2020年8月27日旭川市長臨時記者発表(テキスト)
新型コロナウイルス感染症に関する第5次緊急対策について
先ほど、第20回本部会議におきまして、新型コロナウイルス感染症に関する「第5次緊急対策」を取りまとめましたので、皆さんに報告させていただきます。
旭川市におきましては、これまで感染症の拡大防止に向けて、市民や事業者の皆様に、懸命に取り組んでいただく中、旭川市としましても、国や北海道の対策に市独自の対策を加えながら、第1次から第4次まで、約407億円に及ぶ緊急対策を進めてきているところでございます。
現状としましては、大都市圏をはじめとして新規感染者が急増するほか、道内でも札幌市などで継続的に感染者が発生する中で、旭川市におきましても、7月20日に、約3か月ぶりに新たな感染者が判明 して以降、断続的に8人の感染が確認されており、今後はインフルエンザ流行時期を見据え、十分な医療提供体制の確保など、感染拡大への備えが重要であります。
一方、これまでの緊急対策における各種給付金や支援金の支給も進み、市民活動や経済活動が徐々に再開される中で、引き続き感染リスクの低減を図ることや、事業の継続を支援しながら、段階的に引き上げていかなければなりません。
このため、すでに第3次及び第4次の対策に盛り込みました、プレミアム付商品券発行などの経済対策を着実に進めることはもとより、引き続き新しい生活様式への対応や、経済活動への支援を追加していく必要があるとの認識のもと、第5次の緊急対策を取りまとめたところであります。
それでは、お手元の資料「新型コロナウイルス感染症に関する第5次緊急対策」をご覧ください。
なお、資料の金額は、基本的に「億千万円単位」の概数となっております。
新型コロナウイルス感染症に関する第5次緊急対策(PDF形式 1,067キロバイト)
まず、令和2年・第3回定例会に提案を予定している補正予算規模ですが、資料の上段に記載しておりますように、全体の事業費ベースで、21億9千万円、一般財源ベースで、1億3千万円となっております。
このうち、地方創生臨時交付金の充当を、8億9千万円とし、対象となる項目には黒い印で交付金の「交」という印を付しております。
また、国や北海道の補助金を活用した対策には、丸い白抜きの印で「国」「道」と付しております。
第5次となる緊急対策の方向性といたしましては、現在の状況について、市の対処方針におけるフェーズ3のV次回復に向かう初期段階を念頭に感染防止対策を徹底しながら、落ち込んだ消費の喚起と社会経済活動の拡大を図ることとし
「医療・検査体制の強化」
「感染拡大の防止や新しい生活様式への対応」
「社会的弱者・困窮者への支援」
「市内消費と経済活動の着実な回復」
といった4つの視点から対策を取りまとめたところであります。
それでは、対策の内容について市の対処方針に基づく「医療・保健、市民生活対策」と「経済対策」の区分に沿って、ご説明いたします。
はじめに、左の「医療・保健、市民生活対策」についてでありますが
まず、(1)医療・検査体制の強化としまして、5億1千万円を計上しております。
その内容としましては、
◎市立旭川病院の体制強化として、
・感染症センター(仮称)の設置のための病棟改修を行うとともに、
・北海道の財源により、感染症対応従事者への慰労金の支給を行います。
◎また、医療提供・相談機能の充実として、
・インフルエンザ流行期を見据え、24時間対応のコールセンターを新たに開設し、相談機能を強化するほか、
・施設等でのクラスター発生時には、市外から医師等の派遣を受け、迅速な初動対応ができるよう備えるとともに、
・引き続き、PCR検査の委託や、医療費の公費負担、移動困難者の搬送手段の確保などに係る経費を計上しております。
次に、(2)感染拡大の防止に向けて、3億4千万円を計上しております。
その内容としましては、
◎まず、福祉施設における感染リスクの低減としまして、国・道の制度を活用し、障害者への訪問入浴サービスなどにおける衛生用品の確保や、介護施設等における簡易陰圧装置の設置に対し助成を行います。
◎また、福祉施設へのサービス継続支援といたしまして、感染者の発生や濃厚接触者に対応した際には、必要な消毒、清掃のほか、人員確保などの対策経費を助成することで、利用者に必要なサービスを継続して提供できるよう支援してまいります。
◎次に、中央部分の上段になりますが、市民活動における感染リスク低減としまして、
・子育てサロンや育児サークルにおける衛生用品の購入費を助成するほか、
・障害者福祉センターなどの換気設備の改修や、
・冬のシーズンに向けて、カムイスキーリンクスの食堂スペースにアクリルパーティションを設置いたします。
◎次に、保育所等従事者への慰労金(1人5万円)の支給につきましては、医療従事者や介護、障害者施設の従事者に、国の制度として、慰労金が支給されることを踏まえまして、旭川市としましても、これまで集団感染の防止に努めながら、保護者の就労等を支えるため、子どもの保育や預かりを行ってきた保育所等の職員の方々に対し、独自に慰労金を支給いたします。
◎次に、休館等に伴う指定管理者への補償につきましては、近文市民ふれあいセンターをはじめとする、利用料金施設を管理運営する指定管理者に対し、4月・5月の休館、並びに、利用者からのキャンセルに伴う減収補填を行うものであります。
次に、(3)の新しい生活様式への対応としましては、3億2千万円を計上しております。
その内容としましては、
◎まず、聴覚障害者への遠隔手話サービスの提供としまして、通院などの際に、接触機会を減らす観点から、タブレット端末を貸与し、市とつなぐことで、リモートでの手話通訳に対応してまいります。
◎また、市役所の市民課窓口におけるICTの推進としまして、新たに窓口支援システムとキャッシュレス決済を導入し、各種届出に係る利便性向上と時間短縮を図り、接触機会を低減してまいります。
◎光ファイバの整備につきましては、国の第二次補正予算に盛り込まれた、新たな日常に必要な情報通信基盤の整備を踏まえ、テレワークやオンラインの推進をはじめ、今後、拡大が見込まれる遠隔医療など、ICTの普及・進展に不可欠な社会基盤として、光ファイバを、東旭川町、東鷹栖、神居町、西神楽の未整備エリアに整備するものであります。
以上の合計で11億8千万円となっております。
次に、右側の経済対策でありますが、まず、生活者の視点からになりますが、
(1)就労への支援としまして、2千万円を計上しております。
その内容としましては、
◎まず、障害者の就労機会の確保としまして、国の制度を活用し、軽作業の発注が減り、生産活動収入が減少している就労継続支援事業所に対し、生産活動の存続及び再起に向けて、固定経費や設備導入などに要する費用を助成いたします。
◎また、学生の就職支援としまして、主に、来春卒業予定の高校生を対象に、様々な業界や、地元企業を紹介する動画を配信し、職業選択の機会を提供するとともに、3密に配慮した地元企業との合同就職面接会を開催いたします。
次に、事業者の視点からになりますが、
(2)事業者への追加支援としまして、8億7千万円を計上しております。
その内容としましては、
◎まず、旭川市独自の事業者への制度融資枠を拡大するため、現行の約10億9千万円を、約22億9千万円に12億円増額いたします。
◎また、新規就農者の確保に向けて、農業求人サイトを活用したPRと併せて、本市で新規就農した農業者との対談などのオンライン相談会を開催いたします。
◎さらに、事業収入が減少している中小事業者等に対し、令和3年度分の固定資産税・都市計画税の軽減措置を行うためのシステム改修費等を計上しております。
次に、(3)の市内消費の喚起としまして、1億2千万円を計上しております。
その内容としましては、
◎中心部以外の周辺地域を対象とした、プレミアム飲食券の発行をはじめ
◎旭川応援詰め合わせセットの販売により、地場産品の消費拡大につなげるほか
◎物産展の中止や、お土産品の販売減少等の影響を受けている市内菓子業界の、新たなスイーツ開発やイベント開催、モバイルメディアを活用した情報発信と販売力強化に向けた取組を支援してまいります。
以上の合計で、10億1千万円となっております。
旭川市では、ちょうど本日8月27日から、あさひかわプレミアム付商品券の購入申込書の発送を開始するなど、落ち込んだ市内消費の喚起や、まちの賑わいにつなげるための様々な事業を、本格的に実施していく段階となっております。
おわりに
一方で、全国的に感染者の発生が続いている状況にありますことからも、旭川市としましても引き続き、しっかりと医療・検査体制を確保し、感染拡大の防止を図っていかなければならないと考えておりますし、市民の皆さん、また、事業者の皆さんにおかれましても、気を緩めることなく、引き続き、新北海道スタイルに基づく、感染防止対策を徹底していただきたく、この場をお借りし、お願いを申し上げる次第であります。
今後とも、本市の感染状況、市民生活や経済情勢を踏まえながら、「市民の健康」と「地域経済」を守るために、必要な対策を、しっかりと講じてまいりますので、どうぞよろしくお願いします。
市立旭川病院におけるPCR検査体制
その他、市立旭川病院におけるPCR検査体制についてご報告をいたします。
全国的な患者数の増加や、市内での発生状況を背景に、市立旭川病院に対して、市民の方からのPCR検査への問い合わせが増えてきております。
今後、インフルエンザの流行やさらなる新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、市民の皆様の不安も増大することが予想されますことから、市立旭川病院では、症状の無い方でPCR検査を希望する方を対象として、8月31日 月曜日から、自費診療でのPCR検査を予約制にて実施することといたしました。
自費診療での検査につきましては、通常の保険診療による検査を優先するため、予約制となりますが、市民の皆様のニーズに出来るだけ応えていきたいと考えております。
【報道発表資料】PCR自費診療(PDF形式 55キロバイト)
参考
あさひかわよくばりキャンペーン(宿泊者向け)
よくばりチケット(定価1,800円の特別入園券:動物園ほか)→特別価格500円で販売
路線バス一日券あさくるパス(1,200円)→無料配付
販売期間
令和2年7月17日(金)~令和3年3月22日(月)
※販売枚数(よくばりチケット8,000枚、あさくるパス1,000枚)に達し次第終了
「呑んでLOVEあさひかわ」中心部飲食店応援チケット
利用・販売期間
令和2年8月18日(火)~令和2年11月30日(月)
※販売枚数が5万4千枚に達し次第終了
あさひかわプレミアム付商品券(飲食・商店街等対象券)
令和2年8月と9月に実施するイベントにて先行販売[地域イベント支援事業]
あさひかわプレミアム付商品券
購入申込期間
令和2年8月27日(木)~令和2年9月25日(金)
利用期間
令和2年10月7日(水)~令和3年2月28日(日)
旭川飲食おもてなしクーポン(宿泊者向け1冊2,000円)
利用(配付)期間
令和2年9月14日(月)~令和3年2月28日(日)
※なくなり次第終了