「フォスターコンサート実行委員会」~文化芸術のカタチvol.24
音楽で地域を盛り上げ、子どもの成長を応援する。フォスターコンサート実行委員会の久保村正規さんが経営するBAR「ラバーソウル」にお伺いし、お話をお聞きしました。
内容
-フォスターコンサートとはどのような取組ですか?-
英語で里親のことを指す「フォスターペアレント」から命名しており、コンサートで得た入場料や協賛金等で得た利益を全額、児童養護施設の旭川育児院に寄附し、子ども達の修学・進学のために活用していただこうという取組です。
平成26年からこれまでに6回開催してきました。
次回は、第7回フォスターコンサートを令和5年2月19日(日曜日)17時から開演予定です。場所は、常盤町1丁目の道北経済センター2階大ホールで開演30分前に開場します。出演者はアマチュアですが、経験豊富で素晴らしい技術を持ったバンドで、「ベンチャーズ騎士(ナイト)」、「ステラクルー」、「Soul Hearts(ソウルハーツ)」、「Rit'Z(リッツ)」」、「ザ・ブラックバード」)の5組です。
公演の時間は、1バンドにつき30分なので、全体で2時間半ぐらいですね。
会場では、ベンチャーズ、ブルーハーツといったロックナンバーのほか、浜田省吾の曲や皆さんが耳にしたことのあるJ-POPや、私が参加する「ザ・ブラックバード」がビートルズを演奏する流れで、皆さんが口ずさめるような曲を選んでお届けします。演奏を聞くだけではなく、たくさん動きながらパフォーマンスをするので、出演者も観客も一緒に踊りながら、楽しくやれればと思います。
-旭川育児院への寄附を行うことになった経緯を教えてください。-
今は行っていないのですが、買物公園の活性化のため、平成15年から「てきに~じ~コンサート」を開催してきました。
私が高校1年生のときに買物公園ができて、旭川が全国的に有名になり、学校卒業後に道外に出てからも買物公園について話題に上ることが多く、とても誇らしく思えたのを覚えています。その後、旭川に戻り、買物公園沿いのレストランで働き始めたのですが、月日が経つにつれ、段々と賑わいが失われてきているのを感じていました。そこで、自分にも何かできることはないかと考えた結果、買物公園で自分の好きなビートルズを中心とした演奏を行うストリートライブを行い、賑わいづくりに取り組むとともに、収益金を旭川市の子育て支援の基金に寄附し、地域貢献につなげてはどうかという考えに行き着きました。
そこから、旭川育児院の支援団体である「心の里親会」とのつながりができて、形を変えてフォスターコンサートの実施に至ったという経緯ですね。
-長くチャリティコンサートを開催されていますが、苦労したことも多かったのではないでしょうか。-
買物公園での取組は道路使用の規制や周辺店舗の理解を得るのが本当に大変でした。協賛していただいた方や会場にお越しいただいた皆様もそうですが、買物公園での実施を応援してくださった西武旭川店さんや、フォスターコンサート立ち上げ時に会場使用で協力いただいたトーヨーホテルさんのお力添えなくしては実施できなかったと思います。
このような皆様のご協力により、徐々に輪が広がっていきまして、行政や関係者の理解を得られるようになりました。これまでのフォスターコンサートによる寄附金総額は1,300万円程にも上ります。応援してくださった方々には感謝の言葉しかないですね。
児童養護施設は、原則として3歳から20歳までの子どもが支援の対象になるのですが、卒院後も仕事のことや生活のことで支援が必要になることもあり、単純に年齢で線引きできないのが実情です。そのようなときに子供たちに支援の手を差し伸べるための活動資金になればと思いますが、それだけではなく、晴れ舞台を用意し地域のアマチュアバンドの活性化を図ること、来場者や運営スタッフに楽しんでもらうこと、協賛者のPRにつなげることといった三方良しの取組にすることを目標にしています。
-取組の継続に向けて、課題はありますか?-
コロナの感染が広がってから、コンサートが開催できておらず、次回は3年3ヶ月ぶりとなります。間が空いてしまったので、これまでどおり沢山の方にお越しいただけるか、協賛を頂けるかというところに不安があります。
この3年3ヶ月の間も、毎年新聞に取り組みを掲載いただくことで、協賛金を頂きながら寄附は継続してきましたが、現時点での集まりがあまり芳しくないので、情報発信を強めていかなければならないと思っています。
また、これまでは、会場全体が盛り上がるように、食べ物とお酒を販売していましたが、コロナもなかなか収まっていない状況なので、どこまでできるか検討が必要です。皆で楽しく過ごすということと、安心して参加いただけるための感染対策のバランスを取るためには、ぎりぎりの判断が必要になりますね。
それから、私も長く活動を続けてきましたが、体力・気力が必要な取組なので、今後の継続についてはあまり自信がありません(笑)旭川は昔から音楽大行進が行われ、ブラスバンドなど、音楽のレベルが高く、理解も進んでいる街だと思います。これからも賛同者の輪を広げていき、音楽の力で地域を良くしていこうという流れが生まれてくることを期待したいですね。
-取組のPRをお願いします。-
令和5年2月19日(日曜日)17時開演の第7回フォスターコンサートの入場チケットは、旭川育児院、私が経営するBAR「ラバーソウル」と、こども冨貴堂で購入いただけます。価格は1、000円です。
出演者は素晴らしい技術を持っていることはもちろんですが、旭川育児院を支援するために汗を流せる、心持ちも一流のバンドマン達なので、暖かい雰囲気で音楽を楽しめると思います。
協賛金については、旭川育児院が窓口で、一口5千円でチケットを1枚、二口以上でチケットを2枚お付けします。企業、団体のほか個人での協賛も可能です。
「John 久保村」という名前で、私がパーソナリティを務める「ゲットバック・ザ・BEATLES(ビートルズ)!」というFMりべーるの番組内で、匿名希望の方以外のお名前を漏れなくご紹介します。
皆様に賛同いただき、協力いただくことで成り立つ取組です。観に来て良かった、協賛して良かったと思われるような楽しいコンサートになるよう、精一杯努めたいと思います。
沢山の方のご来場と取組への協賛をお待ちしております。
まとめ
●地域のアマチュアバンドによるライブコンサートを開催し、ビートルズやブルーハーツなど、多くの人が楽しめる聞き馴染みのある曲を演奏している。
●コンサートで得た利益を全て旭川育児院に寄附し、子ども達の修学・進学の支援をしている。
●コンサート開催と寄附の実施のため、たくさんの来場と協賛を募集している。
団体情報
名称 | フォスターコンサート実行委員会 |
住所 |
ー |
創作・練習の日時・頻度 |
― |
会員の募集 |
なし |
会費 |
ー |
連絡先 |
○チケット販売 1 旭川育児院 ○協賛金受付 ・旭川育児院 |
その他 |
ー |
- 他の団体・サークルの記事については、以下のページにまとめています。
「文化芸術のカタチ」‐旭川市の文化芸術に関連する団体・サークルをご紹介します。