旭川の可能性無限大(日本ハム北海道ファクトリー株式会社旭川工場)
本市への立地企業を訪問し、その取組を視察するとともに、市政の課題などについて意見交換を行うため、日本ハム北海道ファクトリー株式会社旭川工場を訪問しました。
工場を見学した後、会社の皆様と旭川の更なる活性化に向けた取組などについて意見交換を行いました。
開催内容
日時
令和6年6月10日(月曜日) 午後2時から午後3時30分まで
場所
日本ハム北海道ファクトリー株式会社旭川工場(旭川市工業団地1条3丁目1番37号)
参加者
日本ハム北海道ファクトリー株式会社旭川工場
・工場長 伊藤 裕介 氏
・総務課長 上田 琢也 氏
・商品開発課長 青木 智典 氏
旭川市
・今津市長
・三宮経済部長
・青葉企業立地課長
・吉田広報広聴課長
次第
(1) 概要説明
日本ハム北海道ファクトリー株式会社旭川工場の方から、工場の特徴や、旭川工場が独自に取り組んでいることなどについて説明していただきました。
(2) 工場見学
通路の壁にはハムやベーコン、ソーセージの作り方やその歴史などの説明が書かれています。漢字にはふりがなが振られていて、子どもから大人まで楽しく学ぶことができます。
見学窓からは製品が加工されていく様子を実際に見ることができます。窓の向こうでは、工場の人たちが色々な機械を使ってソーセージなどを作っています。
実物と同じぐらいの重さの肉の模型を持ったり、ソーセージに使われる香辛料の香りを確認できるコーナーもあります。
(3) 意見交換
工場見学
(日本ハム)
工場見学は毎週土曜の午前と午後に分けて実施していますが、大盛況で9月までの予約が埋まっている状況です。
(旭川市)
どういった方の見学が多いですか。
(日本ハム)
やはり市民の方が多く、御家族連れの方が多いです。このほか、高齢者施設の方などの団体は平日に受け入れています。
(旭川市)
募集はどのように行っているのでしょうか。
(日本ハム)
ホームページで案内していますが、今は予約が満杯でホームページでの募集はしていません。
(旭川市)
普段の工場見学では、試食にシャウエッセンを出されるのですか。
(日本ハム)
シャウエッセンとアンティエの2品種を出しています。実際には、シャウエッセンはつながったものをはさみで切ってもらって好きなだけ食べてもらうということをしています。我々は果物狩りならぬ「シャウ狩り」と呼んでいて、非常に人気があります。
(旭川市)
無料で見学でき、しかもソーセージを試食できるのはいいですね。
(日本ハム)
最近では、お客様の声を受け、工場見学の後に商品の販売も行っていますが、「シャウエッセン北海道プレミアム」を買われる方が多く、大変喜ばれています。通常のものの1.8倍の大きさで、北海道産の原料を使用し、旭川工場だけで製造しています。
工場移転の決め手
(旭川市)
八雲町に原材料の拠点があり、工場がこちらにあると色々とコストがかかると思うのですが、それでも旭川に工場を建てていただいたのはどういったところなのでしょうか。
(日本ハム)
旭川が北海道の中心にあったということと、戦前は養豚が盛んな地域だったということで、創業者が新鮮な原料のそばに工場を作って、鮮度の高いものを加工して世の中の人に食べてもらいたいということで拠点ができています。同業他社ですと、首都圏や商圏が近いところに工場を建てていることもありますが、我々日本ハムグループは新鮮な原料が手に入るそばで稼働するということで全国各地に工場があります。旧工場は元々、旭神に工場があったのですが、隣には食肉処理場もありました。
(旭川市)
工業団地に移転していただくに当たり、決め手になったことなどはありますか。
(日本ハム)
広さや環境面への配慮などが我々の要望に添うものでした。何より動物園に近いということで、観光の流れの一環としても活躍していきたいという思いはあります。
小学生への食育活動
(日本ハム)
コロナが明けたということで工場見学を再開するに当たって、ここから一番近い旭川小学校の子どもたちを招待しました。とても喜んでくれたので、後日、給食の時間にシャウエッセンを持参し、私たちが茹でて全校児童に食べてもらい大変喜んでもらいました。
(日本ハム)
市内の小学校が53校あり、児童数が1万4千人ぐらいいるのですが、小学生に対して食育活動をしていきたいと思っています。当初の計画では、小学校からバスで来てもらって、工場見学と試食をしてもらうことを考えていたのですが、バス代が値上がりするなど費用面で来ることが難しいということなので、それならば私たちが出向いていこうということで53校を回ろうと考えています。ハム・ソーセージは豚からできていること、豚の命を頂いていること、環境に配慮したパッケージを使っていることなどについて、出前授業のようなことをし、お昼にはシャウエッセンを食べてもらうといったことを計画しています。
(旭川市)
私からも教育委員会に取りまとめて日程調整などをするよう言っておきますので、教育委員会と話していただければと思います。
(日本ハム)
なかなか、旭川にシャウエッセンやハム・ソーセージを作っている工場があるということを意外と知らないと思いますし、子どもたちに工場見学をいい思い出にしてもらって、さらには、大きくなった時に入社してもらえたらいいと考えています。地元への恩返しをすることと、ハム・ソーセージを食べて元気になってもらおうということを考えています。
(旭川市)
子どもたちはみんな喜ぶと思います。私たちもここで何を作っているかをもっと知ってもらいたいという思いです。
(日本ハム)
工場見学に来られた市民の方も、ほとんどがここでシャウエッセンを作っているということを知らないので、子どもたちから広めてもらえたらというところもあります。
今後の展望
(旭川市)
旭川への立地を考えている企業も、日本ハムさんがあるということで安心されます。
(日本ハム)
敷地が広く緑地もあるので、ゆくゆくは旭川市と協力してイベントができないかと考えています。
(旭川市)
よくお菓子メーカーなどがテーマパークみたいなものを作ったりしていますが、日本ハムさんでファミリー向けの施設はあるのでしょうか。
(日本ハム)
地方に行けば、小さな工房みたいな所があって、ハム・ソーセージを製造できる体験コーナーなどはあります。ほかには、キッザニアで子どもが職業体験が出来るところに出店したりもしています。常時人が来られる所だとやはりエスコンフィールドになってしまいます。
(旭川市)
旭山動物園が人気で海外のお客様を乗せたバスがどんどん来ていますので、そういう人たちを工場に誘導して何かできることはないかと思っています。
(日本ハム)
例えば、工場敷地の芝生をエスコンフィールドと同じ芝生にしてキャッチボールできる環境を作るなど案は色々出ています。
(日本ハム)
先日、東旭川支所長とお話しました。2年前に東旭川のマルシェを開催した時に、調理師専門学校にも協力してもらい当社の製品を使った料理を出しました。そういうお祭りのようなものもここでやっていいとお話しましたが、電気、水、トイレなどの問題もあり見送られました。本当はそういうのもやっていただいて、何か協力できることがあればと思っています。
結び
(日本ハム)
今日はお忙しいところお越しいただきありがとうございました。工場見学や小学校に出向いて食育活動していくことなど、是非工場として会社として取り組んで、旭川市の更なる活性化に向け、地域に根ざした工場としてしっかりと役割を果たしていきたいと思います。また、先日シンガポールへの輸出認可を取得し、秋から輸出業務を行っていく予定ですが、そういったところも含めて、畜産業の発展や、旭川市を全国・世界へ発信していくことにも取り組んでいきたいと思いますので、今後も色々と相談することもあるかと思いますが何卒よろしくお願いします。
(旭川市)
今日はありがとうございました。これからも、今後も、日本ハムさんと旭川市がより協力していけたらと思っていますので、是非ともよろしくお願いします。