特別支援保育の事例集

情報発信元 こども育成課

最終更新日 2019年5月24日

ページID 066212

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FileNo. 様子・実態 支援の課題 支援のねらい
行動-1 多動、衝動的、注意力散漫な子 1.並ぶこと、待つことが苦手で、その場にいることができない。

2.気になることがあると、衝動的な言動が抑えられない。

3.集中が続かず、活動を最後までやり遂げることが難しい。

・見通しをもち、集団活動に参加できるようになる。

・良くない言動に自分で気が付き、気持ちをコントロールできるようになる。

行動-2

落ち着きがなく集中が続かない子

1.集団の中で話を聞くことが難しく、集中も続かないため、活動に参加できないことが多い。

2.場面に合った行動が分からない。

・見通しを持って行動できるようになる。

・場面にあった行動を身につける。

行動-3

多動傾向にある双子 1.気が散りやすく、落ち着きがない。

2.危険回避ができず、衝動的に行動する。

3.お互いに兄弟と関わろうとする気持ちが強く、他児との集団遊びに参加できない。
・行事や集団での活動に、最後まで参加する。

・勝敗にこだわらず、集団ゲームを楽しむことができるようにする。

・それぞれが他児との関わりに関心を持ち、友達との遊びを楽しむことができるようにする。
保護者-1 関係性を築くまでに時間がかかった保護者 1.保護者が子どもの問題について話をされることに否定的で、支援を進めることができない。

・時間をかけて、保護者に子どもの困り感と支援の必要性を伝えていく。

・子どもに合った就学先を保護者と一緒に考えていく。

保護者-2 家庭での困り感がない保護者

1.保護者が、子どもの気になる特性を「困り感」と捉えていないため、特別支援保育・教育の必要性を感じていない。

2.子どもの困り感が、主に集団活動の中で見られるもの(参加できない、恐怖心が強い、こだわりがある等)であり、保護者には伝わりにくい。

3.就学に向けて、特別支援教育の話をどのように進めていくか。

・本児の困り感について、保護者と共通認識を持てるようになる。

・就学に向けて、いろいろな進路を検討できるようになる。

保護者-3 困り感はあるが特別支援保育には否定的な保護者 1.保護者が子どもの困り感を感じてはいるものの、特別支援保育・教育については否定的である。

2.子どもの困り感が、主に集団活動の中で見られるもの(集中が続かない、他のことに気をとられる等)であり、保護者には伝わりにくい。

3.就学に向けて、特別支援教育の話をどのように進めていくか。

・本児の困り感について、保護者と共通認識をもてるようになる。

・就学に向けて、いろいろな進路を検討できるようになる。

保護者-4 特別支援の受容に時間がかかった保護者 1.保護者が、子どもの気になる特性(衝動を抑えられず、やってしまった後に落ち込む)を「困り感」と感じていないため、特別支援保育・教育の必要性を感じていない。 ・本児の困り感について、保護者と共通認識をもてるようになる。
保護者-5 家庭での困り感が強い保護者

1.家庭において保護者の指示を聞かず、危機回避ができない。

2.保護者の不安感が強く、長期欠席になることがある。

・家庭において保護者の指示を聞いて行動できるようになる。

・保育所に継続的に登所する。

社会性-1 集団活動に参加できない子 1.集団活動への拒否が強く、なかなか参加することができない。

2.自分への思いや困っていることを言い出せない。

3.いろいろなこだわりがあり、集団活動の流れから遅れてしまう。

・集団の流れにのり、自分から次の行動に移ることができるようになる。

・自信を持って自分の気持ちを表現できるようになる。

社会性-2 他児と関わるのが苦手な子 1.一人で遊ぶことが多い。

2.特定の保育士以外に困っていることや気持ちを伝えることができない。

3.言葉によるコミュニケーションが上手くできない。

・自分の思いを言葉で表現できるようになる。

・好きな遊びを共有し、他児との関係を作る。

社会性-3 集団活動や日常生活の変化に強い不安を示す子 1.新しい環境に対応できず激しく泣いたり、乱暴な行動をしたり環境に適応できない。

2.目に見える物や音に敏感に反応してしまう。

3.日常と違った生活の流れに対し、強い不安を示す。

4.気持ちのコントロールが苦手。

5.排泄は自立しているが、保育所のトイレへ行くことに激しい抵抗を示す。
・環境に慣れ、スムーズに過ごせるようになる。

・日常と違う流れにも、不安を感じることなく過ごせるようになる。

・周囲の活動に興味を持ち、参加してみようとする。

・嫌がらずにトイレで排泄できるようになる。
社会性-4 集団のルールが守れない子

1.排泄時間にトイレに行かずに自由に行動する。

2.午睡で寝つけずに奇声を発したり音を立てたりする。

・集団のルールを理解し行動できるようになる。

・自分の気持ちを言葉で伝えられるようになる。

言語-1 言葉が少ない子

1.分からない言葉が多く、指示の理解や会話が難しい。

2.要求を言葉で伝えることができない。

・日常会話や簡単な指示を理解し、会話を楽しめるようになる。

・自分の気持ちや要求を言葉で伝えられるようになる。

運動-1 座位を維持できない子 1.寝返りができない。

2.座位を維持できない。

3.咀嚼・嚥下が難しい。

4.喃語のみで発語がない。
・保育士や他児と信頼関係を築きながら、体を動かしたり、食事をしたりしながら生活リズムを整えていく。
運動-2 指先の力が弱い子 1.手の操作性が低く、身の回りのこと全般に介助が必要。 ・身の回りのことができるようになる。
運動-3 長い距離を歩くことが難しい子 1.歩行が確立したばかりで転びやすく、長い距離を歩くことができない。

2.体幹が弱い。

3.椅子への着席、離席などサポートが必要。
・全身を使う運動に取り組むことで、体力をつける。
運動-4 筆圧が弱い子 1.筆圧が弱い。

2.鉛筆の持ち方が定着しない。

3.描くことへの意欲が乏しい。

4.手や指に力が入りづらい。

・色々な筆記用具を使う経験をし、持ち方を覚えていく。

・手や指を動かす活動を取り入れ、手や指に力を入れる経験を重ねていく。

身辺自立-1 日常生活動作が自立していない子 1.手の操作性が低く、身の回りのこと全般に介助が必要。

2.自分でできることも介助を待ってしまい、自主的に行動できない。

3.偏食が多く、食事が進まない。

・日常生活動作の向上につながるような遊びに取り組む。 

・生活の流れを覚え、自分から行動する習慣をつける。

身辺自立-2 排泄が自立していない子

1.体幹が弱く、座位が不安定。

2.トイレに座ることを嫌がる。

・排泄習慣を身につける。
医療的ケア-1 気管カニューレをつけている子

1.気管カニューレ内部の喀痰吸引業務(特定行為業務)

2.体調不良の時の対応

・同じ年齢の児たちと共に快適に過ごす。

※本事例集は市立保育所における実態や課題を踏まえ、工夫した支援についてまとめたものです。

 皆様の保育所等におきまして、同様の実態や課題がございましたら御活用いただきたく、「支援の内容」や「結果」、「支援の工夫・配慮点」を掲載した個別ファイルを送信させていただきますので、下記「お問い合わせ先」まで御連絡ください。

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