令和3年度第1回旭川市緑の審議会
日時
令和3年8月25日(水曜日)午後6時から午後7時40分まで
場所
旭川市職員会館 3階 6号室
出席者
委員
12名
安藤委員、上村委員、江口委員、北岡委員、小泉委員、椎名委員、塩田委員、滝沢委員、田中委員、成田委員、平田委員、森崎委員
事務局
8名
旭川市
土木部 太田部長
公園みどり課 星主幹、藤田補佐、秋山主査、加藤主査、畠山主査、生野、大内
欠席者
3名
池田委員、守谷委員、山内委員
配布資料
第2次旭川市緑の基本計画アクションプログラム中期(令和3年度~令和7年度)(PDF形式 2,241キロバイト)
【資料1】旭川市緑の審議会条例(PDF形式 59キロバイト)
【資料2】旭川市緑の審議会の会議ルールに関する取扱い(案)(PDF形式 36キロバイト)
【資料3】第2次旭川市緑の基本計画アクションプログラム進行管理表(令和2年度版)(PDF形式 786キロバイト)
【資料4-1】「旭川市公園施設長寿命化計画」について(PDF形式 3,934キロバイト)
【資料4-2】面的な整備事例の紹介~4区第2公園~(画像形式(PNG) 2,561キロバイト)
【資料4-3】面的な整備事例の紹介~曙すみれ公園~(画像形式(PNG) 3,109キロバイト)
【資料4-4】面的な整備事例の紹介~末広中央公園・末広キレンジャク公園~(画像形式(PNG) 823キロバイト)
【資料5】ナナカマドの植樹について(PDF形式 2,406キロバイト)
会議内容
《概要》
1 開会
2 委嘱状交付
・新型コロナウイルス感染予防のため、対面での交付を控え、あらかじめ各委員の机の上に委嘱状を配付。事務局から各委員を紹介。
3 挨拶
(太田部長)
・会の開催に先立ち、皆様には大変御多忙の中、またコロナ禍にも関わらず参加していただき感謝申し上げる。本来であれば、市長から直接、委嘱状交付となるが、新型コロナウイルス感染症対策のため、このような形式になったことを御容赦願いたい。僭越ながら市長に代わり、一言御挨拶申し上げる。
・緑の審議会は、緑地の保全や緑化の推進に関する基本的な計画や、その他の重要な事項について調査審議するための本市の附属機関として重要な役割を担っている。
・委員の皆様には、日頃より本市の緑化推進に御理解と御協力を賜り心から感謝している。また、本審議会においても、緑に係る貴重な御意見を賜るようよろしくお願い申し上げる。
・旭川市は豊かな自然と都市機能が調和したまちだが、豊かな自然を次の世代へ引き継いでいくことはまちづくりに携わる我々に与えられた大きな仕事だと認識している。
・特に緑の果たす役割は景観のみならず、レクリエーションや防災等多岐に渡るため、将来を見通した長期的な視点に基づいた計画が必要となり、本審議会の意見を得ながら、平成28年に計画期間を20年とした「第2次旭川市緑の基本計画」を策定したところである。
・この基本計画をより実効性のあるものとするために、計画期間を前期・中期・後期に分け、計画に位置付けられた施策を段階的に進めていくための具体的な推進方法等について定めたアクションプログラムがある。
・アクションプログラム前期計画が令和2年度で終了したことに伴い、令和3年度から5か年の中期計画を新たに策定した。委員の皆様には、今後の施策の実施状況や進捗状況について、評価・審議をお願いしたい。
・本審議会では市民生活にも大きく影響する都市公園の緑化や整備等についても審議いただいている。本市では、「旭川市公園施設長寿命化計画」に基づき、公園施設の計画的な維持管理や更新を行っており、現在、第2次計画の策定作業を進めているところである。公園の整備については市民の関心も大きいことから、それぞれのお立場で御意見をいただけたらと期待しているところであり、何卒御協力の程よろしくお願い申し上げる。
4 議題
(1)「会長・副会長の選出について」
(事務局)
・<資料1に沿って会長・副会長について説明>
・どのように会長・副会長を決めるか諮りたい。
・事務局の案として、前審議会に引き続き、会長を江口委員、副会長を安藤委員にお願いしたいがいかがか。
(各委員)
・(承認の拍手)
(事務局)
・各委員の承認をいただいたので、お二人にお願いしたい。
・江口委員、安藤委員は会長、副会長席にそれぞれ移動願う。
・<江口委員、安藤委員それぞれ会長席、副会長席に移動>
・江口会長、安藤副会長にそれぞれ一言ずつ御挨拶願う。
(江口会長)
・大学でも試験の延期や学生の校内への出入りを許可制とし、様々な新型コロナ感染症対策を講じている。そのような中、本日お集まりいただき感謝申し上げる。
・本市の緑をいかに維持管理していくかが本審議会の中心的な考えである。しかしながら、今回の議題にもある公園の整備で言えば、子ども・子育てにも大きく関わりがあり、ヒートアイランドや二酸化炭素の吸収における緑の役割という視点は経済にも関わる。つまり、本審議会は、旭川の社会全体に係る重要な問題を議論する場であると認識している。コロナ対策を意識した中、皆様の活発な議論を期待したい。
(安藤副会長)
・本審議会には「第2次旭川市緑の基本計画」の策定当初から携わっており、アクションプログラム前期計画が終わり、今年度から中期計画が始まっているが、改めて時間の経過を感じているところである。
・幅広い分野に精通した委員の方々が集まっている会議なので、忌憚のない意見により、旭川の緑がより良いものとなることを期待している。
(2)「会議の運営について」
(江口会長)
・議題について、事務局より説明願う。
(事務局)
・<資料2に基づき説明>
(江口会長)
・説明に対し何か意見はあるか。
(各委員)
・(意見なし)
(江口会長)
・説明どおり本審議会は公開とする。また、会議録は要約版とし、発言者名は非公開とした上で市ホームページにて公表する。
・会議を公開することとしたので、傍聴者の入室を許可する。
・<傍聴者入室>
(3)「第2次旭川市緑の基本計画アクションプログラムについて」
(江口会長)
・議題について、事務局より説明願う。
(事務局)
・<資料3に基づき説明>
(江口会長)
・緑の基本計画を実現するためにアクションプログラムがある。
・アクションプログラムは、毎年何をやっていくか具体的に述べたものであり、計画の実現に向けて事務局から毎年説明があるが、今回は令和2年度の実績等について説明があった。
・事務局からの説明で、わからないところや不明な点はないか。
(A委員)
・今までの審議会の議事録を市のホームページで確認したが、大変な作業であると感じている。
・ 【資料3】8ページの e-3-1 において、「ビオトープ」といった記載があるが、その言葉の意味について教えてほしい。
・全体的にカタカナによる表現が多いが、広く市民の方々に理解して貰うためには皆に分かるような表現が必要だと思う。
(事務局)
・ビオトープとは、概念的な話になるが生物空間、つまり生物が空間的に生育している状況である。
・具体的にどのようなものがビオトープであるかを説明することは難しいが、生態系を学べる場の創出、市民の方に生物環境を広く知ってもらうことは重要な取組の1つであると認識している。
・生態系を観察可能な市有施設として、緑のセンターや嵐山公園センターがあり、それらの施設では緑や自然に関する情報発信を行っている。
(安藤副会長)
・専門分野ではないが説明させていただくと、ビオトープとは外来語でドイツ生まれの概念であり、「生物の暮らす場所」が語源となっている。
・環境教育の実践においては、ビオトープは、池や川などの水辺を利用したものも多いが、広い視点で見ると、水辺だけでなく林のビオトープといった概念もある。
・緑が少ない東京などの都心の学校では、学校の中に小さな水辺を作ったりするなど、ビオトープを使った環境教育を実践しているところも多い。しかしながら、北海道は自然が豊かなので、ビオトープを実践している学校は少ないのが実情である。
・近場の事例で言えば、富良野市では、何校かビオトープを実践しているところもある。
・個人的な考えだが、旭川市は、環境教育と学校教育との連携は弱いと感じており今後の課題であると認識している。
(A委員)
・誤解を防ぐために、エコアップなどの和製英語は可能な限り避けた方が良い。
(江口会長)
・日本語に訳すことが難しい場合を除いて、可能な部分は今後注意願いたい。
(4)「旭川市公園施設長寿命化計画について」
(事務局)
・<資料4-1~資料4-4に基づき説明>
(江口会長)
・市内には数多くの大小様々な公園があり、大きく課題を2つに分けた上で説明があった。
・ 「身近な公園」では、遊具の老朽化による修繕や更新、人口減少などに伴うスリム化といった考え方、「規模が大きな公園」については、施設の建設から年数が経過しており、老朽化により維持管理などの費用がかかる課題など、その他にも多岐にわたる視点から説明があったが、不明な点や質問はないか。
(江口会長)
・【資料4-4】において、末広キレンジャク公園の説明があったが、将来的には末広中央公園に集約し、公園自体が無くなる可能性があるということか。
(事務局)
・例として集約という言葉を使ったが、末広キレンジャク公園を廃止するということではない。
・公園を利用される方がいる中での話なので、町内会の皆様に意見を聞きながら事業を進めている。例えば、末広中央公園は、規模が大きい地区公園という公園種別であるため、遊具の充実・集中を図っていく。それに対し、末広キレンジャク公園は、規模が小さい地域に根ざした公園なので、町内会のイベントに使えるような芝生広場など、公園利用者の年齢層や用途など利用者主体で考え、公園の役割分担をしていこうといった考えである。
・究極の形としては、たくさんある公園を集約するということは、将来的に必要となる可能性は否定できないと考えられるが、現時点ではそこまでのことは行っておらず、段階を踏んで、町内の意見を聞きながら1公園内のスリム化を進めていく考えでいる。
(江口会長)
・昨年度、地域の方の公園の利用状況などの意見を聞くためのアンケートを行い、公園の活用状況を調べたところ、「活用されている公園」と、「活用されていない公園」があるようだ。
・先程、事務局から説明があった、末広キレンジャク公園のケースで言えば、公園を廃止するのではなく、遊具を集約し、用途を変えていくといった方向性のようだ。また、地域に複数公園があり重複しているケースでは、遊具のスリム化や、公園数のスリム化など考えなければいけない課題がある。
・しかしながら、できるだけ公園を無くしたくないといったジレンマがあり、その板挟みの中で、審議会で様々な議論を進めているといった状況であるが、いずれにしても限られた予算の中で、どのように公園を維持していくかといった難しい課題を抱えている。
・公園について、些細なことでもいいので何か質問はないか。
(B委員)
・私は子育て世代であり、日常的に公園を利用しているが、市内には特色がない似たような小さい公園が点在しており、違いがわからないため、「公園の差別化」を図ったほうが良いのではないかと感じている。
・例えば、先日、東京オリンピックが開催されバスケットボールやスケートボードのメダリストが誕生し注目されたが、旭川はバスケットボールが強く、また横乗り系のスポーツ文化が栄えている地域である。
・遊具ありきの公園ではなく、遊具なしでバスケットゴールがある公園、スケートボードができる公園を作ってみるもの面白いと思う。
・地域のニーズも大切な要素だとは思うが、旭川の文化を象徴するような公園、どこの地域でも色々なことが楽しめる、そういった意味での「公園の差別化」を図る考えも大切だと思う。
(事務局)
・御指摘のとおり、街区公園であれば昭和50年頃をピークに建設が進められ、その際に、ブランコや滑り台などを画一的に整備した経緯があり、似たような公園が多い現状となっている。先程説明したとおり、そのような公園は、地域に話を聞きながら遊具のスリム化や更新を進めているところである。
・「公園の差別化」というお話があったが、例えば、オリンピック競技で話題になったスケートボードができる公園はどこかと聞かれれば、永山中央公園にスケートボードができる施設があるが、その施設以外にはないのが現状である。
・様々なニーズがあるので、色々な方の意見を聞きながら、整備を進めるというのも大切なことと認識している。
(C委員)
・花咲スポーツ公園の施設の老朽化の話があったが、それに対し、東光スポーツ公園は整備が最終局面を迎えている。
・東光スポーツ公園は、花咲スポーツ公園を将来的に補完する目的で、施設整備が進められた経緯があると認識している。
・花咲スポーツ公園の球技場は、資料の写真にもあるとおり、冬季はスケート場になっているが、整備する費用に対し、利用者が少ないため、現在の実情に合っていないのではないかと感じる。
・運動公園は、大きな施設が多く、市の財政上の負担も大きいため、状況に応じて施設を廃止するといった選択肢を持つことも重要である。
・運動公園に関わる計画を作成する場合には、それぞれの公園の役割を認識した上で、施設の整備方針を検討することが大切だと思う。
(江口会長)
・C委員の言うとおり、役割分担は大事な論点である。
・先程、B委員から話があった「公園の差別化」に繋がるが、東京オリンピックにおいて、スケートボードやスポーツクライミングが競技種目に採用されたことが記憶に新しいが、スポーツや遊びは、地域の文化に関わるものであり、時代によって、施設を変えていくことは、必要なことであると考える。
・スポーツ文化、遊び文化に公園が果たす役割を考えながら公園を維持していく必要性をお二人の意見を聞いて認識した。
・様々な意見があったが、最後に事務局から一言ないか。
(事務局)
・施設の改修や更新については、非常な大きな問題になっており、市内には施設がある公園は大小含めて数百公園ある。
・先程、例として体育館の話もあったが、大規模な施設は、多くの市民の皆様に利用されており、そういった施設は、様々な調整や整理が必要となる場面が多岐に渡るというのが現状である。
・まずは、各スポーツ団体等、市民の皆様の意見を参考にしながら、今後どのように事業を進めていくか考えていく必要があると認識している。
(江口会長)
・公園の施設や整備については、本審議会で取り扱う案件となっており、そのことについて御意見があればその都度発言してほしい。
・他に質問がなければ、次の議題に移る。
(5)「ナナカマドの植樹について」
(事務局)
・<資料5に基づき説明>
(江口会長)
・ナナカマドについて、説明があったが質問や意見はないか。
(D委員)
・ナナカマドは市内に多く植樹されているが、個人的な見解としては、ナナカマドが悪いのではなく、管理手法が問題だと思う。
・ナナカマドは樹木の性質上、非常に傷がつきやすく、かつ傷に弱い。根元から萌芽(ひこばえ)が生じやすいが、これを抑えることが大切である。
・萌芽(ひこばえ)が旺盛になると、幹に腐れが入りやすくなる。
・適切な時期の剪定や、除雪などで傷をつけないように注意するなどの対策が必要である。
・適正な管理によって、今あるナナカマドは、半分以上は復元できるのではないかと考えている。
(江口会長)
・木の特徴や性質を理解した上で、管理することが重要との話であった。
・本州には、冬に咲く花があるが、旭川にはそういった花はない。
・旭川にゆかりのある井上靖氏は、「ナナカマドの雪をかぶった赤い実のランプ」 といった表現をされている。一面雪で覆われる冬の旭川において、素敵な光景である。
・樹木に精通している者が樹木の管理者に対し、ナナカマドの性質や特性について理解を深めるための講習会などを行うといった取組も必要なのではないかと思う。
・個人的な意見だが、ナナカマドは、何とか維持していきたい樹木である。
(A委員)
・今年の話になるが、自宅近くにある道道の枯れた2本のナナカマドについて、北海道の職員が新しい樹木を植えたいと訪ねてきた。
・その道道には他にも枯木があり、植え替えが可能か聞いたが、道の職員によるとナナカマドは1本あたり2~3万円の費用がかかり、すぐに対応することは難しいとの話を受けた。
・先程の話にもあったが、ナナカマドを適切に管理することが大切であると感じている。
(江口会長)
・各委員に確認したいが、他の樹木と比較すると、ナナカマドは管理に費用がかかる樹木なのか。
(各委員)
・それは違う。
(江口会長)
・ナナカマドを植樹する際は、場所を良く検討した方が良い。
・事務局に聞きたいが、ナナカマドが老木となり朽ち果てた場合は、他の木に植え替えるといったことも考えているのか。
(事務局)
・本市では「旭川市道路緑化指針」を作成しているが、その中でナナカマドは、植栽する樹木の中では、留意すべき樹種という位置付けとなっている。
・ナナカマドが枯れてしまい、植え替えが必要となった場合は、路線ごとの樹種の並びや枯れ具合などの状況を踏まえながら、総合的に判断している。
(江口会長)
・以前、プラタナスの話も議題に上がったが、それぞれの木の性質に合わせた管理の難しさというものがある。
・他に意見がなければ、次の議題に移る。
5 その他
(江口会長)
・その他全体を通して、御意見などないか。
(E委員)
・座席の配置について、意見がある。
・コロナ対策として、やむを得ず今の配置にしていると思うが、事務局が座席の後ろにおり、誰が説明しているかわからず話が聞きにくい。皆の顔が見える座席配置となるような工夫が必要だと思う。
(江口会長)
・今回は、新型コロナウイルス感染防止の観点から、今の配置になった。
・次の審議会においては、皆の顔が見渡せるような座席配置を事務局は検討してほ しい。
(A委員)
・【資料1】の「旭川市緑の審議会条例」について質問がある。
・第4条の2に「会長は、会務を総理し、審議会を代表する」とあり、第6条の4 に「部会長は、部会の会務を掌理する」とあるが、二つの語句の違いは何か。
(江口会長)
・事案によっては別途部会を開く場合があり、以前、安藤副会長が部会長をやった事例がある。そういった両者の違いがある。
6 閉会
(事務局)
・次回の開催日は未定のため、開催日が決まったら改めて事務局から連絡する。
以上