養育費・面会交流について
子どもにとって、両親の離婚はとても大きなできごとです。
子どもがこれを乗り越えて健やかに成長していけるよう、離婚をするときに親としてあらかじめ話し合っておくべきことに「養育費」と「面会交流」があります。
養育費・面会交流についての相談
- ひとり親家庭相談
ひとり親家庭が抱える悩み、経済的なこと、就労支援など自立支援に関することの相談等を受け付けています。養育費・面会交流については、詳しいお話しをお聞かせいただいた後に対応する専門機関等のご案内させていただきます。- 電話 0166-25-9107
- 住所 旭川市7条通10丁目 第二庁舎5階
- 時間 月曜日~金曜日 午前8時45分~午後5時15分(祝日、年末年始は除く)
- 無料法律相談
- 日時 令和元年11月25日、令和2年1月24日、令和2年3月25日
- ひとり親家庭の父親・母親を対象に、養育費の取り決めや面会交流の問題、各種債務の返済や離婚に伴う相談(離婚前の方の相談も可能)等、自分では解決困難な事例について、弁護士による無料法律相談を行っています。
養育費・面会交流についてインターネットで調べる
「子どもの養育に関する合意書作成の手引きとQ&A」について(法務省)(新しいウインドウが開きます)
- 子どもの養育に関する合意書作成の手引きとQ&Aパンフレット(法務省作成)(PDF形式 4,278キロバイト)
- 子どもの養育に関する合意書(PDF形式 89キロバイト)
- 子どもの養育に関する合意書(記入例)(PDF形式 158キロバイト)
養育費とは
養育費とは、子どもを監護・教育するために必要な費用のことをいいます。
一般的には、経済的・社会的に自立していない子が自立するまでに要する費用を意味し、衣食住に必要な経費、教育費、医療費などがこれに当たります。
親の子どもに対する養育費の支払義務(扶養義務)は、親の生活に余力がなくても自分と同じ水準の生活を保障するという強い義務(生活保持義務)だとされています。
子どもがいる夫婦が離婚する場合、基本的にはどちらか一方が親権者となって子どもを養育することになりますが、離婚により親権者でなくなった親であっても、また、子どもと離れて暮らすこととなった親であっても、子どもの親であることに変わりはありませんから、子どもに対して自分と同じ水準の生活ができるようにする義務があります。
子どもに対し、親としての経済的な責任を果たし、子どもの成長を支えることは、とても大切なことです。
養育費の取り決めについて
養育費は、子どものためのものですから、子どもと離れて暮らすことになる親と子どもとの関係を大事にするためにも、離婚時にきちんと取り決めておくようにしましょう。新しい生活の始まりからすぐに養育費の支払がスムーズに行われるように、養育費の金額、支払時期、支払期間、支払方法などを具体的に決めておくのがよいでしょう。養育費の取り決めは、後日その取り決めの有無や内容について紛争が生じないように、口約束ではなく、書面に残しておくようにしましょう(できれば「公正証書」にするのがよいでしょう。)。
養育費の支払は、長い年月継続するものです。その間、子どもと一緒に暮らす親にすれば、子どもの病気などにより監護費用が増えることもあるでしょうし、離れて暮らす親にすれば、再婚により扶養家族が増えたりすることもあるでしょう。事後的な事情の変更がある場合には、いったん取り決めた養育費の増額や減額を他方の親に求めることができる場合があります。
面会交流とは
「面会交流」とは、子どもと離れて暮らしているお父さんやお母さんが子どもと定期的、継続的に、会って話をしたり、一緒に遊んだり、電話や手紙などの方法で交流することをいいます。
子どもは、両親の離婚という大きなできごとを経験して、「自分が悪いことをしたのでこんなことになってしまったのではないか?」、「自分を嫌いになっていなくなってしまったのではないか?」などと不安な気持ちになったりします。面会交流は、そんな子どもに、父母それぞれの立場から、「あなたが悪いんじゃないよ。」、「離れて暮らしているけど、どちらの親もあなたのことを好きなんだよ。」という気持ちを伝えていく一つの方法です。
離婚によって夫婦は他人になっても、子どもにとっては父母はともにかけがえのない存在です。面会交流は、そんな子どものために行うものです。子どもは、面会交流を通して、どちらの親からも愛されている、大切にされていると感じることで、安心感や自信をもつことができ、それが、子どもが生きていく上での大きな力となります。
面会交流の取り決めについて
面会交流は子どもの健やかな成長のためにとても大切なことであり、子どもにとって望ましい面会交流を行うためには、父母双方の協力が欠かせません。夫と妻という関係から子どもの父と母という立場に気持ちを切り替え、子どもの親同士というパートナーとして協力しましょう。
面会交流の方法や時期、回数などについては、子どもが安心して面会交流を楽しめるように、子どもの年齢や健康状態、生活状況等を考えながら無理のないように決めることが大切です。また、親同士がお互いに守らなければならないルールについてもしっかりと決めておくようにしましょう。面会交流の取り決めは、後日その取り決めの有無や内容について紛争が生じないように、書面に残しておくようにしましょう。
面会交流は、長い年月に渡って行われるものです。また、時間の経過とともにお子さんは成長し、養育環境も変化します。取り決めを守って安定した交流を行うことに加え、状況に応じてお互いに話し合い、協力し合いながら、子どもにとって最もよい面会交流を行っていくことが大切です。