平成30年度第1回上下水道事業懇話会会議録
平成30年度第1回会議録
議題 |
(1)水道局の災害・事故対策について |
日時 |
平成30年8月30日(木曜日) 午後3時から午後4時30分まで |
場所 |
旭川市水道局(上常盤町1丁目) 4階 第2会議室 |
出席者 |
参加者(9人) 橋本、今村、山下、篠原、太田、稲尾、亀田、山田、菅(敬称略) 事務局(11人) 富岡(上下水道部長)、宮川(上下水道部次長)、長谷川(上下水道部次長)、 氏家(上下水道部次長)、平子(料金課長)、松田(サービス課長)、 藤原(下水道施設課長)、森内(浄水課長)、小林(下水処理センター所長)、 阿部(総務課長補佐)、長野(総務課管理係主査) |
傍聴者の数 |
0人 |
資料(PDF) |
1 開会
2 欠席者の報告
3 配付資料の確認
4 水道局職員(異動者)自己紹介
5 懇話会審議
(1)水道局の災害・事故対策について
水道局から、「水道局の防災体制及び全市的な防災体制、道、関係団体との関連」、「内水排除の仕組み」、「忠和地区溢水のメカニズムと今後の対応」について説明し、質疑応答に入る。
~質疑応答~
(参加者A)
大雨の時、街に溜まった水をポンプで川に排水しているとのことですが、そういった水は泥などが含まれていると思います。ポンプは故障しないのでしょうか。
(水道局)
今のところは大丈夫ですが、やはり機械設備ですので、定期的な点検等は必要になると考えています。
(参加者A)
スノーダクト等、住宅の雨水の排水を道路の側溝ではなく、汚水管に接続していることがあるとのことですが、建築基準法等で規制されていないのでしょうか。なぜ誤接続があるのか理解できないです。
(水道局)
下水道法でも、分流式区域での排水設備については、汚水と雨水を分けて接続するということになっています。しかし、実態として、旭川市だけではなく全国的に誤接続があると考えられます。もちろん全ての無落雪屋根の家がそうしているということではなく、ごく一部だとは思っております。
(参加者A)
誤接続があったところは、改修工事をさせるといった行政指導のようなものはあるのでしょうか。
(水道局)
最近どうも水洗トイレが流れにくいとの相談を受け、実際に私どもが調査をしたところ、誤接続だったことがあります。その場合は、「お客様の水洗トイレが流れにくい理由はこういうことですよ」という説明をして、素直に従っていただける場合もあります。
(参加者A)
客が改修工事をしたということでしょうか。
(水道局)
お客様の負担で工事を行っています。お客様が困っておられる場合には、工事をやっていただけることもありますが、これはやはりお客様のご理解が必要になってくる事項かなというふうに思っています。
(進行役)
川の増水が非常に激しいときに、街に溜まった水をポンプで川に流すと、さらに川が増水するので、国等から流さないでほしい、というようなことは言われたりはしないのでしょうか。
(水道局)
これも色々な考えがありまして、公には言われませんが、河川管理者は、おそらくあまり流さないで欲しいと考えていると思います。内水排除をやればやるほど、河川水が増えて、下流側に住んでいる地域の方にとっては、不利な方向に働きますし、場合によっては下流側で堤防が決壊する可能性もないわけではないので、その辺は非常に悩ましい部分かなと思います。
(進行役)
近年、集中豪雨で川の水が溢れたり、マンホールから水が溢れるということが増え、大変大きな課題になっていると思いますけれども、今後とも水道局のほうで対策よろしくお願いいたします。
(2)水道局の広報活動について
水道局広報紙「こんにちは水道局です」第52号(平成30年9月発行)の内容説明、ボトルドウォーター「あさひかわの水」の製造販売終了(平成31年3月末まで)について報告し、質疑応答に入る。
~質疑応答~
(参加者B)
広報紙は良く出来ていると思います。私は、旭川の大雨のときには色々と関連した仕事をしているのですが、以前行った神居川の水門工事や、現在行っているウッペツ川の水門工事の際には排水機場を造ったらどうかという話も私どもから出ました。購入されたというポンプ車に比べて排水機場建設は遥かに費用が高額になると思いますが、排水機場を造るというのは難しいのでしょうか。
(水道局)
排水機場を造るとなると、やはり基本的には国の責任でやっていただくことになります。北海道では砂川の方に、56水害を受けてだと思うのですが、水門とともに大きな排水機場が石狩川沿いに造られています。旭川でも、神居川、ウッペツ川に水門を造って増水に備えているわけですが、その川が、大量に増水して石狩川に流れ込むのをシャットダウンするといった状況になれば、私どものポンプでは到底対応できるものではなくなります。雨水といっても実際は川の水ですから、やはり国の責任の中で対応していただきたいと考えております。近年の気象状況を見ますと、いずれそうなる日も、可能性としてはあるかと思いますので、やはり早めに、そういった排水機場等の整備も合わせた対応を行っていただくよう、地域全体で国に働きかけていく必要があると思っています。しかし現状、国の考えとしては、まず、水門のみの整備を優先させるということですので、引き続き、市全体でそういった話をして、国への働きかけを続けていきたいと思っています。
(進行役)
本質的な解決には、お金がかかりそうですが、引き続き、検討をよろしくお願いします。
あと、この広報紙の、市民への訴えやアピール等について何か意見ありませんでしょうか。
(参加者C)
よく出来ているなと思って見ております。
(参加者B)
一つ聞きたいです。排水を汚水管に繋ぐ場合は、指定業者がやっているのでしょうか。
(水道局)
指定業者が行っています。ただやはり、先ほども建築基準法、要は建築審査の中でチェックできないかというお話がありましたけども、建築確認申請においては、配管というものは、具体的に表示されず、ガス、水道、排水等全て含めた形で書かれているだけでして、実際、建築し終わった後に、現地でそこまでのチェックはされていないというのが、旭川市だけでなく全国的な実態となっています。
ただ、下水道法の中では、雨水は汚水管ではなく雨水管に繋がなければならないということになっていますので、少しずつでも、市民の方々にそういった現状だということを報告し、ご理解をいただき、協力いただけるようになればと考えております。
(参加者D)
今日の話で、マンホールから水が溢れてしまうのは、各家庭の雨水が、分流式のエリアの中で汚水管に繋がってしまっているっていうことが大きな要因だということを認識しましたが、市民の立場としては、じゃあ何から協力できるものなのだろうと考えてしまいます。やっぱり下水道法っていうものも、禁止されているっていうことも、今こういう場に来て初めてわかることで、市民はほとんど知らないと思います。一市民として、これが下水道法に違反している、悪いこと、うちは大丈夫なのだろうかっていうところまで、なかなかたどり着いていないっていうのが現状だと思います。この広報紙では、「大雨のときに」ということで、3ページ目の下のあたりに「心配な方は水道局に連絡ください。調査に伺います」と書いてありますが、もっと大々的に訴えていただいて、もう表紙を飾るくらいの内容じゃないかなって思いますし、マスコミでも雨のニュースばかりじゃなくて、「お宅は大丈夫ですか」というようなことを言ってくれれば、市民として自分がやるべきことが分かるのではないのかなっていうふうに感じました。
(参加者B)
実際どうでしょうか。接続工事は個人個人でやれるものではなく、業者さんにお願いするものなので、業者さんの問題もあるのですよね。
(進行役)
接続工事は一般市民ではなく業者さんが、繋ぐなら温かい汚水管の方がいいというようなことでやっているわけですから、業者さんに対する指導をしていただきたいと思います。
(参加者D)
ですが、市民にはそれが悪いことか良いことかっていうのが分からないから、間違って業者が繋いでも、分からないでそこに住むっていうことが起こるのかなと。それはいけないことっていうのを分かってないと、今度業者に頼んだときに本当に大丈夫なのかなっていうのがない現状だと将来的に困ると思います。
(進行役)
やはり、業者さんにも、一般市民にも両方啓発していくのが必要だと思います。
(参加者E)
先ほどの水道局からの誤接続の説明のときに、直してくれる人もいるって言われていましたけど、強制できないのかなと思いました。分かった以上は、お金のことはもちろんあるのでしょうけど、直してくださいっていうことを強く言うのが大事なことだと思うのですが。
(水道局)
誤接続が見つかった場合は、状況を説明して、ぜひ直していただきたいというお願いはさせていただいています。ただ、やはり接続し直す工事を行うとなると、今ある道路や家の舗装や縁石を壊して、穴を掘り、雨水管に繋げ、また復旧するという形になりますし、その道路を占用して工事を行うにも手続きがありますし、その他にも、それにかかる費用というのが、やはり結構かかります。どうしてもお金がかかってしまうといった中で強制ということは難しいのですが、ぜひとも直していただきたい、といったお願いは今後もしていきたいと考えています。
(参加者E)
先ほど他の人が言ったように、自分の家がそういうふうに迷惑をかけているかも知れないっていうことを意識していない人の方が絶対に多いのではないかなと思います。
(参加者A)
わからないですよね。全然知らない人が多いと思います。もう、家を建てるときに、メーカーにお任せですからね。私も今初めて下水道法というものがあるのをお聞きしましたので。
(参加者E)
西日本の大雨の映像を毎日毎日ずっと見ていると、旭川だっていつ起きるか分からないっていう不安はありますよね。だから、そういうこと(誤接続)も起因しているのだっていうのを、本当に今初めて知り、驚いています。
(水道局)
私の知り合いに、建築業者がおりまして、色々と現状を聞いた中で、最近はまずそのような誤接続はやられていないとのことでした。ただ、15年くらい前、平成15年から20年くらいまでの間だったら、建築業者も、悪気があったわけじゃなくて、そもそも下水道法がそうなっているということも知らないでやったことだとは思いますが、やはり、北海道は特に、汚水はお風呂の水も流れたりして温かいですから、そもそもが雨水管ではなく、汚水管に繋ぐっていう前提でやっていた時代、そういった業者さんもいたわけです。ただ、今はそういった業者はほとんどいないのではないかという話は聞いています。だから昔建てられたような無落雪住宅などは、実態として誤接続をやられてきた経過があるのだろうなというふうに思います。ただ、今後は私どもも調査を行っていこうと思っていまして、新しい住宅地と古い住宅地と分けて、傾向をつかんで、来年以降やっていきたいと考えております。
(進行役)
最近特に色々な災害が各地で起こっている中、旭川市民には、やはり旭川は災害が少ないところだよねという、市や水道局に対する信頼があると思いますが、これからもぜひ、安心を引き続き持たせていただけるようお願いしたいなと思います。
もう一つ、広報紙を含めて、水道局の広報全体に対して、市民の反応はどのようになっているか教えていただきたいのですが。
(水道局)
これまで、「こんにちは水道局です」をずっと発行してまいりまして、その件に関しては、今まで直接ご意見等をいただいたという記憶が無かったのですが、たまたま前回の第51号でちょっと工夫といいますか紙面を変えまして、水道についての特集をメインテーマとしてやったところ、メールでの感想や市長への手紙で、広報紙の感想、今まで知らなかったという意見をいただきまして、ちょっと私どもで作った広報紙が、一定の効果があったのかなという感じがありました。広報に関してのお問い合わせというのは、なかなか直接的には無いのですが、水道局の仕事については、市の本庁にある、そういったことを集約する広報広聴課を通じて、色々手紙やメールなどでご意見をよくいただきます。直近では大雨の対応等について問い合わせが多くありました。あと、直接的には水道料金に対して、苦情ではないですが、お問い合わせというか、手続きをこうした方がいいというようなご意見をいただくことがあります。
(進行役)
なかなかこういう広報紙に対しての市民の直接的な反応というのは難しいかと思いますけど、引き続きまた改善よろしくお願いしたいと思います。
それでは今日はお時間になりましたので終了させていただきたいと思います。次回開催は12月頃を予定していますが、水道料金のことについて説明を受け、我々の意見も述べさせていただきたいということを考えております。また次回よろしくお願いいたします。今日はどうもありがとうございました。