あさひばし 平成29年1月号「新春特集 挑戦する子供たち 2017」

情報発信元 広報広聴課

最終更新日 2017年1月20日

ページID 059010

印刷

新春特集 挑戦する子供たち 2017

好きなことに出会い、熱中し、努力を重ねる子供たち。そのひたむきな姿は、私たちに感動を与えてくれます。

このまちで真剣に夢に向かう子供たちを紹介します。

ボクシング

東栄小学校6年生 川上真生(かわかみまさき)くん

ボクシングをする兄の姿に憧れて、5歳からタキボクシングジムに通う。将来の夢は消防士になること。

永山南中学校1年生 齋藤皓太(さいとうこうた)くん

父に勧められ、小学5年生からタキボクシングジムに通う。現在の目標は、国体とインターハイでの優勝。

日本一を決める王座決定戦で見事につかんだ優勝・準優勝
全日本アンダージュニアボクシング王座決定戦 優勝・準優勝

北海道予選大会、東日本代表選考会をトーナメントで勝ち進んだ2人は東日本チャンピオンの座に就き、昨年8月に大阪市で行われた全日本アンダージュニアボクシング王座決定戦で、西日本チャンピオンと対決した。

川上くんは小学生38キログラム級で和歌山県の選手と対戦。持ち味の攻めのボクシングで判定3対0で勝利し、日本一に。「レフェリーが僕の手を持って上げた瞬間は実感がなかったけど、メダルを掛けてもらって、うれしさが込み上げてきた」と振り返る。

齋藤くんは中学生36キログラム級で沖縄県の選手と対戦。普段の練習の成果を発揮できず3ラウンドでTKO(安全を考慮し、過度な打撃を受けた場合にレフェリーが勝敗を決める)負け。でも、持ち味の強いパンチで初出場ながら準優勝に輝いた。「精神面をさらに鍛えて、次は絶対日本一になれるように頑張る」と闘志を燃やす。

スノーボード

豊岡小学校5年生 西桃奈(にしももな)さん

昨年2月のJOCジュニアオリンピックカップ全国ジュニアスノーボード競技会でも2位を獲得。スノーボードの魅力を「飛んだり回ったり、普通できない体験ができること」と話す。チームフリーに所属。

憧れの選手と同じ舞台で金メダル
北海道スキー選手権大会スノーボードハーフパイプ 1位

昨年2月に開催された北海道スキー選手権大会で金メダルを獲得し、「このメダルが一番の宝物」と目を輝かせる。この大会には、ソチ五輪で15歳にして銀メダルを獲得した憧れの平野歩夢(ひらのあゆむ)選手も出場していたからだ。「絶対に勝つ。誰よりも高い点数を取る」という気持ちで競技に挑んだ。小学3・4年生の部に出場した選手の中では、唯一難易度の高い回転技を取り入れ、金メダルに輝いた。

夏はスケートボードやトランポリンなどで体幹を鍛え、冬はハーフパイプができるゲレンデを求めて、遠軽町や札幌市に通う。今季の目標は「去年より高く飛んで、さらに難易度の高い技に挑戦したい」と話す。いずれは、オリンピックで金メダルを取ることが夢だ。

写真

旭川商業高校3年生 菅沼菜々(すがぬまなな)さん

同校写真部所属。写真部は創部20年で、今回は同部から杉浦朱乃(すぎうらあけの)さんも道内唯一の奨励賞に。菅沼さんは写真の魅力を「2度と撮れない瞬間を自分らしく表現できること」と話す。

青春真っただ中の爽やかさを表現
全国高等学校総合文化祭 写真部門 最優秀賞・文部科学大臣賞(1位)

全国からの応募作品309点中の1位。菅沼さんは「信じられなかった」と驚く。受賞した作品「思い出の道」は、カメラを始めて間もない高校1年生のときの作品。高校生の青春がテーマで、撮影場所は学校近くの公園。空の青が映えるようにローアングルで、木や草の見せ方、地面の幅、雲や人の位置など構図にこだわり、何度もモデルの写真部の仲間に走ってもらった。審査では「青春真っただ中の若者らしさと、風を感じるすがすがしさは、まるで映画のワンシーンのようだ」と絶賛された。

写真部に入ってからは「普段から、カメラの目線で周囲を見るようになった」と笑う。高校を卒業しても、何気ない人々の笑顔や風景など、好きな写真を撮っていくつもりだ。

少林寺拳法

旭川永嶺高校3年生 山本千尋(やまもとちひろ)さん

小学4年生のとき、特別授業で体験した少林寺拳法に憧れて稽古に通う。金剛禅総本山少林寺旭川南道院に所属。155センチメートルと小柄ながら、大会ではダイナミックな演武を心掛けている。

日頃の修錬が大きな舞台で花開いた
少林寺拳法全国大会 女子単独演武 有段の部 2位

少林寺拳法では最も権威のある大会で堂々の2位。昨年10月に大分県で行われた大会には、高校生から一般までの48選手が出場した。予選はトップで進んだが、決勝は道内の高校生に惜敗。「あと一歩の悔しさと、うれしい気持ちが入り乱れた」と話すように、全国2位は自己最高。7月に米国カリフォルニアで開催される世界大会出場も決定。34か国が出場するが「少林寺拳法は日本発祥なので優勝したい」ときっぱり。

「器用じゃないので、才能より努力で勝ち取ったと思う」と山本さんは話す。少林寺拳法から学んだ集中力や忍耐力、努力することは、山本さんの人としての土台になった。「少林寺拳法の基本は人づくり。いずれは指導者になりたい」と話す。

化学

旭川東高校3年生 森裕汰(もりゆうた)さん、浅野弘靖(あさのひろやす)さん、坂口梨菜(さかぐちりな)さん、木澤真由(きざわまゆ)さん

今回のテーマは同校化学部の先輩たちが取り組んできた内容を、さらに深く研究したもの。優秀賞は予想外だったため「学校名を呼ばれたときは驚いた」と声をそろえる。

化学を論理的に分かりやすく伝える
全国高等学校総合文化祭 自然科学部門 研究発表・化学部門 優秀賞(2位)

優秀賞を受賞した論文のタイトルは「銅板表面における酸化皮膜の分析」。論文の事前審査と当日のプレゼンテーションの合計点で順位が決まる。論文作成には夏休みも毎日のように学校に集まり、データを集めたりグラフを作ったりし、専門的な言葉を使うなど細部にもこだわった。プレゼンテーションを担当したのは浅野さん。会場で聞いていた顧問の富田一茂教諭は「化学の発表はいかに論理的で説得力を持つかが大事だが、群を抜いて良かった」と賞賛する。自分で調べ、考え、まとめ、それを説明し伝える力が高く評価された。卒業後、4人はそれぞれの道を目指して進学する予定だが、この経験は将来の大きな支えになるだろう。

アルペンスキー

啓北中学校1年生 片山龍馬(かたやまりょうま)くん

5歳から旭川ジュニアアルペンチームに所属。JOCジュニアオリンピックカップ全国ジュニアスキー競技会兼全日本ジュニア選手権の回転競技で準優勝。昨シーズンは道内ポイントランキング1位。

アクシデントにめげず果敢に攻めた栄冠
JOCジュニアオリンピックカップ 全国ジュニアスキー競技会 2位

「優勝したかった」と悔しさをにじませる。昨年3月小学6年生で出場した同大会の回転競技。焦りから中盤でポールが顎に当たるアクシデントで大きく回ってしまい、タイムロスした。「最悪だった」と振り返るが、そこからスピードを上げて攻め、2位を勝ち取った。

スキーに関しては負けず嫌いで、夏には体幹を鍛えるトレーニングを行ったり、休日でもスキーの動画を見て研究したりするなど熱心だ。常に高い目標を持ち練習に励む片山くんの将来の夢は、ワールドカップに出場すること。「自信は勝つ経験から湧いてくる」と話す片山くん。アクシデントにもめげない強い精神と果敢な攻めが持ち味だ。

水泳

永山中学校3年生 菊地未愛(きくちみちか)さん

水中での強いキック力とスピードが持ち味で、女子自由形400メートルと800メートルで全国3位。昨年3月にはシンガポール遠征メンバーに選出された。スポーツアカデミーシーナに所属。お菓子作りが趣味。

1つずつ目標をクリアしてメダルを獲得
全国中学校水泳競技大会 2種目で3位

4歳から水泳を始め、5歳で大会に出場。育成クラスに選ばれたが、年上の子供と一緒の練習では「なぜ、自分にはできないのだろう」と涙が出ることもあった。でも、頑張れば上のクラスに進むことができるのが、喜びになっていった。

中学生になるとき、1年生で全国大会出場、2年生で全国決勝進出、3年生でメダル獲得という目標を立てた。それら全てを達成して、とうとう3年生の昨年8月、全国大会の2種目で銅メダルを獲得し、2日間続けて表彰台に立った。水泳の面白さは「結果を出せたとき」とアスリート魂を見せる一方で、将来の夢は「ディズニーランドの中でパン屋さんをやりたい」と無邪気に話す。

アーチェリー

旭川北高校2年生 中村美優(なかむらみゆ)さん

同校アーチェリー部所属。同部は、これまで3人の国体優勝者を出している強豪校。将来は「高校教師になり、アーチェリーも指導したい」と話す。

国体で2位に輝き、アンダー20日本代表に選出
国民体育大会 アーチェリー競技少年女子 2位

初出場となった全国の舞台で2位に輝いた。70メートル離れた的に72射を打つ。1位とは3点の僅差だった。アーチェリーでは常に僅差が逆転につながる可能性があるが、「入賞も無理だと思っていたので、2位には驚いた」と話す。

中学校ではバドミントン部、高校に入って矢を射る姿に魅了されてアーチェリー部に。「アーチェリーは自分との戦い。気持ちが揺らぐとすぐに得点に反映される」と話す。11月の選考会でアンダー20日本代表に選ばれ、3月のアジアカップバンコク大会への出場権を獲得。夏期は屋外の洋弓場で、冬期は総合体育館か部室で、近い的に射る。「冬の練習環境では不利かもしれないがベストを尽くしたい」と、世界の舞台への意欲を見せる。

野球

東明中学校野球部

野球部は25人。昨年3月に静岡県で開催された同大会に出場した、3年生の安藤拓真(あんどうたくま)くん、米田諒清(よねたりょうせい)くん、鈴木諒(すずきりょう)くんの3人に話を聞いた。卒業後はそれぞれ違う高校に進学し、野球を続ける。

初舞台で強豪校と対決
文部科学大臣杯全日本少年春季軟式野球大会 3位

高校野球「春のセンバツ」に例えられる、中学球児憧れの大会。初出場ながら勝ち進み、3回戦で前年優勝の宮崎県門川中学校と対決。高熱を押して登板したエースの鈴木くんを支え、一丸となって向かった結果、安藤くんの安打で劇的なサヨナラ勝ち。日々の練習で身に付いた「声出し」で士気を高めた。準決勝の相手は強豪校の高知県明徳義塾中学校。40度近くまで熱が上がった鈴木くんを欠いたこともあり、大差で敗れた。主将の米田くんは「明徳は体格・技術・迫力の全てが圧倒的で、全国大会という舞台のすごさを感じた」と話す。しかし堂々の3位。真摯な練習が導いた大舞台での経験は、部員の胸に深く刻まれ大きな力になった。

パワーリフティング

旭川南高校3年生 池田光咲(いけだみさき)さん

昨年8月に埼玉県で開催された全日本高校パワーリフティング選手権大会女子63キログラム級で2位。ハワイに留学した経験もあって英語が得意。将来の夢は、海外で活躍する選手の、スポーツトレーナーになること。

挫折や偶然の出会いが今の自分を育ててくれた
全日本高等学校パワーリフティング選手権大会 2位

パワーリフティングの目的は、柔道のためだった。小学1年生で柔道を始め、強豪校の旭川南高校に進学。全国大会出場を目指したが腰痛などに悩まされて果たせず、筋力アップのためにパワーリフティングを始めた。そこで指導をした菅原一宣さんが、持ち上げる重量に着目して全日本への出場を勧め、いきなりの2位。大会で競技を始めると「あれは誰だ」とささやく声が聞こえた。「私はノーマークだったから驚かれたのかな」と笑う。今年の目標は、2月の全国大会で優勝して、ベラルーシで開催される世界大会に出場すること。パワーリフティングの魅力は「重い重量を持ち上げたときの達成感」と話す。大学に進み、柔道もパワーリフティングも続けるつもりだ。

作文

永山小学校5年生 小松愛来(こまつあいら)さん

読書もスポーツも大好きで、興味のあることは何でも挑戦する。水泳、そろばん、スキー、テニスと色々なことに取り組んでいるが、今は、兄の頼我さんの三味線と合奏する琴の練習が一番の楽しみ。

家族のことを通して伝えたかったこと
障がい福祉ふれあい作文コンクール 厚生労働大臣賞

作文のテーマは「障がいのある方とふれあって」。応募を勧めた母は「自分の家族のことを書いたらいいんじゃない。お母さんは、障害があることを恥ずかしいとは思っていないよ」と言った。家族は愛来さん以外、障害があり、父は耳が聞こえず、母と兄は筋肉や骨の病気で体が少し不自由だ。「大変だね」とか「かわいそうだね」という言葉が壁だと感じていたので、題は「かべのない社会へ」とした。「受賞は驚いた」と愛来さん。愛来さんの母は「この作文をきっかけに、互いを理解し合える関係を築くことができたという方もいます」と笑顔で話す。将来は「障害のある人にも平等に接することができる看護師になりたい」と話す。

フットサル

エスピーダ旭川

エスピーダ旭川は、市内初の小学生のクラブチームとして平成23年に設立。サッカーの技術だけでなく、困難に負けず夢に向かう力を身に付けることをモットーに、指導している。

今回は、伊藤梨宮(いとうりく)くん、櫻井廉(さくらいれん)くん、渡辺健斗(わたなべけんと)くんの3人に話を聞いた。

世界の舞台で戦うために
全日本少年フットサル大会 準優勝

東京で昨年8月に開催された大会には、47都道府県の予選を通過した各チームと、北海道からさらに1チーム加えた48チームが参加。旭川からエスピーダ旭川の小学6年生8人と5年生1人の9人が参加した。勝ち進んできた強豪チームを破っての全国2位は快挙といえる。しかし選手たちは一様に「悔しかった。優勝したかった」と話す。

キャプテンの伊藤梨宮くんは「自信はあったのに、シュートの決定力が足りなかった」と分析する。副キャプテンの櫻井廉くんも「最後の最後まで戦い抜く力が足りなかった」と反省。ベストプレーヤー賞を受賞した渡辺健斗くんは「最後まで楽しんで優勝を手に入れたかった」と無念の表情だ。だが、随所で見事な連携を見せ、初出場で堂々の準優勝。

今年、中学生になる3人は、コンサドーレ旭川などのクラブチームに所属してサッカーを続ける。3人とも夢は国内外で活躍するサッカー選手だ。監督の中川鉄平さんは「旭川の子供たちに、全国や世界で活躍するという夢を夢で終わらせず、実現してほしい」と指導に熱が入る。


今回紹介した子供たちの他にも、夢に向かって力いっぱい挑戦する子供たちが大勢います。

子供たちが夢を抱くことができ、夢に向かって歩んでいけるように、市ではこれからも子供たちの健やかな成長を支え、夢を応援できる環境づくりに取り組んでいきます。

【詳細】広報広聴課 電話0166-25-5370

お問い合わせ先

旭川市総合政策部広報広聴課広報係

〒070-8525 旭川市7条通9丁目 総合庁舎6階
電話番号: 0166-25-5370
ファクス番号: 0166-24-7833
メールフォーム
受付時間:
午前8時45分から午後5時15分まで(土曜日・日曜日・祝日及び12月30日から1月4日までを除く)