭川市消防団」の方々と、テーマに関わる意見交換を行いました。
日時など
日時
平成25年4月17日(水曜日)午後6時から午後7時まで
場所
ロワジールホテル旭川 2階 ザ・イーストルーム(旭川市7条通6丁目)
相手団体
「旭川市消防団(富居 誠吉団長)」の皆さん
出席者
- 旭川市長 西川将人
- 「旭川市消防団」(敬称略)(当日の出席者37人)
富居 誠吉 (団長)、松川 一洋 (副団長)、村田 秀幸 (副団長)、高橋 享 (副団長)、畑山 義裕 (副団長)、
古里 一朗 (副団長)、佐々木 元一朗 (第1分団長)、落合 心治 (第2分団長)、丹野 明夫 (第3分団長)、
寳田 和良 (第4分団長)、千代 久直 (第5分団長)、大浅 博利 (第7分団長)、泉 誘一 (第9分団長)、
二階堂 博 (第10分団長)、安田 和弘 (第11分団長)、一村 隆利 (第12分団長)、林 裕利 (第13分団長)、
山澤 覚司 (第14分団長)、高島 康夫 (第15分団長)、山田 遵 (第16分団長)、清水 利秋 (第17分団長)、
福井 清和 (第18分団長)、梶原 廣志 (第19分団長)、坂下 武 (第20分団長)、土佐 英二 (第21分団長)、
千代谷 幸壽 (第23分団長)、横濱 英範 (第24分団長)、谷島 正美 (第25分団長)、
川崎 直幸(第26分団部長)、水野 浩 (第27分団部長)、砂田 賢一 (第28分団長)、
佐藤 時雄 (第29分団長)、南部 一 (第30分団長)、中谷 政実 (第31分団長)、笹川 勝芳 (第32分団長)、
小原 啓 (第33分団長)、吉村 正子 (女性分団長)
対話の内容
市長あいさつ
市長から「旭川市まちづくり基本条例(仮称)」についての説明
意見交換
- ドクターヘリのランデブーポイント整備と駐車場整備について
- 消防団員の確保と消防団活動のPRについて
- 災害時の避難体制について
- 市職員の消防団加入について
- 観光地としての嵐山の活性化について
- 消防団の装備について
(出席者の意見と市長のコメントについて、まとめたものを掲載します。)
(補足)この対話集会では、スライドを使用した場面があり、文章が分かりづらい部分もあります。
当日配付した資料(PDF形式)はこちらです。
資料(仮称)旭川市まちづくり基本条例策定に係る基本的な考え方(PDF形式 184キロバイト)
市長が説明に使用した図(PDF形式)は次のとおりです。
図1 まちづくり基本条例の概要(PDF形式 193キロバイト)
図2 まちづくり基本条例策定に係る基本的な考え方について(なぜ作るのか)(PDF形式 137キロバイト)
図3 まちづくり基本条例策定に係る基本的な考え方について(なぜ作るのか(目的))(PDF形式 311キロバイト)
図4 まちづくり基本条例策定に係る基本的な考え方について(策定に当たって)(PDF形式 114キロバイト)
図5 まちづくり基本条例策定に係る基本的な考え方について(策定体制)(PDF形式 181キロバイト)
図6 まちづくり基本条例策定に係る基本的な考え方について(今後のスケジュール)(PDF形式 161キロバイト)
市長あいさつ
本日はお忙しいところ「まちづくり対話集会」に御参加をいただき誠にありがとうございます。
また、旭川市消防団の皆様方には日頃から、市民の皆さんの安心・安全の確保のために大変お世話になっておりますことを、この場をお借りしまして厚く御礼を申し上げます。
現在、旭川市においては、少子高齢化が進展し、一人暮らしのお年寄りの数も年々増えてきております。また、それぞれの地域の支援団体・町内会をはじめ、様々な組織・団体においての組織率・加入率の低下など、地域を支える力の低下が大きな課題となってきております。
消防団の皆様方は、日頃からそれぞれの地域で活動し、地域の状況等については十分御理解されていると思いますけれども、地域を支える力が低下する中、どのようにして地域社会を維持していきながら、次の世代にしっかりとした旭川というまちを引き継いでいくかということが大変重要な課題であると考えております。
市民の皆さんや様々な地域団体と行政がしっかりと連携を取りながら、共にまちづくり、地域づくりを進めていき、そして、旭川のまちづくりをどう進めていくかということが一つの大きなテーマになっております。その中で、今仮称ではありますけれども「まちづくり基本条例」を策定しているところです。この条例は「まちづくり」を進めていく上でのいろいろなルールを定めるものでありまして、広く市民の皆さんにも御理解をいただいて、これからの旭川の地域づくりの道しるべとなるようなものにしたいと考えております。
本日は、日頃からそれぞれの地域で大変御尽力されております消防団の皆様方の立場から、地域の防災力の向上、人と人とのつながりを強める方策、また、市民の皆さんが一緒に地域づくり・まちづくりに参加することができるような仕組みづくりなどについて、ぜひ御意見をいただきたいと思い、このような機会を設けさせていただきました。
これから、条例の制定に向けての進捗状況や考え方についてお話をさせていただいて、その後皆様方からの御意見をお聞きする時間にさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
市長から「旭川市まちづくり基本条例(仮称)」についての説明
(市長)
図1(PDF形式 193キロバイト)
「まちづくり基本条例」は、現在、全国約1,800の自治体がありますが、そのうち250以上の自治体、また北海道内においては45以上の自治体で似たような条例が制定されています。名称についてはそれぞれいろいろありますが、「自治基本条例」としたり、また埼玉県の町では「みんなのまちづくり自治基本条例」ですとか、また道内の厚沢部町では「素敵な過疎のまちづくり基本条例」など地域の個性や特性を出した名前の条例を制定している町もあります。旭川市においてはまだ仮称でありますけれども、現在のところ、まちづくりにおける基本的な理念や仕組みを総合的に定める条例ということで作業を進めております。昨年度から検討を始めまして、まず条例づくりの基本的な考え方を多くの方々に理解していただくために、現時点の考え方をまとめて皆様のお手元に資料として配付させていただいております。
図2(PDF形式 137キロバイト)
なぜ今、この条例を作るのかということでありますが、先ほど冒頭で申し上げた様々な社会背景、また本市を取り巻く状況などが前提としてあります。その中で地域のことについては、そこに住む人が一番よく知っており、福祉、産業でもそれぞれの分野のことについては、その分野で活躍している人が一番知っていると思っております。この条例の制定によって、消防団の皆様方やそれぞれの団体が今まで以上に力を発揮しやすいような環境づくりができるよう条例の中で示していきたいと考えております。
図3(PDF形式 311キロバイト)
また、条例の制定により何を目指していくかということでありますけれども、そこに何点かありますが、一つ目は、市民主体のまちづくりの更なる発展ということであります。この条例の策定を通じて市民の皆様が一層活躍できる環境を充実させていきたいと考えております。二つ目は、暮らしやすい地域コミュニティやそれぞれの地域特性に合った地域づくり体制を築くことであります。地域コミュニティにおいては、支え合いの関係が希薄になっていることや、町内会の加入率低下、また役員の担い手が減少しているというような課題がありますが、この条例の策定を通じて、地域を元気にする取組を充実していきたいと考えています。三つ目としまして、この条例を通じて、市役所の機能や組織などについて検証を行いながら、市民主体のまちづくりを進めていくために、市役所の機能強化などを目指していくことでございます。
次に、条例の策定に当たりまして、三つのことを重視しております。まず、この対話集会もひとつの市民参加の取組の方法でありますけれども、市民の皆様からの御意見をいただく機会を幅広く設けるなど、策定する過程、プロセスを大事にしながらこの条例を作っていきたいと考えております。また条例の内容についても、子どもから大人まで幅広い世代に、なるべく分かりやすいような内容となるように工夫をしなければいけないと考えております。そして何よりも、この条例ができた後に、絵に描いた餅ということにならないために、実効性のある条例にしていきたいと考えておりまして、制定する際には具体的にまちを良くするための取組もあわせてお示しをしていきたいと考えているところであります。
図5(PDF形式 181キロバイト)
それでは、現在どのような体制でこの条例の策定作業を進めているかということでありますが、昨年度から公募市民6名を含む20名の委員からなる「旭川市まちづくり基本条例市民検討会議」を設置して、熱心な議論を重ねていただいているところでありまして、3月に中間報告をいただいたところであります。また、市役所の内部においては、若手職員38名によりますワーキンググループを作り、専門的な知識を生かして検討を行っており、2月にワーキンググループからの報告書の提出を受けたところであります。
図6(PDF形式 161キロバイト)
今後のスケジュールについてですが、今年度は条文案を作成し、市民の皆様からの御意見をいただき、条例案を市議会に提案する予定であります。また、市議会で可決をいただいた後、平成26年度中の施行を目指しておりまして、まさに今年度が大詰めの年になると考えています。
図7(PDF形式 146キロバイト)
最後に本日の対話のテーマですが、「まちづくり基本条例」にも密接に関わる地域コミュニティであります。地域コミュニティは消防団の皆様方には改めて御説明するまでもないと思いますが、昨今、地域における人間関係などの希薄化とか、支え合いの機能の低下などが課題となっております。市民ニーズやライフスタイルが変わったとしても、地域コミュニティが私たちの暮らしにとって重要であるということを多くの方に知っていただいて、そしてその普遍的なものをしっかりと次の世代に引き継いでいくということが大切であると考えております。このようなことから市長就任以来、市政の大きな柱のひとつとして、地域力の向上ということを掲げ、多くの方々に御協力をいただきながら、これまでも様々な取組を進めてきているところであります。例えば、市内の七つの支所に「まちづくり相談窓口」を設置し、機能の強化を図りました。また、支所地域と支所地域以外の5地域を含め市内12か所に「地域まちづくり推進協議会」を立ち上げ、それぞれの地域の課題を議論して、地域づくりに反映させていくような取組をしているところであります。
本日は、安心で安全で暮らしやすい地域コミュニティを築いていくためにはどうしたらよいのかということをテーマに、皆様方が日頃から考えている地域の課題・解決に向けた様々なアイデアなどについて御意見をいただきたいと考えており、いただいたアイデアは今後の条例の策定の中で生かしてまいりたいと考えています。
意見交換
(市長)
以上で説明を終了させていただきます。それでは、ぜひ皆様からいろいろな御意見、御提案をいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
1.ドクターヘリのランデブーポイント整備と駐車場整備について
(第33分団長)
消防団としての要望ですが、ドクターヘリの運用が行われていますが、東鷹栖は中心部から30キロぐらい離れている地域ですので、東鷹栖公民館第3分館がヘリコプターのランデブーポイントになっています。先日、市に市民委員会の会長と要望書も提出していますが、ストレッチャーを動かしたりすることから駐車場を舗装にしてほしいと思います。本当はヘリポートを整備してほしいと思うのですが、費用もかかることなので計画的に整備してほしいというのが地域の要望です。
(市長)
ランデブーポイントの整備についてですが、ドクターヘリの運行協議会とも協議しながら、今後検討させていただきたいと思います。
2.消防団員の確保と消防団活動のPRについて
(消防団長)
少子高齢化で団員も高齢化が進んでおり、また、若い人の担い手が少ないというのが現状です。男性だけではなかなか人員の確保が難しいので、女性団員に女性分団とは別に入ってもらっています。男性と同じ活動をする団員として昨年は2名、今年は1名入ってもらいました。
(市長)
町内会の加入率も低下が大きな課題になっていますが、消防団についても同じような傾向があると思います。
(第2分団長)
中央地区ですが、出動体制が以前と違い、建物火災などの場合は第1出動でスムーズに火災出動するようになりました。以前は町内の火防部長とか町内会長から、現場に来ないということでお叱りを受けたこともありました。現在団員は23名おり、ほかの南地域の中で一番人員は確保していますが、他の地域の分団長にも団員の担い手がいないと聞いています。以前、消防団員は自分の警戒区域内に居住の者ということで条件が付いていましたが、現在は市内であればどこでも自分の好きな分団に入って活躍できることになっています。当然、地域外の団員は自分の所に通報、連絡が入っても来るまでに時間がかかるということもありまして、団員確保が難しい中でどのような方法がいいのかということはありますが、中央地区はこのような体制で活動をしています。
(市長)
市でも、消防団についていろいろな所でPRをしていくことが大切だと思います。消防団の活動内容についてもっと知ってもらうことが、団員の加入促進につながるのではないかと思っています。
(第20分団長)
日頃思っていることなのですが、若い人はなかなか給料が上がらなくて子育ても難しいということがあります。一方で老年者は年金を受給して、市からは老人クラブに補助金が出されています。何かいい方法はないかと思っています。
(市長)
現実的に、若い人も仕事が忙しく残業もあって、家に帰れば子どももいて、となるとなかなか消防団の活動は難しいという部分があるかもしれません。そのような中で活動している若い方は、本当に素晴らしいなと思っております。どのようにしたら活動に参加しやすい環境を作れるかというのは、今後の課題として受け止めたいと思っています。
(第1分団長)
本日のテーマであります地域コミュニティをどのように築いていくかということに対する明確な答えは、なかなか出しにくい命題だと思います。ただ、過去の災害事例から我々が学んだことは、例えば阪神淡路大震災のあの状況の中、地域の人々の90パーセント以上を救ったのが地域の人でした。消防隊、それから警察、自衛隊、これらの機関が救えたのが全体の5パーセントぐらいでした。ほとんどの方を地域住民が助けたという現実があります。ですから、地域コミュニティを築いていくためには、地域のマンパワーを上げていかないと難しいと思います。消防団にはなかなか人手が集まらない、若い人がいない、特に郊外は担い手がいない、そのような現状でありまして、我々の自己努力だけでは団員募集が厳しいのが現実であります。もっともっと行政が消防団をアピールするような取組をしていただければ、変わっていくと思っています。我々消防団も、見せ方が下手だと常々思っていまして、一生懸命いろいろな活動をしているのですが、なかなかそれを地域住民の方、あるいは全市的に認知されていないという現実があるので、市の方でも消防団をアピールしていただければ、消防団に対する目が変わってきて、団員が増えれば地域のマンパワーが少しずつ上がっていくのではないかなと思いますので、御協力いただきたいと思います。
(市長)
まさに今のお話のとおりであると思いますので、私どももこれからもしっかりやっていかなければならないと思っております。
3.災害時の避難体制について
(第21分団長)
嵐山江丹別地区ですが、一昨年の水害で道路が通れないということで、消防団に市から連絡がありましたが、避難場所が学校か市役所の出張所か分からないということがありました。4世帯に避難命令が出ましたが、食糧や着る物もない状態であり、この地区ばかりではなく豊里や東旭川などは郊外であり、このような不安があるので検討してほしいと思います。
(市長)
その災害時は、避難所の設置を学校か支所かということでいろいろ動きがありまして、食糧などの措置が十分ではなかったところがあったのではないかと思います。
消防長から状況を説明してください。
(消防長)
当時の状況ですが、雨で川の水位が上がり危険ということで、避難をしていただくように消防も地域に行きましたが、団員の方に御尽力をいただきました。避難所の食糧ですが、用意している所と用意していない所があり、江丹別地区には用意をしていなかったということです。そのため、消防と経済観光部で食糧を調達してお届けしたと思いますが、手配してお配りするのに時間がかかったと記憶しています。地域の方が安心して避難できるような体制は考えていかなければならないと思っていますので、今の御意見も参考にさせていただきたいと思っております。
4.市職員の消防団加入について
(第18分団長)
参考に聞かせてほしいのですが、自分たちの分団も担い手がいないのが現実で、民間企業からも応援をしてもらっています。市役所の職員で団員として何人ぐらい入っているのか教えてください。
民間企業の社員も消防団に入っていますので、市役所の職員も消防団に入ったり市として消防団の加入を勧めてもらえれば、市民の方ももう少し関心を持って消防団に入ってもらえるのではないかと思います。
(市長)
市でもいろいろとPRをしていかなければいけないと思っています。
(消防長)
消防団員に市の職員が何人いるかという御質問についてですが、再任用職員の1人を含み3人が消防団員になっております。大変低い率ではありますが、御理解いただきたいのは、台風だとかそれから大変な天候状況になった時には災害対策本部が設置されまして、市の職員はそれぞれの役割に携わるということになっております。市役所の本来の業務を離れて、災害対応のための対策本部の職員に切り替わることになります。消防本部は消防部ということで現場活動に従事することになっております。職員が消防団員になることは、消防団の皆様もそうですが、消防本部と同じように災害現場での対応に従事するということになりますので、そこで消防団と災害対策本部の仕事が重なってしまうところが心配されるところであります。消防団の活動をする職員があまり多くなってくると、災害対策の要員の確保が難しくなるという問題もあると思っています。ただし、通常の火災などについては、職員であっても当然出動できると思います。
(市長)
いろいろ状況もありますが、市が協力・参加できるようにPRの方もしっかりやっていかなければと思っております。
5.観光地としての嵐山の活性化について
(第23分団長)
北星地区の地域まちづくり推進協議会の委員をしていますが、北星地区に嵐山という素晴らしい観光地域があります。頂上に登る階段とか遊歩道がかなり整備されていますが、展望台から市内を見渡したときに、昔から比較するとかなり展望が狭くなっているということです。あれだけ大きな観光地をもっとPRしても良いと思っております。今はスキー場も廃止されて、すっかり寂れた感じになっていますが、市の広報などでも表紙に嵐山からの写真が載っており、嵐山は旭川の象徴だと思いますので、もう少し嵐山を活性化させて利用した方がいいと感じております。
(市長)
同じような御意見は私も何度か伺ったことがあります。一方で、自然が豊かな所ですので、あまり開発してほしくないとか、あまり観光客に来てもらいたくないとかというような話もあります。そのようなこともあり、本格的な整備には至っていないということと思っています。私も何回か行ったことがありますけれども、非常に景色も良くて良い所だと思っておりますので、たくさんの方に知ってもらいたいというのは同じ気持ちです。
6.消防団の装備について
(第10分団長)
消防団の装備についてですが、消防団の中でも検討委員会で議論されていることと思いますが、まちの中の消防団と郊外の消防団では、火災があった場合の任務や役割は当然違うと思います。10分団は旭山の裏側の豊田という所なんですけれども、郊外の消防団に共通して言えるのは、火災が発生した場合には、消防団は先着隊になることが多いと思います。その場合に、今の消防団が持っている消防のポンプは中継ができないポンプがほとんどです。特に郊外は、水源から遠い場合には間に消防車を何台かつないで放水するという作業になると思いますが、その場合にその消防車と消防車をホースでつなげないというようなポンプでは、正直迅速な消火活動はできないです。予算の制約はあると思いますが、せめて中継のできる消防ポンプの配備をお願いしたいと思います。また、市の規定で耐用年数というものがあり、壊れていないポンプでも年数が経ったら更新しなければならないということかと思いますが、使えるものは使うようにした方がいいのではないかと思います。壊れていないのに新しいものに取り替えるというのはもったいないですし、良いものを長く使っていくことができれば、一概に年数だけで交換しなくてもいいと思います。その分予算も有効に使えるのではないかと思います。
(市長)
この件は消防長からお話しします。
(消防長)
御指摘のとおり、消防団に配備しているポンプは、中継するときに送水の力が足りないということがあります。平成25年度は中継送水用タンク6個分の購入費が予算化されました。このタンクを間に入れますと送水が可能になりますので、タンクを随時増やしていきたいと思います。
また、郊外は消防隊が現場に行くまでに一定の時間を要しますので、本当に消防団の力で消防力が維持されているのが実態であります。消防団は第一線で火災や災害に直面しますので、当然、装備を充実させることが必要であると思います。これらの装備につきましては予算を要望して、皆様方にはきちんとした装備の元で消防活動に安心して取り組んでいただけるようにしていきたいと考えております。
それから、車両の更新についてですが、消防署の車両も一定の耐用年数を決めております。実際には走行距離はあまり多くはないのですが、ポンプ車の場合はエンジンを回転させることから、相当弱ってしまいますので、一定の年数で更新をしなければならないこととなっております。消防団の車両も年数が経ちますと、走行距離はあまり多くないのですが、ゴムとかパイプなどいろいろな所で限界に達するということで、一定の年数で更新しているということであります。ただ、先ほどの御意見のとおり、まだ使用可能ということであれば、何でも固定的に更新していくことがいいのかということもありますので、この件については今後検討させていただきたいと思います。
(市長)
予算の面では、今のお話も踏まえて、しっかりと対応していきたいと思います。
市長お礼のあいさつ
本日は、本当に皆様お忙しくお疲れのところですけれども、それぞれの現場からの生の声も含めて、貴重な御意見をいただけたと思っております。
本日いただいた御意見について、条例に関するものもありますし、また、直接的に更に身近な実務的な部分でのお話もありましたので、ぜひ参考にさせていただきたいと思っております。
また、最後になりますけれども、それぞれの地域分団、皆さん分団長にもたくさんお越しいただいておりますが、引き続き本市の防災力の強化という部分でお力添えをいただくことになると思います。また、これからも、今まで以上に消防団と行政とが、より連携を密にして地域防災力を向上できるように頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。