「特定非営利活動法人 日米加吟詠連盟 日本國風流詩吟吟舞会 旭川地区本部」~文化芸術のカタチvol.3

情報発信元 文化振興課

最終更新日 2022年3月29日

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詩吟で心身ともに健康に。今昔の漢詩や和歌、謡曲などを吟詠する「日本國風流詩吟吟舞会(にほんこくふうりゅう しぎんぎんぶかい) 旭川地区本部」の渡邉理事長にお話をお聞きしました。

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渡邉理事長

内容

-詩吟とはどのようなものなのでしょうか?-

李白や杜甫といった中国・唐の時代の詩人が残した漢詩のほか、和歌、謡曲、俳句、現代詩などに節をつけて吟詠する邦楽です。

古今東西で共通する人の心のうちや花鳥風月が題材となっていて、その内容は聞く人、見る人に感動を与えるものです。

漢詩というと難しい印象を受けますが、最初は「絶句」という4行程度の短いものを取り扱うので心配ないです。


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旭川支部の軌跡(昭和編、平成編)

-日本國風流詩吟吟舞会とはどのような流派ですか?-

日本國風流は、詩吟を通じて人間性、人格、見識を高めるため、昭和2年に薩摩琵琶の名人である流祖・雨宮國風 師が吟詠の流派を興し、昭和12年に吟舞会を設立されました。その後、全国に活動の輪が広がり、旭川では昭和29年に國風会が誕生したところが始まりとなります。

現在は横浜に総本部を置き、日本とアメリカ、カナダの連盟で地区本部、支部、教室が広がっています。道内にも旭川地区本部のほか、札幌や釧路などに地区本部、支部、教室があり、全国や全道での交流大会も行われます。

これまでの旭川支部の歩みについては、昭和編と平成編に分けて2冊の本にまとめています。長い歴史があるので制作期間は合わせて3年程かかりましたが、先達の取組をこれからの人に伝え、つなげていくために一生懸命作りましたので、皆さんにご覧いただきたいです。


-どのような練習をするのですか?-

旭川は北海道地区の本部として教室が30以上あり、活動が最も盛んです。各教室に数名ずつが所属しており、地域毎に公民館や市民センターなどで週1回集まり、洋楽の譜面に当たる「節調」と歌詞に当たる漢詩や和歌を記した専用の教本やCDを使用して練習します。

学習内容は初級、中級、上級とレベル毎に分けられているので、それぞれの習熟度に合わせて覚えていくことができます。

技量に応じて10段までの段級位があり、毎年5月と10月に開催する支部審査会で昇級、昇段を決定します。順調にいけば2年半くらいで中級となる3段まで進めます。

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段級位と指定の吟題
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教本、CD
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コンダクターという機械で音程を確認しながら練習

-発表の機会もあるのでしょうか?-

最近はコロナ禍でなかなか思うように開催できていませんが、数百名が集まる大規模な全国大会、全道大会を毎年開催してきており、令和4年は岩手県奥州市で全国大会、札幌で全道大会が行われる予定です。

全道大会では新人コンクールがあり、入会して最初の檜舞台となります。審査会のときもそうなのですが、最初は舞台に上がるときにとても緊張してしまい、思うように吟詠できない方もいます。しかし、これは慣れの問題なので、皆さん挑戦を続けていくうちに自然と度胸がついて、実力を発揮できるようになっていきます。このことは、非常に良い経験であり、成長の機会になると思います。

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全道大会
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全道大会 舞と詩吟

-詩吟の魅力を教えてください。-

取り扱う漢詩や和歌、謡曲などは時代の風雪に耐え残されてきた名作ばかりであり、内容を理解すると涙が出るほどに心が動かされるものです。詩吟を通じてこの感動を伝え、共有できることが一番の魅力ですね。

吟ずることで心肺機能が高まり、大きな声が出せるようになったと喜ばれる方もいます。人前で発表することで度胸がつきますし、詩吟を覚えることで認知機能の維持にも効果があり、心身の健康増進につながることも魅力だと思います。

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練習風景(合吟)
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練習風景(独吟)
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詩に節調を記入したものを確認しながら吟詠する。

-今後、どのような活動をしていきたいですか?-

比布や愛別、美瑛、東川など旭川近郊にも教室を広げたいです。そのために、活動を知っていただく努力を重ね、新たな仲間を見つけていく必要があります。古き良き詩吟のスタイルを継承していくことも重要ですが、変えていかなければならないこともあります。旭川地区本部では、詩吟に合わせて芝居を行う企画構成吟の開催、歌謡曲と漢詩をミックスした歌謡吟詠の発表、大会発表時の吟題に合った写真をプロジェクターでスクリーンに映し出す演出、子ども食堂への寄附を行うチャリティイベントの開催など多くの人に親しみやすく感じていただけるような新しい取組も行っています。

このような取組に少しでも興味をお持ちいただけるようであれば、体験・見学はいつでも可能ですので、お気軽にご連絡ください。

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全道大会時の企画構成吟
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チャリティイベントの企画構成吟

まとめ

  • 漢詩や和歌、謡曲などの名作に触れ、その感動を詩吟に乗せ、伝えることができる。
  • 心身の健康維持、はつらつとした生活を送るための鍛錬の機会となる。
  • 旭川支部では、地域での取組の広がりを目指し、新しい舞台や企画の制作に挑戦し続けている。

   取材後の追加情報

 詩吟サークル「旭風会」の開設(令和4年8月18日 追加)

 令和4年9月より、旭川まちなかぶんか小屋(旭川市7条通7丁目右10号)で、毎週水曜日の午後2時より活動を開始します。
    見学可能です。興味がある方は、お気軽にお立ち寄りください。
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 令和5年度事業計画(芸術文化活動報告)(令和5年3月9日 追加)

  令和5年度の取組の実施計画を作成しました。令和5年度も春季・秋季の審査・温習会などの様々な催しを行います。
  また、4月以降は「出前詩吟ライブ」を実施予定です。詩吟を聞いてみたいという町内会等からのご要望に応じて、お近くの会場で出張ライブを行いますので、お気軽にご連絡ください。
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「春のおとずれ 詩吟ライブ」の開催とサークル入会のご案内(令和5年4月5日 追加)

令和5年5月21日(日曜日)午後1時から愛宕富士住民開館(豊岡7-8)で「春のおとずれ 詩吟ライブ」を開催します。
入場無料で、多くの方のご来場をお待ちしております。
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また、渡邉理事長が代表を務める旭川地区本部の「吟詠会」が、活動拠点を北星地区から「大成市民センター(6-14)」に移転しました。
一緒に楽しく詩を吟詠する仲間の入会を募集しています。
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令和6年度事業計画(芸術文化活動報告)(令和6年2月26日 追加)

令和6年度の取組の実施計画を作成しました。令和6年度も春季・秋季の審査・温習会などの様々な催しを行います。
また、令和5年から実施している「出前詩吟ライブ」について、市内各地区での開催依頼をお待ちしております。また、練習風景の見学も大歓迎です。
お気軽にお問い合わせください。
17-117-2

団体情報

名称 特定非営利活動法人 日米加吟詠連盟 日本國風流詩吟吟舞会 旭川地区本部
住所

創作・練習の日時・頻度

 週1回、各公民館、市民センターなどで実施

※詳細はお問い合わせください。

会員の募集 あり
会費 約2,000円/月
連絡先

0166-33-9734 又は 080-1875-0461 渡邉理事長

その他

入会前の見学、体験が可能ですので、ご相談ください。

  • 他の団体・サークルの記事については、以下のページにまとめています。

 「文化芸術のカタチ」‐旭川市の文化芸術に関連する団体・サークルをご紹介します。

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