平成29年度第1回旭川市総合戦略検討懇談会会議録
日時 |
平成29年10月18日(水曜日)午前10時30分から午前11時40分 |
---|---|
場所 |
旭川市民文化会館 第2会議室 |
出席者 |
参加者
(50音順) 荒山 恭一氏 、石井 吉春氏 、伊藤 義夫氏 、柏葉 健一氏 、 齊藤 敏純氏 、斉藤 素子氏 、坂本 尚志氏 、志水 洸一氏 、 関山 真教氏 、引地 賢一氏 、水上 崇氏 オブザーバー 財務省北海道財務局旭川財務事務所長 渡辺 博明氏 国土交通省北海道開発局旭川開発建設部地域振興対策室長 東海林 隆氏 国土交通省北海道運輸局旭川運輸支局首席運輸企画専門官 山角 雄一氏 経済産業省北海道経済産業局地域経済部地域経済課課長補佐(総括) 直江 健二氏 事務局 総合政策部次長 佐藤 弘康 政策調整課主幹 上代 修 政策調整課主査 安富 一紀 政策調整課 尾形 和哉、武田 彰宏 |
会議の 公開・ 非公開 |
公開 |
傍聴者の数 |
2名 |
会議資料 |
会議次第(PDF形式 58キロバイト) 資料2 旭川市総合戦略検討懇談会の運営について(PDF形式 56キロバイト) 資料3 地方創生推進交付金事業一覧(PDF形式 112キロバイト)資料4 平成28年度旭川市まち・ひと・しごと創生総合戦略に係る施策評価表(案)(PDF形式 302キロバイト) 資料5 旭川市まち・ひと・しごと創生総合戦略(平成29年度改訂版)(案)(PDF形式 1,265キロバイト) |
会議次第 |
1 開 会 2 議 題 (1)旭川市総合戦略検討懇談会の運営について (2)地方創生推進交付金について (3)総合戦略の評価・検証について (4)総合戦略の一部改訂について (5)総合戦略に係る数値目標等の状況について (6)その他 3 閉 会 |
会議内容(要旨)
1 開会
2 議題
(1)旭川市総合戦略検討懇談会の運営について
(事務局)
議題1の地方創生推進交付金について、事務局から説明願います。
(事務局)
資料1、資料2に基づき説明
旭川市総合戦略検討懇談会開催要綱第4条に基づき、参加者の中から進行役を選任
(2) 地方創生推進交付金について
(進行役)
議題2の地方創生推進交付金について、事務局から説明願います。
(事務局)
資料3に基づき説明
(進行役)
ただいまの説明に対して、御質問や御意見等がありましたらお願いします。
― 特になし ―
(3) 総合戦略の評価・検証について
(進行役)
次は議題3の総合戦略の評価・検証について、事務局から説明願います。
(事務局)
資料4に基づき説明
(進行役)
ただいまの説明に対して、御質問や御意見等がありましたらお願いします。
(A氏)
資料の4ページ、基本目標3の「ア 地元企業の海外輸出や販路拡大の促進」についてですが、事業者としては、海外の情報をこれまで以上にいただきたいと考えています。国ごとにどのような物が売れるのかというニーズや、どのような色でパッケージすると良いのかなどの情報をいただければ、より民間事業者の販路拡大が進むと思います。
次に、5ページ、基本目標4の「ア(1) 旭川空港の機能拡充((仮称)SORAの駅を含む)」に、今後の考え方として「全道や全国的な訪日客数は引き続き増加する見込み」と記載されていますが、見込みが甘いのではないかと思います。私が確認した海外へ行きたいランキングでは、中国人が行きたい国として日本は2016年に2位でしたが、2017年には7位に落ちています。その一方でインドネシアからの人気が上昇していますが、食におけるムスリムへの対応を実施していかなければ今後の増加が見込めないと思いますがいかがでしょうか。
(事務局)
商品開発や販路拡大においては、海外の情報は非常に重要だと思いますので、行政として取り組んでいく必要があると思います。
訪日客数については、今後増加するかどうかは注視する必要があると思いますし、ムスリムへの対応については、今後の観光にとって重要であると認識しています。
(進行役)
観光については、旭川市として積極的に取り組むため、DMOを設立しました。御指摘のあった危機感も感じての対応であると思います。状況に応じて対応していただければと思います。
(B氏)
目標値を達成したKPIや目標に向けて順調に推移しているものなど様々ありますが、順調なKPIについては平成31年度の目標値を上方修正するなど、計画の途中でも方向性の変化などにより別の目標を立ててはいかがでしょうか。また、評価項目として「見直し」がありますが、事業を廃止するような印象を持つ表現であるため、「継続」と「見直し」の間の意味を持つ項目があっても良いのではないかと思います。
(事務局)
御指摘の視点も参考にしながら検討したいと思います。
(進行役)
実績で厳しい現状が見えているKPIについて、評価として「継続」としても良いと思いますが、事業の改善や工夫していくべきことなどを記載いただくことが必要だと思います。
(C氏)
資料の事前提供についてもっと早めにいただくとともに、資料に記載されている情報について、更に具体的な数値や情報をいただきたいと思います。例えば、3ページの(2)ストレスケアツーリズムの推進、(3)多くの観光客が立ち寄り、留まる中心市街地の魅力発信、(4)冬季のイベントやアクティビティ等の充実による冬季観光の推進の3項目については全て同じKPIが設定されておりますが、それぞれ事業内容が異なると思いますので、より事業に適した数値を示していただくことで、議論がより具体化すると思います。
(事務局)
資料の送付が遅れ申し訳ございませんでした。
記載内容については、より取組内容が分かるような表現や報告、また、具体的な数値が把握できる項目についてはKPIの設定の仕方について検討したいと思います。
(進行役)
総合戦略については、検証と見直しという過程に入っており、限られた時間の中で、本当に必要なことは何か、または足りないことはなにかを議論する場であると思いますので、C氏がおっしゃったような各事業の実施経過を報告いただくなど、次回の会議では工夫していただきたいと思います。
(D氏)
1ページの「ア 安心して妊娠、出産、育児ができる総合的な支援」について、KPIである「地域子育て支援センターの利用者数」が増加しており、評価が継続発展となっていることは評価したいと思います。今の若い世代の親同士は、お互いの家庭を訪問し合って交流することが少なくなる一方で、子育て支援センターや子育てサロンに誘い合って交流することが増えています。「うぶごえへの贈りもの事業」という事業がありますが、当事業で絵本を配る際に、親が孤立しないように子育て支援センターの紹介等も合わせて実施しています。ところが、今年は事業が廃止になりそうだったところを、2冊配布から1冊のみの配布に変更して事業を継続することになったと聞きました。当KPIは、様々な事業の積み重ねで達成されているものと認識していただき、事業の必要性については多様な角度から検討していただきたいと思います。
(事務局)
うぶごえへの贈りもの事業について評価いただいたことを関係部局に伝えるとともに、事業の方向性について考えていきたいと思います。
(進行役)
総合戦略では、重点的にどのような事業を進めるかを定めていくことが求められますが、効率的な予算執行とは別の観点からの評価もあります。事業の問題や課題について、様々な観点から議論していただくことも当懇談会の役割の一つだと思います。
他に御意見等ございますか。
― なし ―
(4) 総合戦略の一部改訂について
(事務局)
資料5及び資料6に基づき説明
(進行役)
今回の改訂では、積極的に取り組んでいく内容について追記したという理解で良いでしょうか。
(事務局)
その通りです。
(E氏)
資料6の4ページに「Iターン希望者を対象とした職員採用試験」の実施について記載されておりますが、現在、市役所以上に民間企業の人員不足が問題であり、市は率先して地元企業へのUIJターンを促進していく必要があると思います。市役所の維持も重要だと思いますが、それ以上に納税側である地元企業の人員確保が急務であると思いますので、そういった文言を追記いただければと思います。
次に、資料6の5ページに「まちなかプラチナベース」について記載されていますが、段階的に表現が弱まってきている印象があります。改訂案では国に制度の改善を求めていくよう記載されていますが、市として何をするのかという記載が必要であると思います。
(事務局)
地元企業の人員確保に係る記載については検討させていただきます。
まちなかプラチナベースの記載については、担当課と調整の上、表現を検討したいと思います。
(進行役)
まちなかプラチナベースの記載については、現行の記載も国に求めるとなっており、以前の会議でも議論した記憶があります。介護分野の問題は国全体の介護保険制度に依拠するところも多く、旭川市ほどの規模になると制度に加えて独自の措置を実施することが難しいこともあるため、こういった表現とされていたと思います。
(E氏)
介護分野では、地域包括ケアシステムの構築が進められており、地域で介護を担うように求められています。地域包括ケアシステムにおいても、重要なサービスを選別し、力を入れていく必要があると思います。
(進行役)
介護士の給与を市が引き上げることは困難であると思いますが、市のバックアップによって住宅環境を整えるなどの工夫をしている自治体もあるので、旭川市でも知恵を出していただければと思います。
(A氏)
資料5の事業一覧の5ページにある「基本目標3 北北海道を舞台にチャレンジするひとや企業を応援し、新たな雇用を創出する」についてです。「北の恵み食べマルシェ開催負担金」は4、500万円の事業費ですが、この事業費に見合う経済効果はあったのでしょうか。また、周辺市町村で開催されている同様の事業では自治体の職員がボランティアで参加している例があると聞いています。食べマルシェも市の職員がボランティアで働いていると聞いたことがある一方で、振替休日や時間外手当が支給されているとも聞いたことがあり、実際はどちらなのか伺いたいと思います。
(事務局)
食べマルシェの経済効果については手元に持ち合わせていませんが、今年も相当の集客があったと聞いていますので、経済効果も大きかったものと思います。本イベントは各店舗からの出店費によって運営していますが、それだけでは事業費に足りないため、当事業で負担しています。また、市職員の参加については、振替休日等の対応を行っていますので、ボランティアではなく公務という表現が適切であると思います。
(A氏)
もう一点、資料5の事業一覧の4ページにある「観光受入体制充実事業」について伺います。今回この資料を見て初めて買物公園などの市内中心部にWi-Fiが整備されていることを知りました。認知度がまだまだ低いと思うので、PRをしていく必要があるのではないかと思います。また、実際に使用すると電波が微弱でほとんど使えない状況でしたので、改善すべきだと思います。
(事務局)
御意見をいただいたとおり改善すべきだと思いますので、担当部局に伝えます。
(進行役)
他に御意見等ございますか。
― なし ―
(5) 総合戦略に係る数値目標等の状況について
(事務局)
資料7に基づき説明
(進行役)
基本目標2-1を見ると転出超過が進んでいますが、総合戦略は社会減を改善することが大きな役割であると思いますので、総合戦略の全体の骨格が現状のままで良いのか、もしくは取組を追加するなど改善が必要なのかを検討していく必要があると思いますので、次回の懇談会で議論できるよう検討をお願いします。
(F氏)
資料に基づいて人口流出の説明がありましたが、事業には選択と集中が必要だと思います。移住者や観光客がいなくなるとまちは衰退していきます。旭川は30万人以上の人口がいるため危機意識が薄いと感じますが、数年で人口が10%も20%も落ちているまちでは戦略も立てられないという状況があります。
旭川に訪れる人をより増加させる知恵を出さなければいけないと思っていますが、私は空港により資源を投入すべきだと考えています。新千歳空港は100万人ずつ乗降客数が増加し、現在の年間乗降客数は2、100万人を超えているのに対し、旭川空港は100万人ほどから増加していません。旭川空港に足りないと感じていたハード部分については現在工事が進み始めたため、足りていないソフト面の取組を進めるべきだと思います。
私は以前から空港の名前を「北海道中央空港」に変えるべきだと様々な場面で発言してきました。帯広空港は「十勝」、釧路空港は「たんちょう」、高知空港は「龍馬」など、正式な空港名の後ろに括弧書きで他の言葉を入れている例はいくつかあり、名称変更に係る手続きは難しくないと聞いています。名前を変えるだけで良いという話ではありませんが、お金をなるべくかけない形で空港のイメージを上げることで、毎年増加している新千歳空港の乗降客数のうち20万人、30万人が旭川空港を利用していただくようにすることは難しいことではないと思っています。空港に対して投資することで観光客が増えれば、それに伴い様々な業種が稼ぐことができ、そこに雇用が生まれ、経済が良くなり、人口の増加や周辺地域からの人口流入に繋がるなど、他の戦略に広がりを見せると思っています。資料4の5ページに空港乗降客数の数値目標として平成31年度に120万人と掲げられておりますが、記憶が正しければ、旭川空港ビルが平成33年度に170万人ほどの乗降客数を目標としていたと思います。私は空港ビルの方に対し、300万人ほど来ることを目標として戦略を立てることも必要ではないかと申し上げたことがありますが、空港利用者を伸ばしながら様々な戦略を考えていただきたいと思います。
旭山動物園では、来園者数が増えた際に様々な整備がハイペースで行われたと思います。観光客が増えることで受入環境の整備も進むと思いますし、経済も活性化していきますので、是非知恵を出して取り組んでいただければと思います。
(進行役)
個人的には、空港の問題はハードの問題だとは考えておりませんが、乗降客数を伸ばす取組について、旭川市や周辺自治体のこれまでの取組は充分でなかったと思います。大きな目標を持つことには議論の余地もあると思いますが、様々な事態を想定した戦略を立てることが重要だということはおっしゃるとおりだと思います。
路線誘致については道内の他の空港もアイディアを持っていると認識しているので、民営化する前から手を打ち始めなければ、乗降客数の減少の危険性があると思います。
(B氏)
先ほどC氏から、より詳細な情報やデータがなければ深い議論ができないという発言がありましたが、基本目標の2-2にある「観光入込客数は減少しているが宿泊延数が増加している」といったことについても、そのような状況となっている理由を分析し、現在取り組んでいる施策の方向性が正しいのかどうかを情報提供いただいて議論するのがこの懇談会の役割だと思います。また、基本目標1についても、出生数の減少や社会減に対してどういった施策を実施しており、見直しが必要かどうかを議論する必要があると思いますので、次回の会議では、全体としての評価だけでなく、より細かな分析をいただければと思います。
(進行役)
資料7については、取組の結果、良い方向に結びついていないことが見えますので、次回の懇談会では、良い方向に向かっていない現状を真摯に議論し、どのような方向性を見いだしていくかを議論できれば良いと思っています。
その他に御意見ございますか。
― なし ―
(6) その他
(進行役)
次に議題6のその他ですが、参加者の皆様から御発言はございますか。
(G氏)
高等教育機関については特に記載の変更がなかったようですが、現在の検討状況はいかがですか。
また、提案ですが、バスの乗降客数の減少に対し免許証返納制度と連携することによる乗降客数の増加を図るという案を述べたいと思います。
(進行役)
高等教育機関については、総合戦略では従来から軽く触れられており、今回も変更されていない状況です。実態としては、社会減が続いている中で、高等教育機関を総合戦略上どのように位置付けていくかを当懇談会で一度しっかりと議論する必要があると思いますので、次回の会議で進捗を報告いただけるようよろしくお願いします。
かなり苦労されているようですが、そろそろ決めるべきことは決めなければいけない段階だと思います。
(事務局)
了解しました。
(進行役)
その他、事務局から何かございますか。
(事務局)
本日は貴重な御意見をいただき、ありがとうございました。いただいた御意見を参考に、評価・改訂の手続きを進めてまいります。手続きが終わり次第、議事録と共に送付させていただきますので、よろしくお願いします。
次回の懇談会は、来年度の予算案が固まる3月頃を予定しておりますが、開催時期等についてまた調整させていただければと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
(進行役)
本日の議事は以上で終了です。御協力いただきましてありがとうございました。