あさひばし 平成30年10月号「特集 町内会。新しいカタチ色々」

情報発信元 広報広聴課

最終更新日 2018年10月15日

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町内会は地域のつながりの核

町内会は、自分たちが住む地域をより住みやすくするために、自主的に活動する人の集まりです。7月に発生した水害や、9月の地震・大規模停電など、旭川でも災害が発生し、いざというときに地域で助け合うことの大切さを実感した方も多いのではないでしょうか。日頃から地域のつながりの核となる町内会ですが、旭川市では、町内会に入る世帯が、年々減少。平成30年4月1日現在、市内には1千239の町内会があり、10万2千601世帯が加入していますが、加入率は全世帯の57.8%に過ぎません。加入率の減少や役員のなり手不足など様々な課題を抱える中、地域の実情に合わせた活動をしている町内会を紹介し、これからの町内会の在り方を考えます。

青少年の健全育成と環境美化を中心に活動~末広ハッピータウン町内会

平成18年に戸建ての住宅地が造成され、翌年に町内会を設立。子育て世代が多く、同30年の世帯数は185で、人口は約700人。うち65歳以上が20人と高齢化率は低い町内会です。共働き世帯が多い町内会ですが、現役世代にも積極的に活動に参加してもらいたいとの思いから、役員の負担や煩雑な仕事を避け、町内会の組織を「青少年の健全育成」と「環境美化」の2つに絞っています。開催するのは総会など最小限の役員会のみで、新年会などの交流会は設けていません。総務部長の神馬辰男(じんばたつお)さんは「清掃や夏まつりに家族で参加する人が多く、こうした機会に交流が広がり、若い世代も『できることから』と役員に手を挙げてくれる人が増えてきました」と話します。また、総会に参加できなかった方の声を聴くため、回覧板でアンケートを実施し、質問や要望に応えています。「毎年10人前後の子供が誕生しているので、若い世代が中心となって、子供会もできれば」と期待を寄せます。

市のチャレンジ事業で自主防災組織を立ち上げる~緑が丘サニータウン町内会

昭和58年から入居が始まった緑が丘ニュータウンを中心に設立され、現在152世帯、約400人の町内会で加入率は100%。長く住んでいる人が多く、65歳以上が37%を占めます。今年、自主防災組織を立ち上げ、地域力を向上させる活動に対して市が補助金を交付する「市民委員会チャレンジ事業」に応募して採択されました。会長の山田茂(やまだしげる)さんは「緑が丘は高台にあるため、多くの人が、災害は少ないという意識でした。役員を中心に1年近くをかけて、防災の大切さを呼び掛けました」と振り返ります。同事業で、町内の希望者を募り総合防災センターで心肺そ生法の講習を受講しました。また、非常時の持ち出し袋を購入し、持ち出し品リストと共に全戸配布。防災訓練では、防災時の目印になるように、防災組織の役員でそろいのジャンパーを着用しました。「先日の地震のように、災害は、ある日突然やってきます。いざというときに支え合える町内会でありたい」と意気込みを話します。

丁寧に説明することで加入者の増加につなげる~永山3区第2・第5町内会

永山3区第5町内会は、全247世帯のうち、会員は209世帯。100%加入を目指し、各班長を中心に、未加入世帯に声を掛けるようにしています。地道な取組みが功を奏し、加入する世帯が増えました。総務部長の野口正(のぐちただし)さんは「町内会が、街路灯などの管理をしていることを知らない人もいるので、町内会の取組みや会費の使い道などを丁寧に説明することで、必要性を理解してもらえました」と手応えを話します。第5町内会の取組みを参考に加入促進に力を入れているのが、全720世帯のうち、会員が約半数の永山3区第2町内会。広報紙の発行や交流行事の開催の他、空き家の実態調査を行うなど、安心できる地域づくりに取り組んでいます。副会長の伊藤岩夫(いとういわお)さんは「町内会に未加入の世帯にも取組みを知ってもらうため、毎年盛大に行う夏祭りのチラシを全戸配布しています。課題は多いですが、自由な発想を取り入れ、若い人も入ってくれるような楽しい町内会にしたい」と熱を込めて話します。

LINEやフェイスブックなどを活用して情報発信~東光かえで町内会

設立は平成18年。172世帯、約600人のうち、小学生は120人ほど。世帯主も若い町内会で、加入率は100%です。6年前から、LINEやフェイスブックなどのSNSを活用して情報発信しています。LINEには、現在77人が登録しており、行事の案内や役員への連絡、不審者情報、公園等への忘れ物などを週に1回程度発信。会長の三橋忍(みつはししのぶ)さんは「LINEは、情報が瞬時に届き返信がしやすい、印刷物のコストも削減できるなどの利点があり好評です。LINEをやっていない人も多いですが、基本は回覧板なので、情報が届かないということはありません」と話します。また、町内会の活動を多くの人に知ってほしいと、フェイスブックも開設し、大きなイベントなどについて発信しています。「町内会は、一番身近なコミュニティーとして大事なものです。時代や地域の実情に合わせ、インターネットを活用するなどして、参加しやすい工夫も必要だと思います」と力説します。

町内会Q&A

町内会はどんな活動をしているの?

地域の特性や実情に合わせ、自分たちが住む地域を住みよくするための活動をしています

  • 街路灯・ごみステーションの維持管理
  • 回覧板による生活に必要な情報の提供
  • 夏祭り・新年会などの交流行事
  • 環境美化・地域清掃
  • ラジオ体操
  • 防犯・防災活動
  • 子供や高齢者の見守り・声掛け
  • こうほう旭川市民『あさひばし』の配布(旭星西・末広東・東鷹栖東・神居中央・神居東・ 神居雨紛地区)

町内会費は何に使われるの?

先に紹介した活動に使われています。中でも、街路灯とごみステーションの設置や維持管理は、各町内会が費用を負担しています。利用する皆さんの町内会費が必要です

町内会に入る利点は?

地域の人が分かり、つながりがあると、安心して暮らすことができます。災害が起きたときや、地域のことで自分1人では解決できない問題を抱えたときには、町内会が大きな力になります

町内会に入るにはどうすればいい?

班長や会長が分からなければ、近所の人に聞くか市民活動課(電話0166-25-6012)に相談を

時代に合わせた変革も必要

市では、町内会の現状や実態を把握するため、平成29年度に1千244か所の町内会を対象に調査を実施しました。調査結果によると、町内会長は98.1%が男性で、平均年齢は70.9歳、82.7%が66歳以上となっています。会費額は1世帯当たり月額平均588円でした。また、課題として、若者の町内会活動離れ、高齢化で役員のなり手がいない、身の丈にあった活動で、近隣住民の親睦と助け合い、清潔な環境づくりに徹するべき、マンション入居者の町内会への入会意識の低さといった声が寄せられています。

市民活動課の長澤孝晴(ながさわゆきはる)さんは町内会について次のように話します。町内会は、街路灯やごみステーションの管理を担っているだけでなく、地域のつながりや防災など、快適に暮らしていくために必要なものであることを理解してほしいです。時代の変化の中でも、みんなが参加したくなるよう、これまでの枠にとらわれずに、思い切って組織を簡略化したりイベントを厳選したりすることも必要です。そうすれば、「やらされている」のではなく「自分たちで自分たちのために町内会活動を行う」という意識で、取り組めると思います。困ったことがあったら、気軽に相談してください。


町内会は、皆さんが安心して快適に暮らしていくために必要なものです。市では、これからも町内会の活動を支援していきます。

【詳細】市民活動課 電話0166-25-6012 

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