史跡等表示板 上川郡農作試験所事務所棟(忠別太駅逓第一美英舎)
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2 上川郡農作試験所事務所棟(忠別太駅逓第一美英舎)
この建物は、北海道庁が上川郡農作試験場の官舎として建設したもので、明治19年5月に着工、8月10日に完成した。試験所官舎として使用されるかたわら、上川郡を訪れる官吏等の宿泊所としての役割を担っていた。
明治20年、上川道路の築造にあたっていた樺戸監獄所の忠別太出張事務所となり、また明治21年から23年にかけて、建物の一室が上川二等測候所として観測に使用された。
さらに明治22年、官設駅逓として貸与され、一部改修し、8月15日に忠別太駅逓第一美英舎として開駅した。また同年、官用電話線が架設され、測候所内に忠別電話局も併置された。
このように、この建物は、農業試作、道路開削、気候の確認、人と物資の流動や通信など、当時の最先端拠点として使用され、上川開発に果たした役割は極めて大きいものがあったが、鉄道の開通などにより駅逓の機能も薄れ、明治36年7月24日に廃止となり、公的な使命を終えた。以後、個人住宅に使われたが、幸い喪失を免れ、今日に至った。
昭和41年、旭川最古の建造物として、旭川指定文化財となり、昭和63年、復元工事を行い、建設当時の姿に復した。
所在地
旭川市神居1条1丁目1番30号
地図
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