旭川市次期総合計画市民発表会

情報発信元 政策調整課

最終更新日 2016年2月24日

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日時 平成26年11月11日(火曜日)午後6時30分から午後8時
場所 旭川市民文化会館 小ホール (旭川市7条通9丁目)
参加者 306名
次第

1 開会

2 主催者挨拶

3 提言発表

(1)総合計画職員ワーキンググループ
(2)次世代ワーキンググループ
(3)旭川市総合計画市民検討会議

4 提言書提出

5 市長挨拶

6 閉会

当日の様子

主催者挨拶

総合計画担当部長の写真
総合計画担当部長

現在本市では、平成28年度からの新しい次期総合計画の策定に向けて検討を行っている。
次期総合計画は、今年度から施行された「旭川市まちづくり基本条例」に基づく最初の計画であり、条例の基本原則である「市民主体」「地域主体」「健全な市政運営」の考え方を踏まえ、市民と市の共通の目標となるようなまちづくりの計画にしたいと考えている。
そのため、市民意見を幅広く集約し、計画に反映させるため「市民意識調査」や「市長との対話集会」などに取り組んできた。また、本日発表する「市民検討会議」「次世代ワーキンググループ」「職員ワーキンググループ」には、今後のまちづくりに対する様々な意見を出し合い、提言をまとめていただいた。違う年代、違う立場からの提言であり、最後までお聞きいただき、旭川のまちづくりを考える上での有意義な機会になればと思う。
市民発表会に関わっていただいた全ての関係者の御協力に対して心より感謝申し上げ、挨拶とさせていただく。

提言発表

総合計画職員ワーキンググループ提言書~つながる輪あさひかわ~(PDF形式 3,945キロバイト)

(1) 総合計画職員ワーキンググループ

総合計画職員ワーキンググループは、市役所職員22人で構成され、本年5月に発足した。4班に分かれて市民検討会議に参加するとともに、「中・長期的戦略テーマ」「地域自治プロジェクト」「行財政運営プロジェクト」についての提言をまとめた。

1 中・長期的戦略テーマ
職員WGの写真
職員WG

検討を進めていく中で、本市の課題として「少子化の抑制」 「高齢者が活躍できる場所の確保」「経済活性化」の3つが浮かび上がった。これらの解決に向けて、本市が重点的に取り組むべき戦略テーマをまとめた。
(1)安心して子育てができる環境の実現

少子化の進行を抑制し、若年層を増やしていく取組が求められる。子育て世帯に対しては、経済的支援をはじめ様々な支援が行われている。しかし、核家族化や地域のつながりの希薄化により、子育てをしている人にとって「身近に頼れる人」が少ない。そのため、地域や旭川市全体で子育て世帯を支援し、子育てに対する不安感を軽減する必要がある。
具体的には、子育てをしている人が安心して仕事ができるようにする「待機児童早期解消プロジェクト」「放課後居場所づくりプロジェクト」が挙げられる。また、子育てと仕事を両立させるためには、雇い主の理解、協力が不可欠であることから、子育て支援に力を入れる企業を増やす「子育て支援企業応援プロジェクト」が挙げられる。さらに、旭川市全体で子供の誕生を祝い、成長を応援する「市長からの手紙プロジェクト」や、身近な地域で子育てしている人をフォローできる人材を増やす「子育て博士育成プロジェクト」が挙げられる。

(2)何歳になっても活躍できるまちの実現

いずれは誰もが高齢者になる。高齢化の話が出る時は、一人の高齢者を何人の現役世代が支えなければならないという話になるが、高齢者は知識や経験が豊富である。就労やボランティアなど、様々な形態で役割を担ってもらうことができるよう、活躍の場をしっかりと確保することが重要である。
具体的には、北海道中高年者就職支援センターやシルバー人材センター等の関係機関と連携して就労支援を行う「高齢者生きがいづくり総合支援プロジェクト」が挙げられる。また、「放課後居場所づくりプロジェクト(再掲)」により、子ども達の居場所づくりにも協力できるのではないかと考えている。また、「高齢者長期滞在・スキル取込プロジェクト」は、大都市圏に住む高齢者が一定期間旭川に住み、スキルを生かした活動や交流等をすることで旭川市全体の底上げを図るととともに、口コミによる観光や移住などへの波及効果も期待できる。

(3)ブランド都市「あさひかわ」の実現

若年層の定住を図るため、経済を活性化させ、就労の場を確保する必要がある。そのために、資源やイベントの情報発信を強化し、「旭川」をブランド化し、付加価値の向上を目指す。
具体的には、旭川市の魅力をより積極的に発信するとともに、市民がセールスマンとなる「シティプロモーション推進プロジェクト」が挙げられる。また、流通の拠点として発展してきた旭川市は、「食」が充実している。さらに、北のクリーン農産物表示制度「YES!clean」の認証を取得した安心・安全な農産物も多くある。こうした地域の強みを積極的に発信、活用していく「食のプロモーションプロジェクト」が挙げられる。ブランド都市「あさひかわ」を実現し、観光や産業振興、企業誘致等との相乗効果による経済活性化を目指す。

2 地域自治
職員WG1の写真
職員WG

地域自治は、地域のことを良く知る町内会や市民委員会などの自治組織がそれぞれの地域課題に主体的に取り組み、「地域の力」を発揮していくことであり、それをサポートするのが行政である。しかし、人口減少や地域のつながりの希薄化から、自治組織の担い手が不足し、「地域の力」が弱くなっている。この課題解決に向けて、次の3つを提言をする。
(1)誰もが参加できる地域まちづくりの推進

自治組織の担い手不足を解消するためには、次を担う人材の育成と主体性を持った地域づくりが必要である。その解決策として、「地域住民組織への子ども参画」と「地域特性を生かした町内会加入メリットのアピール」が挙げられる。将来を担うのは子ども達である。地域と子ども達のつながりを強め、その親世代も巻き込んで持続可能な地域自治を目指す。

(2)地域特性を活かした地域まちづくりの推進

自治組織の役員が中心となり、地域課題の解決に取り組んでいる。しかし、課題解決だけではなく、地域の発展につながる試みも必要である。地域発展につながる活動を支援する取組として「起ち上げ支援」「活動支援」、市有施設において、活動場所の無償提供を行う「コミュニティビジネスへのステップアップ支援」が挙げられる。

(3)効率的かつ最適な地域自治拠点の整備

2040年の旭川市の人口は約25万人で、現在と比べて7割近くにまで減少することが予想されている。そうなれば、市有施設も人口規模に合わせて整理・統合されていくと考えられる。こうしたことを見据えて地域自治拠点を計画的に整備しなければならない。
そのために、地域の方の理解のもと「市有施設の適正化計画策定」と「多様な形態による拠点づくり」を進めていく必要がある。こうした取組が地域自治への主体的参加を促す一つのきっかけになるのではないかと考える。

3 行財政運営
職員WG2の写真
職員WG

市民側から見ると市の情報が分かりにくく、もっと市民の協力を得るべきと考えている方が多い。また、各種手続や相談は「煩雑」「不便」との声も聞かれる。そのため、市民の行政に対する満足度は低い。
一方、行政側から見ると、厳しい財政状況から職員数を削減しており、一人が行う仕事の質・量が増えている。今まで以上に効率的、効果的な業務執行が求められている。
(1)組織力を高め、効率的な行政運営の推進

人口減少に伴い、財政状況はさらに厳しいものとなる。このような中、職員、予算、物品、情報といった資源(ヒト、カネ、モノ、ソース)を最大限活用していく必要がある。
具体的には、「複合施設におけるヒト・カネの有効活用」「モノの共有」「ソースの共有」である。これらは、支出の抑制や職員の意識改革にもつながるものと考える。

(2)わかる・見える・伝わる行政運営の推進

情報共有により、市民がまちづくりについて考える機会が増える。そして、積極的に市政へ参画できるようになるはずである。
SNSなどの新しいツールは、広く・早く情報を拡げることができる。これを利用して「新しい情報発信手段の活用」「分かりやすい市政情報の発信」「対応結果公表の推進」「欲しい情報に辿り着きやすいホームページ」を進めることにより、市政がより身近になると考える。

(3)快適で利便性の高い市役所

各種手続や相談は、まだまだ不便な状況にあり、証明書などの交付手続の簡素化や効率化が求められる。市民にとって利便性が高く、ストレスを感じない市役所を目指すべきである。
その解決策として、「部局間の協力体制の強化・推進」や閉庁時に、自動交付サービスが受けられるなど「フレキシブルな対応」、家に居ながら手続が行える「手続の簡素化」が挙げられる。
職員ワーキンググループは、「実現ができそうかどうか」「効果が期待できるかどうか」を意識して議論を行った。
そして、市民、町内会、団体、企業、教育機関及び行政がお互いに助け合えるよう、旭川市に関係する様々な人たちがつながっていくことが何より重要であるという結論に至った。そこで、副題を「つながる輪あさひかわ」として、提言書をまとめた。

(2) 次世代ワーキンググループ

~未来の旭川への夢~次世代ワーキンググループ(PDF形式 3,131キロバイト)

1 次世代ワーキンググループの活動報告

次世代WG1の写真

次世代WG

次世代ワーキンググループは、旭川市が進めている次期総合計画の策定に向けて、未来を担う子ども達が主役となり、自分達が考える旭川市への理想や思いを提言するために設置された。夏休みの3日間、小学生19人、中学生18人、高校生10人、大学スタッフ25名で検討を行った。
旭川の地域資源として、山や川などの自然が豊かで旭川家具などの代表産業があること、専門的なことを学べる大学があり、北日本で3番目に大きな都市であることが挙げられる。一方、人口が減少し続けていることや高齢化が進んでいること、教育的ニーズに応えられていないこと、旭山動物園以外の魅力を発信できていないことが問題点として挙げられる。
1日目は、初対面の場を和ませるためのレクリエーションを行い、8つのグループに分かれて、まちづくりに携わる様々な人へのインタビューを行った。2日目は、1日目の活動を模造紙などにまとめて発表した。3日目は、小学生、中学生及び高校生が考えた「未来の旭川の夢」を西川市長に発表した。
小学生グループは、将来の旭川が空気がきれいで自然が多く、全ての人にとって住みやすいまちになってほしいという願いを込めて「緑のまち旭川」とまとめた。中学生グループは、福祉、教育、産業、観光の分野ごとに未来の旭川について検討し、旭山動物園や旭川家具など旭川の魅力を広めていくことで、より良い街になるのではないかと考え「魅せる旭川」とまとめた。高校生グループは、社会的弱者にとって優しいまちづくりとは何かを考え、環境整備を行ったり、旭川に住む人に思いやりのある美しい心を持ってほしいという願いを込めて「美しい街」とまとめた。

2 大学生の提言
次世代WG2の写真
次世代WG
次世代WG女性の写真
次世代WG

takasima
次世代WG

大学生は、「旭川に住む人が住み続けたいと思える取組(環境、地域、安全、福祉)」と、「旭川に訪れる人がここに住みたいと思える取組(教育、観光、産業)」に分けて提言をまとめた。
(1)教育分野

旭川の教育は、本当に子どもが求めている教育になっているのかという視点から検討を行った。LDや学習障害など、文字の読み書きに困難性が見られる発達障害がある。国の調査では、文字の読み書きに困難性のある子どもの割合は4.6パーセントとされている。しかし、ある個別の調査では、特に漢字の読み書きに困難性が見られる子どもの割合は6.9パーセントとされている。国の調査を2.3パーセント上回る調査結果もあることから、支援が必要であるのにもかかわらず、見過ごされてしまう子ども達もいるのではないか。
旭川の教育がより良くなるため、特別支援学校の増設、授業補助員の増員、教育に関して気軽に相談できる機関の設置、教員OBの支援による現役教員の負担軽減、地域の特色を学ぶ機会の確保が挙げられる。
また、高等教育に関しては「総合大学の設置」を挙げる。旭川は、北日本で札幌、仙台に次ぐ三番目の人口を有する中核市である。現在旭川には、旭川大学、旭川医科大学、北海道教育大学旭川校の3つの大学がある。
旭川市と人口が同規模である秋田市、人口が約半分の弘前市と比較してみると、秋田市には6大学、弘前市には4大学ある。また、学問領域も秋田市及び弘前市の方が多い。また旭川には、医学、看護学、経済学、福祉学、教育学の領域しかなく、これでは、旭川で学びたい学問があっても他の地域に行くしかない。
また、旭川の特徴は、ものづくりであるのにも関わらず、工学部、農学部、理学部がない。特徴であるものづくりを学べる場が必要である。以上のことから旭川の高等教育の活性化には、総合大学の設置が必要と考える。

(2)福祉分野

福祉は、高齢者や介護だけではなく、児童や障害者も対象としている。また、医療・教育に結びつくことが多い。
児童福祉の現状を考えてみると、旭川でも児童虐待の事件が起こっている。これは若年者の妊娠、出産が大きく関係している。旭川の若年者の妊娠中絶数は,全国平均の約2倍となっている。
障害者福祉に関しては、課題として「周囲の理解度の低さ」を挙げた。障害には主に「身体障害」「知的障害」「精神障害」があり、周囲の人から見て分かる障害だけではない。市民一人ひとりが障害者を理解し、支え合うことが必要と考える。
高齢者福祉に関しては、引きこもりがちになり、誰にも見つけられず孤立死してしまう高齢者がいる。医療の分野から福祉を見ると、経済的な問題や制度に対する理解不足のため、適切な医療を受けられない高齢者もいる。また、教育の分野から福祉を見ると、スクールソーシャルワーカーが旭川市全体で一人という状況にあり、不安や悩みを誰にも相談できない子どもが多くいるのではないか。
これらの解決に向けて、多くの市民がボランティア活動に参加することで、福祉に対する理解を持ってもらうこと、バリアフリーを強化して全ての人が暮らしやすいまちづくりを進めること、身近な地域での支え合いや専門職による適切な支援を提供すること、スクールソーシャルワーカーにより学校・家庭環境を整えることが必要と考える。

(3)安全分野

防犯ボランティアを充実させ繁華街での防犯体制の強化することや各地域の子ども達の安全を確保することが重要である。防犯ボランティアの現状は、市民委員会や町内会の防犯部、有志による団体、旭川大学の柔道部などが防犯・見守り活動をしている。警察や小学校と連携し、防犯活動が行われているが、大学や地域の消防団、PTAなどの参加を募るなど、広範囲な人の協力が必要である。防犯協力者の高齢化への対応や若者の防犯意識を向上させるため、新聞、テレビ、地域の機関誌などのメディアの活用、保護者向け説明会の実施や地域のイベントでの広報活動を行う必要がある。

(4)地域分野

地域については、「高齢者」「子育て世代」「子ども」の3つの視点から検討を行った。高齢者は、長年その地域に住んでいる人が多いため、地域のことを一番理解している。しかし、高齢であるため外出の機会が減少し、体を動かしたり、誰かに頼られることが少なくなる傾向がある。そこで、高齢者に地域の子どもの安全を守る「見守り活動」を行ってもらうことを考えた。昔と比べ、子どもが学校に残れる時間が短くなったため、放課後の遊び場や居場所が少なくなっている。
しかし、新たに施設を作ると大きな財政負担が必要となる。そこで学校の空き教室を放課後に開放することで、子どもの安全な居場所を確保できるのではないか。また、既存の公園や遊具等の整備を行い、子どもが安心して外で遊べる環境を整備する必要がある。
子育て世代は、社会の中で孤立する傾向にある。子育ての悩みを一人で抱え込んでしまうことも多い。そのため、子育てに自信を持つことができず、子どもと向き合えなくなっている。また、核家族の増加に伴い、祖父母等も含めた家族で集まる機会が減少傾向にある。さらに若い子育て世代は地域に馴染めず、世代を超えた関わりを持つ人が少ないのが現状である。子育ては、母親、父親だけで行うのではなく、祖父母や親せき、近隣住民など多くの人の協力を得ることによって成り立つ。そこで、様々な世代が集まって意見交換をする場、知恵や遊び、子育てに関する悩みを共有し、解決する場として町内会単位で世代間交流の場を設ける必要である。
「高齢者」「子育て世代」「子ども」が交流することで、昔は当たり前に行っていた「互助」を復活させ、子どもを地域で守り育てようという思いから「Furusato再生プロジェクト」を提案したいと思う。

(5)環境分野

「暮らしやすい環境」と「緑あふれる環境」について考えた。交通面で「暮らしやすい環境」を考えると、旭川は積雪量が多く、除雪の事業費は約20億円となっている。歩道の雪山が周囲の視界を遮り、交通事故の原因 となることもある。旭川市の交通事故発生件数は減少傾向にあるが、さらに交通事故を減少させる取組が必要である。そのため、事故の多い交差点の一部をロー タリー化し、車のスピードを抑制するなどの対策が必要であると考える。
また、地震や台風などの災害が少ない旭川は、災害への意識が低いのではないか。危機意識を向上させるために、学校教育での意識づくりを行い、子どもの頃から災害への意識を高めていく必要がある。
「緑あふれる環境」については、旭川の魅力の一つは、自然環境が豊かなことである。木材のまちとして自然と共存し、旭川を緑あふれる街にしたい。そのために壁面緑化や緑を維持するための清掃活動、旭川の自然を生かすための公園を充実させ、緑の街としてイメージを持ち、クリーンなまちを目指したい。そのためには、地域における美化活動を積極的に行っていく必要がある。

(6)産業分野

旭川の良さを生かすため、旭川ブランドを確立していく必要がある。産業分野の提言を三本の矢とし、食のブランド化、工業製品のブランド化、産業のブランド化の「BBBプロジェクトA」を提言する。具体的には、塩ホルモンは旭川が発祥であることから、旭川ラーメンと塩ホルモンを融合させたホルメンをB-1グランプリに出すことや、ホルモンを使った料理を飲食店やイベントに出展するなど、積極的なPR活動を展開していくものである。
工業分野では、街にバイオトイレを設置し、まず旭川から普及させてはどうか。環境、障害者に優しい街としてのイメージの向上が期待できる。また以前は、地元の木材を活用して家具が製造されていたが、近年では輸入材を使うことが多くなった。旭川家具のメーカーが主催している「植樹祭」が東川町の森で年1回行われているが、こうした活動を広げ、旭川家具の発展と地元林業の復活を目指したい。

(7)観光分野

旭川の観光入込客数及び観光宿泊者数が減少傾向にある。また、観光客の特徴として日帰り客が圧倒的に多い。宿泊客を増やすための取組として、動物園以外の観光地を設ける必要がある。例えば、市の花であるツツジを生かし、旭川駅前や高速道路出入口周辺にツツジ畑を作ることを考えた。このことにより、旭川市の景観が良くなり、ツツジの名所として観光客を呼び込むことができるのではないか。また、ツツジ畑を維持管理するボランティア活動を通じて、市民の交流の場が生まれるのではないかと思う。そこで、この計画を「旭川ツツジ大作戦」として提言する。
以上のように、「旭川に住む人がここに住み続けたいと思える取組」、「旭川に訪れる人がここに住み続けたいと思える取組」を実施することにより、10年後の旭川は、様々な想いを持つ人々が行き交う活気ある街になると考える。旭川に大きな目標を持つ人々が訪れ、成長できるまちになることを願い「みんながつくる旭川」として提言する。

(3) 旭川市総合計画市民検討会議

旭川市総合計画市民検討会議 市民発表会プレゼンテーション(PDF形式 1,827キロバイト)

はじめに
坂本議長の写真
坂本議長

次期総合計画は、まちづくり基本条例が制定され、最初に策定される計画である。まちづくり基本条例には、「ひと」「地域」「まち」「広域」をキーワードとする4つの基本理念と、「市民主体」「地域主体」「健全な市政運営」の3つの基本原則がある。総合計画は、健全な市政運営を行うために策定される市の最上位の計画である。市民検討会議は,次期総合計画の策定に当たり、旭川市が目指すまちの姿とその実現のための方策を提言するために設置された。
人口減少社会となり、若年層が札幌や首都圏へ流出している。また、高齢者の増加、財政の悪化という大きな問題を抱えている。このことは第7次総合計画でも問題視されていたが、改善が図られたとは言えない。若者流出の要因は、地元の就職先が少ないからである。産業の弱さは、税収減、市の財政悪化と連動していく。実効性のある計画を策定しないと後がなくなってしまう。
市民検討会議は、4つの分科会に分かれて検討を行ったが、各分科会の共通の話題の一つが市民意識の向上である。
マイナス面に対する危機意識とプラス面への認識を深め、本来主体である市民の意識啓発が重要である。
また、地域によって年齢構成が多様であり、的確に地域ニーズを把握し、効率よく行政サービスを提供していく必要がある。そして、市民が市の施策に意見と述べるような機会を頻回に設けるなど、行政の方から市民に意見を聞くことも必要である。また、市民側も自分達のまちのことを自分達で考えていかなければならない。
全ての人達が豊かに暮らすことのできるまちを目指すという意味を込めて、目指すまちの姿を「都会の利便性を豊かな自然環境の中で享受できるまち」とした。その実現のためには、市民が自治のあるべき姿を再認識する必要がある。そして、全ての市民が「将来の旭川のために」という志を持ち、一人ひとりがまちづくりを担っていくことが重要である。

福祉・子育て分野
栗田座長
栗田座長

本市では、ここ数年、低い出生率と死亡増などにより、毎年1,000人以上の人口が減っている。若年層の人口流出が続く一方、高齢者人口は10万人目前となり、3割近い高齢化率となっている。また、地域の相互扶助機能、つまり支え合いの弱体化がみられ、虐待、孤立など見えにくい問題や、介護と子育て、介護と孤立など、複合的で緊急対応を要する問題も見られている。
本市の歳入はほとんど変わっていないが、福祉の費用である扶助費は増え続け、10年間で160億円の増加、25年度では468億円、3年連続で全体の3割を超えている。このことは、市民にとって大きな負担である。
人口減少、増えない税収、扶助費の増加を考えた時、旭川の未来に危機感を抱いている。
人口が減少する中、社会がどうあるべきか、自助、互助、共助、そして公助のバランスがどうあるべきか、多様化・複雑化する生活課題への対応、厳しい財政状況を踏まえて検討を行った。
まちづくりに大切なことは、行政に何かを要求をすることではなく、私たち市民自身の取組を充実させることである。市民が中心となって自助を展開するため、個人の力でできることは個人で解決し、個人の力でできないことは地域住民が相互に協力したり、企業や事業所が協力して解決する。それでも解決できないことは、行政が行うという補完性の原則に基づいて行われるべきである。
市民が本市の現状や自らの生活、さらに今後目指すべきまちの姿を見つめ直して、自らができることは積極的に取り組み、まちづくりに責任を持って参画することが重要であると考え、(1)から(2)短期的達成課題、(3)から(5)中・長期的達成課題をまとめた。

(1)生活を営む地域において役割を持った支え合い

これからの旭川市に大切なのは、世代のつながりを意識した役割づくりである。ボランティア活動や世代間の知恵の伝承、家事支援など、自分ができる役割を担うことにより、地域の活性化が図られるものと考える。さらに、不安定な生活からの脱却やワークライフバランス、健康づくりの観点から、働きやすい環境の整備や就労支援が必要となる。高齢者、子ども、成人、障害者の垣根を超えた住民主体の地域包括ケアシステムを構築する必要がある。また、まちづくりに対して市民が直接意見を表明できる会議はこの市民検討会議以外にもあるが、地域円卓会議を設置し、まちづくりの課題に対して世代を越えて話し合われる機会を継続的に設けることが大事である。

(2)縦割り行政機構の改革

分科会で多くの意見が出されたことであるが、医療と福祉の連携による高い水準の支援を実現するための仕組みを構築する必要がある。福祉における縦割り行政の解消のため、複数部局にまたがる問題をマネジメントする部署の設置、相談部局間の連携による潜在的な生活課題の実態把握もさらに求められる。市民へのサービスを低下させないためにもこれらの取組が必要である。

(3)子ども・子育ての支援施策の強化

子育てを通じて市民同士が連携を深めるために、既存の施設を生かした活動拠点を確保し、世代間の交流を進めていくというものである。また、子育て世帯の経済的負担を軽減させる施策を充実させる必要がある。旭川市民の所得状況を考慮すると、子どもの医療費助成や保育費の減免を充実させる必要である。さらに子育てと仕事の両立を支援するため多様な保育形態の実現する。また、子どもがまちづくりに積極的に参画することで、子ども達が旭川に愛着を持てるような仕掛けが必要と考える。子ども・子育て支援を通じて、旭川は子育てのしやすいまちというインパクトを持たせ、若年人口の流出防止に貢献できるのではないかと考える。

(4)身近な地域における総合相談拠点の整備

制度ごとに縦割りになっている圏域設定を見直し、適切な圏域の設定が必要である。また、地域における行政サービス拠点を整備し、市民に分かりやすく、ワンストップの総合相談を実現すべきである。複雑化する問題や制度のはざまの問題、複合化する問題に対して対応するため、身近な地域拠点に、経験のある社会福祉士、精神保健福祉士、保健師など医療、福祉の専門職を配置するなど、コーディネート機能の強化が必要である。

(5)市民が創るウェルビーイング・シティ

全ての市民が自らの健康づくりに取り組むことにより、疾病予防、重症化予防を行い健康寿命を伸ばす。この私たちの心がけこそが医療費削減につながり、財政負担を減らすことができるはずである。また、旭川は、健康診断の受診率が低く、このことが国民健康保険の医療費を全国平均の1.2倍に押し上げていると言われている。健康づくりのため、インセンティブのある事業の実施も考えられる。市民が支え合い、生活問題を解決することができる地域づくりを実現するためには、市民相互の気づきや声掛け、見守りが欠かせない。また、充実した医療資源を大切に使うことやコンビニ受診をしないことも医療体制のさらなる充実につながる。保険料の制度や仕組みを市民に分かりやすく知らせることも大切である。市民が福祉・子育ての担い手や受け手となり、身近な地域で自助、互助、共助、そして、公助を組み合わせることにより健康都市あさひかわ・ウェルビーイング・シティを目指す。
第1分科会のキーワードとして「安心」「連携」「支え合い」「役割」を挙げた。まず優先すべき課題は、市民による互助、共助の仕組みを構築するために、身近な生活圏域を設定すること、市民から縦割り行政といわれる行政機構を再点検し、絶えず市民サービスの向上を追求していくことである。

教育・文化分野
大橋座長の写真
大橋座長

第2分科会は、「学び合い ささえあうまち あさひかわ 世代をつなぐ 四季彩のまち」という目標像をまとめた。検討に当たっての共通認識は、人口減少対策と次代を担う人づくりが急務であることである。
若者世代への支援を重視することで、住み続けたいと思えるまちになるのではないか。また、様々な経験を持っているシニア世代が若者世代をサポートをすることがまちを支えていくことにつながるという結論に至った。
もう少し長いスパンで考えると、このまちへの愛情を持ち、住み続けたいと思えるように郷土愛の育成も大切である。旭川には良いものがたくさんあるが、それに気付いていない人が多い。他のまちに住んでいる人から意見を聞くことで、自分の住んでいるところの良さを再認識する。こうしたことを家庭や教育現場で実施し、次世代を担う子ども達にも伝えていくことも大切である。
こうした共通認識のもと、第2分科会として次の提言をまとめた。
(1)幼児教育

シニア世代からのサポートを充実させ、異世代交流を進めていくことが求められる。子育てに悩んでいる親をシニア世代がサポートするような取組を充実させていく必要がある。

(2)学校教育

郷土愛の育成にも大きく関わるが、木工をはじめとする旭川の特色ある産業など、地域のことを学ぶことが大切である。

(3)高等教育

今の若者を育てる難しさはあるが、大学間の連携を深めながら、社会人になる前に基礎を身に付けさせ、次世代を担う人材を育てていく必要がある。

(4)社会教育(生涯学習)

市民活動交流センターの充実をはじめ、既にあるものの充実を図っていく必要がある。

(5)文化

関係組織同士がお互いに情報を共有し、活動を充実させていく必要がある。

(6)芸術

様々なイベントが開催されているが、広報活動を工夫し、魅力を発信していくことが必要である。

(7)スポーツ・レクリエーション

旭川市のスポーツ環境は比較的充実しており、オリンピックのメダリストも輩出している。しかし、屋外スポーツ施設は多いが、屋内スポーツ施設が不足している。特に冬場は、屋内のスポーツ施設を利用して、市民が健康促進を図ることができるような環境を整備する必要がある。

(8)家庭教育

学校、PTA及び地域をつないでいくための軸となる人の育成が重要である。
第2分科会として、(1)生涯を通じた学習の推進、(2)社会で活躍できる「人づくり」の推進、(3)地域に根付いた「教育・文化」の推進、(4)地域(文化・芸術等)の魅力発信、(5)地域への誇り、ふるさと愛(郷土愛をもった「人づくり」の推進、(6)市民が力を発揮できる環境づくりの推進、(7)世代間の結びつき、支え合いの推進という7つの方向性をまとめた。

安全・都市基盤分野
坂井座長の写真
坂井座長

安全・都市基盤の方向性として、「人口減少に果敢に取り組むまち」「Urban&Ruralな暮らしを楽しむまち」「災害に強い道北圏の防災センター」というキャッチフレーズをまとめた。これらを踏まえて「周辺部と連携した計画的段階的なコンパクトシティ化」「全ての市民が安心して暮らせるような人と人のつながりの構築」「道北圏での防災・災害対応の拠点」を共通認識として、次の(1)から提言をまとめた。
(1)都市環境整備

人口減少に伴う都市部の空洞化、インフラの経年劣化、建築物の老朽化への対応するため、都市のダウンサイジングと社会資本の適正化を進め、都市の規模や構成を再検討する。特に高齢者のまちなか居住などを進めていく必要がある。また、各地域のネットワークの構築が重要である。

(2)住環境

買物公園の魅力が市民に十分に伝わっていないこと、郊外型の大型ショッピングモールの進出による中心市街地の空洞化、空き家の増加が課題として挙げられた。その解決策として、中心市街地の居住部分の拡充、買物公園や7条緑道の魅力を演出し、その素晴らしさを伝えていく必要がある。

(3)交通

バス路線が分かりにくいこと、雪により公共交通機関が遅延することが課題として挙げられた。その解決策として、冬期間のバスを増便するなど、バス路線を柔軟にする必要がある。

(4)防災

旭川は災害の少ないまちであるが、災害に不慣れなまちとも言える。また地域のコミュニケーション不足による要配慮者への緊急時の対応も課題である。その解決策として、「災害に強いまちづくり」をキャッチフレーズに防災対策や避難対策を充実させること、ハザードマップを充実させること、各地域に一時避難施設を確保し円滑な避難体制を構築すること、自主避難できない要配慮者の避難方法、体制を整備する必要がある。また、道北圏の防災センターの機能を持って、他の市町村との連携を進めていく必要がある。

(5)消防・救急

消防団員の不足、救急車の不適切な利用が課題として挙げられる。その解決策として、消防団員の地域での役割をPRし団員を増やしていくこと、救急に関する講習会を充実させることが必要である。

(6)交通安全・防犯

課題として、独居の高齢者や子どもへの悪質商法被害が増加していること、悲惨な死亡事故が発生していること、自転車の交通マナーの悪さが挙げられる。その解決策として、高齢者に対する地域の見守り体制の充実、消費生活相談センターの周知、事故原因を追究しハード面の道路整備を行っていく必要がある。

(7)環境・リサイクル

課題として中心部の緑化率が低いこと、鮭が遡上する川があるがその価値が認識されていないことが挙げられる。その解決策として、人が手を加えるレベルを数段階にゾーニングし、保全と活用のバランスを図ること、継続的な森林整備を行う必要がある。

(8)エネルギー

課題としては太陽光発電、森林バイオマス燃料利用が普及していないこと、雪の有効利用が進んでいないことが挙げられるため、各家庭におけるバイオマス燃料の導入、省エネ化、森林整備、雪の有効利用を促進していく必要がある。

(9)雪対策

雪による交通障害や高額な除雪費用が課題であるため、除雪を市に任せるだけでなく、住民合意のもと、除雪地域を大胆に見直すこと、見通しの悪いところの除雪を重点化すること、民間企業も含めた地域による除雪の仕組みを検討し、除雪情報を提供していくこと必要がある。

産業・交流分野
岡田座長
岡田座長

第4分科会は、旭川経済の基盤となる「産業」と、地域社会の結びつきや仕組みづくりに関わる「交流」について検討を行った。旭川の人口は、現在約35万人であるが、2040年には25万人になると推計されている。年齢構成を見ると、生産年齢人口が1985年(昭和60年)の25万人に対し、2040年(平成52年)は12万人にまで減少し、15歳未満の人口は、1985年(昭和60年)の8万人から2万人にまで減少する。
また、旭川市の生活保護の状況を見てみると、平成24年度は約14,000人となっており、約25人に1人、18世帯に1世帯が生活保護を受けていることになる。このうち15歳から64歳の働き盛りの方が6,200人もいる。
なぜこうなるのかを考えると、次代を担う若者や子供を持てる女性にとって希望を満たす職場が旭川に少ないからである。旭川に魅力ある仕事があれば、若者たちは流出しない。女性に安心な仕事があれば、積極的な人生を描ける。若者や女性が集まり仕事に就けば、家庭を持って子供を作り、子供に教育を受けさせ、地域社会の交流にさまざまな貢献活動が展開される。
しかし、そう簡単に産業を起こすことはできない。だからと言って、この問題を先延ばしにはできない。そのために、若者や女性にとって魅力ある「ビジョンの明示」、外発産業の「誘致」と内発産業の「育成」、費用対効果の高いものからの「選択と集中」、旭川の地域特性と豊富な「資源を有効活用」、外に売り、外から人・モノ・金を入れる「仕掛け作り」が求められる。
第4分科会のテーマを「まごごろを込めて感動をつくる」~温かい心と秀逸なクオリティ~とした。満足するだけの製品やサービスではリピーターを得ることはできない。そのため感動を与えられる製品やサービスを目指すべきである。
(1)プロモーションの強化

旭川は、最高ランクの「特A」の食味評価を受けている米の銘柄がある。しかし、「特A」ランクの米の知名度が低い上に、旭川が米の産地であることもあまり知られていない。また、大雪山の周囲には、優良な広葉樹が豊富にあり、それを使って家具を作れる産地は旭川しかない。そうした産品のプロモーションを強化する必要がある。

(2)高品質&高機能

第4分科会のテーマである感動を与えるためには、品質と機能が優れていることが前提条件になる。農業と林業に関しては公設試験場があり、様々な成果を出している。しかし、食品加工業や機械金属業の研究支援体制は不十分である。また、積雪寒冷地という課題先進地を逆手に取ったエネルギーの研究体制も必要と考える。国や道の研究員を旭川市に派遣してもらうような取組も必要と考える。

(3)グローバル展開

グローバルな時代を迎えたことから、空港を中心としたまちづくりを進めるというものである。旭川空港は北海道の中央に位置していることから、「北海道中央空港」と改名し、新千歳空港の負荷を分担することにより、道外からの来客者が増え旭川産品の市場が拡大し、空港都市が構築される。また、北海道中央空港から道内各地への交通網も必要になり、やがてリスク分散ということで北海道庁も旭川に移転してくることも考えられる。さらに、北海道中央空港を入口として、スポーツメーカーとの連携し、世界的なスポーツイベントを開催して、官民一丸となって観光的なおもてなしをしてはどうか。やがて、オリンピックの開催も夢ではなくなるのではないかと考える。

(4)中心市街地(買物公園)の再生

食べマルシェをはじめとする様々な取組が功を奏して、その成果が表れてきている。第4分科会でも、人口構造の変化に合わせて、高齢化向けマンションを中心市街地に建設する提言を挙げているが、最大の課題は、車社会への対応である。そこで、車による中心市街地へのアクセスを向上させるため、旭川駅の忠別川を挟んで南側に大型無料駐車場を設置する。そのことにより、観光面でもプラスになるのではないか。

(5)プラチナリゾートタウンの構築

北海道中央空港から旭川医大までの約7Kmのエリアに都会の裕福な高齢者をターゲットとした住宅地域を形成するものである。旭川のおいしい食べ物や高級な家具、自然、医療を提供するとともに、元気な高齢者は空港を拠点としてビジネスを展開したり、保育所の経営をすることにより、働く女性の支援をしてもらう。
また、旭川市及びその近郊町にある芸術や芸能、音楽、アニメなどを融合した北海道学芸大学を設立する。さらに、地元から出ていった若者を呼び戻すUターンシッププログラムを実行することによって、活気あふれるまちづくりが展開されるものと考える。
終わりになるが、市民主体で感動あふれるエクセレントな取組を進め、付加価値を高めるバリューチェーンを築いていくべきである。その成果は、ターゲットとポジショニングを考えてアピールし、まち、企業、私たちにとって高信頼なブランドを向上させていき、多くの人がこのまちに住みたいと思えるようになっていくことを願っている。

おわりに
市民検討会議の会議風景写真

成熟社会を迎え、高度経済成長の時代のように外国からお金が入ってくるような時代ではなくなった。若い世代は、仕事を求めて大都市に集まっていく。このままでは地方の多くのまちがなくなってしまう。それを根本的に変える必要がある。
今私達は、10年先、20年先を生きる次の世代のためのまちづくりを進めなければならない。今住んでいる人がそういった意識を持ち、住民自らも自分達の自治を行うという気構えを持つことが重要である。次の世代の人が幸せに暮らしていくためには、市民の意識改革や郷土愛を育てるなど「人づくり」が重要である。
今後10年の計画は、20年後の旭川が継続可能なまちにするための計画であってほしいと思う。ここ10年間、多くの指標は下がってきている。それに歯止めをかけるため10年になってほしい。今回の提言書をもとに、実効性のある施策が推進されていくことを期待して市民検討会議のまとめとしたい。

提言書提出

総合計画職員ワーキンググループ

次世代ワーキンググループ

旭川市総合計画市民検討会議

市長挨拶

西川市長の写真
西川市長

旭川市総合計画市民検討会議、次世代ワーキンググループ、総合計画職員ワーキンググループの皆様には、大変熱心に御議論いただき、そして、このような素晴らしい提言書をまとめていただき感謝申し上げる。また、今日の市民発表会に多くの人にお越しいただき、次期総合計画に大変な関心を持っていただいていると感じている。
旭川、さらには道北地域全体が人口減少や少子化、高齢社会に直面し、地域全体の活力の低下を招いていることに危機感を持っており、1つ1つの課題に対して確実な対策を打っていかなければならない。地域経済、少子化対策、高齢社会に向けての備え、地域の絆、地域社会の再生といった課題に対して、市民と市役所が共に課題解決に取り組んでいかなければならない。今日の提言書をしっかりと活用させていただきながら総合計画の策定を進めていきたいと思う。
委員の皆様を改めて感謝申し上げるとともに、引き続き、皆様のお力添え、御協力をお願いし、お礼の挨拶とさせていただく。

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