あさひばし 平成29年10月号「中学生の協議の場『生活・学習Act(アクト)サミット』の取組み」
市では、市内28の中学校の生徒と教員で構成する旭川市中学校連盟生活部と共催で、昨年度から生徒会役員を中心とする生徒が集まり、身近な課題や問題を協議する場を設けています。協議内容や参加者の声を紹介します。
身近な課題・問題に取り組むきっかけに
生活・学習Actサミットは、生徒たちが身近な問題を主体的に考え、話し合い、行動することで、生活や学習習慣などをより良いものにしていくことを目的としています。協議を深めるために、保護者や教育関係者、協議テーマに沿った専門家等も参加しています。
昨年度は、テレビやインターネット、スマートフォンなどとの関わり方について話し合いました。その後、参加した生徒たちが作ったガイドラインを各中学校へ配布して、多くの生徒の意識向上につなげました。
いじめをなくすための具体的な対策を提案
今年度は中学生60人と、弁護士や臨床心理士など16人が「いじめ問題」をテーマに、話し合いました。生徒からは「人間関係で困ったときに、気軽に相談できる雰囲気を学校全体でつくっていきたい」「中学生が小学校に出向いて、いじめの定義を分かりやすく説明する必要がある」などの活発な意見や提案が出されました。
話し合われた内容は各中学校の「学校いじめ防止基本方針(子ども版)」の見直しや、校区の小学校児童会と連携した活動など、いじめ防止の取組みに生かされます
サミットに参加して
今回のサミット参加者の声を紹介します。
いじめをなくす活動を続けていきます
東陽中学校3年生 生徒会長 小野紘佳(おの ひろか)さん
いじめは、集団生活において、いつでも起こり得る身近な問題です。いじめをなくすためには「他者の気持ちを考えて行動すること」「身近に信頼できる大人がいること」が大切だと思います。今後、東陽中の生徒会では、サミットで出された様々なアイデアを取り入れながら、いじめの撲滅に向けて積極的に活動していきたいと思います。
生徒の皆さんに期待しています
旭川赤十字病院・臨床心理士 高谷桃子(たかや ももこ)さん
グループ協議で印象に残ったのは、「自分の行動や発言をいじめだと思っていない人に、いじめとは何かを知ってもらうことから始めたい」という意見が出されたことです。生徒の皆さんは、現実を冷静に見詰めていると感じました。今後の各中学校の取組みに期待しています。
市では、生徒が自ら考え、行動する機会となるよう、これからも同サミットを開催していきます。
【詳細】教育指導課 電話0166-25-7594